GⅠレース/スプリンターズステークス
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歴史
スプリンターズステークスは、1967年に4歳以上の馬による重賞競走として中山競馬場の芝1200mで創設・施行。
1969年には「英国フェア開催記念(第3回スプリンターズステークス)」の名称で開催された。
1974年、名称を「読売杯スプリンターズステークス」に変更、正賞が読売新聞社賞となる。
1980年には「読売スプリンターズステークス」に改称。
1982年に読売新聞社が協賛から撤退し、1983年からは「スプリンターズステークス」に名称を変更。
1984年、グレード制施行によりGⅢに格付け。
1987年にはGⅡに昇格。
1989年、混合競走に指定され、外国産馬が出走可能になる。
1990年にはGⅠに昇格、施行時期も有馬記念の前週に移され、「1年を締めくくるスプリント系大レース」と位置付けられた。
1994年には国際GⅠ競走に、1995年には特別指定交流競走となり、外国調教馬・地方競馬所属馬が出走可能になる。また正賞が日本馬主協会連合会(JOA)会長賞となる。
時期 | タイトル | レース場 | バ場 | 距離 | 根幹 | 向き |
---|---|---|---|---|---|---|
9月後半 | スプリンターズステークス | 中山 | 芝 | 短距離1200 | ○ | 右・外 |
9月後半 | スプリンターズステークス | 中山 | 芝 | 短距離1200 | ○ | 右・外 |
競技場
中山競馬場・おむすび型の外回りコースを使用。
向正面入口付近の坂の頂上がスタート地点で、スタートから最後の直線途中まで高低差約4.5mの下り坂が続く。
向正面は約275mで、その後の3コーナーのカーブは非常に緩やか。
直線は約310mとローカル場並みに短いが、ゴール前に高低差2.4mの急坂がある。
開催時期の推移
創始された1967年の第1回競走は7月初週に施行されたが、翌1968年の第2回は5月初週に開催された。
1969年から1980年の第3回~第14回までは9月終週または10月初週に行われた。
1981年から1983年の第15回~第17回までは2月終週、1984年から1989年の第18回~第23回までは3月に行われた。
1990年から1999年の第24回~第33回までは12月に開催。
2000年の第34回からは9月終週~10月頭に開催されている。
歴代優勝馬
回数 | 施工年 | 競走名 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 性齢 | タイム |
第1回 | 1967 | スプリンターズステークス | 中山 | 1200m | オンワードヒル | 牡5 | 1:12.1 |
第2回 | 1968 | スズハヤテ | 牡5 | 1:11.3 | |||
第3回 | 1969 | 英国フェア開催記念 | タケシバオー | 牡5 | 1:10.4 | ||
第4回 | 1970 | スプリンターズステークス | タマミ | 牝4 | 1:10.8 | ||
第5回 | 1971 | ケンサチオー | 牡6 | 1:11.5 | |||
第6回 | 1972 | ノボルトウコウ | 牡4 | 1:09.8 | |||
第7回 | 1973 | キョウエイグリーン | 牝5 | 1:09.6 | |||
第8回 | 1974 | 読売杯スプリンターズステークス | サクライワイ | 牝4 | 1:08.4 | ||
第9回 | 1975 | サクライワイ | 牝5 | 1:09.0 | |||
第10回 | 1976 | ジャンボキング | 牡4 | 1:10.5 | |||
第11回 | 1977 | メイワキミコ | 牝4 | 1:09.8 | |||
第12回 | 1978 | メイワキミコ | 牝5 | 1:09.0 | |||
第13回 | 1979 | サニーフラワー | 牝5 | 1:12.8 | |||
第14回 | 1980 | 読売スプリンターズステークス | サクラゴッド | 牝6 | 1:11.8 | ||
第15回 | 1981 | サクラシンゲキ | 牡5 | 1:09.5 | |||
第16回 | 1982 | ブロケード | 牝5 | 1:09.0 | |||
第17回 | 1983 | スプリンターズステークス | シンウルフ | 牡5 | 1:09.5 | ||
第18回 | 1984 | ハッピープログレス | 牡7 | 1:10.3 | |||
第19回 | 1985 | マルタカストーム | 牡5 | 1:11.1 | |||
第20回 | 1986 | ドウカンテスコ | 牡5 | 1:10.2 | |||
第21回 | 1987 | キングフローリック | 牡5 | 1:09.5 | |||
