GⅠレース/川崎記念

Last-modified: Sun, 26 May 2024 21:44:14 JST (349d)
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歴史

川崎記念は、神奈川県川崎競馬組合が川崎競馬場で施行する地方競馬の重賞競走(ダートグレード競走、JpnⅠ)である。国際的な統一格付け制度の下ではLR(リステッドレース)の扱いとなる。

農林水産大臣より寄贈賞が提供されており、正式名称は「農林水産大臣賞典 川崎記念」と表記される。

 

現在の川崎競馬場は前身の戸塚競馬場を引き継ぐ形で1950年に開設されており、それを記念し1951年に開設記念として創設、第1回は川崎競馬場のダート3000mで施行され、創設当初は南関東地区の古馬最強決定戦として位置付けられた。

施行距離はその後年毎に幾度かの改正を経て、1964年にダート2150mに納まった。

1979年には現在の川崎記念に名称変更され、1985年に再度ダート2000mに短縮。

1990年に地方全国交流競走に指定されたが1994年のみ南関東限定競走で施行。

1996年には中央・地方全国指定交流競走に指定され、JRA所属馬の出走が可能になった。

1998年には、前年4月から始まったダートグレード競走のGⅠ(統一GⅠ)に格付けされた。

1999年に、ドバイワールドカップへの日本国内の前哨戦の意味合いをさらに高めることを目的として出走可能頭数を12頭から14頭に増加させる措置が取られ、距離もダート2000mからダート2100mに延長し、中央競馬のフェブラリーステークスと共にドバイワールドカップの前哨戦、あるいは年始のダート最強馬決定戦としての地位を確立した。

 

2024年より古馬中距離路線のローテーション整備や出走馬の質を高める一環で、前年11月から2月まで古馬中距離のGⅠ(Jpn1)級競走が連続して行われていることを配慮し、時期を4月上旬に移行することが発表されている。

開催時期変更で、重複するドバイワールドカップの前哨戦ないし同レース後には使えなくなるが、フェブラリーステークスやサウジカップデーから本競走へ、また本競走から帝王賞などへのローテーションが可能になる。

なお、地方競馬が会計年度(4月から翌年3月)で行われる関係で「2023年度」の川崎記念は実施されない(2023年開催の川崎記念は「2022年度」、移設予定の2024年4月は新年(2024)度となる)ことから、2023年度内においては同年12月14日にその年限りの中央・地方交流重賞として「神奈川記念」(JRA・地方交流、3歳以上、川崎・1,600m)が実施された。

