GⅠレース/チャンピオンズカップ
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歴史
チャンピオンズカップは、日本中央競馬会 (JRA)が中京競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GⅠ)である。
日本では1970年代後半より「世界に通用する強い馬作り」が提唱され、1981年に芝2400mの国際招待競走「ジャパンカップ」が創設された。
その後1995年より中央競馬と地方競馬の交流が飛躍的に拡大されるようになると、中央と地方の所属を超えたダートの重賞競走が注目されるようになり、ダートグレード競走で活躍した日本馬はアラブ首長国連邦やアメリカ合衆国のダート競走にも挑戦するようになった。
このような状況の中、日本のダート競走においても『ジャパンカップと並ぶダートの国際競走を開催しよう』という気運が高まり、2000年に4歳以上の馬による国際招待競走「ジャパンカップダート」を創設、東京競馬場のダート2100mで施行。
ジャパンカップダートは2007年までジャパンカップの前日(2004年は同日)に施行されていたが、ダートの本場であるアメリカで行われるブリーダーズカップに出走してから本競走に出走となると日程がかなり厳しくなってしまう問題などがあり、2008年から施行時期を繰り下げ、施行場も阪神競馬場のダート1800mに変更された。
2014年からは日本調教馬を中心とした国内ダート最高峰の競走としての位置付けを明確にするため国際招待制も廃止され、馬や関係者の遠征にかかる諸費用をJRAが負担しない国際競走としたうえで、左回りである中京競馬場・ダート1800mを舞台に定量で行われる「チャンピオンズカップ」へリニューアルされた。
なお、回次は2014年が第15回とされジャパンカップダートから引き継いで通算されている。
時期 | タイトル | レース場 | バ場 | 距離 | 根幹 | 向き |
---|---|---|---|---|---|---|
12月前半 | チャンピオンズカップ | 中京 | ダート | マイル1800 | 左 | |
12月前半 | チャンピオンズカップ | 中京 | ダート | マイル1800 | 左 |
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競技場
中京レース場、ダート1800m。
正面スタンド前の直線やや左、上り坂の途中からのスタートで、コースを1周する。
スタートから向こう正面半ばまで緩い上り坂が続き、その後3~4コーナーにかけては緩やかな下り坂。
3~4コーナーはやや急なスパイラルカーブとなっており、最後の直線は410.7m。
アップダウンが激しく、スタミナ戦になりやすい。
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歴代優勝馬
回数 | 施行年 | 競走名 | 競馬場 | 距離 | 優勝馬 | 所属 | 性齢 | タイム |
第1回 | 2000 | ジャパンカップダート | 東京 | 2100m | ウイングアロー | JRA | 牡4 | 2:07.2 |
第2回 | 2001 | クロフネ | JRA | 牡3 | 2:05.9 | |||
第3回 | 2002 | 中山 | 1800m | イーグルカフェ | JRA | 牡5 | 1:52.2 | |
第4回 | 2003 | 東京 | 2100m | フリーストリートダンサー | USA | 騸5 | 2:09.2 | |
第5回 | 2004 | タイムパラドックス | JRA | 牡6 | 2:08.7 | |||
第6回 | 2005 | カネヒキリ | JRA | 牡3 | 2:08.0 | |||
第7回 | 2006 | アロンダイト | JRA | 牡3 | 2:08.5 | |||
第8回 | 2007 | ヴァーミリアン | JRA | 牡5 | 2:06.7 | |||
第9回 | 2008 | 阪神 | 1800m | カネヒキリ | JRA | 牡6 | 1:49.2 | |
第10回 | 2009 | エスポワールシチー | JRA | 牡4 | 1:49.9 | |||
第11回 | 2010 | トランセンド | JRA | 牡4 | 1:48.9 | |||
第12回 | 2011 | トランセンド | JRA | 牡5 | 1:50.6 | |||
第13回 | 2012 | ニホンピロアワーズ | JRA | 牡5 | 1:48.8 | |||
第14回 | 2013 | ベルシャザール | JRA | 牡5 | 1:50.4 | |||
第15回 | 2014 | チャンピオンズカップ | 中京 | 1800m | ホッコータルマエ | JRA | 牡5 | 1:51.0 |
第16回 | 2015 | サンビスタ | JRA | 牝6 | 1:50.4 | |||
第17回 | 2016 | サウンドトゥルー | JRA | 騸6 | 1:50.1 | |||
第18回 | 2017 | ゴールドドリーム | JRA | 牡4 | 1:50.1 | |||
第19回 | 2018 | ルヴァンスレーヴ | JRA | 牡3 | 1:50.1 | |||
第20回 | 2019 | クリソベリル | JRA | 牡3 | 1:48.5 | |||
第21回 | 2020 | チュウワウィザード | JRA | 牡5 | 1:49.3 | |||
第22回 | 2021 | テーオーケインズ | JRA | 牡4 | 1:49.7 | |||
第23回 | 2022 | ジュンライトボルト | JRA | 牡5 | 1:51.9 | |||
第24回 | 2023 | レモンポップ | JRA | 牡5 | 1:50.6 |
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- 武豊とジャパンカップダート・チャンピオンズカップ
武豊騎手は第2回優勝のクロフネ、第5回優勝のタイムパラドックス、第6回優勝のカネヒキリ、第8回優勝のヴァーミリアンに騎乗。
この内カネヒキリで勝利したときは中央競馬史上初となる3年連続200勝達成となり、ヴァーミリアンでの勝利はJRA重賞通算250勝、JRAGI通算60勝、ダートグレード競走GI(JpnIも含む)通算20勝という3つの節目の記録達成となった。
一方チャンピオンズカップに変わってからは、第16回は1番人気のコパノリッキーで7着、第17回は1番人気のアウォーディーで2着、第20回は3番人気のインティで3着と、勝ちきれないレースが続いている。