第22回 | 1988 | 東京 | 1400m | ダイナアクトレス | 牝6 | 1:21.9 | |
第23回 | 1989 | 中山 | 1200m | ウィニングスマイル | 牡7 | 1:09.3 | |
第24回 | 1990 | バンブーメモリー | 牡6 | 1:07.8 | |||
第25回 | 1991 | ダイイチルビー | 牝5 | 1:07.6 | |||
第26回 | 1992 | ニシノフラワー | 牝4 | 1:07.7 | |||
第27回 | 1993 | サクラバクシンオー | 牡5 | 1:07.9 | |||
第28回 | 1994 | サクラバクシンオー | 牡6 | 1:07.1 | |||
第29回 | 1995 | ヒシアケボノ | 牡4 | 1:08.1 | |||
第30回 | 1996 | フラワーパーク | 牝5 | 1:08.8 | |||
第31回 | 1997 | タイキシャトル | 牡4 | 1:07.8 | |||
第32回 | 1998 | マイネルラヴ | 牡4 | 1:08.6 | |||
第33回 | 1999 | ブラックホーク | 牡6 | 1:08.2 | |||
第34回 | 2000 | ダイタクヤマト | 牡7 | 1:08.6 | |||
第35回 | 2001 | トロットスター | 牡5 | 1:07.0 | |||
第36回 | 2002 | 新潟 | ビリーヴ | 牝4 | 1:07.7 | ||
第37回 | 2003 | 中山 | デュランダル | 牡4 | 1:08.0 | ||
第38回 | 2004 | カルストンライトオ | 牡6 | 1:09.9 | |||
第39回 | 2005 | サイレントウィットネス | 騸6 | 1:07.3 | |||
第40回 | 2006 | テイクオーバーターゲット | 騸7 | 1:08.1 | |||
第41回 | 2007 | アストンマーチャン | 牝3 | 1:09.4 | |||
第42回 | 2008 | スリープレスナイト | 牝4 | 1:08.0 | |||
第43回 | 2009 | ローレルゲレイロ | 牡5 | 1:07.5 | |||
第44回 | 2010 | ウルトラファンタジー | 騸8 | 1:07.4 | |||
第45回 | 2011 | カレンチャン | 牝4 | 1:07.4 | |||
第46回 | 2012 | ロードカナロア | 牡4 | 1:06.7 | |||
第47回 | 2013 | ロードカナロア | 牡5 | 1:07.2 | |||
第48回 | 2014 | 新潟 | スノードラゴン | 牡6 | 1:08.8 | ||
第49回 | 2015 | 中山 | ストレイトガール | 牝6 | 1:08.1 | ||
第50回 | 2016 | レッドファルクス | 牡5 | 1:07.6 | |||
第51回 | 2017 | レッドファルクス | 牡6 | 1:07.6 | |||
第52回 | 2018 | ファインニードル | 牡5 | 1:08.3 | |||
第53回 | 2019 | タワーオブロンドン | 牡4 | 1:07.1 | |||
第54回 | 2020 | グランアレグリア | 牝4 | 1:08.3 | |||
第55回 | 2021 | ピクシーナイト | 牡3 | 1:07.1 | |||
第56回 | 2022 | ジャンダルム | 牡7 | 1:07.8 | |||
第57回 | 2023 | ママコチャ | 牝4 | 1:08.0 |
- 2002年優勝・ビリーヴの逸話
2002年の第36回本競走は、東京競馬場の改修に伴い新潟競馬場に開催を振替えられて行われた。
レースでは武豊が代役で鞍上を務めたことで、当日の新潟競馬場の入場者数は3万4000人を超え、売り上げは新潟競馬場の新記録となる228億円余りの売り上げを記録した。
牝馬による牡牝混合GI競走優勝は1997年の天皇賞(秋)を優勝したエアグルーヴ以来となり、また8月に亡くなっていたサンデーサイレンスにとっても産駒初の短距離GI優勝となった。
- 2014年優勝・スノードラゴンの逸話
スノードラゴンは2010年デビューから芝での勝利経験がなく、2011年夏から2014年春までの間、長らくダートを走っていた。
3月に久しぶりの芝に戻りオーシャンステークスを2着、高松宮記念でも2着、6月には一度ダートに戻り北海道スプリントカップでも2着と好調をキープしたが、再度芝に戻った8月のキーンランドカップでは8着と調子を落とした。
10月に迎えたスプリンターズステークスは中山競馬場の施設改修に伴い新潟競馬場での開催となり、前走の不調から13番人気と評価を落としていたものの、レースでは残り100mでストレイトガールとレッドオーヴァルの一騎討ちになると思われたところを大外から差しきり、重賞初制覇、芝レース初勝利がGI初制覇となった。