葛飾北斎 のバックアップソース(No.103)

*ステータス [#qdb0a9ae]
|CENTER:150|CENTER:80|CENTER:120|CENTER:40|CENTER:40|CENTER:120|c
|~SSR|>|>|>|>|~No.198|
|&attachref(./19800.jpg,nolink,一匹と一人で『北斎』だ。おれ一人ではただの娘サ。,234x400);|~クラス|>|フォーリナー|~属性|混沌・中庸|
|~|~真名|>|>|>|葛飾北斎|
|~|~時代|>|>|>|江戸時代|
|~|~地域|>|>|>|日本|
|~|>|>|>|>|~能力値(初期値/最大値)|
|~|~HP|>|>|>|1940/13230|
|~|~ATK|>|>|>|1870/12100|
|~|~筋力|D|>|~耐久|D|
|~|~敏捷|B|>|~魔力|B|
|~|~幸運|A|>|~宝具|A|
|~|~COST|>|>|>|16|
|~|~所有カード|Quick×1|>|Arts×2|Buster×2|
|~保有スキル|>|~効果|~継続|~CT|~取得条件|
|森羅万象[A+]|>|LEFT:自身に回避状態を付与|1|7|LEFT:初期スキル|
|~|>|LEFT:自身のNPを増やす[Lv.1~]|-|~|~|
|父娘の絆[A]|>|LEFT:自身のArtsカード性能をアップ[Lv.1~]|3|7|LEFT:霊基再臨×1突破|
|~|>|LEFT:自身の強化解除耐性をアップ[Lv.1~]|1|~|~|
|~|>|LEFT:自身の弱体耐性をアップ[Lv.1~]|~|~|~|
|雅号・異星蛸[B]|>|LEFT:自身にArtsカードによる攻撃時に対象に防御力ダウン[Lv.1~](3ターン)を付与する状態を付与|3|8|LEFT:霊基再臨×3突破|
|~クラススキル|>|>|>|>|~効果|
|領域外の生命[EX]|>|>|>|>|LEFT:自身に毎ターンスター2個獲得状態を付与|
|~|>|>|>|>|LEFT:自身の弱体耐性をアップ|
|道具作成[B]|>|>|>|>|LEFT:自身の弱体付与成功率をアップ|
|陣地作成[D]|>|>|>|>|LEFT:自身のArtsカードの性能を少しアップ|
|神性[B]|>|>|>|>|LEFT:自身に与ダメージプラス状態を付与|
|>|~宝具名|~ランク|>|~種類|~種別|
|>|&ruby(ふがくさんじゅうろっけい){''冨嶽三十六景''};|A|>|Arts|対軍宝具|
|>|>|>|>|>|~効果|
|>|>|>|>|>|LEFT:敵全体に強力な〔人の力を持つ敵〕特攻攻撃[Lv.1~]<オーバーチャージで特攻威力アップ>|
&br;
**各レベル毎のステータス [#d09afa7e]
#region(+クリックで展開)
|CENTER:70|CENTER:100|CENTER:100|CENTER:5|CENTER:70|CENTER:100|CENTER:100|c
|~レベル|~HP|~ATK||~レベル|~HP|~ATK|
|1|1,940|1,870||60|10,520|9,644|
|10|2,278|2,176||70|11,999|10,984|
|20|3,283|3,087||80|12,936|11,834|
|30|4,818|4,478||90|13,230|12,100|
|40|6,681|6,166||>|>|~聖杯転臨|
|50|8,668|7,967||100|14,494|13,245|
#endregion
&br;

**イラストの変化 [#zef1161f]
#region(イラスト:黒星紅白 (+クリックで展開))
&attachref(./19801.jpg,nolink,初期状態,145x250);→&attachref(./19802.jpg,nolink,霊基再臨1回目,145x250);→&attachref(./19803.jpg,nolink,霊基再臨3回目,145x250);→&attachref(./19804.jpg,nolink,霊基再臨4回目,145x250);
#endregion
&br;

**霊基再臨 [#u07f2043]
#region(+クリックで展開)
|CENTER:200|CENTER:110|CENTER:1|CENTER:200|CENTER:110|c
|BGCOLOR(#ffddcc):~霊基再臨×1|~必要レベル:50||BGCOLOR(#ccfff7):~霊基再臨×2|~必要レベル:60|
|~素材|~個数|~|~素材|~個数|
|竜の牙|10|~|鳳凰の羽根|10|
|世界樹の種|10|~|隕蹄鉄|10|
|~QP|100,000|~|~QP|300,000|
|>||~|>||
|BGCOLOR(#ccffcc):~霊基再臨×3|~必要レベル:70||BGCOLOR(#ffcce6):~霊基再臨×4|~必要レベル:80|
|~素材|~個数|~|~素材|~個数|
|原初の産毛|10|~|枯淡勾玉|10|
|精霊根|10|~|智慧のスカラベ|10|
|~QP|1,000,000|~|~QP|3,000,000|
#endregion
&br;

