同伴
Last-modified: Sat, 26 Jan 2019 13:04:37 JST (1941d)
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仮定
- \( R \) は環
- \( a, b ~(\in R) \) は元
定義
\( a \) と \( b \) が同伴するとは、 \( a \mid b \) かつ \( b \mid a \) が成り立つこと。
例
- \( \mathbb{Z} \) において、例えば \( 4 \) と \( 4 \) や \( 4 \) と \( -4 \) は同伴する。
- \( a \) と \( b \) が同伴であることと \( b \) が \( a \) の単元倍であることは同値である。
(同伴 \( \Longrightarrow \) 単元倍) まず \( a \mid b \) より、適当な元 \( x \) を用いて \( b = ax \) とおける。次に \( b \mid a \) より \( ax \mid a \) となるから、また適当な元 \( y \) を用いて \( a = (ax)y \) とおけることになる。したがって \( xy = 1 \) が得られる。つまり、 \( x, y \) は単元。 \( b = ax \) であったから、同伴ならば \( b \) が \( a \) の単元倍であることになる。
(同伴 \( \Longleftarrow \) 単元倍) 単元 \( x \) を用いて \( b = ax \) と表せるとする。まず \( a \mid b \) は \( a \mid ax \) と同値で、後者は成り立つ。次に \( b \mid a \) であるが、まず \( xy = 1 \) なる元 \( y \) をもってくると、 \( b = ax \) の両辺に \( y \) をかけて適当に順序を交換することで \( by = axy ~(= a) \) となる。すなわち \( a = by \) を得る。よって \( b \mid a \) は \( b \mid by \) と同値となり、後者は成り立つ。