ステイゴールド

Last-modified: Thu, 20 Oct 2022 23:19:27 JST (525d)
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ゴールドシップナカヤマフェスタの父

ステイゴールドは、父にサンデーサイレンス、母にゴールデンサッシュを持つゴールドシップナカヤマフェスタの父である。

1996年に中央競馬でデビューし、翌年1997年のデビュー6戦目で初勝利を挙げた。

その後条件戦を2勝して同年10月に重賞初挑戦となる京都新聞杯に出走するも、このレースから2000年に重賞初制覇となる目黒記念を制するまで実に29連敗を喫した。

しかし、連敗期間中に2着に入線した10レースの内GⅠ競走での2着が4回、掲示板に入ったレースが29戦中22回と上位入着を重ねながらもあと一歩勝利に届かないレースぶりから「稀代のシルバー&ブロンズコレクター」という愛称が定着した。

2001年、引退レースとなった香港ヴァーズで日本生産馬として史上初となる国外GⅠ競走優勝を果たし、JRA賞特別賞を受賞した。引退後は種牡馬入りし、オルフェーヴルゴールドシップなどのチャンピオンホースを輩出した。

 

黄金時代を生きた競走馬

ステイゴールドの次年にデビューしてきたのがスペシャルウィークを筆頭とする”黄金世代”の面々であり、メジロブライトサイレンススズカグラスワンダーテイエムオペラオーといった「世紀末~新世紀を彩った名馬たち」と古馬として鎬を削ったステイゴールド

1997年10月の京都新聞杯でマチカネフクキタルに負けてから、2000年5月に目黒記念でマチカネキンノホシに勝つまで、そういった後発の黄金世代に悉く惜敗・惨敗続きだったことがステイゴールドを語る上では欠かせないファクターとなっている。

 

ナリタトップロードとの”接触”

2001年の京都大賞典に出走した際起きた事件で、最後の直線でステイゴールドテイエムオペラオー、前々年の菊花賞優勝馬ナリタトップロードとの競り合いとなったが、ステイゴールドがナリタトップロードを交わして先頭に立った後、内から抜け出しにかかったステイゴールドは左に斜行し、鞍上の後藤がムチを持ち替えて懸命に矯正を図ったものの斜行を止められず、直後を走っていたナリタトップロードの進路を防ぐ形で前に入ったときに同馬の前脚とステイゴールドの後ろ脚が交錯し、これでバランスを崩したナリタトップロードの鞍上・渡辺薫彦が落馬した。

審議の結果、ステイゴールドは1位入線したものの失格処分となり、レース結果は半馬身差で2位入線のテイエムオペラオーが繰り上がりでの1着となった。

ナリタトップロードはこの事故で右前脚に跛行を来たし、続く天皇賞(秋)を回避する事態になっている。

 

青い勝負服を見ると燃える?

通算50戦目の引退レースとなった2001年、香港・沙田(シャティン)競馬場で毎年12月に行われる香港国際競走のひとつ・香港ヴァーズ (GⅠ) で見せた驚異の末脚について、武豊はランフランコ・デットーリ騎乗のエクラールが「(UAE・ドバイの王族マクトゥーム家による競走馬管理団体)ゴドルフィンのブルーの勝負服を着ていたからかもしれない」と回顧している。

これは同年3月に行われたドバイシーマクラシック(GⅡ(※当時))で同じくランフランコ・デットーリ騎乗のファンタスティックライトがゴドルフィンのブルーの勝負服を着用しており、それを降したことを振り返ってのことと言われ、ランフランコ・デットーリ騎手も「どうも、僕とは相性が良くないみたいだ」と語った。

 

ブルーの勝負服といえば、ウマ娘でいうとダイワスカーレットアドマイヤベガなどがまさにブルーの勝負服を着用している。

産駒であるゴールドシップがブルーの勝負服であるトーセンジョーダンに突っかかっていくのも、ステイゴールドの血の影響なのかも…?

大団円の引退式

5年間に渡った競走生活の末、50戦の節目、引退レースでのGⅠ制覇は、「まさに絵に描いたような大団円」(武豊(騎手))、「映画でもドラマでも、二度とは見られないようなシーン」(池江泰郎(調教師))、「ここまでドラマチックな幕切れはそうそうあるものではない」(『優駿』)など、史上希に見る出来事として称えられた。

この勝利を評価され、ステイゴールドは当年国内においてJRA賞特別賞を授与された。また、生涯GⅠ出走回数20、重賞連続出走回数36は、いずれもナイスネイチャをしのぐJRA記録である。

 

当初は引退式の予定はなかったが、ファンからの強い要望があったことに加え、JRAからも陣営に要請が行き、翌2002年1月20日、京都競馬場で引退式が行われた。当日は香港ヴァーズで使用されたゼッケンのレプリカを着用し、場内には名前の由来となったスティーヴィー・ワンダーの「Stay Gold」が流された。

 

アニメには登場していた?

アニメ『ウマ娘』の1期には「キンイロリョテイ」という名のモブ娘が登場している。

これは引退レースとなった香港ヴァース、その現地表記が「黄金旅程」であったことが元ネタとされている。

また、アプリ内においてもゴールドシップの関わるイベントやナカヤマフェスタが関わるイベントなどで「黄金」の感銘が使われているものが多い。

これはサンデーサイレンスの産駒であるサイレンススズカマンハッタンカフェなどにおける「静かなる」や「静寂の」などに通ずる”匂わせ”と考えることができる。

 

血統関係

ゴールデンサッシュ(牝 1988 父:ディクタス)

ステイゴールド(牡 1994 父:サンデーサイレンス)

 ├マイネルネオス(牡 2003 母:マイネプリテンダー)

 ├ドリームジャーニー(牡 2004 母:オリエンタルアート)

 ├ナカヤマフェスタ(牡 2005 母:ディアウィンク)

 ├オルフェーヴル(牡 2008 母:オリエンタルアート)

 ├エポカドーロ(牡 2015 母:ダイワパッション)

 ├ラッキーライラック(牝 2015 母:ライラックアンドレース)

 └ショウナンナデシコ(牝 2017 母:ショウナンマオ)

 ├ゴールドシップ(牡 2009 母:ポイントフラッグ)

 └ユーバーレーベン(牝 2018 母:マイネテレジア)

 ├フェノーメノ(牡 2009 母:ディラローシェ)

 ├オジュウチョウサン(牡 2011 母:シャドウシルエット)

 ├レッドリヴェール(牝 2011 母:ディソサード)

 ├アドマイヤリード(牝 2013 母:ベルアリュールⅡ)

 ├レインボーライン(牡 2013 母:レーゲンボーゲン)

 ├カサロサーダ(牝 2013 母:センブラフェ)

 │└アランバローズ(牡 2017 父:ヘニーヒューズ)

 インディチャンプ(牡 2015 母:ウィルパワー)