ボイジャー

→→→

1977年、無人宇宙探査機ボイジャーは、
フロリダの空軍基地からロケットで打ち上げられた。
木星、土星などの太陽系内の惑星の調査を行い、
その後は果てしない星間ミッションへと旅立った。
今も彼は太陽圏を離れた星の海を飛び続けている。

身長／体重：127cm・26kg（第1、2再臨）
　　　　　　148cm・40kg（第3再臨）
出典：Fate/Requiem、史実
地域：北米・アメリカ合衆国
属性：中立・善　　性別：男性
金のスカーフはいつもゆらゆら。

ボイジャーはまだ二つの意味で幼いサーヴァントだ。
きわめて歴史の浅い現代の英霊であり、
八歳ほどの少年の肉体を持つ。
本来はアルミニウム合金の観測機器の集合体である彼は、聖杯戦争を戦い抜き、マスターと意思疎通をはかるために人間と同等の霊体を獲得した。
奇跡の反動として、導入される一般知識は欠落し、
語彙はやや足りず、肉体も頑強とは言えない。
その外見の素描には彼と関係の深いマスター“宇津見エリセ”の主観が大きく影響している。

されども今後カルデアにおいて、再臨を重ねた彼は人理の守護者にふさわしい成長を遂げると予想される。

探査機らしく好奇心は旺盛。
率先して色々な体験をしたがる。
美味しい料理や珍しいデザートには目がない。

未知の場所であっても、
絶対的な方向感覚と空間把握能力を発揮する。
聴力にも優れ、見聞きした一切を記憶している。
語彙は少ないものの、様々な言語にも通じている。
あらゆるジャンルの音楽を好んで聴き、
ライブの演奏に遭遇するとついつい惹かれてしまう。
入浴はちょっと苦手らしい。

○星の航海者：Ａ
限定的な星の開拓者スキル。
星と星を繋ぐ航海、実現不可能な旅を達成可能とする。

○スイングバイ：Ａ
戦闘中の特殊な機動。
相手の持つ運動エネルギーを奪う、あるいは付与し、
性能限界を越える加減速を行う。

○最果ての加護（宇宙）：Ｂ
本来は聖槍に付随するスキル。
ボイジャー自身が、世界の果てを体現する星の錨の性質を持つことに拠る。

『遥か青き星よ』
ランク：Ｂ　種別：対星宝具
レンジ：0～999　最大捕捉：──人

ペイル・ブルー・ドット。
それは60億キロメートルの彼方から振り返ったボイジャーの瞳にかろうじて映った青い小さな光。
そのほんの0.12ピクセルの中に、
彼を創造し未知の世界へと送り出した、
すべての人々の未来への想いが生きている。
金色の帆に暖かな風を受けて、彼は征く。

絆クエスト

• 設定上、(FGO世界、またはコラボ元作品において)現代に生存しているのが前提条件。ただし人外的存在やそれに近い状態にある者は除外される。
• エミヤたち「抑止の守護者」もオリジナルは現代に存命の可能性があるが、「未来の時間軸で世界と契約した後に死亡した」という設定のためか対象外。
• 元ビーストである殺生院キアラとカーマなど、「単独顕現」を発揮しているサーヴァントは対象外。
• イシュタルが対象なのに対しスペースイシュタル・エレシュキガルは対象外と、同一人物を依代にし、かつビースト関連でない場合もバックストーリーに応じて判定が異なる模様。
• テスカトリポカは実装当初「今を生きる人類」特性は無かったが、2023年2月1日に所持するように修正された。

• NPチャージ付き全体Quick宝具やNPチャージスキル、Quick強化スキルを持つためシステム適正自体は悪くないが、いくつか気を付ける点がある。
  • ダブルスカディ運用が基本なので、スカディの所有が必要。ただしエルメロイ兄妹を2騎とも所有する場合のみ、スカディ1騎でも3連発可能。
  • スペース・イシュタル,水着ジャンヌ,サモさん,パールヴァティー,ワルキューレのような異様な火力やチャージ効率はないので礼装を吟味する必要がある。
    • 宝具だけではNPが僅かに足りない場合が多い。一般的にシステムで使われる凸カレスコの場合、エルメロイ兄妹をオーダーチェンジで併用すれば3ターン周回可能。なおダブルスカディとエルメロイによるオーダーチェンジの場合、ボイジャーは大半のサーヴァントと違い手順次第で未凸カレスコでも確定3連発が可能。
      NP獲得量アップ系礼装、特にQuick強化・NP獲得量アップ・初期NP50を兼ね備えたクリスマスの軌跡との相性が良く、スキル1を伸ばしきれば代用可能。
  • これらの注意点、特に火力の等倍問題があるため、基本的にシステム運用は高HPの敵が出やすいフリークエストよりは種火周回など敵のHPが低いクエストに向く。
    • 種火周回では宝具レベルは問わない。バーサーカーが混じる可能性があるが、オーダーチェンジによるNP追加・NP獲得量アップやスキル2の強化で対応可能。

