ダンシングブレーヴ の変更点
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**キングヘイローの父 [#d7fe1f4a] ダンシングブレーヴ(Dancing Brave)は、父リファール(Lyphard)、母ナヴァホプリンセス(Navajo Princess)を持つアメリカ合衆国産、イギリス調教の競走馬・種牡馬である。 1986年の2000ギニー、エクリプスステークス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス、凱旋門賞を勝利し、「''80年代のヨーロッパ最強馬''」との呼び声も高い。 インターナショナル・クラシフィケーション(現ワールド・ベスト・レースホース・ランキング(WBRR))では当時として史上最高となる141ポンドの評価が与えられ、1986年度のヨーロッパ年度代表馬、イギリス年度代表馬、フランス年度代表馬に選ばれている。 #br **シリウスシンボリとの凱旋門賞 [#k95074e5] と書くと誤解を招くかもしれないが、1986年の凱旋門賞にはイギリスのG3セレクトステークスで2着に10馬身差を付けてレコードタイムで圧勝したダンシングブレーヴを筆頭に、 ジョッケクルブ賞をレコード勝利し無敗の5連勝で挑んできたベーリング(Bering)、 エプソムダービーでダンシングブレーヴを半馬身凌ぎ、アイリッシュダービーも8馬身差で圧勝したシャーラスタニ(Shahrastani)、 キングジョージⅥ&QEDSでは2着に入り、英インターナショナルステークスを制したシャルダリ(Shardari)、 マルセンブサック賞、愛2000ギニーを制し、エクリプスステークスで2着に入ったトリプティク(Triptych)、 ドイツ国内で無敵を誇り仏サンクルー大賞を制し12連勝中のアカテナンゴ(Acatenango)、 仏ヴェルメイユ賞を5馬身差で制したダララ(Darara)、 コロネーションCでトリプティクをクビ差で制したサンテステフ(Saint Estephe)、 そして前年度東京優駿優勝馬シリウスシンボリと、出走した15頭のうち実に11頭がGⅠ優勝馬という錚々たる顔ぶれで世界中からチャンピオンホースが集った「''史上最強の凱旋門賞''」と称される歴史的な会合となった。 #br 鞍上のパット・エデリーは序盤でダンシングブレーヴを抑え込むと、直線では馬群がコース幅いっぱいに広がったため、大外に持ち出して勝負を挑んだ。 残り200mで10番手につけたダンシングブレーヴは、ゴール前50mで「電光石火の一撃」を見せ、ライバルたちを纏めて薙ぎ払って先頭に立つと、2分27秒7のレースレコードでベーリングに1馬身半差をつけて優勝した。 ***コミカライズに登場 [#f3312ec7] サクラローレルを主役にしたWebコミカライズ「スターブロッサム」において、上述のシリウスシンボリが挑んだ凱旋門賞での一幕が取り上げられており、そのレースで優勝したウマ娘は「サンダンスブレイズ」という名であった。 **引退後 [#ld6cc5e4] 引退後はダルハムホールスタッドで日本円換算で総額約33億円の大型シンジケートが組まれて種牡馬入りしたが、1987年秋、不治の病で奇病とも言われるマリー病に蝕まれてしまう。 この年イギリスでマリー病に罹患したサラブレッドはわずかに5頭であったが、よりにもよってその内の1頭が本馬であった。 その後も種牡馬活動を続けていたものの、1988年生まれの初年度産駒がほとんど走らなかったことと、体調管理の難しさなどから1991年、ダルハムホールスタッドは早くも見切りをつけて売却を模索し始めた。その金額は、シンジケート総額よりも遥かに格安のものであった。 #br 「ダンシングブレーヴが購入可能」と打診を受けた日本中央競馬会 (JRA) は購入を検討し、マリー病ゆえにJRAでも馬産地でも賛否両論乱立する激しい議論になったものの、最終的に購買を決断し1991年に日本へ輸入、日本軽種馬協会へ寄贈される事となった。 ところがその後、イギリスに残した産駒からマリー病罹患後に種付けした世代にコマンダーインチーフやホワイトマズルなど活躍馬が続出し、欧州の関係者を「早すぎた日本への輸出」と嘆かせた。 