**歴史と概要 [#h9a03f32]
エイコーンステークス(Acorn Stakes)は、ニューヨーク州エルモントのベルモントパークで行われる3歳サラブレッド牝馬限定のアメリカのGⅠレースである。
距離は１マイル16セント(約1,700m)、賞金は50万ドル。
米国トリプルティアラの第1戦であり、コーチングクラブ・アメリカンオークス、アラバマステークスと続く。
牝馬がトリプルティアラを制するには、この3つのレースをすべて制する必要があり、”ナショナル”トリプルティアラの3戦目(ケンタッキーオークスとジョージ・E・ミッチェル(ブラックアイドスーザン)ステークスが他の2戦)でもある。
#br
エイコーンステークスは1960年から1967年、1969年から1975年までアケダクト競馬場で行われた。
1951年、1970年、1974年には2回行われた。
1954年と1956年には1着争いのデッドヒートが成立した。
レースは創設から2022年まで1マイル(約1,600m)で行われた。
2023年、ニューヨーク競馬協会(NYRA)はレースを1+1⁄16マイルに延長した。
#br
**ニューヨーク牝馬三冠(アメリカントリプルティアラ) [#hfa8ab40]
アメリカ合衆国のクラシック三冠は、ケンタッキーダービー、プリークネス、ベルモントの三つのレースで構成されており、これらは牝馬も出走が可能であるが、牝馬においてはケンタッキーオークスを筆頭とする「牝馬三冠(フィリーズトリプルクラウン)路線」の開拓が長年進められてきた。(詳細は[[ケンタッキーオークス>世界のGⅠレース/ケンタッキーオークス]]のページを参照)
アメリカ合衆国のクラシック三冠は、ケンタッキーダービー、プリークネス、ベルモントの三つのレースで構成されており、これらは牝馬も出走が可能であるが、牝馬においてはケンタッキーオークスを筆頭とする「牝馬三冠(フィリーズトリプルクラウン)路線」の開拓が長年進められてきた。(詳細は[[ケンタッキーオークス>世界のG1レース/ケンタッキーオークス]]のページを参照)
#br
エイコーンステークスはニューヨーク競馬協会(NYRA)が定める「''ニューヨーク牝馬三冠(アメリカントリプルティアラ)''」の第1戦に設定されており、2002年まではすべてベルモントパークで施行されるエイコーンステークス、マザーグースステークス、コーチングクラブアメリカンオークス(CCAオークス)の3競走で構成された。
2003年に主催元であるNYRAによって三冠体系が改定され、エイコーンステークスはこのとき三冠から一時的に外されたが、2007年の再改定で再び三冠の第1戦に戻された。
従って、ニューヨーク牝馬三冠は以下の3つのパターンがある。
#br
-～2002、2007～2009：エイコーンステークス、マザーグースステークス、CCAオークス
-2003～2006：マザーグースステークス、CCAオークス、アラバマステークス
-2010～：エイコーンステークス、CCAオークス、アラバマステークス
#br
|開催時期|競走名|国|場所|出走条件|馬場/距離|関連情報|
|5月前半|エイコーンステークス|アメリカ|ベルモントパーク|3歳牝馬|ダート&br;1,600m(マイル)左|トリプルティアラ&br;フィリーズトリプルクラウン|
#br
**歴代優勝馬 [#e34b860d]
出走馬は何れも3歳牝馬のため、性齢の表記は省略している。
''太字''は当年の牝馬三冠(若しくは後年牝馬三冠に含まれるレース)を勝利・達成したもの。
|回数|年次|優勝馬|タイム|
|第1回|1931|ババ・ケニー&br;Baba Kenney|1:41.00|
|第2回|1932|トップフライト&br;Top Flight|''1:39.00''|
|第3回|1933|イゾルデ&br;Iseult|1:40.60|
|第4回|1934|フリーム&br;Fleam|''1:38.00''|
|第5回|1935|グッドギャンブル&br;Good Gamble|1:39.00|
|第6回|1936|ブルーシーン&br;Blue Sheen|1:38.80|
|第7回|1937|ドーンプレイ&br;Dawn Play|1:38.80|
|第8回|1938|ハンドカフ&br;Handcuff|1:39.80|
|第9回|1939|ホスティリティ&br;Hostility|1:39.80|
|第10回|1940|ダメージド・グッズ&br;Damaged Goods|''1:37.00''|
|第11回|1941|プラウド・ワン&br;Proud One|1:37.60|