      +

      スカディ×2＋孔明or司馬懿＋カレスコ（未凸可能）

      宝具のNP20チャージに加えNP50チャージスキルも持つので、オーダーチェンジを前提とする場合に限り、一般的なダブルスカディシステムより条件を緩和して、ダブルスカディとエルメロイの確定3連発を行える。 スカディとエルメロイ兄妹のうち2騎の所有が必要な時点で難易度はかなり高いが、カレスコはピックアップが一度もないことを考えれば敷居はわずかに下がると言えるかも知れない。 凸カレスコの場合については、他者と手順がほぼ変わらないため割愛。以下は未凸カレスコの場合の3連発手順。Quickバフなどは適時使用。 1W:カレスコを装備したボイジャーに孔明のスキル2スキル3を使用、もしくは司馬懿のスキル2を使用して宝具開放。 2W:宝具効果で確定20チャージが行われているので孔明のスキル1もしくは司馬懿のスキル1＋3を使い30チャージ。ボイジャー自身かスカディのスキルでNPチャージ。　オーダーチェンジを使用しエルメロイ兄妹と控えのスカディを入れ替える。宝具開放。 3W:スカディやボイジャーのNPスキルでNP100を溜めて宝具開放。 なお確定3連発だけであればスカディ×2以外に、スカディ＋エルメロイ兄妹の選択肢もあるのでサポートに頼らずとも可能。

      +

      スカディ×2＋凸クリスマスの軌跡

      クリスマスの軌跡を限界突破出来た場合、ボイジャーに装備させるとダブルスカディだけで宝具3連システム周回をできることがある。 礼装はイベント報酬＋レアドロップのため、十分に周回を重ねればカレスコが無くても編成できる点では敷居はより低い。 報酬は4枚止まりなので残念ながらイベントで礼装が落ちなかった場合、再復刻まで不可能。 スカディ及びボイジャーのQuickバフとNPスキルをすべてLv10にしておくのも条件。 1W：スカディ、もしくはボイジャーのスキルでNPをチャージ。宝具開放。 2W：NP50以上たまっているのでNPチャージ、宝具開放。 3W：2Wに同じ。 この場合でも、敵にバーサーカーやアサシンが１体いるだけでもNPチャージ不足の可能性が高い。 不足した場合、オダチェンでNP追加できるサーヴァントを出したり、NP獲得量アップスキル持ちの併用などで対応。種火周回のような敵3体が確定しているなら、自身のスキル2やマスタースキルでなんとか2W分の再装填をカバーしたい。

• 前述の「今を生きる人類」編成の応用で、陳宮を採用しボイジャーを打ち上げる場合、サポートでよいのでNP50を付与できるサポーターを控えから出すことで、自前でNP20以上獲得できるサーヴァントであれば「今を生きる人類」特性に縛られず礼装不問で宝具開放可能。全体NP20付与持ちなら一応同じことができるが、ボイジャーは基本等倍で敵を選ばず且つそれなりの火力を出せる利点を持ち、宝具開放に配布などで入手性の高いNP50礼装を支えるのが他にはない利点。
  スキルでNP20以上を獲得できる者は比較的多いため、陳宮が苦手なライダークラス以外が相手であれば非常に応用の幅が広い。