**スキル強化 [#b4237ef9]
#region(必要アイテム表+クリックで展開)
|~レベル|~必要QP|~必要アイテム|~森羅万象[A+]&br;NP増|~備考|h
|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|CENTER:|CENTER:|c
|~1|---|---|+20%||
|~1⇒2|200,000|凶骨×10|+21%||
|~2⇒3|400,000|虚影の塵×10|+22%||
|~3⇒4|1,200,000|禁断の頁×12|+23%||
|~4⇒5|1,600,000|八連双晶×12|+24%||
|~5⇒6|4,000,000|ゴーストランタン×12|+25%|CT-1|
|~6⇒7|5,000,000|黒獣脂×15|+26%||
|~7⇒8|10,000,000|竜の逆鱗×15|+27%||
|~8⇒9|12,000,000|呪獣胆石×15|+28%||
|~9⇒10|20,000,000|伝承結晶×1|+30%|CT-1|
#endregion
&br;
*セリフ [#vb7337aa]
#region(CV:ゆかな (+クリックで展開))
//同項目内の順はボイスページのものに準ずる
|CENTER:100||LEFT:495|c
|>|~CV|ゆかな|
|~開始|~1|「仕事だよとと様」|
|~|~2|「任せな、描き尽くしてやる!」|
|~スキル|~1|「合点承知の助サ」|
|~|~2|「尋常に」|
|~|~3|「とと様、また&ruby(がごう){雅号};を変えやがった!」|
|~コマンドカード|~1|「トンっときたよ!」|
|~|~2|「したり」|
|~|~3|「ひょんなものだ」|
|~宝具カード|~1|「とと様、お勤めだ」|
|~|~2|「たぁっぷり墨を擦るサ」|
|~|~2|「さぁさ、絶景を&ruby(ごろう){御覧};じろ!」|
|~アタック|~1|「そら」|
|~|~2|「あらよっ」|
|~|~3|「ちょこざいなっ」|
|~|~4|「べっかんこうだ!」|
|~エクストラアタック|~1|「ゴロゴロとふるめきな!」|
|~|~2|「このヘンチキめ!」|
|>|~宝具|「オン・ソチリシュタ・ソワカ、オン・マカシリエイ・ヂリベイ・ソワカ。万象を見通す&ruby(げんてい){玄帝};、&ruby(ほくしん){北辰};より&ruby(はっこう){八荒};擁護せし&ruby(そんじょう){尊星};の王よ! 渾身の一筆を納め奉る! いざいざご賢覧あれ!『&ruby(ふがくさんじゅうろっけい){冨嶽三十六景};』! 神奈川沖&ruby(なみ){浪};裏&ruby(すさ){荒};び!」|
|~ダメージ|~1|「咆えるじゃないか……!」|
|~|~2|「いてっ」|
|~戦闘不能|~1|「書き損じまったな……」|
|~|~2|「&ruby(ひとだま){人魂};で 行く気散じや 夏野原――」|
|~勝利|~1|「&ruby(ちょうじょう){重畳};、重畳」|
|~|~2|「そら、万事相済みました」|
|>|~レベルアップ|「ちゅうちゅうタコかいな──」|
|~霊基再臨|~1|「&ruby(おいらん){花魁};風の着崩しも似合うって? 何さ、よ、よせよ、照れる……とと様は口をつぐんでておくんなし!」|
|~|~2|「よう、羽振りがいいねえ、ますたあ殿」|
|~絆Lv|~1|「一匹と一人で『北斎』だ。おれ一人ではただの娘サ。居候の駄賃に浜の屏風絵でも漫画でも、何なら今風の枕絵でも何でも請け負うよ?」|
|~|~2|「ウチのとと様は墨の擦り過ぎでこんなタコ坊主になっちまったんか? 本人は、『手数が多くていい』なんて吠えてるが……ま、構わねぇか」|
|~|~3|「実はおれにも“葛飾&ruby(おうい){応為};”って雅号があってサ。とと様の助手のかたわら、&ruby(こうずか){好事家};相手の商売はしたよ? 精進しても、とと様には追い付かねぇってわかっちゃいたがね」|
|~|~4|「たまにな。時たまの気まぐれだが、とと様とは違う筆と&ruby(すずり){硯};で、おれ自身の絵を描いてみようかって欲も出るのサ──そしたらあんた、買ってくれるかい?」|
|~|~5|「ロクなサーヴァントじゃなかったろ、おれは。それをあんたは……本っ当、物好きだなぁ、ちょいと根負けしたよ。んっ、まぁ……なんだ? こっちが筆を取るばかりじゃなく、あんたの描く絵にも興味が湧いたって事さ、こ、今後ともよろしくな?」|
|~会話|~1|「お出かけかい? うし、&ruby(ぞうり){草履};のかたわれを探すから待っとくれ~。どれどれどこへ埋もれたやら……」|
|~|~2|「おれと、とと様は、どこでも好きな絵が描けて、&ruby(おまんま){飯};に困らなきゃそれでいいのサ」|
|~|~3|「さて、そろそろ部屋の引越しだ。なんなら、ますたあ殿も一緒に居候させてやるが来るかい? 居候の居候だ、あっははは!」|
|~|~4|「ほほー、『ふぉおりなあ』てのは一人じゃねえのか。&ruby(こがね){黄金};の&ruby(ぐし){髪};の南蛮娘、あびげいる……おどおどしたりしゃちこばったりと忙しいなァ。あ? そう言わず漫画でも描いておやりって? ……面倒だが、ますたあ殿がそう言うなら仕方ねェ。けど、南蛮人相手には一文だってまからねェよ?」([[アビゲイル・ウィリアムズ]]所持時)|
|~|~5|「&ruby(デメキンづら){出目金面};のひょうげた男がいるだろう? じるどれえ、とかいう。あれが、『ぉおお素晴らしい、神絵師ならぬ邪神絵師ですとおぉぉぉ!』とか絶叫して供物を持参するってから丁重に断った。それでおんおん泣きやがるんでなだめて額に落書きと、さいん?をしといた。雅号は『&ruby(ししきがんこう){紫色雁高};』でな」([[ジル・ド・レェ(術)]]所持時)|
|~|~6|「ひっく……ふぅ。ごめんよ、ちょいと呑んできた。大江山の鬼もナァ、かるであじゃ可愛いらしーくなるモンだナァ。中身の方は……ま、確かにバケモンだったが。はは……ぐすっ……ああ、湿っぽくて悪ぃな。&ruby(きりかむろ){切禿};の&ruby(めのわらべ){女童};は、まだ&ruby(シラフ){素面};じゃ見れねぇや……」([[酒呑童子]]所持時)|
|~|~7|「ま、ますたあ殿? 随分と&ruby(かぶ){傾};いた……というかすっぽんぽんの若武者がいたが、ありゃあ九郎義経かい? そりゃ壇ノ浦もちらとはやったが、それより九郎の叔父の&ruby(ちんぜいはちろう){鎮西八郎};だったら俺ぁ何べんも描いたのさ。&ruby(ばきん){滝沢馬琴};の読本、『&ruby(ちんせつゆみはりづき){椿説弓張月};』の挿絵でな。そうか……八郎もあんな感じで描き直すか……」([[牛若丸]]所持時)|
|~|~8|「呂布という&ruby(とうじん){唐人};……あのあたらデカい武将だ。あれにな、おれが筆をとった関羽の事を尋ねてはみたが、どうだ。話がまっったく分からねえ!」([[呂布奉先]]所持)|
|~|~9|「大したもんだなァ、ますたあ殿。&ruby(かいどうまる){怪童丸};に&ruby(らいこう){頼光};までとは恐れ入った。化け物退治にはうってつけサ。ま、こっちがその化け物になっちまう方が多い気もするが、そんなモンだろ。血をもって血を洗う、兵は&ruby(きどう){詭道};なり、だ。……ネタは多いに越したこたねえしな」([[坂田金時(狂)>坂田金時]]or[[(騎)>坂田金時(騎)]]&[[源頼光(狂)>源頼光]]or[[(槍)>源頼光(槍)]]所持時)|
|~|~10|「いーや、あれは天女様だ。間違えるなんて失礼だ。確かにとと様はダキニ天も&ruby(いん){殷};の&ruby(だっき){妲己};も描いてたが、どうせ&ruby(からくに){唐国};の図版の引き写しだろう? それもまた画工の空想だ。かるであは&ruby(よみほん){読本};より奇なりサ!」([[玉藻の前]]所持時?)|
|>|~好きなこと|「好物といやあそりゃあ美人さ! かるであは女衆も男衆も美人揃いで筆がはかどる。あとは、甘酒にお大福だなァ」|
|>|~嫌いなこと|「ジメジメ辛気臭いのはご勘弁サ。縁起が悪くていけねェよ。なァ、とと様」|
|>|~聖杯について|「おれの望みか。そりゃ本物になる事サ。あと五年、いや、あと一年生きられりゃ本物の画工って奴になってみせる。それまでは、描いて描いて描きまくって、おっ死ぬ訳にゃいかねぇんだ」|
|>|~イベント開催中|「巷じゃ珍奇なモンが見られるって聞いたよ。ますたあ殿、ちょいと顔を出してみないかい?」|
|>|~誕生日|「へぇ、誕生日ってのを祝うのかい。ご祝儀も無しで申し訳ねぇが、どうだい。一つ老けて丸く賢くなった顔を描かせてとくれい。ますたあ殿」|
|>|~召喚|「葛飾北斎。しがない画工サ。お手前様が『ますたあ』殿で? ホー、なかなか絵になる御仁だ。ま、勝手気ままにやらせてもらうサ」|
#region(霊基再臨第三段階以降(+クリックで展開))
//同項目内の順はボイスページのものに準ずる
|CENTER:100||LEFT:495|c
|>|~CV|ゆかな|
|>|>|~バトル|
|~開始|~1|「仕事だね」|
|~|~2|「ふんぐるいふんぐるい」|
|~スキル|~1|「いかさまなぁ」|
|~|~2|「&ruby(あまちゃ){甘茶};をなめさせようか?」|
|~|~3|「雅号改め、&ruby(いせいだこ){異星蛸};ってなぁ!」|
|~コマンドカード|~1|「是非とも」|
|~|~2|「念には及ばず」|
|~|~3|「&ruby(やくたい){益体};もない」|
|~宝具カード|~1|「気合十分!」|
|~|~2|「待ったなし!」|
|~|~3|「いあ! いあ!」|
|~アタック|~1|「おう!」|
|~|~2|「あたぼうよ」|
|~|~3|「てやんでい!」|
|~|~4|「神妙ならん」|
|~エクストラアタック|~1|「&ruby(ひのもといち){日ノ本一};よ!」|
|~|~2|「真っ平御免!」|
|>|~宝具|「ふんぐるいふんぐるい、オン・ソチリシュタ・ソワカ、うがふなぐるふたぐん! 万象を見通す&ruby(げんてい){玄帝};、&ruby(ほしうみ){星海};の館にて微睡む天帝よ! 渾身の一筆を納め奉る! いざいざご賢覧あれ!『&ruby(ふがくさんじゅうろっけい){冨嶽三十六景};』! 神奈川、異海裏&ruby(すさ){荒};び!」|
|~ダメージ|~1|「こそばゆいな……」|
|~|~2|「うっ──」|
|~戦闘不能|~1|「俺が下手なばっかりに……」|
|~|~2|「&ruby(ひとだま){人魂};で 行く気散じや 星の宮──」|
|~勝利|~1|「堪能堪能」|
|~|~2|「ふたぐんふたぐん」|
|>|~レベルアップ|「ふんぐるいふんぐるい」|
|~霊基再臨|~3|「こいつは剛毅で豪快だ。森羅万象、&ruby(ゆめまぼろし){夢幻};まで描き尽くせそうだ。あんたのおかげサ、ますたあ殿」|
|~|~4|「ふんぐるいふんぐるい……ふふ、仙女にでもなったみたいに夢見心地サ。ますたあ殿なんざ、食っちまいてえほど愛おしく見えていけねえ。景気づけに、ちゅーっと口吸いでもしとこうか?」|
|~会話|~1|「ちょいと諸国行脚にでも飛んでみるかと算段してたとこだ。ついでだ、ますたあ殿のお勤めも手伝うかあ! あっはっは!」|
|~|~2|「俺ぁどこでも好きな絵が描けて、&ruby(おまんま){飯};に困らなきゃそれでいい。でもあんたはそれじゃ困るだろ?」|
|~|~3|「締め切りだの細けぇ注文だのうるせえ版元も、いなけりゃいねえで往生するから悩ましいよなぁ」|
|>|~好きなこと|「俺ぁ何だって描くんだ、好き嫌いなんざいっこもねえ。……ははっ、嘘だよ! &ruby(あだ){婀娜};っぽい女と甘いもんは大好物サ」|
|>|~嫌いなこと|「ジメジメ辛気臭ぇのはでぇっ嫌ぇだ、勘弁願いてぇ。縁起が悪いったらねぇよ」|
|>|~イベント開催中|「おう、火事か捕り物か! 何でもいいや面白そうだ! 連れてってくンな、ますたあ殿」|
#endregion
#endregion
&br;
*マテリアル [#y0dec896]
#region(絆ポイント(+クリックで展開))
|~Lv|~レベル毎|~累計|~報酬|h
|CENTER:30|RIGHT:90|RIGHT:90|CENTER:110|c
|~1|4,000|4,000|--|
|~2|12,000|16,000|--|
|~3|3,000|19,000|--|
|~4|13,000|32,000|--|
|~5|3,000|35,000|--|
|~6|165,000|200,000|聖晶石3個|
|~7|||聖晶石3個|
|~8|||聖晶石3個|
|~9|||聖晶石3個|
|~10|||[[絆礼装>]]|
#endregion

