環準同型写像の像は部分環 のバックアップ(No.4)
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- 環準同型写像の像は部分環 へ行く。
- 1 (2018-12-11 (火) 14:26:14)
- 2 (2018-12-25 (火) 10:57:10)
- 3 (2018-12-25 (火) 13:01:22)
- 4 (2019-04-15 (月) 16:50:47)
(定理) 環準同型写像の核は部分環
仮定
- \( R_1, R_2 \) は環
- \( f \) は環準同型写像 \( f: R_1 \longrightarrow R_2 \)
- \( 1_{R_1} ~(\in R_1), 1_{R_2} ~(\in R_2) \) はそれぞれ乗法の単位元
主張
\( \mathrm{Image}f = \left\{f(x) \in R_2 \mathrel{}\middle|\mathrel{} x \in R_1\right\} \) は \( R_2 \) の部分環となる。
証明
\( R_2' = \mathrm{Image}f \) とおく。順に確かめていく。
演算が閉じている
像の定義から、任意の \( a, b ~(\in R_2') \) について、ある \( x, y ~(\in R_1) \) があって \( a = f(x), b = f(y) \) を満たす。
\( a + b = f(x) + f(y) = f(x + y) \) は環準同型写像が群準同型写像でもあるので成立する。すると \( a + b \in \mathrm{Image} f = R_2' \) となる。
\( a \times b = f(x) \times f(y) = f(x \times y) \) は環準同型写像が積を保つので成立する。すると \( a \times b \in \mathrm{Image} f = R_2' \) となる。演算は閉じている。
\( + \) について可換な群であること
\( R_2' \) が群であることは \( R_1, R_2 \) を \( + \) に関する群、 \( f \) を群準同型写像と格下げて見れば、群準同型写像の像は部分群であるから成立する。可換性は (演算の定義を変えていないので) 満たされる。
\( \times \) についてモノイドになること
\( f(1_{R_1}) \times f(1_{R_1}) = f(1_{R_1} \times 1_{R_1}) = f(1_{R_1}) \in \mathrm{Image}f = R_2' \) であるから単位元 \( 1_{R_2} \) は \( R_2' \) に含まれる。
結合法則は演算を変えていなので成立する。
分配法則
演算を変えていないので成立する。