• オベロンのNP配布量の多さとアペンドスキル、三騎目を利用して初期NP礼装無しでボイジャーの宝具を2連射、配布したNPでオベロンと三騎目の宝具で3waveを突破する構成。
  • オダチェン無しかつ敵数にあまり縛られずにイベ礼装を6積みできるが、3waveが騎術殺の場合確殺が難しくなる場合があるのとアペンドスキルを使用するため育成の負担が大きくなりがちなのが欠点。
    • 備考として、オベロンの宝具は敵を無敵状態にしてしまうため無敵貫通でない場合は攻撃の順番には気をつけたい。またオベロンのクラススキルによりフォーリナー以外への弱体成功率が上昇するため三騎士に多い対魔力をあまり気にせずデバフを撃つことができる。
• 編成例：
• ①NP配布量大
  • ボイジャー(魔力装填Lv1)、オベロン(魔力装填Lv1〜10)、孔明　魔術礼装：自由orNP10配布(オベロンの魔力装填次第) 、概念礼装：全員自由
    • 1T：孔明S2S3、オベロンS1、ボイジャーS1、ボイジャーS2、ボイジャー宝具。
    • 2T：孔明S1とオベロンS2をボイジャーに使用、ボイジャー宝具。必要ならボイジャーS3でクリ殴り。
    • 3T：オベロンS3をオベロンに使用、必要ならマスタースキルでオベロンのNPを100にして孔明宝具→オベロン宝具。
  • 完全に敵編成に依存しない構成。孔明とオベロンのバフにより1,2wの火力も特攻なしで高く、クリティカル殴りも計算に入れることができる。また孔明が今を生きる人類であり全体効果だけでNPを100%溜められるため3waveでは宝具で火力補助でき、更にマスタースキルを宝具威力アップ系にすればオベロンのブーストにより3wの火力を大きく増やせるため1.5倍の三騎士相手でも十分な火力を出せる。
• ②NP配布量中(全体30チャージ)
  • ボイジャー(魔力装填Lv10)、オベロン(魔力装填Lv1)、メイヴ(魔力装填Lv10)　魔術礼装：NP10配布(オベロンが魔力装填Lv10なら自由)、概念礼装：全員自由
    • 1T：メイヴS1S2、ボイジャーS1、ボイジャーS2、ボイジャー宝具。
    • 2T：オベロンS1、オベロンS2をボイジャーに使用。1wでのリチャージが9%以下ならマスタースキルでボイジャーにNP配布してボイジャー宝具。必要ならボイジャーS3でクリ殴り。
    • 3T：メイヴS3、オベロンS3をメイヴかオベロンに使用、メイヴ宝具→オベロン宝具。
  • 2人とも男性である事を活かし、メイヴちゃんにNP配布及び強烈な攻撃バフ、防御デバフを使用してもらう編成。ボイジャーが1wで10%(効果を含めると30%)リチャージできればマスター礼装もフリーとなる。
• ③NP配布量小(全体20チャージ)
  • ボイジャー(魔力装填Lv1)、オベロン(魔力装填Lv10)、紅閻魔(魔力装填Lv10)　魔術礼装：魔術協会服(ボイジャーが魔力装填Lv10ならNP10配布礼装でも可)、概念礼装：全員自由　1wの宝具リチャージが9％以下の場合オダチェンが必要となる
    • 1T：紅閻魔S3、ボイジャーS1、ボイジャーS2、マスタースキルでボイジャーにNP配布、ボイジャー宝具。
    • 2T：オベロンS1、オベロンS2をボイジャーに使用、ボイジャー宝具。必要ならボイジャーS3でクリ殴り。
    • 3T：紅閻魔S2、オベロンS3を紅閻魔かオベロンに使用、紅閻魔宝具→オベロン宝具。
  • アペンドスキル次第では3人目が全体20チャージのみでもシステムを組める。10%リチャージはS2を使えば敵3体相手なら比較的安定する。狂3体相手でもある程度オーバーキルできれば十分。

