GⅠレース/マイルチャンピオンシップ南部杯 の変更点

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**歴史 [#p1360104]

''マイルチャンピオンシップ南部杯''は、岩手県競馬組合が盛岡競馬場で施行する地方競馬の重賞競走(JpnI、ダートグレード競走)である。

例年は農林水産大臣が賞を提供、またRoad to JBCに指定されているため、正式名称が「農林水産大臣賞典 マイルチャンピオンシップ南部杯〔Road to JBC〕」と表記される。
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通称:南部杯。また中央競馬でのマイルチャンピオンシップと区別するためマイルCS南部杯、マイル南部杯、MCS南部杯と表記される事がある。
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競走名は江戸時代に盛岡藩を治めていた南部氏に由来し45代当主・南部利昭の許可の下、名付けられた。表彰式には毎年南部家当主が出席し、南部杯を授与している。
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岩手県競馬組合創立25周年を記念し、1988年に''北日本マイルチャンピオンシップ南部杯''として創設、第1回は水沢競馬場のダート1600mで施行された。

創設当初は北日本地区(道営、東北、北関東)交流競走で、地方競馬の北日本地区のマイル最強馬決定戦の位置付けとされた。
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1995年に中央・地方全国指定交流競走に指定されたと同時に現在の''マイルチャンピオンシップ南部杯''に改名、北日本地区以外の地方所属馬及び中央競馬所属馬も出走可能になった。

1996年には開催場を現在の盛岡競馬場に変更、1997年には前年から施行されたダートグレード競走のGI(統一GI)に格付けされ、日本の秋のダートのマイル最強馬決定戦として定着していった。
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2002年からはJBC競走へのトライアル「Road to JBC」に指定されており、本競走の優勝馬にはジャパンブリーディングファームズカップ2競走(JBCクラシック・JBCスプリント)への優先出走権(出走できるのはどちらか一方の競走)が与えられる。Road to JBCに指定された競走では南部杯が唯一のJpnI競走である。
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発走時のファンファーレは岩手競馬のJpnI用のファンファーレが使用されている。

2007年に岩手競馬のファンファーレはJpnI用を含め全てが新しい物に切り替わったが、JpnI用のファンファーレは2009年から従来の物に戻されている。

また、2015年から2年間は盛岡市の市民吹奏楽団 「グーテン・ライエ吹奏楽団」による生演奏が、2022年は陸上自衛隊 第9師団第9音楽隊による生演奏が行われた。

2011年の東京競馬場での開催(後述)の際もJRAの関東GIファンファーレではなく従前のファンファーレが使用されている。
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|~時期|~タイトル|~レース場|~バ場|~距離|~根幹|~向き|h
|10月前半|マイルチャンピオンシップ南部杯|盛岡|ダート|マイル1600|〇|左|
|10月前半|マイルチャンピオンシップ南部杯|盛岡|ダート|マイル1600|〇|左|
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**競技場 [#yb690864]