|第12回|1942|ザカ・ローザ&br;Zaca Rosa|1:38.20|
|第13回|1943|ネリー・エル&br;Nellie L|1:38.60|
|第14回|1944|トワイライト・ティアー&br;Twilight Tear|''1:37.00''|
|第15回|1945|ギャロレット&br;Gallorette|1:37.20|
|第16回|1946|イヤーショット&br;Earshot|1:37.20|
|第17回|1947|バット・ワイ・ノット&br;But Why Not|1:38.00|
|第18回|1948|ウォーターミル&br;Watermill|''1:37.00''|
|第19回|1949|ネル・ケー&br;Nell K|1:38.00|
|第20回|1950|シアマ&br;Siama|1:37.20|
|第21回|1951-1|キスミーケイト&br;Kiss Me Kate|''1:36.40''|
|第22回|1951-2|ノーサードチャンス&br;Nothirdchance|1:38.80|
|第23回|1952|パレーディングレディ&br;Parading Lady|1:38.80|
|第24回|1953|シークレットミーティング&br;Secret Meeting|1:39.40|
|第25回|1954|ハッピームード&br;Happy Mood|1:38.80(DH)|
|~|~|リヴェリナ&br;Riverina|~|
|第26回|1955|ハイヴォルテージ&br;High Voltage|1:38.80|
|第27回|1956|ビヨンド&br;Beyond|1:37.80(DH)|
|~|~|プリンセス・トゥリア&br;Princess Turia|~|
|第28回|1957|バイユー&br;Bayou|1:37.00|
|第29回|1958|ビッグ・エフォート&br;Big Effort|1:37.40|
|第30回|1959|クィル&br;Quill|1:37.40|
|第31回|1960|アイリッシュ・ジェイ&br;Irish Jay|''1:35.80''|
|第32回|1961|ボウル・オブ・フラワーズ&br;Bowl of Flowers|1:37.40|
|第33回|1962|サケーダ&br;Cicada|''1:35.60''|
|第34回|1963|スパイシーリヴィング&br;Spicy Living|1:37.20|
|第35回|1964|キャッスル・フォーブス&br;Castle Forbes|1:37.00|
|第36回|1965|グラウンド・コントロール&br;Ground Control|1:37.20|
|第37回|1966|マーキングタイム&br;Marking Time|1:36.00|
|第38回|1967|ファールセイル&br;Furl Sail|''1:35.60''|
|第39回|1968|''ダークミラージュ''&br;''Dark Mirage''|''1:34.80''|
|第40回|1969|''シュヴィー''&br;''Shuvee''|1:35.60|
|第41回|1970-1|ロイヤルシグナル&br;Royal Signal|1:36.20|
|第42回|1970-2|キャシー・ハニー&br;Cathy Honey|1:36.00|
|第43回|1971|デスィート&br;Deceit|1:36.60|
|第44回|1972|スーザンズガール&br;Susan's Girl|''1:34.60''|
|第45回|1973|ウィンディズドウター&br;Windy's Daughter|1:35.40|
|第46回|1974-1|''クリス・エヴァート''&br;''Chris Evert''|1:36.00|
|第47回|1974-2|スペシャルチーム&br;Special Team|1:35.40|
|第48回|1975|''ラフィアン''&br;''Ruffian''|''1:34.40''|
|第49回|1976|ディアリー・プレシャス&br;Dearly Precious|1:35.80|
|第50回|1977|ブリング・アウト・ザ・バンド&br;Bring Out The Band|1:36.80|
|第51回|1978|テンペスト・クイーン&br;Tempest Queen|1:35.40|
|第52回|1979|''ダヴォナ・デール''&br;''Davona Dale''|1:36.00|
|第53回|1980|ボールデンデターミン&br;Bold 'n Determined|1:36.80|