• 3騎目候補者
  オダチェンを使わないなら最低でも全体NP20チャージ欲しい。
  • 孔明
    • 編成は①パターン。NP配布量が多く今を生きる人類でもあるためオベロン以外のアペンドスキルなどの条件が非常に緩い。2人に足りない攻撃バフ、防御デバフの効果量も高くクリ殴り適性もあり、恒常なので宝具が重なっている(防御デバフの値が高い)事も多い、1wから孔明とオベロンの火力バフをかけられるといずれも好条件。
  • 司馬懿（ライネス）
    • 編成は②パターン。スキル2,3のどちらかをオベロンに使えばボイジャーが魔力装填Lv10、オベロンが魔力装填Lv1でも礼装フリーになる(ライネスの宝具発動にはライネスも魔力装填Lv1が必要)点と単体への攻撃バフ量では孔明にも勝るのが魅力。一方1wのリチャージが9％以下だとマスタースキルで10配布する必要が出てくるほか攻撃バフは1人にしかかけられず、またクリティカルバフを持たず自身の攻撃力を下げるのに星を吸ってしまう点からクリ殴り適性は低めとなる。
  • アルトリア・キャスター
    • 編成は①パターン。今を生きる人類ではないがNP配布量の多さからボイジャー、オベロン、キャストリアの魔力装填が全てLv1でも確定でシステムを組むことができる。攻撃バフの数値は孔明やライネスより低めだが、一応アーツ殴りの威力を強化できるほか人類の脅威特攻を付与できるためそのような相手には比較的高い火力が出せる。ただしオベロンはフォーリナーに相性不利な点には注意。これらの3人は自身の宝具、アペンドスキルのレベルなどに応じて使い分けるのがいいだろう。
  • オベロン
    • 編成は①パターンでいわゆるw編成。意外とNPの配布量が噛み合わないため条件はそこまで緩くないが、うまくすればオベロンの宝具バフ2つにブーストをかけつつ2w,3wにそれぞれオベロンの宝具を撃つことができるため2wの敵のHPが高くてもなんとかなりやすい。ただし宝具威力アップブーストは重複せず、また無敵貫通手段を用意しないとオベロンの宝具同士をチェインしても無敵で無駄になってしまうため3wの火力はそこまで高くはない。足りない攻撃バフを補いつつNP配布もできるマスター礼装が存在しないのも逆風。
  • メイヴ
    • 編成は②パターン。スキルだけで宝具2の孔明と同等(ただしこちらの防御デバフは単体)の火力貢献ができ、(メイヴが魔力装填Lv10なら)攻撃宝具によるダメージも狙える。3wの敵がオベロンの宝具で倒せる敵+単体大HPの男性、キャスターやバーサーカー、ランサー(対ランサー適性開放時)の時はメイヴの宝具(+夢の終わり)でかなり大型の敵まで倒すことができる。さりげなく宝具の精神異常耐性低下でオベロンの宝具の睡眠が入りやすくなるが、撃ち漏らしても確実にターンスキップできる程度で活かす機会は少ないか。
  • 紅閻魔
    • 編成は③パターン。メイヴなどほどではないが攻撃バフ、防御デバフで火力補助ができ、単体宝具でやはり単体への大ダメージを狙える。紅閻魔の場合3wの大型敵が混沌や悪、ランサー、アサシン(対アサシン適性開放時)などの場合に更に大ダメージを狙える。オベロンの宝具の秩序特攻と合わせれば広い範囲に対応できるが、アーツ宝具なのでこちらに夢の終わりを使っても効果はあまり活かせない。
  • ジナコ
    • 編成は③パターン。今を生きる人類なので魔力装填なしでも0%から100%まで溜めることができる。攻撃バフ、防御デバフを補いつつ大量の星獲得でクリ殴りを安定化させることができ、スキル3をボイジャーに使うことで1wのリチャージも安定させることができる。(星の航海者を先に使えばデメリットは踏み倒せる)
      ムーンキャンサー故にルーラー以外どの相手にもある程度火力が出せる(アペンド開放時はランサー相手だとより火力増加)が、宝具火力はそこまで高くないので注意しよう。
  • アスクレピオス
    • 編成は③パターン。コストの低さとNP獲得量アップによるリチャージの安定化が魅力だが、宝具、スキルともに火力寄与はできないので敵の体力が低めの場合に使いたい。
  • モルガン
    • 編成は③パターンに近い。第2スキルおよびマスター礼装でのNP10配布をボイジャーに使うことでNPリチャージを安定化させられる。オベロンの宝具は諦めることとなるが、フォーリナー(とシールダー等)以外のクラスに相性有利を取れるため3waveがオベロンでは半減となる騎術殺の場合特に有用となる。モルガン自身も全体攻撃バフやクリアタッカー適性を持ち、更に敵体力に応じて渇望のカリスマおよび最果てにての使用タイミングを調整することで防御デバフや星出しのタイミングを操作できるのも強みとなる。
  • その他、敵クラスやステージなどによってエレナ,水着エレナやオジマンディアスなどを使い分けていこう。あまり火力を出せないwボイジャー、オベロンのクラススキルにより強化成功率が下がってしまうマーリンの適性は高くない。

• 1977年にNASAにより打ち上げられた米国の無人宇宙探査計画"Voyager"。英語では「旅行者」を指す古めかしい言い方。
  1号と2号が存在し、現在は地球から最も遠くに存在する人工物である。
  • 語源はフランス語。現代フランス語で同じ綴りの"voyager"（ヴォァイヤージェ）は「旅行する」という動詞となる（フランス語では古めかしい言い方ではない）。
    フランス語の挨拶"Bon voyage!"（良い旅を！）は、フランス語以外でもよく使われる。ボイジャーに対して"Bon voyage, Voyager 1(2)!"と呼びかける人もいるので検索してみよう。

