人物紹介 
ゲームにおいて 
- イベント「サーヴァント・サマーキャンプ! ~カルデア・スリラーナイト~」の登場人物。
古代中国の方士。
- 担当イラストレーターはTAKOLEGS氏(本人のTwitter
より)。
- 戦闘時のクラスはアーチャー。
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| | 戦闘時の詳細 ※ネタバレ注意(+クリックで展開)
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- エネミー名は『大怨霊徐福』。
道袍をまとった巨大ゴーストの姿を取る。サーヴァント属性を所持。
ゲージ3・三回行動・通常全体攻撃。
ドロップアイテムは悠久の実。
- 《属性》
- 《スキル》
- 「三羽の鶴」
自身にガッツ(+3,000・3回・永続)
- 「不死殺しの仮面」
敵全体に即死耐性ダウン(3T)
- 《チャージ攻撃》
- 《ブレイク》
- 1回目『や、優しく殺してあげますので……』
敵全体にHP回復量ダウン(-100%・5T)&???&無敵状態解除
- 2回目『死を、安らぎを、幸せをあなたのために……』
自身に即死付与率アップ(5T)&無敵貫通(5T)
- 通常はクラスアイコンが金色となる大型ボスエネミーとしては珍しく、クラスアイコンが銀色(☆3相当)となっている。
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小ネタ 
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| | +クリックで展開
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- 徐福、または徐巿(「巿」と「福」の中国語発音は同じ。「市」ではない)。
始皇帝の命により不老不死の薬を求め、神仙が住むとされる東方の三神山(蓬莱・方丈・瀛州)に向け旅立った人物。3000人の若者と多くの技術者を連れ、財宝を携えて出航したが、最終的に徐福が秦に戻る事はなかった。航海の果てに辿り着いた地で王になったと伝えられる。
始皇帝没後一世紀を経た楚人の伍被によれば「徐福は男女三千人と百工(技術者)を引き連れ、五穀を持って出発し、平原広沢の地で王となって帰還しなかった」とある。
しかし後述するが、日本に来ていたとする伝承も現存している。
- そもそも不死の妙薬がある(らしい)と具申したのが徐福からであったこと、結果的に貴重な人材や財を秦から持ち出した形となったことから、『史記』に代表される中国の歴史書では「始皇帝を騙した詐欺師」として扱われている。
- 「東方の海に不老不死の神仙が棲む領域があり、人間もまた仙薬や修行により神仙に至ることができる」という神仙思想は戦国末期から秦にかけて誕生し、山東半島を中心に信仰を広げていった。徐福の生誕地である琅邪郡もこの地域ということを考えると、本心から神仙の存在を信じて始皇帝に上奏した可能性もある。
- 本作では不死の妙薬について「そんなもの、ありはしない。あったとしても、東にある訳がない」と独白しており、仙薬の探索はあくまで名目上の理由として船出したことになっている模様。本当の目的は不死殺しの研究を完全な秘匿下で行うためだったことが示唆されている。一方で騙す形となった始皇帝については「あの皇帝は男女身分の区別なく、直感で『いける』と思ったら採用する方だった」「彼が規格外過ぎたのだろう」と回想で高く評価してもいる。
- 『史記』の「淮南衡山列伝」によれば徐福の遠征隊は紀元前219年と紀元前210年の二度にわたって東方を目指し出航しているともされており、事実であれば少なくとも最初の航海については故意に騙そうとしていたわけではない模様。
- もっとも同じ『史記』の「秦始皇本紀」には、不死の妙薬を探しに行くと言いながら実際には出航しておらず、巡行中だった始皇帝に見つかって改めて出立命令を受けるも程なく始皇帝が病没。金銀だけせしめたという旨の記載もある。真実は闇の中。
- 蓬莱の薬を得られないのは大鮫魚という魚のせい、という偽りを始皇帝に進言した話もある。大鮫魚は海神と戦う夢を見た始皇帝自身による弩で討たれるも、それから程なくして始皇帝は病により没した。
- この大鮫魚と思われる存在は『Fate/strange Fake』にて登場している。
- 実在性については『史記』における記述の少なさなどから否定されてきたが、1980年代に「徐福村」が見つかったことで実在説が提唱された。ただしこの説には反論も根強く、結論は出ていない。
- 史実では男性。
本作では性別がわかりづらいが、女性。
- 後世に男性として伝わったのは、始皇帝の官僚達に疎まれていた腹いせによるものだと作中では推測している。
- 因みに先秦時代の女性の名は姓を後に書く(例えば「妲己」は「己」が姓)、徐福が女性の場合では「福」が姓の可能性がある。偶然にも中国の福姓の先祖は徐福と同じ斉国人とされる。
