イデアル の変更点

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* 仮定 [#c9335d3b]

- &mathjax{R}; は環
- &mathjax{I}; は部分集合 &mathjax{I ~(\subset R)};

* 定義 [#cd8b54cb]

&mathjax{I}; がイデアルであるとは、次の二条件を満たすもののことを言う。

- &mathjax{I}; が &mathjax{+}; について部分群である。
- 任意の &mathjax{a ~(\in R)}; と任意の &mathjax{x ~(\in I)}; について &mathjax{ax \in I}; を満たす。

* 例 [#ae2093c7]

&mathjax{\mathbb{Z}}; に対して「&mathjax{m ~(\in \mathbb{Z})}; の倍数 &mathjax{m\mathbb{Z}};」はイデアルとなる。

※ これは後に言う単項イデアルで、 &mathjax{(m)}; などと表す。

* 互いに素 [#qfe8d6b0]

環 &mathjax{R}; のイデアル &mathjax{I}; と &mathjax{J}; が互いに素であるとは、 &mathjax{I + J = R}; が成り立つことを言う。

整数では、互いに素であるとは、最大公約数が 1 であることだった。整数と単項イデアルとを関連させて考えると、 &mathjax{a, b}; の最大公約数が 1 であるならば &mathjax{(a) + (b) = \mathbb{Z}}; は成り立つし、 &mathjax{(a) + (b) = \mathbb{Z}}; となるなら、 &mathjax{a, b}; の最大公約数は 1 でないと困る。 ( &mathjax{na + mb = 1}; となる &mathjax{n, m}; が存在するということになるので。)

* 合同式 [#ff6daf0d]

環 &mathjax{R}; のイデアル &mathjax{I}; を法として &mathjax{a, b ~(\in R)}; が合同であるとは、 &mathjax{a - b \in I}; であることを言い、 &mathjax{a \equiv b ~(\mathrm{mod}~ I)}; と書く。

整数と対応づけて考えると、 &mathjax{a \equiv b ~(\mathrm{mod}~ (n)) }; というのは、いままでの整数でいうところの &mathjax{a \equiv b ~(\mathrm{mod} ~n)}; を意味することが分かる。