• 地球外の知的生命体との出逢いを想定して「ゴールデンレコード」と呼ばれる地球の文化を収めた円盤が搭載されている。でもその知的生命体が友好的かはわかりませんよね、本作の異星がらみとか的にも
  再臨第三段階の腰部分にある金色の円がこのジャケットを模している。
  • レコード本体は金メッキされた銅で、カバーはウラン238で覆われたアルミニウム製。ジャケットにはデータの変換方法と水素原子の模式図、中性子星のパルスを基準にした太陽の位置が記されている。
    • これらを分析することで太陽系の位置や出発時期などが分かるようになっている。物理学は宇宙共通語である。
  • 収録内容としては地球で話されている様々な言語の音声、モーツァルト作曲の『魔笛』や、「per aspera ad astra」（困難を通じて天へ）のモールス信号など。
    雨の音、波の音など地球の自然音や画像も多く収録されており、再臨第一・第二段階の攻撃ボイスはおそらくこれに由来。

• ボイジャー計画の公式サイトでリアルタイムの距離や実機の3Dモデルなど詳細な情報が公開されている。

▋Fateにおけるボイジャー

• 『Fate/Requiem』における主人公・宇津見エリセのサーヴァント。
  作中で正体が明かされるまでは「プラン」と名付けられていた。
  実装当時は1巻までしか刊行されていなかったこともあり、宝具やスキル含めほとんどの設定がFGO初出。ちなみに似たパターンとしてアーラシュなどがいる。
  ありていに言えば真名が最大のネタバレ。

  +

  『Fate/Requiem』でのボイジャー(原作微ネタバレあり)

  第1巻時点ではクラスは明かされていなかった。その後第2巻では、既知のどのクラスにも当てはまらない存在とされ、新たに「航海者（ボイジャー）」とクラスを名付けられる場面が描かれた（なお、名付けたのは某キュケオーン）。真名とクラス名とが同一の初の例である。 『Requiem』世界でもフォーリナークラスは存在し、サーヴァントも登場する。 2巻扉絵にはボイジャークラスのクラスカードと思われるイラストも載っており、アストロラーベ（FGOでのエリセの再臨アイテムの元ネタと思われる）を掲げた外套姿の旅人のような人物が描かれている。 マイルーム会話では「よそだとさ、ぼくのクラスはボイジャーだけど」と、原作に先行して『Requiem』世界における自身のクラスについて言及していた。 なおギャグ時空よりの使者を除けば初のクトゥルフ無関係のフォーリナーである。ダ・ヴィンチちゃんの言によれば"別の世界から降臨した"という意味でのフォーリナーらしい。 また、初の男性フォーリナーでもある。さらに同クラス初の中立属性。 ちなみにそのXXとは別世界とは言え遠い宇宙の存在であること、また「最果て」や「聖槍」などのキーワードが共通しており、クトゥルフ関係以外のフォーリナークラス適正を考える上でのヒントになるかも知れない。 理由は不明だが、本来なら聖杯から与えられるはずの現代知識や常識があまりなく、サーヴァントでありながら「霊体化」や「戦争」すら知らない。 本作のマテリアルで明かされた情報によれば、『人間と同等の霊体を獲得した』ことが一般知識の欠落している原因らしい。 無機物でありそれが人間の形をとっていることや、ごくごく最近に誕生した（製造された）こと、さらに2020年現在も（ひいてはFGO世界においても）死んでいない（稼働中である）という、Fate全体で見ても異例尽くしのサーヴァント。 『Requiem』の舞台となる2025年は奇しくもボイジャー1号が稼働停止すると予測されている時期で、事情はFGOと少し異なる。 サン＝テグジュペリの小説『星の王子さま』を彷彿とさせる姿になっている理由は『Requiem』作中では現状不明。「プラン」という名称もフランス語原題『Le Petit Prince（ル・プティ・プランス）』から着想されたもの。 マイルームでのボイスによると「エリセの望みによるもの」らしい。その点でナーサリー・ライムに近しい存在であることをアンデルセンから指摘されている。 「ぞう」や「へび」に関する話題は『星の王子さま』に関連するもの。

  • 宝具名の『ペイル・ブルー・ドット（淡い青の点）』は、ボイジャー1号が1990年に撮影した写真のタイトルが元ネタ。60億kmの彼方から撮影された「太陽系家族写真」の中から地球の部分を切り取ったものだが、地球は文字通り青白いドットであり判別にも一苦労である。
    ボイジャーが最後に撮影した写真にして最も遠くから眺めた地球の姿。その瞬間を焼き付けた彼は今なお星の海を進んでいく。
    • NASA・ジェット推進研究所のサイトにて公開されている。