|第54回|1981|ヘヴンリーカース&br;Heavenly Cause|1:35.20|
|第55回|1982|キューペコイズジョイ&br;Cupecoy's Joy|''1:34.20''|
|第56回|1983|スキーゴーグル&br;Ski Goggle|1:35.00|
|第57回|1984|ミス・オーシアナ&br;Miss Oceana|1:35.80|
|第58回|1985|''マムズコマンド''&br;''Mom's Command''|1:35.80|
|第59回|1986|ロトカ&br;Lotka|1:35.20|
|第60回|1987|グリーシャン・フライト&br;Grecian Flight|1:35.20|
|第61回|1988|アプトスター&br;Aptostar|1:34.80|
|第62回|1989|''オープン・マインド''&br;''Open Mind''|1:35.40|
|第63回|1990|ステラ・マドリッド&br;Stella Madrid|1:36.00|
|第64回|1991|メドウスター&br;Meadow Star|1:37.40|
|第65回|1992|プロスペクターズデライト&br;Prospectors Delite|1:35.00|
|第66回|1993|''スカイ・ビューティ''&br;''Sky Beauty''|1:35.40|
|第67回|1994|インサイド・インフォメーション&br;Inside Information|1:34.26|
|第68回|1995|キャッツクレイドル&br;Cat's Cradle|1:37.40|
|第69回|1996|スター・デ・レディ・アン&br;Star de Lady Ann|1:34.60|
|第70回|1997|シャープキャット&br;Sharp Cat|1:34.40|
|第71回|1998|ジャージー・ガール&br;Jersey Girl|1:36.20|
|第72回|1999|スリー・リング&br;Three Ring|1:36.00|
|第73回|2000|ファインダーズフィー&br;Finder's Fee|1:37.20|
|第74回|2001|フォレストシークレッツ&br;Forest Secrets|1:34.80|
|第75回|2002|ユー&br;You|''1:34.00''|
|第76回|2003|バード・タウン&br;Bird Town|1:35.20|
|第77回|2004|アイランド・サンド&br;Island Sand|1:34.80|
|第78回|2005|ラウンド・ポンド&br;Round Pond|1:35.20|
|第79回|2006|ブッシュファイア&br;Bushfire|1:35.89|
|第80回|2007|コットン・ブロッサム&br;Cotton Blossom|1:34.70|
|第81回|2008|ザフティグ&br;Zaftig|1:34.50|
|第82回|2009|ギャビーズゴールデンギャル&br;Gabby's Golden Gal|1:34.79|
|第83回|2010|シャンパーニュドーロ&br;Champagne d'Oro|1:37.44|
|第84回|2011|イッツトリッキー&br;It's Tricky|1:35.48|
|第85回|2012|コンテステッド&br;Contested|1:34.61|
|第86回|2013|ミッドナイト・ラッキー&br;Midnight Lucky|1:35.11|
|第87回|2014|スウィート・リーズン&br;Sweet Reason|1:34.98|
|第88回|2015|キュラリーナ&br;Curalina|1:35.13|
|第89回|2016|カリーナ・ミア&br;Carina Mia|1:34.97|
|第90回|2017|エイベル・タスマン&br;Abel Tasman|1:35.37|
|第91回|2018|モノモイ・ガール&br;Monomoy Girl|1:34.10|
|第92回|2019|グアラナ&br;Guarana|''1:33.58''|
|第93回|2020|ガミーン&br;Gamine|''1:32.55''|
|第94回|2021|サーチ・リザルツ&br;Search Results|1:35.50|
|第95回|2022|マタレヤ&br;Matareya|1:35.77|
|第96回|2023|プリティ・ミスチヴァス&br;Pretty Mischievous|1:43.33|