#region(キャラクター詳細(+クリックで展開))
とてもじゃねえが北斎には見えねぇって?
めんこい姿で悪かったなァ、事情を知りたきゃ
おれの話に付き合いナ!
#endregion

#region(絆レベルを1にすると開放 (+クリックで展開))
身長/体重:162cm・51kg
出典:史実
地域:日本
属性:混沌・中庸  性別:女性
面妖蛸の”とと様”とはいつも一緒。
#endregion

#region(絆レベルを2にすると開放 (+クリックで展開))
江戸時代後期の浮世絵師。
「葛飾北斎」の他にも「画狂老人」「宗理」など30もの雅号を持つ。
日本を代表する画家であり、ゴッホやドビュッシーなど海外の画家・音楽家にも多大な影響を与えた。
大変な速筆で知られ、生涯に3万点もの作品を残す。その内容は浮世絵の版画から肉筆画、漫画、春画など多岐にわたる。
晩年は三女の“葛飾応為(おうい)”を助手として共に暮らしていた。
代表作は連作『富嶽三十六景』、『北斎漫画』、化け物絵『百物語』、春画『蛸と海女』ほか。
生涯に引っ越しを93回もしたり、金銭にまったく無頓着で赤貧であったり、奇行の目立つ変人として知られる。外出する際は常に呪文を唱えていたとか。
#endregion

#region(絆レベルを3にすると開放 (+クリックで展開))
『富嶽三十六景』
ランク:A 種別:対軍宝具

ふがくさんじゅうろっけい。
ご存じミスター北斎の大傑作グレートウェーブ。
連作浮世絵の二十一作目『神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)』。
自然の振る舞いを見極め、神懸かりの境地より繰り出される筆鋒は、神秘的な実態を備え、鑑賞者の身も心も衝き動かす。
そして、深淵の邪神と交信し覚醒した北斎は、その狂気を取り込み、唯一無二の浮世絵を描き上げた。それが『神奈川異海裏すさび』。“表富士”三十六景に加えた“裏富士”十景、さらにその先の境地にまで踏み込んでしまった禁断の筆。
#endregion

#region(絆レベルを4にすると開放 (+クリックで展開))
○森羅万象:A+
自然の有り様を研究し、その真髄を見抜く観察眼。
&br;父娘の絆:A
晩年まで連れ添った北斎と応為の心の絆は、邪神の狂気にも揺るがない。
&br;○雅号・異星蛸:B
深淵の邪神と混然となった境地で描かれる非ユークリッド幾何学的画風。
#endregion

#region(絆レベルを5にすると開放 (+クリックで展開))
型破りな性格の北斎。
一つの流派にこだわらず様々な絵師たちの技法を熱心に学ぶ一方で、進取の気風にも富んでいた。
西洋画の遠近法を取り込んだり、現代漫画の原点とも言える、動きの瞬間を切り取る表現を風景画に用いた。
この現代に北斎が顕現し、厳しかった幕府の締め付けから自由となったなら、あらゆる技術を喜々として学び、精力的にチャレンジしていく事だろう。
春画だろうが抽象絵画だろうがデジタルだろうがパフォーマンスアートだろうが。
#endregion

#region(??? をクリアすると開放 (+クリックで展開))
絆クエスト
#endregion
&br;
*ゲームにおいて [#je344080]
-[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]に次いで早くも実装された2人目の☆5フォーリナー。
2018年1月1日に突如「[[体験クエスト>葛飾北斎体験クエスト]]」とともに出現した期間限定サーヴァント。
--フォーリナーのクラス相性や特性に関してはアビゲイルのページを参照の事。
-ステータスはアビゲイル同様にATK寄り(ちなみにATKが同値)。スキルやクラススキルもあって、火力は申し分ない。
--成長タイプはかなり急な凸型。Lv30~70にかけて急激に成長、Lv70時点で星4のLv80を上回り、Lv80でほぼ完成する。
-カード構成はB2、Q1、A2というセイバー系統。ヒット数はB:4Hit、Q:4Hit、A:''6Hit''、EX:4Hit、宝具:5Hit×3体。
全体的にHIT数が多く、このあたりは[[先輩>アビゲイル・ウィリアムズ]]と近しい。
--あちらよりA枚数が少ない代わりに、NP獲得量はA2枚構成として全体で見ても優秀な部類となっている。
反面、それ以外のカードによるNP獲得量は低いので宝具主体で行くならばAクリティカルを積極的に狙いたい。
幸いスターを集めやすいクラスである上、Quickのスター生成力はそれなりにある。
また、全体的なヒット数の多さからスター発生率アップの恩恵が大きい。

-スキル構成はアビゲイルとは対照的に自己のArtsに特化したものとなっている。
--「''森羅万象 A+''」
自身に回避付与(1T)&自身のNP増加(20~30)
---回避とNP獲得の複合スキル。NP増加量は最大30まで上昇する。
北斎唯一の防御系スキルにして宝具受けの重要手段でもあるため、敵のチャージゲージと相談して使用していきたい。
--「''父娘の絆 A''」
自身のArtsカード性能アップ(3T)&強化解除耐性アップ(1T)&弱体耐性アップ(1T)
---攻撃面の主力スキル。北斎はA宝具かつAカード性能が高いので宝具にNP稼ぎにと大活躍してくれる。
また、A強化のみ3ターン持続するのでカードの巡り次第では効果中に二度目の宝具発動も視野に入る。
---強化解除耐性アップは[[エレシュキガル]]に続いて2人目となる貴重なバフで、敵の強化解除スキル/宝具によって自身のバフが消されてしまうのを防ぐ事が可能になる。
こちらはエレシュキガルとは違って確定付与だが、[Lv.~]表記があるのでスキルレベルに応じて耐性がアップしていくものと思われる。
強化解除後にダメージを与えてくる[[天草四郎]]やアビゲイルの宝具を「森羅万象」との併用で回避できる可能性があることを覚えておこう。
---弱体耐性アップは弱体効果全般に対する耐性を高める。
ただし、「NP減少」や「スター減少」など弱体耐性では防げない効果もあるので注意する事。(詳しくは[[状態変化の詳細]])
また、強化解除耐性アップと同様に[Lv.~]表記があるのでスキルレベルで耐性が高まる模様。
--「''雅号・異星蛸 B''」
自身に「Artsカードによる攻撃時に防御力ダウン(3T)を付与する状態」を付与(3T) 
---表記がやや難解だが、このスキル''発動から3ターンの間、北斎のArtsまたは宝具が自動的に防御デバフを掛ける''ようになる。
なお、Artsにより付与された防御力ダウンは「付与された時から数えて3ターン」となるため、スキル後3ターン目にArtsが入ると防御ダウンは6ターン目の攻撃まで維持されることになる。
ちなみに、細かい仕様としては(宝具も含め)攻撃によるダメージが入った後にデバフ付与という処理順となる。
---''デバフは宝具を含む自身のArtsカードで攻撃を行うごとに加算され''、例えば宝具を絡めたArtsチェインでは3重のデバフが掛かる。
防御デバフのレートは「カリスマ A」相当と中々の性能で、重ね掛けが容易という点を踏まえると非常に優秀。
---重要な点として、カード再配布を跨ぐ形で発動することでデバフを載せられる自身のArtsカードを増やせる可能性がある。
魔術協会制服のコマンドシャッフルをも併用した場合、理論上は通常攻撃のArtsのみで6重、宝具を含めた場合は最大の9重までの圧倒的な重ね掛けが可能。
流石にここまでいくと机上の空論に近いが、宝具と再配布のタイミングを意識すれば4重程度なら無理なく狙える範疇である。
フレンドと合わせた多重起用も行えば、当然ながらデバフを重ねられる期待値は更に上昇する。
---ただし、防御デバフには上限値があるらしく、こちらのスキルLvや敵の防御バフの有無にもよるが、ある程度重ね掛けすると頭打ちになる模様。
(相手の防御バフが無い状態で、スキルLv10のデバフ×5が上限)
十分にデバフがかかったタイミングでBusterをブチかましてやろう。