  ▋デザイン・モーション

  • 再臨第一・第二から第三段階に変わると体格が成長し、宝具演出も一新される。
    • 第一・第二段階のモチーフは『星の王子さま』の王子、第三段階のモチーフは空軍パイロット+宇宙飛行士と思われる。『星の王子さま』主人公格のキャラクターである「ぼく」や、作者のサン=テグジュペリもパイロットであることが由来か。
    • 第一段階から第三段階の再臨ごとに背景が地球→火星→木星と変化している。
    • 第二段階の背景の星座は右から順におひつじ座、こぎつね座、はくちょう座。
    • 第三段階の胸のバッジにある「ναυς」は古代ギリシャ語で「船」の意。
    • 金のスカーフは、トラス構造が特徴的な磁力計がモチーフだろう。
  • 再臨第三段階のQuickモーションで乗りこなしているのはアポロ計画で使用されたLRV
    （Lunar Roving Vehicle）という月面車で、ムーン・バギーとも呼ばれる。
    • アポロ15号、16号および17号によって月面に持ち込まれ、宇宙飛行士たちの活動を大いに助けた。この3台は今も月面に残されている。
    • 同時に歌っている鼻歌は、アポロ17号の宇宙飛行士たちが月面で歌った曲の一節
      「I was Strolling on the Moon One Day」が元ネタと思われる。実際の映像はこちら。

  ▋セリフ・ボイス

  • 召喚の際の「あい、あすく、ゆー。あー、ゆー、わーじー、おぶ、びーいんぐ、まい、ますたー？」は原作初登場時の台詞。
    おそらく"I ask you. Are you worthy of being my master?"であり、訳すと「問おう。貴方は私のマスターとなるに値する者であるか」となる。
    • 原作では「あい、あすく、ゆー。あー、ゆー、まい、ますたー？（I ask you. Are you my master?）」という台詞かあり、こちらは訳すとずばり「問おう。貴方が私のマスターか」となる。
  • 「はやいよ」と自称する通り、太陽との相対速度でボイジャー1号は約17km/秒、2号は約15km/秒の超高速で飛行している。最高速だけなら妖精騎士ランスロットに負けない
    • レベルアップ時にも「またはやくなったよ」と発言する。しかし実際はボイジャーは年々わずかではあるが減速し続けている。これは原子力電池からの熱放射の偏りが予期せぬ推進力を与えているためである。
      • スイングバイを重ねることで加速を繰り返したことを指すのかもしれない。
  • 第一、第二段階など、サン＝テグジュペリの児童文学『星の王子さま』を彷彿とさせる台詞が多い。

    +

    『星の王子さま』関連のセリフ

    絆2「のどがかわいた」 王子さまとパイロットの主人公(ぼく)が、2人で井戸を探して歩くシーンがある。 絆4「むぎばたけで、きつねとかくれんぼ」 小さなふるさとを離れて辿り着いた星(地球)で、王子さまは一匹のキツネと出会う。キツネは、「あんたがわたしの友だちになってくれたら、この麦畑の景色は特別なものになる。わたしはパンを食べないけれど、あんたの金髪と同じ色の麦畑を見れば、大切な友だちをいつでも思い出せるから」と言い、別れ際王子さまに大切なことを教える。 マイルーム会話1 「ますたー、かぁ。ふぅん、じゃあ、おうさまだね」 王子さまが旅を始めて最初に着いた星には、1人の玉座に腰かけた立派な服の王様がいた。しかしこの自称王様は「自分はこの宇宙全ての支配者」と言ってはいるが家来もいなければ何の権限もない。王様は王子さまを見つけると、初めての家来ができたと言って大喜びする。何かにつけて命令という形で王としてのメンツを保つだけの彼に呆れて王子さまはすぐにその星を出て行ってしまう。 マイルーム会話5 「ぞうは、つまなきゃ……かるであが、いっぱいになっちゃう」 主人公との会話の中で、王子さまは「ぼくの星は小さいから、ゾウの大群はたてに重ねないと入らない」と言っている。 霊基再臨1 「ちいさなとげでも、ささるといたい」 マイルーム会話6(エリセ所持時) 「とげばかりで、みずをあげるにもくろうする……」 王子さまの故郷の星には、4つのトゲを持つ美しいバラが一輪咲いていた。王子さまはバラが好きだったが、次第にその気まぐれな我儘に疲れ、故郷を離れることを決めてしまう。しかし、作中には王子さまがバラを放ってきたことを後悔したり、思い出して懐かしんだりするシーンが何度も描かれている。 ボイジャーにとってのエリセも、不器用ながら特別な存在であるということを示唆しているのかもしれない。 嫌いなこと「へびが…こわいんだ」 『星の王子さま』終盤のシーンに、王子さまに噛みつこうとする黄色い毒ヘビが登場する。

