ドゥラメンテ のバックアップ(No.2)
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- ドゥラメンテ へ行く。
- 1 (2023-07-02 (日) 04:43:12)
- 2 (2023-07-02 (日) 13:40:39)
- 3 (2023-10-05 (木) 22:56:14)
- 4 (2024-06-02 (日) 07:54:09)
エアグルーヴの孫
ドゥラメンテは父キングカメハメハ、母アドマイヤグルーヴを持つ競走馬・種牡馬である。
欧字では「Duramente」と表記し、イタリア語の音楽用語で「荒々しく、はっきりと」という意味。
アプリ「ウマ娘プリティダービー」ではキタサンブラックの育成シナリオにおいて「ブリュスクマン」の名で登場。
「brusquement」はフランス語で同様の意味の音楽用語となっている。
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出自
母アドマイヤグルーヴは2003・04年のエリザベス女王杯を連覇した実績を持ち、本馬を出産後の10月に胸部出血のため急死、ドゥラメンテが最後の産駒となった。
そのアドマイヤグルーヴの母が1996年優駿牝馬と翌97年天皇賞(秋)を制した《女帝》エアグルーヴであり、さらにその母ダイナカールもまた1983年の優駿牝馬に優勝しており、「連綿と続くGⅠ勝利馬の超優良血統」であった。
父キングカメハメハもまた2004年のNHKマイルC・東京優駿を制したGⅠ馬であり、引退し種牡馬入りした2007年度産から既にローズキングダム、アパパネ、ルーラーシップといったGⅠ馬を次々輩出し、2010・11年と2年連続リーディングサイアーとなっていた。
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2歳(2014年)
ドゥラメンテのデビュー戦は10月12日、東京競馬場芝1800m戦で行われ、1番人気に推されるも出遅れてしまい、2着だった。
2戦目は11月8日、東京の同距離未勝利戦に出走。2着に6馬身差をつけて初勝利を挙げたが、ゲート内で立ち上がったために発走調教再審査が課された。
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3歳(2015年)
前年末に帰厩後、首に輪を通してゲートに固定し、ゲート内で駐立させる訓練を実施し再審査を通過。
2月1日のセントポーリア賞では直線で抜け出すと、2着に5馬身差をつけ圧勝とし、中1週で共同通信杯を目指すこととなった。
共同通信杯でも圧倒的な1番人気に推されるものの、道中では折り合いを欠き、スムーズに運んだリアルスティールに敗れた。
次走は馬の状態を優先させ、トライアルを経ずに皐月賞直行をめざし、除外された場合は、青葉賞を経て東京優駿出走を予定していた。
獲得賞金的に出場は難しかったものの、出走馬が36年ぶりにフルゲートに満たなかったため、無事出場することとなった。
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新たな鞍上として同年にJRAの通年騎乗免許を取得したミルコ・デムーロ騎手を迎えて臨んだ4月19日の第75回皐月賞では、3連勝で弥生賞を制したクリストフ・ルメール騎乗のサトノクラウン、福永祐一騎乗のリアルスティールに続く3番人気に支持された。
逃げるクラリティスカイが緩みないペースを作り、これを2番手のスプリングステークス勝ち馬キタサンブラックらが追走する中、ドゥラメンテの序盤は後方からのレースとなり、第4コーナーで内側から大外まで大きく斜行するが、体勢を立て直すと直線では強烈な末脚を披露し、早め先頭に立ったリアルスティールを交わし勝利した。
第4コーナーでの斜行により3頭の進路を妨害したため、鞍上のデムーロはレース後開催4日間の騎乗停止処分を受けたが、降着にはならなかった。
またこの勝利により牝系三代に続き「母子四代でのGⅠ制覇」となった。
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5月31日の第82回東京優駿では単勝1.9倍で1番人気となった。
レースでは折り合いが心配されていたが、道中は中団に位置し、直線に入ると坂の途中で先頭に立ち、押し寄せる後続馬をものともせずに押し切り勝利した。
これにより、2011年に達成したオルフェーヴル以来、4年ぶり史上23頭目となる春の2冠達成となった。
また勝ち時計2分23秒2は父キングカメハメハとディープインパクトが記録した2分23秒3を0.1秒更新するレースレコードとなった。
また、関東所属のダービー馬は2009年に制したロジユニヴァース以来6年ぶり、関東所属のクラシック二冠馬は1997年のサニーブライアン以来、実に18年ぶりとなった。
鞍上のデムーロにとっては2003年のネオユニヴァース以来となる二冠達成となった。
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東京優駿後、秋に目標とするレースについて、三冠達成がかかる菊花賞、あるいは10月4日にフランスのロンシャン競馬場で開催される凱旋門賞の2つが浮上した。
しかし、ノーザンファーム早来へ放牧されていた際に両橈骨遠位端骨折が発見された。
堀調教師のコメントによればドゥラメンテの両脚の関節内へ米粒程度の軟骨片が遊離している状態であり症状としては軽度とされるも、今後について関係者間で協議して手術を行い骨片を摘出することに踏み切ったという。
手術によりドゥラメンテの競走能力へ影響が及ぶ懸念は無いと堀調教師はコメントしているが、もとより手術やリハビリ期間だけでも6か月を要し、さらに復帰時期が厳寒期にさしかかるため、より慎重なリハビリメニューをドゥラメンテに施し再起を図った。
