アドマイヤグルーヴ

Last-modified: Sun, 02 Jul 2023 04:47:21 JST (297d)
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エアグルーヴの娘

アドマイヤグルーヴは、父にサンデーサイレンス、母にエアグルーヴを持つ牝馬である。ルーラーシップは半弟に当たる。

2002年11月、単勝1.2倍という圧倒的な1番人気でデビュー戦を勝利するも、阪神ジュベナイルフィリーズには抽選に漏れ除外されてしまう。

翌年の春は気性面の問題などから距離が短い桜花賞トライアル競走のチューリップ賞・フィリーズレビューに出走せず、皐月賞トライアルの若葉ステークスに出走し、牡馬を相手に勝利。

1番人気で桜花賞に挑んだがスタートで出遅れ、外側から懸命に追い込むもスティルインラブの3着と惜敗。

続く優駿牝馬 (オークス)でも単勝支持率1.7倍の圧倒的1番人気に支持されるが、激しいイレコミが響きスティルインラブの7着と惨敗した。

秋はローズステークスから始動し、ここでもスティルインラブと顔合わせとなり1番人気を譲ったものの、ここでは出遅れることなく勝利。

秋華賞ではスティルインラブを抑えて1番人気に支持されるが、レースではまたしてもスティルインラブをとらえ切ることが出来ずに2着と惜敗し、結局牝馬三冠競走では、全て1番人気の支持を集めたが、その全てでスティルインラブに敗れている。

秋華賞後はエリザベス女王杯に出走。このレースではローズステークス以来となるスティルインラブに1番人気を明け渡して2番人気での出走となったが、最後の直線でスティルインラブとの叩き合いをハナ差で制し、GI初勝利を挙げた。

これにより母エアグルーヴと、その母ダイナカールと合わせ母子3代でのG1制覇となった。

2004年は牡馬相手の競馬になり、大阪杯、金鯱賞はそれぞれ7着、5着と振るわず、春の目標であった宝塚記念を回避。

7月に出走したマーメイドステークスでは牝馬限定戦ということもあり、落ち着いた調子で圧勝した。

秋シーズン緒戦の京都大賞典はナリタセンチュリーの4着。次走の天皇賞(秋)ではゼンノロブロイ、ダンスインザムードに次ぐ3着。

そして連覇を狙ったエリザベス女王杯で優勝し、鞍上の武豊も同レース4連覇を果たした。また、古馬に開放されてからのエリザベス女王杯連覇はメジロドーベル以来2頭目である。同年JRA賞最優秀4歳以上牝馬を受賞。

2005年も牡馬相手のレースに出走を続け、大阪杯4着、天皇賞(春)11着、金鯱賞4着と敗れ、宝塚記念では年下の牝馬スイープトウショウに敗れる。

さらに天皇賞(秋)では同世代牝馬のヘヴンリーロマンスの17着と大敗し、同一GI3連覇を狙ったエリザベス女王杯では、スイープトウショウから3馬身差の3着と敗れ、牝馬相手にも敗れるレースが続いた。

迎えた引退レースの阪神牝馬ステークスでは、1番人気をその年の桜花賞・NHKマイルカップ馬ラインクラフトに譲るも、桜花賞以来のマイル戦であったが優勝し、有終の美を飾った。

 

ライバル牝馬としての長い活躍

上記のように、アドマイヤグルーヴの戦績はさほど大きなものとは言えないが、牝馬三冠馬であるスティルインラブや既にウマ娘として登場しているゼンノロブロイスイープトウショウといったライバルが多いことから、「無名モブからの”昇格”」が見込まれる競走馬の一頭である。

また、エアグルーヴ - メジロドーベル間にある「まるで母娘のような関係性」は、本来アドマイヤグルーヴと母エアグルーヴとの間にこそ与えられるべきものと言え、世代違いではあるが史実には存在しないメジロドーベルへの”因縁”が生まれている。

 

ドゥラメンテの母

また、キタサンブラックと三冠を競い、皐月賞・日本ダービーの二冠をもぎ取っていったドゥラメンテアドマイヤグルーヴの子である。

ウマ娘プリティダービーにおいては「ブリュスクマン」という仮の名と姿でキタサンブラックの育成シナリオにライバルとして登場、『女帝』エアグルーヴの教えを受けた強敵としてキタサンブラックの前に立ちはだかる。

ドゥラメンテ(duramente)はイタリア語の音楽用語で「強く、荒々しく」という意味であり、ブリュスクマン(brusquement)はそのフランス語表記となっている。

 

血統関係

ダイナカール(牝 1980 父:ノーザンテースト)

エアグルーヴ(牝 1993 父:トニービン)

 ├アドマイヤグルーヴ(牝 2000 父:サンデーサイレンス)

 │└ドゥラメンテ(牡 2012 父:キングカメハメハ)

 └ルーラーシップ(牡 2007 父:キングカメハメハ)