GⅠレース/高松宮記念

Last-modified: Sun, 26 May 2024 21:47:56 JST (356d)
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歴史

高松宮記念は、日本中央競馬会(JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GI)である。

春の古馬スプリントチャンピオン決定戦であるとともに、春のGI競走シリーズの始まりを告げるレースともなっている。

またスプリンターズステークス同様に「電撃の6ハロン」と呼称される。

 

4歳(現3歳)以上の馬による重賞として1967年(昭和42年)に創設された「中京大賞典」が本競走の前身である。

1970年に高松宮宣仁親王から優勝杯が下賜されたのを機に、1971年より「高松宮杯」に改称のうえ新設。

同年より中京競馬場に新設された芝コースの2000mで、夏の中京開催を飾る中距離の名物競走として施行していた。

 

1984年にグレード制が導入された際、GIIに格付けされている。

 

1996年に中央競馬の短距離競走体系が改善・整備され、本競走は距離を芝1200mに短縮のうえ施行時期も5月に変更し、GIに格上げ。

これにより、中央競馬のいわゆる「中央場所(中山・東京・京都・阪神)」以外の競馬場で初めて行われる常設のGI競走として、春の短距離王決定戦に位置づけられた。

 

その後、1998年には現名称である高松宮記念''に改称(高松宮宣仁親王は1987年に肺癌により薨去された)。

2000年には施行時期を3月に変更し、競走条件も「5歳(現4歳)以上」に改められた。

 

2005年に創設された国際スプリントシリーズ戦「グローバル・スプリント・チャレンジ(GSC)」に2011年から構成レースのひとつとして加わり、2013年まで第2戦(2014年から2017年までは第3戦)として行われていた(2017年を最後に休止)。

 

外国産馬は1989年から、地方競馬所属馬は1996年から出走可能になり、2001年からは国際競走となって外国馬も出走可能になった。

2007年より国際GIに格付けされている。

時期タイトルレース場バ場距離根幹向き
3月後半高松宮記念中京短距離1200

競技場

中京競馬場の芝コース、1200mを使用。

向正面のやや第2コーナーよりの地点からスタートし、スタート直後は緩やかな上り勾配。

その後第4コーナーを過ぎるまで、高低差3.5mを一気に下る。

ゴールまでの直線は412mあり、残り約350m地点から高低差約2mの上り勾配が待ち構える。

歴代優勝馬

回数施行年競走名競馬場距離優勝馬性齢タイム
第1回1971高松宮杯中京2000mシュンサクオー牡62:00.1
第2回1972ジョセツ牝62:01.8
第3回1973タケデンバード牡52:01.0
第4回1974ハイセイコー牡52:00.4
第5回1975イットー牝52:00.2
第6回1976フジノパーシア牡62:01.3
第7回1977トウショウボーイ牡52:03.8
第8回1978ヤマニンゴロー牡52:03.2
第9回1979阪神ネーハイジェット牡41:59.8
第10回1980中京リンドプルバン牡52:01.1
第11回1981ハギノトップレディ牝52:01.8
第12回1982カズシゲ牡62:00.5
第13回1983ハギノカムイオー牡52:01.1
第14回1984キョウエイレア牡62:03.9
第15回1985メジロモンスニー牡62:03.5
第16回1986ラグビーボール牡42:01.3
第17回1987ランドヒリュウ牡61:59.8
第18回1988オグリキャップ牡41:59.0
第19回1989メジロアルダン牡51:58.9
第20回1990バンブーメモリー牡61:59.4
第21回1991ダイタクヘリオス牡51:59.4
第22回1992ミスタースペイン牡52:00.6
第23回1993京都ロンシャンボーイ牡51:59.0
第24回1994中京ナイスネイチャ牡72:00.7
第25回1995マチカネタンホイザ牡72:02.6
第26回19961200mフラワーパーク牝51:07.4
第27回1997シンコウキング牡71:08.0
第28回1998高松宮記念シンコウフォレスト牡61:09.1
第29回1999マサラッキ牡71:08.0
第30回2000キングヘイロー牡61:08.6
第31回2001トロットスター牡51:08.4
第32回2002ショウナンカンプ牡41:08.4
第33回2003ビリーヴ牝51:08.1
第34回2004サニングデール牡51:07.9
第35回2005アドマイヤマックス牡61:08.4
第36回2006オレハマッテルゼ牡61:08.0
第37回2007スズカフェニックス牡51:08.9
第38回2008ファイングレイン牡51:07.1
第39回2009ローレルゲレイロ牡51:08.0
第40回2010キンシャサノキセキ牡71:08.6
第41回2011阪神キンシャサノキセキ牡81:07.9
第42回2012中京カレンチャン牝51:10.3
第43回2013ロードカナロア牡51:08.1
第44回2014コパノリチャード牡41:12.2
第45回2015エアロヴェロシティ騸71:08.5
第46回2016ビッグアーサー牡51:06.7
第47回2017セイウンコウセイ牡41:08.7
第48回2018ファインニードル牡51:08.5
第49回2019ミスターメロディ牡41:07.3
第50回2020モズスーパーフレア※牝51:08.7
第51回2021ダノンスマッシュ牡61:09.2
第52回2022ナランフレグ牡61:08.3
第53回2023ファストフォース牡71:11.5
第54回2024マッドクール牡51:08.9
  • 第26回高松宮杯
    第26回高松宮杯は、これまでの施行から1200mに距離を短縮して開催された初めての回となり、当初は実績馬の出走が少なく(GI優勝馬の出走はヒシアケボノのみ)話題性に乏しい面があったが、ナリタブライアンの出走によりファンの注目を集めることとなった。
    ナリタブライアンは前年春に右股関節炎を発症し、天皇賞(春)への出走を回避しており、秋に復帰して以後も精彩を欠いていたが、当年の春に出走した阪神大賞典ではマヤノトップガンとのマッチレースを制しており、天皇賞(春)ではサクラローレルに差されて2着に敗れたものの、復活の兆しを見せ始めていたことや、中長距離の実績馬がスプリント戦に出走するのはきわめて異例のことであったため、この出走は話題を呼んだ。
    レースでは終盤に追い上げるも4着に敗れたが、このレースで賞金を加算したことでナリタブライアンの通算獲得賞金は10億2,691万6,000円となり、史上初めてドル換算で1,000万ドル以上の賞金を獲得し、メジロマックイーンを抜いて歴代1位(当時)となった。
    ナリタブライアンはこのレースの後、6月に右前脚に屈腱炎を発症と診断を受け、9月には引退が決定し、11月9日には京都競馬場で、11月16日には東京競馬場で引退式が行われた。
  • 第50回高松宮記念
    第50回はクリノガウディーが1位で入線したが最後の直線で4位入線のダイアトニックの進路を妨害したとして、審議の結果4着に降着処分を受け、モズスーパーフレアが繰り上がりで優勝となった。