 
時期タイトルレース場バ場距離根幹向き


2月前半川崎記念川崎ダート中距離2100
 

競技場

川崎2100mは向正面の2コーナー付近からスタートして、最初のコーナーまで約400m。

1周1200mの馬場を1周半以上するコース形態で、南関東の中でも特にタイトなコーナーを6回通過する。

1周目のスタンド前の直線でペースが緩むことも多く、位置取りと展開の読みがポイントとなる。

歴代優勝馬

回数施行年競走名距離優勝馬性齢所属タイム
第1回1951開設記念3000mエゾテツザン牡6川崎3:21 0/5
第2回19522600mキヨフジ牝4川崎2:50 2/5
第3回1953イカホダケ牡6大井2:51 3/5
第4回19542800mイチサチホマレ牡6大井3:08 0/5
第5回19552400mアサクニ牡5川崎2:36 0/5
第6回19562000mカネエイカン牡6大井2:08 4/5
第7回19572300mスヰートハート牝7川崎2:22 4/5
第8回1958イチカントー牡5大井2:21 4/5
第9回19592600mイチカントー牡6大井2:52 1/5
第10回1960エータイム牡5川崎2:53.6
第11回1961イチアサヒデ牡6大井2:50.1
第12回19622200mアサブエ牡5大井2:22.3
第13回1963サキミドリ牡5大井2:23.9
第14回19642150mゲイリング牡5船橋2:19.1
第15回1965テツリュウ牡5川崎2:18.5
第16回1966エイコウザン※牡5川崎2:16.2
第17回1967ハロータイム牡4船橋2:17.3
第18回1968マーブルアーチ牡4大井2:17.9
第19回1969アシヤフジ牡5大井2:17.6
第20回1970アポスピード牡4大井2:17.7
第21回1971リュウトキツ牡4川崎2:15.5
--1972馬インフルエンザの流行により開催中止
第22回19732150mネロ牡4船橋2:16.5
第23回1974ゴールデンスネップ牝5川崎2:17.0
第24回1975マルイチダイオー牡4船橋2:17.6
第25回1976ヒデノアラシ牡4川崎2:17.4
第26回1977プラスワン牡4船橋2:14.9
第27回1978エフチリン牡5船橋2:17.0
第28回1979川崎記念タガワエース牡4大井2:16.5
第29回1980ゴールドスペンサー牡4浦和2:16.5
第30回1981ゴールドスペンサー牡5浦和2:17.3
第31回1982ダーリンググラス牡4浦和2:16.2
第32回1983カネショウスーパー牡5川崎2:18.5
第33回19842100mダーリンググラス牡6浦和2:15.8
第34回19852000mカウンテスアップ牡4大井2:07.9
第35回1986カウンテスアップ牡5大井2:10.0
第36回1987カウンテスアップ牡6大井2:09.4
第37回1988トミヒサダンサー牡5船橋2:08.9
第38回1989アエロプラーヌ牡4大井2:11.0
第39回1990ロジータ牝4川崎2:10.0
第40回1991ダイコウガルダン牡6大井2:08.8
第41回1992トーシンイーグル牡4船橋2:09.4
第42回1993ハシルショウグン牡5大井2:08.1
第43回1994サクラハイスピード牡6船橋2:08.9
第44回1995アマゾンオペラ牡4船橋2:10.2
第45回1996ホクトベガ牝6JRA2:07.5
第46回1997ホクトベガ牝7JRA2:06.7
第47回1998アブクマポーロ牡6船橋2:07.6
第48回19992100mアブクマポーロ牡7船橋2:16.6
第49回2000インテリパワー牡5川崎2:14.5
第50回2001レギュラーメンバー牡4JRA2:12.9
第51回2002リージェントブラフ牡6JRA2:16.2
第52回2003カネツフルーヴ牡6JRA2:14.8
第53回2004エスプリシーズ牡5川崎2:12.8
第54回2005タイムパラドックス牡7JRA2:14.2
第55回2006アジュディミツオー牡5船橋2:12.8
第56回2007ヴァーミリアン牡5JRA2:12.9
第57回2008フィールドルージュ牡6JRA2:13.1
第58回2009カネヒキリ牡7JRA2:13.3
第59回2010ヴァーミリアン牡8JRA2:12.7
第60回2011フリオーソ牡7船橋2:14.2
第61回2012スマートファルコン牡7JRA2:10.7
第62回2013ハタノヴァンクール牡4JRA2:15.4
第63回2014ホッコータルマエ牡5JRA2:13.8
第64回2015ホッコータルマエ牡6JRA2:16.9
第65回2016ホッコータルマエ牡7JRA2:14.1
第66回2017オールブラッシュ牡6JRA2:14.6
第67回2018ケイティブレイブ牡5JRA2:14.9
第68回2019ミツバ牡7JRA2:15.0
第69回2020チュウワウィザード牡5JRA2:14.1
第70回2021カジノフォンテン牡5船橋2:14.9
第71回2022チュウワウィザード牡7JRA2:14.9
第72回2023ウシュバテソーロ牡6JRA2:16.0
第73回2024ライトウォーリア牡7川崎2:15.5
  • 第16回優勝のエイコウザンは前年まで中央競馬に所属しており、馬名は「アスカ」であった。シンザンが優勝した第24回皐月賞(1964年)の2着馬である。