逆元の一意性

Last-modified: Wed, 09 Jan 2019 17:26:42 JST (1958d)
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(命題) 逆元の一意性

仮定

主張

任意の元 \( g \in G \) に対し、その逆元 \( g^{-1} \) は一意に存在する。

証明

仮に \( g \) に対して異なる二つの逆元があると仮定する。それらの逆元を \( a, b ~ (a \neq b) \) とする。
このとき、積 \( agb \) を考えると、群の結合則より

\[ agb = (ag)b = eb = b \]

かつ

\[ agb = a(gb) = ae = a \]

となる。従って \( a = b \) となるが、これは矛盾。よって仮定は誤りであり、 \( g \) の逆元は一意に存在する。