盛岡競技場、ダート1600m。

2コーナー奥のポケットからスタートするワンターンのコース。

スタートしてから周回コースに合流するまで緩いカーブがあるが、ほぼ直線が3コーナーまで約900m続く。

3コーナー付近から下り坂で、ゴール前は登り坂となり4.4mの高低差がある。

2020年の南部杯JpnIではダート1600mの日本レコード1:32.7での決着になったように、馬場状態によっては非常にスピードの出やすいコースとなっている。

**歴代優勝馬 [#k22302a9]
|回数|施行年|競走名|競技場|距離|優勝馬|性齢|タイム|
|第1回|1988|北日本マイルチャンピオンシップ南部杯|水沢|1600m|グレートサーペン|牡7|1:42.4|
|第2回|1989|~|~|~|ダイコウガルダン|牡5|1:42.4|
|第3回|1990|~|~|~|グレートホープ|牡5|''1:40.0''|
|第4回|1991|~|~|~|タケデンファイター|牡6|1:40.8|
|第5回|1992|~|~|~|タケデンマンゲツ|牡7|1:42.0|
|第6回|1993|~|~|~|トウケイニセイ|牡7|''1:39.8''|
|第7回|1994|~|~|~|トウケイニセイ|牡8|''1:39.5''|
|第8回|1995|マイルチャンピオンシップ南部杯''|~|~|ライブリマウント|牡5|1:40.6|
|第9回|1996|~|盛岡|~|ホクトベガ|牝7|''1:38.3''|
|第10回|1997|~|~|~|タイキシャーロック|牡6|''1:36.2''|
|第11回|1998|~|~|~|メイセイオペラ|牡5|''1:35.1''|
|第12回|1999|~|~|~|ニホンピロジュピタ|牡5|1:38.4|
|第13回|2000|~|~|~|ゴールドティアラ|牝5|1:38.3|
|第14回|2001|~|~|~|アグネスデジタル|牡4|1:37.7|
|第15回|2002|~|~|~|トーホウエンペラー|牡6|1:38.7|
|第16回|2003|~|~|~|アドマイヤドン|牡4|1:35.4|
|第17回|2004|~|~|~|ユートピア|牡4|1:35.9|
|第18回|2005|~|~|~|ユートピア|牡5|1:36.7|
|第19回|2006|~|~|~|ブルーコンコルド|牡6|1:36.6|
|第20回|2007|~|~|~|ブルーコンコルド|牡7|1:36.8|
|第21回|2008|~|~|~|ブルーコンコルド|牡8|1:37.3|
|第22回|2009|~|~|~|エスポワールシチー|牡4|1:35.4|
|第23回|2010|~|~|~|オーロマイスター|牡5|''1:34.8''|
|第24回|2011|~|&size(16){東京};|~|トランセンド|牡5|1:34.8|
|第25回|2012|~|盛岡|~|エスポワールシチー|牡7|1:35.9|
|第26回|2013|~|~|~|エスポワールシチー|牡8|1:35.1|
|第27回|2014|~|~|~|ベストウォーリア|牡4|1:35.9|
|第28回|2015|~|~|~|ベストウォーリア|牡5|1:36.8|
|第29回|2016|~|~|~|コパノリッキー|牡6|''1:33.5''|
|第30回|2017|~|~|~|コパノリッキー|牡7|1:34.9|
|第31回|2018|~|~|~|ルヴァンスレーヴ|牡3|1:35.3|
|第32回|2019|~|~|~|サンライズノヴァ|牡5|1:34.2|
|第33回|2020|~|~|~|アルクトス|牡5|''1:32.7''|
|第34回|2021|~|~|~|アルクトス|牡6|1:35.3|
|第35回|2022|~|~|~|カフェファラオ|牡5|1:34.6|
|第36回|2023|~|~|~|レモンポップ|牡5|1:33.8|
-%%%2011年のできごと%%%
この年に発生した東日本大震災の影響により、東京競馬場にて施行された。
岩手県競馬自体は5月より盛岡競馬場での開催を再開しダートグレード競走も施行されていたが競馬関連の施設が大きな被害を受けるなどして開催日数の減少による経営環境の厳しさなどからJRAに要請を行い、本競走は盛岡競馬場と姉妹提携を結んでいる東京競馬場にてJRA主催により施行されることとなった。JRAは当初開催予定のなかった10月10日を「岩手競馬を支援する日」と題して東京競馬場開催を追加し(震災で中止となった3月13日の阪神競馬の事実上代替開催)、岩手競馬所属で活躍した競走馬の名前(トーホウエンペラー、メイセイオペラ)を冠した競走も行われた。
当競走のスタート前のファンファーレは、例年通り盛岡競馬場で使用されている曲を使用した。
また日曜日以外の競走で初めてWIN5が実施され、南部杯を含めた第8競走から第12競走が対象となった。この年の入場人員は5万9475人で同年のフェブラリーステークスを上回ったほか、売り上げは70億2941万6200円で前年の本競走の約14倍を記録した。