これについて「イギリスの一般紙が『早計な判断から起きた国家的な損失』と報じた」という話が日本ではよく知られている。 これら産駒はいずれも日本に輸入され、中央競馬・地方競馬で活躍馬を出している。日本でもエリモシック、キョウエイマーチ、キングヘイロー、テイエムオーシャンなどを輩出し成功した。 #br その後も体調が不安定で、治療薬の副作用にも苦しみ、種牡馬生活は順調とは言い難いものであったが、空調を導入し馬房の温度管理を徹底したり、専属スタッフが傍らに常駐したりと、関係者の尽力もあって最晩年まで少ないながらも産駒を出し続けた。 #br 1999年8月2日の早朝に体調が急変して死亡。その最期は、横になったらもはや立ち上がれないと悟っていたのか、病気の苦痛に耐えて最後まで4本の脚で踏ん張り立ち続け、そのまま息を引き取るという、見事な立往生であったという。 #br 産駒の多くはマイルから中距離を中心に活躍し、父馬同様優れた瞬発力を武器にし、重馬場も苦にしない器用さも併せ持ち、欧州から輸入された種牡馬としては日本の軽い高速馬場への適性も比較的高いといえ、JRAで出走した195頭のうち112頭が勝ち上がり(勝馬率 57.4%)、延べ234勝(そのうち重賞25勝)、アーニングインデックス2.53となっている。 しかし、その反面体質が弱い産駒も少なくなく、体調管理の難しさからレースにムラがあるという意見も多い。 #br なお、その後も母の父(ブルードメアサイアー)としてスイープトウショウやメイショウサムソンを出しているほか、コマンダーインチーフ、ホワイトマズル、キングヘイローといった後継種牡馬もGI競走優勝馬を輩出した。 #br **ウマ娘では・・・ [#n9f276ac] ウマ娘では前述の通り「スターブロッサム」において「サンダンスブレイズ」の名で登場しているほか、凱旋門賞を主題とする「プロジェクトL'Arc」シナリオでシニア級ライバルとして登場するリガントーナは、このダンシングブレーヴをモデルとしている説がある。 ウマ娘では前述の通り「スターブロッサム」において「サンダンスブレイズ」の名で登場しているほか、凱旋門賞を主題とする「プロジェクトL'Arc」シナリオでシニア級ライバルとして登場するリガントーナは、このダンシングブレーヴをモデルとしているのではないかとされる。 子孫に当たるキングヘイローやスイープトウショウらは凱旋門賞には出走していないため、シナリオ上で特に言及されることはないが、リガントーナとキングヘイローの容姿には似通った点が多々見られる。 #br ***血統関係 [#ad0d438b] ナヴァホプリンセス(Navajo Princess 牝 1974 父:ドローン(Drone)) └%%%ダンシングブレーヴ(Dancing Brave 牡 1983 父:リファール(Lyphard))%%% ├アルマーセ(Almaaseh 牝 1988 母:アルバハトリ(Al Bahathri)) │└ミリタリーアタック(Military Attack 騸 2008 父:オラトリオ(Oratorio)) │ ├ダイヴォチカ(Dievotchka 牝 1989 母:ハイアンドドライ(High and Dry)) │└エソテリック(Esoterique 牝 2010 父:デインヒルダンサー(Danehill Dancer)) ├ジャワハー(Jawaher 牝 1989 母:ハイターン(High Tern)) │└ゾマラダー(Zomaradah 牝 1995 父:デプロイ(Deploy)) ├ダンスオンザステージ(Dance On the Stage 牝 1989 母:ゲセデ(Gesedeh)) │└ロベルティコ(Robertico 牡 1995 父:ロベリノ(Robellino)) │ ├コマンダーインチーフ(Commander in Chief 牡 1990 母:スライトリーデンジャラス(Slightly Dangerous)) │├アインブライド(牝 1995 母:セブンレツトウ) │├リトルハーモニー(牝 1995 