-宝具「&ruby(ふがくさんじゅうろっけい){''冨嶽三十六景''};」
敵全体にArts属性の〔[[人属性>天地人]]〕特攻攻撃を行う。
--アライメント以外の制約がないためサーヴァント以外のエネミーにも特攻が働く。具体的には盗賊やアマゾネス、粛清騎士等、人型エネミーに該当種が多め。
--サーヴァントも全体で見ると人属性が多いため特攻が働きやすく、「父娘の絆」でブーストも可能でありArts全体宝具としての火力は高く伸びしろが大きい。5Hitするので3体に叩き込めばそこそこのNPリチャージも期待できる。
また''「雅号・異星蛸」が有効''なので、擬似的に防御ダウンを撒く運用も可能。
宝具チェインをする時はスキル効果で後続を支援するか、OCで自身の火力を上げるかを選ぶことになる。敵の属性、味方の宝具のOC効果によって取るべき選択は変わってくるので彼我の情報をよく吟味したうえで運用しよう。
--基本的には対バーサーカー用だが、〔人属性〕の混成クラス相手に火力役を務める事もできる。
さすがに宝具強化未実装の現状では特効が乗らない相手はきついが、アーツチェインのパーツや第3スキルによる全体デバフ要員としての起用も考えられることも頭に入れておこう。

-総評としては、自己完結した能力を持つArts主体の全体アタッカー。
とにかくArtsの運用がメインであるため、[[玉藻の前]]や[[術ギル>ギルガメッシュ(術)]]とのシナジーが非常に高い。
また、クリティカルを伸ばせる[[ホームズ>シャーロック・ホームズ]]やアーツパサブアタッカーの[[BB]]、同じフォーリナーである[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]ともカード構成や「信仰の祈り」との相性の面から組みやすい。
万能サポーターである[[諸葛孔明>諸葛孔明(エルメロイⅡ世)]]や[[マーリン]]に関しても、A2枚とA宝具によってアーツチェインに貢献しやすい、高いスター集中率(+通常Busterが2枚である事)からクリティカル威力アップの恩恵を受けやすいなど、相性自体は良好。
第3スキルをメインに利用しAチェインのコンボパーツとして運用すればデバフ要因のサポーターにもなれる。
--全体宝具による露払いが目立つが、それ以外のクラス相手でも回転率と対象幅の大きな特攻宝具によりそれなりのダメージ効率を発揮し、さらに防御デバフによる味方火力支援が可能と、サブアタッカー適性がかなり高い。
--「雅号・異星蛸」をフルに活用でき、自前で回避スキルを持つことから単騎運用にも向く。
特にバーサーカー相手の単騎性能は群を抜いており、クラス相性に物を言わせて一方的に畳み掛けることが可能。
--敢えて欠点を挙げるとすれば、あらゆる意味で主軸となるArtsが全体で3枚と平均程度である点か。
スキルを最大限活用する、宝具の連発を狙うといった場合はカード再配布のタイミングまで読み切った高度な運用が必要となる。

-自己完結した性能を持ち、NP効率も悪くないことから礼装の選択肢は多岐に渡る。
特に宝具威力アップ系統の礼装は自前のバフと乗算になるため非常に有効。サポート込みであれば「[[黒の聖杯]]」もありか。
「[[2030年の欠片]]」を始めとするスター供給役を前提としたクリティカル運用を想定する場合はクリティカルを強化する「[[月の湯治]]」「[[もう一つの結末]]」「[[ニュー・ビギニング]]」などが候補に上がる。
その他、平時のArts性能を安定させたいなら「[[フォーマルクラフト]]」「[[カレイドサファイア]]」「[[ショコラティエ]]」など。
バーサーカーへの徹底的なメタとしてフォーリナーとコンビを組ませる際は、どちらかに「[[熱砂の語らい]]」や「[[アヴァロン・セレブレイト]]」などを装備させて星を偏らせるのも有効。

-バトルキャラの第二段階までと第三段階以降でそれぞれ戦闘中の台詞やバトルモーション、宝具演出が変化する。
具体的には第二段階までは北斎ベース、第三段階以降は見た目も合わせてふたぐん要素が強まっている。
--第三段階では人格が替わるが、性別など属性は据え置き。

-性能比較
|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:BGCOLOR(#98fb98):|CENTER:BGCOLOR(#87ceeb):|CENTER:BGCOLOR(#ffb6c1):|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|c
|~名前|~HP|~ATK|''Q''|''A''|''B''|BGCOLOR(#FFFF00):~宝具|>|>|~保有スキル|
|~|~|~|~|~|~|~|~1|~2|~3|
|葛飾北斎|13230|12100|1|2|2|BGCOLOR(#87ceeb):A/全|森羅万象[A+]|父娘の絆[A]|雅号・異星蛸[B]|
|[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]|13700|12100|1|3|1|BGCOLOR(#ffb6c1):B/単|信仰の祈り[C]|正気喪失[B]|魔女裁判[A++]|

-関連サーヴァント比較
#region(+クリックで展開)
|CENTER:30|CENTER:|CENTER:40|CENTER:50|CENTER:50|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:|CENTER:120|c
|~No.|~名前|~Lv.M|~HP|~ATK|~筋力|~耐久|~敏捷|~魔力|~幸運|~宝具|~Q|~A|~B|~保有スキル|
|198|葛飾北斎|90|13230|12100|D|D|B|B|A|A|1|2|2|森羅万象[A+]&br;父娘の絆[A]&br;雅号・異星蛸[B]|
|195|[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]|90|13700|12100|B|A|C|B|C|A|1|3|1|信仰の祈り[C]&br;正気喪失[B]&br;魔女裁判[A++]|
#endregion
&br;
*小ネタ [#ce95d0cf]
#region(+クリックで展開)
**サーヴァント・葛飾北斎について [#fd847030]
-&ruby(かつしかほくさい){葛飾北斎};。江戸時代後期を代表する浮世絵師。
現状体験クエスト以外に記述がないが、本作では北斎の三女である「葛飾&ruby(おうい){応為};」を主な姿として顕現しており、その在り方は[[オリオン]]に近いものとなっている。
第1、第2段階では応為本人だが、第3段階以降の彼女は''タコの姿になっていた北斎''がその人格を乗り移らせている。
%%よく見ると形状しがたき髪飾りに頭をかじられているとと様の抜け殻とおぼしきモノが…%%
--FGO世界では、後述の理屈によりクトゥルフ神話の邪神の力を得てフォーリナーのサーヴァントとなったとの設定が成されている。
フォーリナーに該当するサーヴァントは[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]に続いて2人目であり、彼女の登場によってフォーリナークラスの方向性や該当条件などが大まかに判明することとなった。
なおフォーリナーになるまでは北斎自身が英霊の座に行くことを拒否していたため、カルデアによるサーヴァント召喚の候補に挙がることはなかった。
-FGO外では『[[氷室の天地 Fate/school life>氷室の天地 ~7人の最強偉人篇~]]』2018年2月号にて「第3回ぼくの考えた最強偉人募集」に採用された偉人の一人として登場。
あちらでは生涯に30にも及ぶ号を使用した事から、奥義を一度使う度に「勝川春朗」→「葛飾北斎」→「鉄棒ぬらぬら」→「画狂老人卍」と名前・外見・能力が変化するという設定で、作中では身体の中央に「卍」の文字が浮かび禍々しい炎を纏った「画狂老人卍」に変化した時の姿が描かれている。
&br;

''マイルームでの特殊会話''
-[[アビゲイル・ウィリアムズ]]、[[ジル・ド・レェ(術)]]、[[酒呑童子]]、[[牛若丸]]、[[坂田>坂田金時]][[金時>坂田金時(騎)]]&[[源>源頼光]][[頼光>源頼光(槍)]]、[[玉藻の前]]所持時にマイルーム特殊会話が追加される。このうち、[[酒呑童子]]所持時の特殊会話は第1または第2段階の姿でしか再生されないので注意。
-いくつかのセリフの由来については「北斎・応為父娘のエピソードあれこれ」内に記す。
&br;