- 「徐福が辿り着いた地が日本である」とする伝説が日本各地に残っている。鶴間和幸の『人間・始皇帝』によれば七世紀以降の遣唐使の往来による結果として中国にも伝わったようであり、中国においても宋代の政治家・詩人である欧陽脩作の『日本刀歌』内で「徐福は秦を欺き、技術者を多数連れて日本に渡り長く留まった。このため今に至るも日本の道具は精巧にできている」と言及されている。
- 日本では「遭難した結果中国に帰るのを諦め、日本に釜や焼き物の作り方など当時最新の技術をもたらし崇められた」「最終的に不死の妙薬を見つけ出した」「高い文化や技術力から村人に慕われ余生を送った」「伝染病が発生した時に徐福を祀ったところ救われた」等々の逸話がある。
文化の伝来者という側面からか基本的に日本では英雄扱いされており、三重県熊野市波田須には徐福持参とされるすり鉢を御神体とした神社『徐福ノ宮』、和歌山県新宮市には徐福の墓を中心にする徐福公園、京都府伊根町には徐福を祀った新井崎神社が存在する。徐福ゆかりとされている地は他にもあるが、太平洋岸や九州など実際に大陸から渡来人が渡ってきていた地域に多い。
- 熊野の『徐福ノ宮』は明治末期の神社合祀により一旦廃社・近隣の波田須神社合祀となり、現在の神社は昭和中期になってから再建されたもの。しかしこの地域の徐福信仰の歴史自体は非常に古く、波田須神社創建年である1064年よりさらに前に既に現在の場所に神社が存在していたと言われている。
また、他の地域では「徐福さん」と親しみを込めて語られる徐福も熊野では「徐福さま」と呼ばれ神格化の対象となっており、前述の廃社合祀後も氏子は中国人を神として祀っていることを伏せつつ密かに信仰を続けていたとされる。隠れジョフシタン
さらに1960年代に行われた参道整備の際には秦代の半両銭が出土するなど、徐福かどうかはさて置きこの地域が秦と何らかの関係があった可能性自体は非常に高いものとなっている。
- スキル『三羽の鶴』は山梨県に伝わる徐福伝説が元ネタ。不死の仙薬を求め富士山に入ったものの遂に見つけること能わず、望郷の念を抱きながら亡くなった徐福は死後に三羽の鶴に化身して空に舞い上がった、とされる。うち一羽の墓として富士吉田市の福源寺に鶴塚が建立され、現在も文化財として残されている。
- 徐福信仰が根強い紀伊半島は伊賀と甲賀など忍者とされる部族の根拠地でもあったため、徐福を奇妙な技術を持つ忍者の祖とする説も存在する。ルーツこそ違うが、奇しくもFGOに実装された忍者風魔小太郎も渡来人の子孫と設定されている。
- 青森県中泊町においては、地域興しの一環として徐福伝説が大きく取り上げられている。徐福像が設置されている「徐福の里公園」、「徐福まつり」、「徐福音頭」、「徐福まんじゅう」、「徐福汁」など様々な催し、土産物がある。
FGOの徐福にぜひ見せたい
また権現崎岩頭に鎮座する尾崎神社では、平安時代から航海の神として祀られており、現在も徐福の木像が安置されて人々の信仰を集めている。
- 現代日本にも徐福と一緒に渡来した秦人の子孫と伝わる家系が存在する。第80代内閣総理大臣の羽田孜はその一人であり、彼は日本徐福会の名誉会長も務めた。
- ただこれの発祥は10世紀まで下るようで、五代の後周の僧侶である義楚の記した『義楚六帖』では日本国を取り上げ、「倭国ともいい東海中にあり、秦のころに徐福が五百人の童男と童女を連れてそこに留まった。……今に至るまで子孫は秦(はた)氏という」と書き残している。
現状では伝承の域を出るものではなく、「権威付けのためにつけられた伝説ではないか」との説もあるがロマンのある話ではある。
- より後の時代で日本に渡来した大陸系の民も秦氏と名乗ることが多く、例えば神功皇后の時代(紀元200年頃)に秦氏一族数千人が日本に帰化したことは古事記にも書かれている。聖徳太子の側近として活躍した秦河勝は秦氏の族長とされる。秦氏を先祖とする氏族に長宗我部氏などがいる。歴史研究では秦氏の子孫惟宗氏から派生したとされる氏族に島津氏、宗氏など有力氏族も含まれる、しかし時代が下がるとこれら氏族は平氏や源氏を自称するようになった。何れにせよ、同化が進み、さらに渡来人の子孫と名乗りにくい時代もあったため、秦氏は謎が多い氏族になった。
- 東映太秦映画村の所在地太秦の地名は秦氏の住地に由来。映画村の隣にある平安京遷都以前から存在した京都最古の寺院広隆寺は秦氏の氏寺でもある。
- アメリカ本土やハワイで秦代中国の考古資料が出土したことから、徐福が辿り着いたのはアメリカであるとする説もある。
- 徐福伝説が事実だとすると紀元前200年頃に辿り着いたことになるが、あまりにも古い時代なので検証は不可能に近い。
- 「記紀」などの記述と照らし合わせると第7代孝霊天皇あるいは第8代孝元天皇の時代となるが、そもそも実在性が疑われている「欠史八代」の時代に当たる。『魏志倭人伝』に記される邪馬台国の女王・卑弥呼の時代から更に400年ほど遡る古さと言えば分かるだろう。
- 虞美人のことを「ぐっ様」と呼ぶ。
- メカクレ。本人に直接関係のないところでTwitterのトレンドに入る男。
- イラストを担当したTAKOLEGS氏のTwitterにて、全身+ぐっ様人形のデザイン画
が投稿されている。一夏の思い出の味。3杯はイケる。
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