母:ルイジアナピット) ││└リトルアマポーラ(牝 2005 父:アグネスタキオン) │├レギュラーメンバー(牡 1997 母:シスターソノ) │├マイネルコンバット(牡 1997 母:プリンセススマイル) │└セントクリスマス(牝 2001 母:ゴールデンジャック) │ └ミツバ(牡 2012 父:カネヒキリ) ├ウィミスバイト(Wemyss Bight 牝 1990 母:バハミアン(Bahamian)) │└ビートホロウ(Beat Hollow 牡 1997 父:サドラーズウェルズ(Sadler's Wells)) │ ├セイクリッドシールド(Sacred Shield 牝 2008 母:クァンダリー(Quandary)) │ │└ヴィアデラ(Viadera 牝 2016 父:ベイテッドブレス(Bated Breath)) │ └ウィクロウブレーヴ(Wicklow Brave 騸 2009 母:モレイン(Moraine)) ├ホワイトマズル(White Muzzle 牡 1990 母:フェアオブザファーズ(Fair of the Furze)) │├イングランディーレ(牡 1999 母:マリリンモモコ) │├スマイルトゥモロー(牝 1999 母:コクトビューティー) │├シャドウゲイト(牡 2002 母:ファビラスターン) │├アサクサキングス(牡 2004 母:クルーピアスター) │└ニホンピロアワーズ(牡 2007 母:ニホンピロルピナス) ├イヴァンカ(Ivanka 牝 1990 母:ダイアモンドランド(Diamond Land)) ├ナヴァホラブソング(Navajo Love Song 牝 1990 母:マルクィナ(Marquina)) │└ミューズィフ(Mus-If 牡 1996 父:ラヒブ(Lahib)) │ ├チェロキーローズⅡ(Cherokee Rose 牝 1991 母:セルティックアセンブリー(Celtic Assembly)) ├ホープ(Hope 牝 1991 母:バハミアン(Bahamian)) │├ゼンダ(Zenda 牝 1999 父:ザミンダー(Zamindar)) │└オアシスドリーム(Oasis Dream 牡 2000 父:グリーンデザート(Green Desert)) │ ├タスカンイヴニング(Tuscan Evening 牝 2005 母:ザファラウェイツリー(The Faraway Tree)) │ ├アクラーム(Aqlaam 牡 2005 母:ブルボネラ(Bourbonella)) │ ├レディジェーンディグビー(Lady Jane Digby 牝 2005 母:スカンダレッテ(Scandalette)) │ ├プロヒビット(Prohibit 騸 2005 母:ウェルワーンド(Well Warned)) │ ├ミッデイ(Midday 牝 2006 母:ミッドサマー(Midsummer)) │ ├クエラリ(Querari 牡 2006 母:クエテナ(Quetena)) │ ├ナークース(Naaqoos 牡 2006 母:ストレイトラス(Straight Lass)) │ ├アルカノ(Arcano 牡 2007 母:タリーシャ(Tariysha)) │ ├ドリームオンバディー(Dream On Buddy 牝 2007 母:マイレネー(My Renee)) │ │└トワイライトペイメント(Twilight Payment 牡 2013 父:テオフィロ(Teofilo)) │ ├ドリームザブルース(Dream The Blues 牝 2008 母:キャッチザブルース(Catch the Blues)) │ │└スーネイション(Sioux Nation 牡 2015 父:スキャットダディ(Scat Daddy)) │ ├パワー(Power 牡 2009 母:フラッペ(Frappe)) │ │├ヘルヴィックドリーム(Helvic Dream 騸 2017 母:ラチェーヴェ(Rachevie)) │ │├ソニーボーイリストン(Sonnyboyliston 騸 2017 母:ミスマクナマラ(Miss Macnamara)) │ │└ロウズオブインディシーズ(Laws of Indices 牡 2018 