''デザイン''
-実装された葛飾北斎のキャラデザインには、実在した北斎の絵画に由来すると見られるものが見受けられる。
--再臨第2段階以降で彼女の周りを舞うのは水しぶきのようにも見えるが、絵本『富嶽百景』第二編より「海上の不二」の千鳥。実際の作品でも波しぶきと千鳥が一緒に表現されている。
--第3段階以降のセイントグラフで彼女の背景に浮かぶ波模様の水色の穴のようなものは、名所絵『諸国滝廻り』の「木曽路ノ奥 阿弥陀ヶ瀧」から。
--作品の詳細については「戦闘中に表れる北斎の作品について」内に記す。
-セリフにもさることながら、同じく彼女のデザインのあちこちにはクトゥルフ神話にも通じるモチーフも織り込まれている。
--髪や帯を彩る意匠は、五角形から「古のもの」ないしその象徴である「エルダーサイン」に関連しているとも考えられるが[[『Fate/Zero』における海魔>ジル・ド・レェ(術)]]を模している可能性もあり、詳細は不明。
--再臨第3段階になるとクトゥルフ成分溢れた外見になり、バトルキャラも宙に浮く。セリフにもクトゥルフ関係の文言が混在するようになるが、当人が意味を理解しているかは少々怪しいところ。
&br;

''戦闘モーション''
-戦闘モーション内でも、北斎の絵がふんだんに取り入れられている。
--[A][B][B]で東町祭屋台天井絵『鳳凰図』と『龍図』。[EX]では黒富士こと富嶽三十六景「&ruby(さんかはくう){山下白雨};」。宝具には上町祭屋台天井絵『怒涛図』から「&ruby(めなみ){女浪};」。そしてご存じ富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」を見ることができる。
--「神奈川沖浪裏」は第3スキル「雅号・異星蛸」のアイコンにも用いられている。
-第三再臨以降で[A][B][B]選択時に表れる龍および海竜のような絵図については該当絵がなく、クトゥルフ神話に登場する生物を北斎風にデザインしたFGOオリジナルのものである。
前者はモチーフを判じ難いが、後者はクトゥルフの化身の一つにして旧約聖書のリヴァイアサンとも同一視される「全ての鮫の父(FATHER OF ALL SHARKS)」がモデルと思しい。
-作品の詳細については「戦闘中に表れる北斎の作品について」内に記す。
&br;
**FGOでの北斎とクトゥルフ神話について [#qc524350]
北斎はタコを題材にした絵や春画を書いており、とくにその一つ「蛸と海女」は''「200年以上前に触手プレイを描いた春画」''として一部では有名。
このためしばしば「北斎は触手という性癖のパイオニア」と思われがちだが、実際はこのような触手プレイ春画は北斎以前にもすでに類似作品がいくつか存在していたことがわかっており、北斎はそれらの影響を受けて作品を描いたと考えられている。
#region(エロ(グロ)注意)
-この絵に書かれている2匹の蛸…台詞はオスっぽいのだが、吸盤の並び方はメスのそれだという指摘がある。もし本当にメスだとしたら、さらにマニアックな産卵(女性が卵を産むほうではなく、''女性の膣や子宮に卵を産み付ける植卵'')プレイという可能性もある。
-余談だが蛸の卵は珍味として取り扱っている。今では鮮度の問題で入手が難しいが、食レポを見る限り相当に美味らしい。
#endregion
-本作においては、こういった作品が「資料蒐集の鬼である北斎が、[[海魔について記された異本>螺湮城教本]]を手に入れ、そこから着想を得て描き上げたもの」といった形で解釈されている。
本作の北斎が第3再臨に到達すると異界の邪神を思わせる姿へと変貌するのは、異本を通して異界の邪神の存在を知ったことに加え、''「[[異端なるセイレム]]」において外宇宙=虚空からこの宇宙への時空の道筋が繋がってしまった''ことが直接的な原因である。
虚空より地球の存在を知覚した邪神の一柱は、海魔の存在を知る北斎に目を付け、その魂と混ざり合うことで現実への降臨を目論んだ。その結果として北斎は「降臨者」たるフォーリナーのクラスの資格を手に入れ、さらに邪神と接触したことで「領域外の生命」「神性」スキルを獲得するに至ったのである。
-なお、北斎が異界の邪神と本格的に接触した時期は不明。
「異端なるセイレム」における「[[外なる神>アビゲイル・ウィリアムズ]]」降臨事変が発端となったのは間違いないが、なにぶんこの宇宙と外宇宙の時空の繋がりはあやふやであるため、如何とも言い難いのが現状である。

#region(このサーヴァントにおける神性について)
-葛飾北斎の魂と混ざり合ったとされる「異界の邪神」の正体は、蛸というキーワードや「ふんぐるい…」という呪文、「螺湮の城(ルルイエ)について書かれた魔道書」に記されていたことなどから、旧支配者の一柱「''クトゥルフ''」だと推測される。
クトゥルフはタコに似た触手を生やした頭部を持つ巨大な神性の一種で、海底に沈んだ都市ルルイエにて眠っており、星辰が正しい位置につくことでルルイエの浮上とともに目覚めるとされている。
また正体不明のテレパシー能力を有しており、これに当てられた生物は大抵の場合精神的ショックを受けるか、精神が崩壊し発狂する。体験クエストにおいて北斎が海底から響く謎の声を聞く描写があったが、これはほぼ間違いなくルルイエに眠るクトゥルフからの交信である。
--本作において北斎に影響を与えたとされる『螺湮城教本』は「ルルイエ異本」の異名を持ち、キャスタークラスの[[ジル・ド・レェ>ジル・ド・レェ(術)]]が正式な宝具として所有している。
ジルは螺湮城教本の力により「クトゥルーの神を模した超巨大海魔」を召喚しているが、この大海魔がクトゥルフそのものなのか、数多く存在するクトゥルフの眷属神の一種なのかは定かではない。
--ちなみに、同じく「降臨者」のクラス適性を有する[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]に関連していると推測されている「外なる神」は、クトゥルフと同じ創作神話を出典とする神性「''ヨグ=ソトース''」であることがほぼ確定的である。
ただしクトゥルフが旧支配者(Great Old Ones、かつて地球を支配していた者)にカテゴライズされるのに対し、ヨグ=ソトースは旧支配者とは別格の「外なる神(The Outer Gods、外宇宙に住まう者)」と定義されており、神としての種別は大きく異なる。
クトゥルフはあくまで地球規模の脅威だが、ヨグ=ソトースは宇宙規模、ひいては全時空規模の存在であるため、クトゥルフ神話においてはあちらの方が遥かに格上である。
--なお、北斎の信仰する妙見菩薩も、クトゥルフ神話を取り扱う場ではクトゥルフと対立する別の旧支配者と同一視される事がある。とは言えこの北斎周りのイベントでそれが干渉を行っていたのかは不明。
--余談だが、葛飾北斎をクトゥルフと絡めたのは''TYPE-MOONが初めてではない。''
#endregion
&br;