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東京優駿以降、秋シーズンは全休を余儀なくされたものの皐月賞、東京優駿のクラシック春2冠制覇が大きく評価され、2016年1月6日に行われた2015年度JRA賞受賞馬選考委員会において、投票数291票中285票という圧倒的な得票数で最優秀3歳牡馬に選出された。
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4歳(2016年)
2月28日に行われた中山記念で9か月ぶりに復帰し、M.デムーロ騎乗で単勝2.1倍1番人気に推され勝利。
今後のレースは3月28日にメイダン競馬場で行われるドバイ国際競走出走を予定し、その後の経過によっては凱旋門賞も視野に入れているとコメント。
3月3日、ドバイシーマクラシック (芝12ハロン≒2,411m)へ出走することが正式に発表された。
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ドバイシーマクラシックでは、馬場入場後右前脚の蹄鉄を落鉄するアクシデントが発生。
蹄鉄の打ち直しもうまくいかずそのまま発走し、その影響もあってイギリスのポストポンドの2着に敗れた。
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6月26日、3か月ぶりの実戦として宝塚記念に出走し、天皇賞(春)を勝利したキタサンブラックを抑え、単勝1.9倍の1番人気に支持された。
しかし、直線で外から伸びを図るも、先に抜けたマリアライトにクビ差及ばず2着に敗れた。
その直後に歩様が乱れレース後に下馬し、左前肢跛行とする診断がなされた。
サンデーレーシング代表の吉田俊介は「凱旋門賞への出走はやめます。今後のローテーションについても白紙です」と語り、今後の病状によっては、2016年度も凱旋門賞への出走を事実上見合わせる方向で調整する予定だったが、6月29日、複数の靭帯、腱の損傷によって獣医師から競走能力喪失の診断が下され、引退することとなった。
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引退後
引退後は種牡馬となり、社台スタリオンステーションで繋養されることが決まった。
2017年から供用が開始され、同年は種牡馬生活1年目にして国内年間種付頭数の過去最高となる284頭との繁殖牝馬と交配された。
翌2018年1月15日にノーザンファームにて初産駒となる鹿毛の牝馬が誕生。母が現役時代にGI3勝を挙げたスイープトウショウだったため、両親のGI勝利数を合計して「五冠ベイビー」と称された。
同馬は後にクリーンスイープと命名され、シルクレーシングの所有馬、美浦の国枝栄厩舎の所属馬となっている。
2018年もロードカナロアの294頭に次ぐ290頭の繁殖牝馬と交配された。
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2020年に初年度産駒がデビュー。6月から始まる中央での新馬戦に先駆け、浦和でデビューしたトーセンウォーリアが4月24日に新馬勝ちを収め、これが産駒の初出走初勝利となった。
2020年6月7日、阪神競馬場の2歳新馬戦でアスコルターレがデビュー勝ちを収め、これが産駒のJRA初勝利となった。
2021年3月7日、中山競馬場のGII弥生賞ディープインパクト記念をタイトルホルダーが勝利して産駒の重賞初勝利となった。
種付け料は2020年度で700万円、2021年度は増額され、エピファネイア、キズナと同額の1000万円となる。
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2021年8月31日19時、急性大腸炎のため、繋養先の社台スタリオンステーションで死亡した。
関係者によれば、死亡する1週間前から右前肢の蹄冠部外傷の治療を行っており良化途上にあったが、同月30日から症状の兆候が見え始め、悪化の一途を辿っていったという。
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2021年10月24日、タイトルホルダーが菊花賞を制し、産駒のGI初勝利及びクラシック初制覇を果たした。
2022年4月10日、スターズオンアースが桜花賞を制し、産駒の牝馬限定GI初勝利及び牝馬クラシック初制覇を果たした。
2022年5月1日、タイトルホルダーが天皇賞(春)を制し、産駒の古馬GI初勝利を果たした。
2022年5月22日、スターズオンアースが優駿牝馬を制し、産駒が牝馬2冠を達成した。
2022年12月11日、リバティアイランドが阪神ジュベナイルフィリーズを制し、産駒の2歳GI初勝利を果たした。
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ノーザンファームの歴史を語れる血統
ドゥラメンテの血統表には、ノーザンファーム(旧くは社台ファーム)の創業から現在に至るまでの歴史が全て詰まっているといえ、ノーザンファームの公式ホームページにおける「ノーザンファームの歴史」の項目では、実際にドゥラメンテの血統表を参照しながら歴史を振り返ることができる。
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血統関係
├タイトルホルダー(牡 2018 母:メーヴェ(Mowen))
├スターズオンアース(牝 2019 母:サザンスターズ(Southern Stars))
├ヴァレーデラルナ(牝 2019 母:セレスタ(Seresta))
├リバティアイランド(牝 2020 母:ヤンキーローズ(Yankee Rose))
├ドゥラエレーデ(牡 2020 母:マルケッサ)
└シャンパンカラー(牡 2020 母:メモリアルライフ(Memorial Life))