環準同型写像の核はイデアル
Last-modified: Tue, 25 Dec 2018 09:31:55 JST (1970d)
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(定理) 環準同型写像の核はイデアル
仮定
- \( R_1, R_2 \) は環
- \( f \) は環準同型写像 \( f: R_1 \longrightarrow R_2 \)
- \( 0_{R_2} \) は \( R_2 \) の加法の単位元
主張
\( \mathrm{Ker}f = \left\{x \in R_1 \mathrel{}\middle|\mathrel{} f(x) = 0_{R_2}\right\} \) は \( R_1 \) のイデアルとなる。
証明
まず \( + \) について部分群になることは、 \( R_1, R_2 \) を \( + \) についての群、 \( f \) を群準同型に格下げして見たときに群準同型写像の核は部分群であるから成立する。
あとは定数倍について閉じていることを示せばよい。任意の \( x ~(\in \mathrm{Ker}f) \) と任意の \( r ~(\in R_1) \) に対して、 \( f(rx) = f(r)f(x) = f(r)0_{R_2} = 0_{R_2} \) より \( f(rx) \in \mathrm{Ker}f \) であるから、きちんと閉じている。