**北斎・応為父娘のエピソードあれこれ [#ed392ca3]
#region(真名や人物像)
サーヴァント・葛飾北斎の本体(?)である三女・応為。この「応為」とは号(画号・雅号)であり、本名は&ruby(えい){栄};と言い、&ruby(おえい){お栄};、&ruby(えいじょ){栄女};とも記された。
「応為」の由来は諸説あるが、その一つに作業の指示を仰ぐために「おーい」と北斎をたびたび呼んだため北斎から「お前は今日からオウイだ」と叱られ、それをそのまま画号にしたというものがある。
--ただ、作品をプロデュースし売り出す版元は北斎のネームバリューを優先し、応為が描いた絵を北斎名義で出版するということが度々あったらしい。
事実、北斎の作品には応為単身で筆を執ったと推察される作品も多く、近年の研究ではこれらは版元の判断で北斎作とされたと考えられている。特に北斎の最晩年の作品には彼女との合作も存在する。
--そうした事情から、FGO内では(現実においてもしばしば)「『葛飾北斎』はブランド名」「二人合わせて『葛飾北斎』」という扱いをされている節がある。したがって、父娘揃って1騎の「葛飾北斎」というサーヴァントとして召喚されるという経緯は(少なくとも[[オリオン]]よりは)筋が通っているといえる。%%誰が呼んだか、サークル「葛飾北斎」%%
#br
-''葛飾応為という人物について''
--父の陰に隠れがちだが、応為自身も優れた浮世絵を残しており、美人画・春画・枕絵の作者としても優れていたという。北斎は「美人画にかけては応為には敵わない。彼女は妙々と描き、よく画法に適っている」と語っている。
---落款や作風などから彼女の作品とされるものとして『&ruby(げっかきぬたうちびじんず){月下砧打美人図};』『&ruby(よしわらこうしさきのず){吉原格子先図};』『三曲合奏図』『夜桜美人図((春夜美人図とも))』などがある。
--その一方でその品性や性格などは当時の女性に求められるようなものとは程遠く、まさに「[[女子力・生活力/Zero>封印指定執行者]]」という残念なお人。勝ち気で男っぽく任侠風を好み、貧乏や散らかった部屋も気にしなかったとされ、更に当時の世間では非常に珍しくて馴染みの薄い「家に嫁がずに仕事をする女性」であった。
---ある日、婚期になっても結婚しようとしない応為を北斎が心配し、知人に縁談相手を探してもらって琳派の絵師・堤等明へ嫁がせた。しかし嫁いだ応為は気ままに絵を描いてばかりで掃除も炊事も全くやらず、とどめに旦那の画才を鼻で笑うという無茶苦茶な有様だった。
結局、彼女の酷すぎる生活ぶりや態度に業を煮やした旦那は速攻で彼女に三下り半を突き付けて返品、出ていった彼女はそのまま父親の所に出戻り絵描きとして生きていくと言って譲らず、この様子にとうとう北斎も折れて彼女を自分の手元に置いておく事にした模様。
---筋金入りの愛煙家((反対に父は酒も煙草も嗜まなかった))。これまたとある日、まだ火が点いた灰を父の作品にうっかりこぼして焦がしてしまい、大いに後悔して禁煙を決意する。しばらくして知人が家を訪ねるとまた吸っており、指摘されるとのらくらと返答したという。
--父・北斎を看取った後も応為はしばらく活動はしたものの、晩年は出家して尼となり、加賀前田藩に召し上げられてのち65歳前後で世を去ったという。
#br
-''葛飾北斎という人物について''
--そもそも父・北斎も「[[生活力/Zero>ルームガーダー]]」な人物で、日がな一日中布団に包まりながらひたすら絵を描き、住んでいる長屋がゴミで汚くなるとさっさと引っ越してしまうという生活を続けていた。その回数、''実に通算93回''。しかもある時には「引っ越し先の風景が気に入らない」という理由で一日に3回も引っ越しするというデタラメぶりで、応為のガサツさは間違いなく父親譲りと思われる。
そして金銭への執着も皆無なため、稼いだものは絵のための諸費用に丸々突っ込まれ、生活費のやり繰りは応為が苦心していた。
その父から応為はアゴが大きいからと「アゴ」と呼ばれていたとか。
---当時の絵の具はほとんどが天然素材なので、本格的なものは想像を是する高価になる(特に[[ラピスラズリ>ラピス・ラズリの腕飾り]]から作られた瑠璃色の絵の具はそれだけでひと月食っていけるほど)。
良い絵を描こうと画材代をはずむとあっという間に素寒貧になってしまうため、売れっ子になれれば万歳だが鳴かず飛ばずだとひもじい生活が待つ。絵師稼業が博打なのところは古今東西変わらないらしい。
--北斎もまた号であるが、先述の住居同様に何回も変更されている。中には「卍」というもはや名前なのか分からないものも。
---「北斎」の号は「北斎辰政」の略であり、北極星(北辰/玄天上帝)の神格・仏格化である妙見菩薩(北辰妙見菩薩/&ruby(みょうけんそんしょうおう){妙見尊星王};)に由来する。宝具セリフの冒頭はいずれも妙見菩薩の&ruby(マントラ){真言};である。
---号を弟子に譲って収入を得ていたとも言われるが、なんと「北斎」の号さえも譲ったというのだから驚き。本作でもスキル3及びスキル使用時のセリフでその様子が伺える。改号は通算30回に及ぶとか。
---セリフでも言及されている「[[紫色雁高>刻印虫]]」や「鉄棒ぬらぬら」等、春画時に使用していた裏画号のネーミングセンスのすさまじさには定評がある。
--再臨第3段階以降で攻撃時に出るセリフ「神妙ならん」は、絵本『富嶽百景』の後書きに見受けられる。いわく、「俺も子供の時分からいろいろと写し取ったり描いてきたりしたモンだが、(中略)このまま百歳を数える頃にゃ、まさに”神妙ならん”(人の域を超える)腕前ともなれていりゃアいいんだけどよォ」。
この頃、北斎は70代。同じく後書きからは、「思い返せばここまで描いてきたものは何とも微妙な出来栄えばかりだったが、ようやくモノの造形とやらを描き出せるようになってきたんで、いよいよこれからサ」という衰えぬ意欲の表れも見て取れる。&color(Silver){%%これには娘も匙もとい筆を投げたくなるレベル。%%};
--戦闘不能時の「人魂で 行く気散じや 夏野原」は彼の辞世の句。「これで絵筆も執れなくなっちまうのが惜しいったらねェが、さて人魂にでもなって夏の原っぱにでも気晴らしに出かけようかねえ」という意。あと10年生き長らえることを天が許すなら、いよいよ本物の画工というやつに手も届こうものをなあ―――と言い遺したとされる。
---天才絵師と持て囃されたが、当人は晩年になってなお「猫一匹ろくに描けない」と嘆き続けた。北斎が求めた境地が何だったかは不明だが、天才ゆえに「ありのままを描く」ことに一切の妥協を許さず執着し続けたのかもしれない。
#endregion
&br;
#region(マイルーム中のセリフについての由来あれこれ)
-[[酒呑童子]]に対する会話で言及される「切禿の女童」、つまりおかっぱの少女は、夭折した妹のことではないかと思われる。
-[[アビゲイル>アビゲイル・ウィリアムズ]]に対するセリフ「南蛮人相手には一文だってまからねェよ?」は、絵を注文してきた異国人から「自分は上司と比べて薄給の職にあるので、自分の分は半額にならないか」と代金の値切り交渉を受けたというエピソードから来たものと思われる。
#region(エピソードの顛末とその後)
この時、北斎は憤慨して品物を渡さずに引き上げてしまったが、後に異国人の上司であるオランダ長崎商館長が自分の分の代金も含め満額で支払い買い取った。
--この異国人は「シーボルト事件」で知られるドイツ人学者P.シーボルトとされる。彼は後に幕府ご禁制の日本地図などを持ち出そうとしたとの疑惑から国外追放処分となるが、来日中に収集した生物や植物の標本、文学作品や芸術品は19世紀ヨーロッパにおける日本研究の先駆けともなった。2016年には、シーボルトが持ち帰った作品の中に北斎の肉筆とされる6枚の風景画(5枚の水彩画に1枚の岩版画)があると発表された。
--とと様の言い分「懐が寂しいってンなら初めっからそう言えよ!同じ図柄でもお代に見合った色味で仕上げてやったモンをよ。こんなんで異国の連中の間で『日本人は相手によって値段を上げ下げする輩だ』なんて吹聴されたら堪らねぇサ!」
&color(Silver){お栄「意地張ったっておまんまを食い上げちまいそうな有り様は変わんないのに、まったくとと様はさぁ」};
#endregion
-[[牛若丸]]に対する会話で言及される「鎮西八郎」とは、義経の叔父にあたる源為朝のことを指す。
#region(「鎮西八郎」こと源為朝の武勇伝について)
-源為朝は源氏の内ゲバで亡くなった一人である((源義仲といい源氏は内ゲバが多すぎである。だいたいは頼朝のせい))が、一説では落ち延びて琉球へ渡り、琉球王朝の始祖となったと言われている。
この活躍を書き綴ったのが、セリフで言われる滝沢馬琴の『椿説弓張月』である。
-為朝は弓の名手として高名であり、あまりにも弓を引きすぎた結果、身体が弓を引くために最適化され、左手のほうが右手より長かったという逸話がある。
また内ゲバの際の活躍はかなりぶっ飛んでおり、列挙すると、
--五人張りの弓で、挑発のために相手の兜の金具だけを撃って弾き飛ばす精密狙撃。
--''一発の矢で&ruby(マルチキル){複数人を貫通};。''
--勇戦及ばず敗れたものの、その武勇を惜しまれて、弓が引けぬよう腕の腱を切られただけで助命された。
が、どういうわけか腕の腱は繋がるわ、前よりさらに左腕が伸びるわでパワーアップして復活した挙句、流された地域の諸豪族を平らげてトップに立つ。
-さすがにヤバいと思った本家が再び討伐軍を出し、多数の軍船が為朝の島に迫ると、この数には敵わじと思ったのか、辱めを受けぬように家族を自らの手で介錯。
そして弓を構えて、討伐軍の軍船に一射。当然ながら命中し、200人が乗った軍船を一撃で轟沈させる。%%そのまま続けたら勝てたとかは言わない%%
--この結果に満足した為朝は自刃。記録上最初の切腹だと言われている。
そして、ここで死なずに落ち延びたifが『椿説弓張月』なのである。
NHKの大河ドラマ「平清盛」にも登場しているが、その際公式サイトで「平安時代のモビルスーツ、現場ではガンダムと呼ばれた」と紹介していた。%%源氏のモビルスーツは化物か%%
#endregion
#endregion
&br;
**戦闘中に表れる北斎の作品について [#f78eeca7]
ここでは戦闘中に表れる北斎の作品関連についてまとめる。北斎・応為のエピソードも一部含まれる。

