トニービン のバックアップ差分(No.4)


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**エアグルーヴ、ウイニングチケットなどの父 [#p8512980]

トニービン(Tony Bin)は、父にカンパラ(Kampala)、母にセヴァンブリッジ(Severn Bridge)を持つ&size(16){アイルランド生まれの競走馬である。};

イタリア調教馬としてモルヴェド以来27年ぶりに凱旋門賞を制した。

凱旋門賞では単勝14.9倍の5番人気であったが、最終コーナー12番手から直線で鋭い伸び脚を見せ、1番人気ムトトの追撃をクビ差抑えて優勝した。

勝ちタイムは2分27秒3と、凱旋門賞史上2位のタイムであった。この年の凱旋門賞はソウルオリンピックの最終日と重なっており、男子マラソンのジェリンド・ボルディンの優勝とともにイタリア国内を大いに湧かせた。
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**ジャパンカップに招待 [#keb34e5d]

この活躍が評価され、トニービンはジャパンカップ(GI)に招待されることとなった。

現役最終戦となった日本遠征では、競走馬の空輸を内規で禁止していたアリタリア航空が、自ら望んでトニービンの輸送へ手を上げた。

ヨーロッパ、アメリカ、オセアニア、そしてアジアの日本の代表馬が集結したこのレースは「四大陸決戦」と呼ばれ、その中でも凱旋門賞馬トニービンの出走は大きな注目を集めた。カミーチ調教師は「われわれは、勝つことしか考えていない」、「3馬身離して勝つ」と宣言し、ライバルとしては日本のタマモクロスを挙げた。
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レースでは、日本のメジロデュレンがスローペースで逃げる中で中団に位置し、4コーナーではペイザバトラーやタマモクロスらの後方から進出を開始した。

しかし、最終直線での伸びを欠いて1着から0.4秒差の5着に終わった。トニービンはレース中に骨折を発症しており、ジャパンカップを最後に引退した。

トニービンの新たなオーナーとなっていた社台ファームの吉田照哉はペイザバトラーを勝利に導いたクリス・マッキャロンの騎乗に感銘を受け、レース後には「米国の騎手を起用すれば…」との感想を漏らしている。
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**引退後 [#q09c09da]

引退後は、上述のとおり日本の社台グループが購入し、日本で種牡馬生活を送ることになる。

1994年日本リーディングサイアーを獲得。数多くの活躍馬を出したが、2000年3月10日に急性心不全のために死亡した。

このため2001年産がラストクロップとなり、最終年は種付け期間中の死亡であったため、中央競馬に登録されたのはわずか4頭であった。
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産駒は東京競馬場との相性がよく、産駒獲得GIのほとんどが東京競馬場での勝利である。産駒は東京競馬場で行われる芝のGIレース(2006年新設のヴィクトリアマイルを除く)を完全制覇している。
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2009年7月1日に、ジュラナスリング(2000年産)が引退したことによりすべての産駒が中央競馬より姿を消した。

産駒の種牡馬成績は、ジャングルポケットや1勝ながら種牡馬入りしたミラクルアドマイヤがGI馬を出しており、孫世代のカンパニー、トーセンジョーダンなどが種牡馬入りをしている。ひ孫世代で種牡馬入りした馬はいない。

2021年現在、カンパニーは死亡しており、トニービン系種牡馬の種付け数は合計でも50を超えていない。
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**代表される産駒 [#h5230423]
-ベガ('93 桜花賞、優駿牝馬:アドマイヤベガ、アドマイヤドンの母)
-サクラチトセオー('95 天皇賞(秋))
-ノースフライト('94 安田記念、マイルチャンピオンシップ)
-ウイニングチケット('93 東京優駿)
-オフサイドトラップ('98 天皇賞(秋))
-エアグルーヴ('96 優駿牝馬、'97 天皇賞(秋):アドマイヤグルーヴ、ルーラーシップの母)
-レディパステル('01 優駿牝馬)
-ジャングルポケット('01 東京優駿、ジャパンカップ:トーセンジョーダンの父)
-テレグノシス('02 NHKマイルカップ)
-スプリングチケット(カレンチャンの母)
-ミラクルアドマイヤ(カンパニーの父)

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**コミカライズに登場 [#ff89506b]

オグリキャップを主役としたウマ娘のコミカライズ「シンデレラグレイ」では、”四大陸決戦”ジャパンカップにて「トニビアンカ」の名で登場している。

名前が変えられたことについて正確な理由は定かではないが、海外馬の名前は国内馬と比べて使用許諾を取りづらいことや、トニービンのままでは「やや男らしすぎる」から、というのが主な理由と考えられている。

同コミックでは他にムーンライトルナシー(⇒ムーンマッドネス)、ミシェルマイベイビー(⇒マイビッグボーイ)、オベイユアマスター(⇒ペイザバトラー)などが登場している。