  • 再臨第三段階のボイスにはロケットの打ち上げシークエンスや、空軍関係の無線用語が使われている。

    +

    用語一覧

    ボイス 英語 意味 備考 いぐにっしょん Ignition 点火 ロケットエンジンの点火 りふとおふ Liftoff 離昇 ロケットの打ち上げ えんげーじ Engage 会敵、交戦 『スタートレック』では「発進」の意味でも使われる たりほー Tally-ho 目標視認 本来は猟師の掛け声 しーるずあっぷ Shields up 防御シールドを張れ 『スタートレック』より ろじゃー Roger 了解 「ラジャー」とも かぴー Copy 了解 「コピー」とも あいますたー Aye, Master はい、マスター 「アイアイサー（Aye, Aye, Sir）」でも使われる応答 えい、おーけい A-Okey（A-OK） OK、異常なし マーキュリー計画の無線交信で使われ定着した表現 びーみーあっぷ Beam me up 転送を頼む 『スタートレック』より ふるすらすと Full thrust 推力最大 むーんしょっと Moonshot 月ロケットの打ち上げ アポロ計画を指す言葉 転じて、「実現困難だが壮大な目標」という意味合いも でもモーションはムーンサルト うぃーるくらっく Wheel crack（？） ホイールクラック めーでー Mayday 遭難信号 フランス語の「venez m'aider（ヴネ・メデ；助けに来て）」より がっすぴーじゅー God speed you 幸運を祈る ぶらぼー、ずーるー Bravo Zulu よくやった 海軍用語（B旗とZ旗の組み合わせ）

    +

    そのほかの第三段階のセリフネタ

    攻撃ボイス「だいいち（だいに/だいさん）うちゅうそくど」も宇宙開発関連の用語。ざっくり説明すると第一宇宙速度が「地球の周回軌道に乗るために必要な速度」で7.91km/s、第二宇宙速度が「地球の重力を振り切るための速度」で11.2km/s、第三宇宙速度が「太陽の重力を振り切って外宇宙へ旅立つ速度」で16.7km/s 音速を「マッハ1＝340m/s」と定義した場合は実にマッハ23～49になる。実際にこの速度でボイジャー君が動いてしまうと衝撃波でマスターもエネミーもなぎ倒しながら遥か彼方へカッ飛んでいくことになるだろう。第二宇宙速度以上の場合は地球の重力を振り切るため地上に帰ってくることもない（それ以前に空気の圧縮による熱で燃え尽きると思われるが） 前述の通り現実のボイジャー1号はすでに第三宇宙速度に達し、外宇宙への航行をしている途上である。 スキル使用台詞4にある「ひゅーすとん」は、テキサス州ヒューストン市にあるNASAの宇宙センター「ジョンソン宇宙センター」を指すと思われる。 有人宇宙飛行の管制時の応答フレーズ「こちらヒューストン」をテレビ等で聞いたことがある人も多いだろう。 「嫌いな物」の「とげ」はほぼ間違いなく宇宙ゴミ(スペースデブリ)の事。衛星軌道上ですら小さなねじ程度で致命傷になりかねない膨大なエネルギーを持つが、すでに第三宇宙速度に達している現実のボイジャーともなれば砂粒程度のサイズでも致命傷となりかねない。 幸い外宇宙へ向けて飛行しているボイジャーにとっては既に「宇宙ゴミ」の心配はほぼないが、自然由来のものは今なお脅威なのは間違いない。 なお、かつてウェスト・フォード計画の名で4億8000万本の銅製の小型アンテナ（2㎝弱の針）をわざとスペースデブリとしてばら撒き、人工電離層として利用することで長距離通信を行おうという実にはた迷惑な実験がアメリカによって行われた。ボイジャーが「とげ」という例えを使うのはこの計画が元ネタかもしれない。 Artsモーションのボイス「びーむみーあっぷ（Beam me up）」はSFシリーズ『スタートレック』のセリフ、意味は「転送を頼む」。モーションはビームを発射する。 スキル使用時の「しーるずあっぷ（Shields up）」も『スタートレック』由来の「シールドを張れ」という意味。