#region(個々の作品についての解説)
+''名所絵『冨嶽三十六景』''
葛飾北斎72歳からの代表作。「表富士」とも通称される36枚の富士山を描いた風景画であるが、好評を博したため10枚が加わった。追加された10枚は「裏富士」とも呼ばれるとのこと。
--宝具「神奈川沖浪裏」は21番目。[EX]の「山下白雨」は32番に該当。この他、33番「&ruby(がいふうかいせい){凱風快晴};」がよく取り上げられるだろうか。
--2010年には生誕250年記念としてGoogle日本版ホームページのロゴにも用いられた。
#region(作品についてのあれこれ)
--折からの旅行ブーム((お伊勢参りが有名))に乗るように、浮世絵・錦絵((多色刷りの浮世絵のこと))の世界にも各地の名所を描く''名所絵''が登場したが、その決定版の一つとなったのがこの作品だった。ブームとはいえ庶民にとっては現代のように気軽に何度でも出向けるほどではないため、名所絵は人々の想像をかき立て、あるいは旅の思い出の1枚となった。
同年代に庶民から好評を博した別の名所絵としては、体験クエストにも登場した[[歌川広重>ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト]]の『東海道五十三次』が挙がる。江戸時代も後期の文化・文政年間、江戸の町人を中心に花開く文化((いわゆる「化政文化」))の一翼を担う代表作たちであろう。
--後に西欧にて日本文化が一大ブームをもたらし、オランダの画家V.ゴッホは画家仲間にも彼の絵をはじめとする日本画を絶賛した。フランスでは作曲家C.ドビュッシーが交響曲『海』のスコア表紙に「神奈川沖浪裏」を用い、画家のH.リヴィエールは彼の浮世絵に触発されて独学で木版画技術を習得し『エッフェル塔三十六計』を作り上げるまでに至った。
--色付けに用いられた顔料「&ruby(こんじょう){紺青};(プルシアンブルー)」は当時イギリスから清国経由で大量に輸入されて値崩れしていた。巷に出回る絵具を北斎も用いたのであろう。従来の染料にはない鮮やかな色は後述の『八方睨み鳳凰図』にも用いられた。
--後述の美術館''「北斎館」''では「神奈川沖浪裏」がどういった工程で作られていったか――特に、北斎の下絵を元にして&ruby(すりし){摺師};がどのように一色ずつ重ねていったのかが図解されている。
企画主である版元、版元からの依頼を受けて北斎が担当する絵師((絵師から企画を持ちかけることも))、下絵を元に版木を彫り上げる彫師、色合いなどの指定に基づき版木から紙に刷り上げる摺師。北斎の作品に限らず、彼らの手を経て1枚の木版画は出来上がり、巷の好評を得て増す摺り(増刷)されて世に出回っていった。
#endregion
#br
+''東町祭屋台天井絵『龍図』『鳳凰図』と、上町祭屋台天井絵『怒涛図』より「女浪」''
いずれも「祭屋台」とあるように、祭りに出す屋台の天井絵を飾るものとして制作・奉納された肉筆画。
齢八十を超えてなお絵画への意気軒昂たる北斎が、信濃国の豪農・高井&ruby(こうざん){鴻山};の拠点である松代藩(現在の長野県小布施町)へと赴き、逗留する中で描いたものである。また、鴻山はこの縁が元で北斎一門に名を連ねることとなる。
--現在も同町の美術館''「北斎館」''にて屋台そのものが保管・展示されており、天井絵は取り外されてより間近で観覧できる。祭屋台は昭和の初めまで実際に町を練り歩き、現在は長野県宝に指定されている。
--2016年11月には東京に''「すみだ北斎美術館」''が完成した。常設展・企画展で北斎の作品に接することができる。
#region(作品についてのあれこれ)
--『怒涛図』の「女浪」には対として「&ruby(おなみ){男浪};」があり、こちらも北斎館では見ることができる。
---「番外:北斎が描いた他の作品」に掲載する北斎の肉筆画や門弟たちの作品も多数展示されている。
--天井絵のうち『怒涛図』の縁取りは北斎が下絵を描いて鴻山が仕上げたもの。「女浪」の縁取りには当時ご禁制とされたキリスト教の天使像が盛り込まれており、北斎の好奇心が伺える。
--バトル中に表れる龍と鳳凰を見ると、それぞれ時計回り・反時計回りで描かれている。これらは、宇宙のあらゆる物や現象が互いにバランスを取り合うことで世界の秩序が保たれるとする陰陽説に基づいた構図である。時計回りの龍は「陽」、反時計回りの鳳凰は「陰」を表し、互いに向き合う形を取っている。
---戦闘中の北斎はさすがに背景までは描かないが、実際の『龍図』は鮮やかな紅色を、一方で『鳳凰図』は暗めの藍色を、それぞれ背景色としている。紅地に躍る龍、深い青地に浮かび上がる極彩色の鳳凰と、こうした色の対比・調和もまた陰陽説に根ざすものとされる。
---この陰陽の思想を図で表したのが「太極図」、[[両儀式>両儀式(殺)]]の第3スキルのアイコンである。「陰陽魚」とも呼ばれるこの構図を、北斎は龍と鳳凰でなぞらえた。『怒涛図』の二つの浪も、回転させてつなげると太極図のS字っぽく見えるとか。
#br
#endregion
#region(北斎が訪ねた豪農・高井鴻山について)
--信州小布施の豪農・豪商である高井家は、江戸初期に同じ信濃国の東部、浅間山の山麓から移住してきたことから始まったとされる。室町・江戸期に各地で開かれた月6回の市「&ruby(ろくさいいち){六斎市};」での商いを土台に酒造業で財を成してゆき、やがて江戸や大阪、瀬戸内にまで届く広域を商いの場として、京都・九条家にも顔が利くほどの影響力を持つほどとなった。
---元々は「市村」姓だったが、18世紀後半に起きた江戸四大飢饉の一つ「天明の大飢饉」において当時の当主が困窮した民衆を救った功績から「高井」の名字と帯刀が許された。その後、姓は元に戻ることとなるが現代にまで続いている。
御上「この一大事を乗り越えるために金を貸してはくれまいか」
当主「貸すのであれば、御上であれ後々で返済してもらわねばなりません。飢饉で苦しいのはみんな一緒でしょう、ですからこの財は寄付として出します」
--その高井家の当主となった鴻山((本名:市村三九郎))は、経営などの商才にはあまり恵まれなかった代わりに、学問や芸術への知識を幅広く備えるようになる。15歳からの京都・江戸への遊学の中で書や浮世絵にはじまり儒学・漢学・国学などを修め、大塩平八郎や同郷の佐久間象山ら幕末の有名な学者・志士らと異国の迫る日本の将来についてなどの激論を交わしたり、文人墨客を自宅の書斎に招いたりした。そうした幅広い交流の中で誼を通じることとなるのが、葛飾北斎である。
--江戸で交流の始まった北斎はその晩年に四度、小布施の鴻山の下を訪れ、ここに逗留している。
&color(Silver){%%「なぜ北斎先生がここに…(汚部屋から)逃げたのか?自力で脱出を?」%%};
北斎の訪問に感激した鴻山は自宅に北斎用のアトリエ''「&ruby(へきいけん){碧漪軒};」''を用意して全面的に創作活動をバックアップし、北斎もまた当時30代半ば過ぎの鴻山を「(高井の)旦那様」と呼び合う仲となった。冒頭の祭屋台天井絵はこの頃に、屋台の修復に際して鴻山からの依頼を受けて制作された。
---北斎が江戸から200km以上も先にある北信濃を訪れた一因として、当時の情勢がある。
『冨嶽三十六景』の完結と前後して、日本は江戸四大飢饉の4番目「天保の大飢饉」に見舞われた。その対策として娯楽を厳しく制限し質素倹約を強く叫ぶ「天保の改革」は北斎の活動にも影響することから、創作の場とパトロンを求めての長旅だったのかもしれない。
---北斎一門となった鴻山自身の作品や北斎の肉筆画『日新除魔図』((詳細は番外にて))などは、北斎館やその向かいに立つ''「高井鴻山記念館」''で展示されることがある。
---お栄(葛飾応為)も二度目の小布施旅行の際に同行しており、応為号で精緻な百合の花の絵を描いている。この時、''「北斎先生の娘さんが江戸から来るってよ!どんな別嬪さんが……オイこりゃおばあちゃんだよ!」''と地元の人から反響があったとかなかったとか。むべなるかな、お栄さんも既に相応の年齢であったのだから。
#endregion
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+''名所絵『諸国滝&ruby(めぐ){廻};り』''