母:サンパース(Sampers)) │ ├ゴールドリーム(Goldream 騸 2009 母:クリジア(Clizia)) │ ├ムアーラブ(Muarrab 騸 2009 母:ライセンストゥスリル(Licence To Thrill)) │ ├オピニオン(Opinion 騸 2009 母:キルトバー(Kiltubber)) │ ├ジワラ(Jwala 牝 2009 母:カングラヴァレー(Kangra Valley)) │ ├イナンガ(Inanga 牝 2009 母:サロユー(Cas Royaux)) │ │└イレジン(Iresine 騸 2017 父:マンデューロ(Manduro)) │ ├バードフロウン(Bird Flown 牝 2011 母:シルヴァースター(Silver Star)) │ │└シスキン(Siskin 牡 2017 父:ファーストディフェンス(First Defence)) │ ├スパロー(Sparrow 牝 2011 母:オールトゥービューティフル(All Too Beautiful)) │ │└サードラゴネット(Sir Dragonet 牡 2016 父:キャメロット(Camelot)) │ ├インポータントタイム(Important Time 牝 2011 母:サトワクイーン(Satwa Queen)) │ │└ネイションズプライド(Nations Pride 牡 2019 父:テオフィロ(Teofilo)) │ ├ムハーラー(Muhaarar 牡 2012 母:ターリル(Tahrir)) │ │└エシャーダ(Eshaada 牝 2018 母:ムハワラ(Muhawalah)) │ ├チャーミングソート(Charming Thought 牡 2012 母:アナベルズチャーム(Annabelle's Charm)) │ ├プリティポリヤナ(Pretty Pollyanna 牝 2016 母:ユーネクスモナリザ(Unex Mona Lisa)) │ ├ポーリードリーム(Polydream 牝 2015 母:ポーリーグリーン(Polygreen)) │ └ネイティヴトレイル(Native Trail 牡 2019 母:ニードルリーフ(Needleleaf)) ├バレリーナ(Ballerina 牝 1991 母:ダンシングシャドウ(Dancing Shadow)) │└ミレナリー(Millenary 牡 1997 父:レインボウクエスト(Rainbow Quest)) │ ├ドロテアブルック(Dorothea Brooke 牝 1992 母:コンナートブリッジ(Connaught Bridge)) │└プリモヴァレンティノ(Primo Valentino 牡 1997 父:プリモドミニエ(Primo Dominie)) │ ├エリモシック(牝 1993 母:エリモシユーテング) ├タバサトウショウ(牝 1993 母:サマンサトウショウ) │└スイープトウショウ(牝 2001 父:エンドスウィープ(End Sweep)) │ ├キョウエイマーチ(牝 1994 母:インターシャルマン) │ ├キングヘイロー(牡 1995 母:グッバイヘイロー(Goodbye Halo)) │├カワカミプリンセス(牝 2003 母:タカノセクレタリー(Takano Secretary)) │├ローレルゲレイロ(牡 2004 母:ビッグテンビー) │├メーデイア(牝 2008 母:ウィッチフルシンキング(Witchful Thinking)) │├シャトーブランシュ(牝 2010 母:ブランシェリー) ││└イクイノックス(牡 2019 父:キタサンブラック) │└ピクシーホロウ(牝 2010 母:ラインレジーナ) │ └ピクシーナイト(牡 2018 父:モーリス) │ ├マイヴィヴィアン(牝 1997 母:ウイルプリンセス) │└メイショウサムソン(牡 2003 父:オペラハウス(Opera House)) │ ├テイエムオーシャン(牝 1998 母:リヴァーガール) │ └グリーンヒルマック(牝 1999 母:マックスフリート) └ビッグロマンス(牡 2008 父:グラスワンダー(Grass Wonder))