ネーター整域での既約分解 のバックアップ(No.1)
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- 1 (2019-01-27 (日) 02:19:50)
- 2 (2019-01-27 (日) 11:39:34)
(定理) ネーター整域での既約元分解
仮定
主張
\( a \) は既約元の積に分解できる。
証明
\( a \) が既約元のときはそのまま分解完了なので、 \( a \) が既約元でないとする。
既約元でないとき、定義から、非単元同士の積 \( a_1 \cdot a_2' \) で表せる。
両方が既約元であるなら、それで分解が完了している。一方のみが既約元でないとき、 \( a_1 \) は既約元であって \( a_2' \) が既約元でないとしても一般性を損なわない。そこで、 \( a_2' \) をさらに \( a_2 \cdot a_3' \) と分解する。両方が既約元なら、それで分解が完了している。一方のみが既約元でないときは、 \( a_3' \) が既約元でないとしても一般性を失わない。これを繰り返すと、 \( a = a_1a_2a_3 \cdots a_n' \) となる。 \( a_2' \mid a \) より \( (a) \subset (a_2') \) を得る。 \( a_3' \mid a_2' \) より \( (a_2') \subset (a_3') \) を得る。これを繰り返すと \( (a) \subset (a_2') \subset (a_3') \subset \cdots \) となるが、 \( P \) はネーター環なのでこの昇鎖列は必ず有限回で停止する。あるところから \( (a_n') = (a_{n+1}') = \cdots \) となる。