『冨嶽三十六景』と同じ頃に制作された名所絵。東は下野国(栃木県)から東海道・中山道を経て西は大和国(奈良県)までにある有名な滝8瀑を題材とした。
--FGO中ではこの内の一枚''「木曽路ノ奥 阿弥陀ヶ瀧」''の一部が用いられている。第3段階以降のセイントグラフで彼女の背景に浮かぶ波模様の水色の穴のようなものがこれに当たる。
#region(作品についてのあれこれ)
--岐阜県にある名瀑。長良川の最上流に位置し、名峰・白山への山岳信仰では滝行の地ともなった。昭和期には岐阜県の名水50選、平成期には日本の滝百選にも選ばれた。
--絵の中では滝口((滝壺へと落ちる水の開始地点))までの川の上流として描かれており、ここから滝壺に向かって水が一気に流れ落ちる構図となっている。もちろん現実の滝口はこういった形状ではない。北斎が現地に出向いて下絵を描いたかは定かではなく、人伝いに聞いた滝をイメージして筆を執った可能性もある。
いずれにしても、水の流れを丸く描くというところが北斎の抜きん出た感性の一端とも言えよう。
#endregion
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+''絵本『富嶽百景』''
全3巻から成る絵本。初版は『冨嶽三十六景』が完結した頃だが、好評を博してその後第2版・第3版と出版された。
--FGO中では第二編より''「海上の不二」''に描かれる千鳥が現れる。再臨第2段階以降で彼女の周りを水しぶきのように飛び回る。
#region(作品についてのあれこれ)
--「『冨嶽三十六景』だけじゃアまだ描き足りねエ。俺ァもっと&ruby(富士){不二};のお山を''”てえま”''に描きたいのサ」とばかりに描いた計102枚のスケッチを製本した作品である。スケッチが元なので多色刷りではなくモノトーンではあるが、濃淡を使い分けて描かれている。
---「その濃淡を版画でも表現し切ってもらいたい。薄墨はとことん、しじみ汁とどっこいなくらいに薄くで」と版元に注文をつけたと言われる。
--''”富士山とその周辺の景色、そこで生きる人々の営み”''を『富嶽三十六景』よりも意識したものが多い。そのためか、人々は真っ先に目に留まるのに富士山がどこに描かれているのかパッと見では分からないものもある。そこはとと様の遊び心とも言える。
---一例として「盃中の不二」をここでは挙げたい。
お栄「とと様、こいつのどこにお山を入れたのサ?」
とと様「よく見ろィ、杯の中に映り込んでるだろうがよ。ほれ、座り込んで一息ついた親爺が手に持ってる」
&color(Silver){ぐだ子「目ン玉ひん剥いてよォっく見ろィ!だね」};
&color(Silver){お栄「…遠山のお奉行様も有名になったモンだねえ」};((ちなみに同時代に実在))
--この作品を特に有名せしめたのは本作の後書き。老いてなお「神妙ならん」技巧の域へと燃える北斎の執念が見て取れる。詳細は上述の「北斎・応為父娘のエピソードあれこれ」内の北斎の欄にて。
#endregion
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''番外:北斎が描いた他の作品''
以下ではFGO本編内には表れないが、前述のものに劣らない作品の一部を参考までに掲載する。
#region(FGO本編未登場の作品たち)
++''『柳下傘持美人図』'':北斎30代後半での浮世絵。名所絵などを手がけるより30~40年も前、多くの画派を渡り歩いて研鑚を積んだ後にいよいよ「葛飾北斎」と名乗り始めるかという頃の作品。
++''『諸国名橋奇覧』'':『冨嶽三十六景』『諸国滝廻り』と同時期に制作された。滝廻りよりもさらに広く全国から計11本の橋を描いた名所絵。
---京都の渡月橋、岩国の錦帯橋など実在する橋がほとんどだが、一部には伝説上のものも含まれる。
++''『肉筆画帖』'':「塩鮭と鼠」「鰈と撫子」などなど、ごく身近な被写体を描いた計10枚の肉筆画。
---作られた当時は「天保の大飢饉」の真っ只中で悠長に構えていられず、これらを描いて版元の店先で売ることで食い扶持をつないだとも伝えられている。
++''『日新除魔図』'':北斎は晩年の日課として魔除けの唐獅子や獅子舞を描いていた。200枚余りが現存する肉筆画。
---「描き終わるまでは来客にも会わねェ」と描くものの、いざ描き終わるとすぐに丸めて捨ててしまうので、お栄さんたちがもったいなさからか拾い集めたお陰で残ったとも言われる。
---金の無心に来る放蕩な孫の問題やその煩わしさを払い除けたいという願いもこもっていたという説もある。
++''『富士越龍図』'':死の3ヶ月前に描かれたとされる、おそらくは葛飾北斎最後の作品。
---富士山から黒い雲と共に龍が天に昇っていく一枚は、百歳まで届かず絵の深奥にも手の届かない歯がゆさこそあれ、富士山を崇敬し浮世絵に生涯を捧げ切った自らを表したともされる。
++''『八方睨み鳳凰図』'':小布施町に現存する北斎最晩年の肉筆画。町内にある曹洞宗梅洞山・&ruby(がんしょういん){岩松院};本堂の天井を埋め尽くすサイズは畳21枚分にも及び、彼が手がけたと伝わる作品の中では最大級。描いてから天井に釣り上げて組み上げられたものと考えられている。
---&ruby(しんしゃ){辰砂};・孔雀石・鶏冠石・鉛丹などを基とした岩絵の具、当時流行となった花紺青などを用いて描かれており、羽根などに用いられた金箔は4000枚を上回る。当時の価格にして金150両もの高価な大作は、制作から150年以上が経つ現在にあっても塗り替えや修復が不要なほどに往時の色彩を留めている。
---四度目の来訪での制作とされてきたが、「さすがに90歳も間近の北斎が現地で描くのは困難では?北斎一派の門人や応為が手伝ったのではないか?」との考証が為されているとのこと。
#region(余談:岩松院に縁のある人物と、北斎へと連なる縁)
--岩松院には蛙合戦の池と呼ばれる小さな池があり、北斎と同時代の俳人・小林一茶が''「やせ蛙 まけるな一茶 これにあり」''と詠んだ場所であるという。
一茶の生まれ故郷も前述の小布施に近く、新潟県境に近い北国街道の宿場町・柏原であった。ナウマンゾウの化石が出土した野尻湖や、信州そばの一大スポット戸隠にも近いと書けば、その筋が好物な”ますたあ殿”には位置関係が分かりやすいだろうか。
--同じく岩松院には、豊臣秀吉子飼いの猛将・福島正則の霊廟がある。
秀吉亡き後、徳川家康に仕えた正則は関ヶ原の合戦の功績から安芸・備後2カ国を治めるほどの大名となった。ところが家康の死後、台風で壊れた広島城の修繕を行ったのが幕府に無断であるとの咎から領地を召し上げられ、北信濃の小さな藩主として減封・転封されたのだった。いわゆる武家諸法度への違反である。
しかし彼はこの地で亡くなるまでの5年間で領内をくまなく検地し、治水工事や田畑の開墾を進めるといった確かな業績を残している。
---この新田開発では近隣の村々からも人が集められたが、その中から地主にまで成長した久保田家からは、後に一茶の門人兼パトロンとなる久保田春耕が輩出されることとなる。
--こうして拓かれた土地でやがて高井家が財を成し、その高井家と知己を得ることとなる北斎によって、世界に誇る芸術作品が生み出される素地ができていったのだろうと考えるに、土地の育む歴史の繋がりや人の縁に思いを致さずにはいられない。
#endregion
#endregion
&br;
**おまけ [#k6b95355]
-%%なかなかの&ruby(おっぱい){お餅};%%
--正しくは「ぬ、脱いだァー!? なかなかのお餅ー!」
葛飾北斎体験イベントの二節目「浮世絵は夢の如し」にて彼女がパージ(By鈴鹿御前)した時に主人公が選べる選択肢の一つ。
この&ruby(セクハラ){ボケ};に流石の鈴鹿御前もツッコんだ。
「そっちかァー!? マスターにはこの正月に異物を喉に詰まらせて看護師の&ruby(いむしつ){弾薬庫};に運ばれる呪いをかけるし!」
#endregion
&br;
*幕間の物語 [#v41834ac]
-開放条件:未実装
#region(+クリックで展開)
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