  • マイルーム特殊会話ネタ

    +

    オリオンへのセリフについて

    オリオン(オライオン)との特殊会話は彼が星座になっているからだろう。アメリカ製なので英語読みでオライオンと呼んでいる。 ちなみにボイジャー計画が開始される前の1950～60年代にかけて「オリオン計画」という原子力ロケットの開発計画が存在した。 後方で核爆発を起こしその衝撃を鋼鉄かアルミニウムのパネルで受けて推進する核パルス推進という傍迷惑な推進方法で、予想性能は極めて高かったものの、部分的核実験禁止条約の影響で計画は終了となった。ただし実際のところ宇宙空間は太陽やその他恒星を起源とする宇宙放射線で満ちており、地球もそれらの放射線に日々さらされている＝それで問題が起きていないため、発進時に地球にノズルを向けるとかどこかの有人惑星に墜落するようなこととかでもない限り影響はほぼ無視しても問題なかったと思われる。 現在NASAが開発中の有人宇宙船も「オリオン」と名付けられている。

    +

    ケイローンへのセリフについて

    ケイローン(セントール)との特殊会話は、上でも触れたがボイジャーの打ち上げに関わったロケットが「セントール（ケンタウロスの英語読み）」であることからか。 ちなみに再臨第三段階のバトルモーションで下段のタイタンⅢEともども攻撃に使っている。本来の使い方とか言わない ボイジャー1号の打ち上げでは、タイタンⅢEが予定より1秒早く燃焼を終えてしまったが、セントールが十分な燃料を積んでいたため無事予定の軌道に投入できたエピソードがある。ボイジャーが見守られていたように感じるのはこの経緯も手伝っているのかもしれない。

    +

    イアソンへのセリフについて

    イアソン(ジェイソン)との特殊会話で彼の船を褒めているが、これはおそらくアルゴー号をモチーフにした「アルゴ座」に由来すると思われる。 1922年に現在の88星座が定められた際に「アルゴ座」は外され、従来のアルゴ座の領域は「りゅうこつ座」「ほ座」「とも座」とされた。これに「らしんばん座」を加えた総称としてArgoの名が残っている。 また、りゅうこつ座α星はカノープスの名で知られ、全天でシリウスに次いで2番目に明るい恒星である。カノープスと太陽の光を感知して三角測量を行うことで、ボイジャーはアンテナを地球に向け続けることができている。

▋その他

• ラフム高橋特攻。
  • ぼいぼいぼいぼいぼい

• CVを担当する井口裕香氏はFate初参戦だが、型月作品では過去に『空の境界』の瀬尾静音を演じている。

• ボイジャー「ぼくはみちびく。ひとのゆめ、ひとののぞみ」サリエリ「人の業！」

• 霊基第二段階までの身長は127cm。これまで最も小さかった紅閻魔の記録を更新。

• エリセ『男の子でしたね。うん』

• イベントのクライマックスで「もろちん」と発言する誤字があったが修正された。

• 聖杯怪盗天草四郎 ～スラップスティック・ミュージアム～では完璧な弟ムーブで自分を兄(姉)だと思い込む哀しきモンスター(マスター)を大量に生み出し、その直後に復刻PUされ、兄(姉)たちの財布を飲み込んでいった。なんだこれ地獄かね。俺が！俺達が！お兄ちゃんだ！！

• FGOに登場するサーヴァントのうち、型月世界オリジナルの人物を除けば誕生年が最も現代に近い（ボイジャー1号、2号ともに1977年運用開始）。

• ボイジャーは2機あるわけだが、ボイジャー君がそのどちらにあたるのかという点については今のところ言及がなく不明。
  もっとも、「ペイル・ブルー・ドット」を撮ったのは1号機であることや、『Requiem』の年代設定も明らかに1号機を想起させるものであることから1号機でないとは考えにくいが、無機物が人の姿をとって召喚されたという時点で実体に拘る道理もなく、2機ひっくるめての「ボイジャー」である……というのも十分ありえる話である。

▋特殊会話発生条件

• 特定のサーヴァント所持時にマイルームに特殊会話が追加されるが、霊基再臨の段階によってそれぞれ相手が異なる。
  • 霊基第一、第二段階
    超人オリオン、イヴァン雷帝、ナーサリー・ライム、鬼女紅葉、宇津見エリセ、カレン・C・オルテンシア
    • ナーサリー・ライム、鬼女紅葉、宇津見エリセ所持時の会話は絆Lv5も条件。
  • 霊基第三段階
    ケイローン、イアソン、トーマス・エジソン？、宇津見エリセ、ネモ
    • 宇津見エリセ所持時の会話は絆Lv5も条件。