ブライアンズタイム のバックアップ(No.1)
ナリタブライアン、マヤノトップガン、タニノギムレットの父
ブライアンズタイム(Brian's Time)は、父にロベルト(Roberto)、母にケリーズデイ(Kelley's Day)を持つアメリカ合衆国の競走馬である。
競走馬時代は後に種牡馬でもライバル関係となるフォーティナイナー(Forty Niner)を下した1988年3月のフロリダダービー優勝を含め21戦5勝。
アメリカ三冠競走にも参戦し、ケンタッキーダービー6着、プリークネスステークス2着、ベルモントステークス3着の成績を残している。
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現役引退後日本に種牡馬として移り、早田牧場(2002年破産)が中心となってシンジケート「ブライアンズタイム会」が結成された。
早田牧場は当初本馬ではなく、この馬のいとこで1988年の全米芝牡馬チャンピオンであるサンシャインフォーエヴァー(Sunshine Forever)を購入するつもりであった。しかし、競走実績の高さから当時の所有者・ダービーダンファーム側が高い価格を提示し、交渉が決裂した。
そこで母が全姉妹、さらに同じ父とほぼ全兄弟も同然の血統構成を持ち、自身も重賞勝ち馬であったブライアンズタイムに白羽の矢が立てられ代替購入となった。
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種牡馬入り時は折からのリアルシャダイブームだったこともあり同じ父を持つ本馬は中々の人気となった。産駒はその期待に応え、初年度から中央競馬では20世紀最後(史上5頭目)の日本のクラシック三冠馬となったナリタブライアン、優駿牝馬(オークス)優勝馬チョウカイキャロル、地方競馬でも同じく初年度産駒から、通算43勝という日本の戦後競馬のサラブレッド系最多勝利記録を樹立する事になる北関東の最強馬ブライアンズロマン、そのブライアンズロマンをとちぎダービー(宇都宮)で破ったカルラネイチャーなどを輩出し、中央・地方を問わず競馬関係者から大きな注目と期待を集める事となった。
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2002年に早田牧場が経営破綻した後、ブライアンズタイムの繋養先が早田の関連牧場・CBスタッドからジェイエスの関連牧場・アロースタッドに移動。後にブライアンズタイム会の運営はジェイエスが行うこととなった。
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2000年産駒以降は、クラシックで好走していなかったが、2007年の皐月賞でヴィクトリーが勝利を収め、タニノギムレット以来のクラシックホースを出した。
大種牡馬のサンデーサイレンスの存在もあり、リーディングサイアーこそ取れなかったものの、多くの活躍馬を出し、1996年から11年連続でリーディング3位以内を保った。
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2009年4月25日の京都競馬場1Rにおいて産駒のグランプリスマイルが勝利し、中央競馬における種牡馬勝利数がサンデーサイレンス、ノーザンテーストに次いで歴代3位となった。
また、2010年3月28日に中山競馬場で開催されたマーチステークスで産駒のマコトスパルビエロが勝利し、パーソロン、ノーザンテーストに並び史上1位タイとなる18年連続での産駒の中央競馬重賞勝利を達成した。
2012年11月11日にレインボーダリアがエリザベス女王杯を勝利してブライアンズタイム産駒の20年連続重賞制覇を達成した。
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2013年4月4日、放牧中に転倒して右後大腿骨骨折を発症したため安楽死の処置が施された。高齢ながら健康には問題がなく、2013年も30頭ほどに種付けの予定があり、すでに10頭に種付けを行った後での急逝であった。
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1990年代後半にはサンデーサイレンス、トニービンと並び三強種牡馬として君臨していたが、ブライアンズタイム自身は他二頭よりも10年以上存命期間が長く、高齢となっても種牡馬として供用され、長期間にわたって産駒を出し続けた。
以後は後継種牡馬が系統の生き残りをかけて争うこととなり、代表産駒であるナリタブライアンこそ夭逝したが、マヤノトップガンは現在まで種牡馬としてある程度の実績を残しており、タニノギムレットも牝馬の東京優駿(日本ダービー)優勝馬ウオッカを出すなど実績を挙げている。
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主な産駒
1991年
ナリタブライアン(母:パシフィカス) - '93 朝日杯3歳S、'94 皐月賞、東京優駿、菊花賞、有馬記念
チョウカイキャロル(母:ウィットワタースランド) - '94 優駿牝馬、エリザベス女王杯2着(1着:ヒシアマゾン)
1992年
マヤノトップガン(母:アルプミープリーズ) - '95 菊花賞、有馬記念、'96 宝塚記念、'97 天皇賞(春)
1994年
シルクジャスティス(母:ユーワメルド) - '97 東京優駿2着(1着:サニーブライアン)、菊花賞5着(1着:マチカネフクキタル)、有馬記念(2着:マーベラスサンデー)、'98 天皇賞(春)4着(1着:メジロブライト)
サニーブライアン(母:サニースイフト) - '97 皐月賞、東京優駿
マイネルマックス(母:サクセスウーマン) - '96 朝日杯3歳S
1995年
ファレノプシス(母:キャットクイル) - '98 桜花賞、秋華賞、'00 エリザベス女王杯
1996年
トーホウエンペラー(母:レインボーブルー) - '01 マイルCS2着(1着:アグネスデジタル)、東京大賞典、'02 マイルCS
1997年
シルクプリマドンナ(母:バウンドトゥダンス) - '00 優駿牝馬
1998年
タイムパラドックス(母:ジョリーザザ) - '04 ジャパンカップダート、'05 川崎記念、帝王賞、JBCクラシック、'06 JBCクラシック
ダンツフレーム(母:インターピレネー) - '01 皐月賞2着(1着:アグネスタキオン)、東京優駿2着(1着:ジャングルポケット)、菊花賞5着(1着:マンハッタンカフェ)、'02 宝塚記念
エミネントシチー(母:ヘップバーンシチー) - エスポワールシチー(父:ゴールドアリュール)の母
1999年
タニノギムレット(母:タニノクリスタル) - '02 皐月賞3着(1着:ノーリーズン)、NHKマイルC3着(1着:テレグノシス)、東京優駿、ウオッカ(母:タニノシスター)の父
ノーリーズン(母:アンブロジン) - '02皐月賞、東京優駿8着(1着:タニノギムレット)、有馬記念6着(1着:シンボリクリスエス)
2004年
フリオーソ(母:ファーザ) - '06 全日本2歳優駿、'07 ジャパンダートダービー、'08 帝王賞、'10 帝王賞、'11 川崎記念、かしわ記念
ヴィクトリー(母:グレースアドマイヤ) - '07 皐月賞、東京優駿9着(1着:ウオッカ)
2007年
レインボーダリア(母:アローム) - '12 エリザベス女王杯