戦場の記憶/会話のビジュアル編集

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#endregion(1：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(1：終了時) 水着アンナ 今ので魔物は掃討できたようですね。 王子、お疲れ様です。 レーヴ すみません……。 ……私、ぜんぜんお役に立てませんでした。 ダニエラ なに謝ってるのよ。ほら顔あげなさいってレーヴ。 あなたが仕事を肩代わりしてくれたからこそ、アンナは 休暇を楽しめたのよ？　十分役に立ってるじゃない。 水着アンナ ダニエラさんの言うとおりです！ おかげで全力でバカンスを楽しむ事ができました。 本当にありがとうございました、レーヴさん！ レーヴ えっ……あ、あの……はい、きょ、恐縮です……。 （わわっ、私の手をアンナ様が握ってる――！？） ケイティ 付近には魔物はもういないようですね、王子。 日が落ち切ってしまう前に、宿へと戻りましょうか。 バシラ 遊び疲れて皆さんヘトヘトですし、 潮風で体もベトベトしてますからね……。 はやく戻ってシャワーを浴びたいですぅ！ ダニエラ もう、バシラったら。でもまぁ、魔物の襲撃こそあれど、 こうしてみんなとバカンスを満喫できて楽しかったわ。 水着アンナ 王子、明日からまた厳しい戦いに臨むことになります。 今日はしっかりと休んで、疲れをとってくださいね。 それでは、宿屋に向かいましょう！ #endregion(1：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(1：終了後 (ホーム画面にて)) レーヴ ――はい、どなたでしょうか？ ……って、お、王子！？　し、失礼いたしました！ このような時間にどのようなご用件でしょうか……？ アンナ様に用がある……？ はい、こちらにいらっしゃいますが、 もう眠られていますよ？ きっと、バカンスでの疲れが出たのでしょう。 先刻まで、明日からの予定等を話していたのですが、 話されている途中で、お休みになられてしまいました。 急ぎのご用でしたら、起こして…………え？ 話相手が欲しかっただけ？　私が相手でもいい？ ……王子も心労が溜まっているご様子ですね。 ……そういう事でしたら、不肖、私が王子の 気晴らしの相手を務めさせて頂きますね。 ……改めまして、この度、王子のお世話並びに 政務官様のサポートをさせていただく事になりました、 神殿書記官のレーヴと申します。 戦闘はあまり得意ではありませんが、 他国との外交、記録の整理などアンナ様の負担を 減らせるよう精一杯頑張りたいと思っています。 あとはえっと……まだまだ未熟ではあるのですが、 他者の記憶に触れる特殊な魔法を会得しております。 ……い、いえ。記憶の改変といった事は無理です……。 今の技量では、対象者の記憶にある出来事を再現し、 第三者がそれらを追体験するといった程度が限界かと。 それに、記憶に触れるには幾つか条件があります。 えっと……例えば、対象者が深い眠りの中にあるといった 緊張とは無縁の状態でないと魔法は機能しないとか……。 ――え？　すごい、自分にかけてくれ……？ えっと、は、はい……別に、かまいませんが……。 あの、どなたの記憶を追体験したいのでしょうか？ ま、まさか……アンナ様の記憶ですか！？ ――だ、ダメですよ王子！ アンナ様の記憶を勝手に覗くなんて……！ …………わ、分かりました。王子が そこまで言うのでしたら……その代わり、 怒られるときは一緒に怒られてくださいね？ え？　意外と乗り気に見える？　そ、そんなことは……！ い、いえ……白状すると、皆様がこれまで どのようなご活躍をされてきたのか気になっていたのです。 ……も、もちろん再現するのは、 皆様が戦った時の記憶だけですからね？ アンナ様の私生活までは、だ、ダメなんですからね！？ コホン……それでは王子、私の手をお取りください。 ……記憶を辿る旅へ、出発です！ #endregion(1：終了後 (ホーム画面にて)) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(1：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(2：魔女を救え（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(2：開始時) レーヴ ――……つきましたよ、王子。ここはどうやら、 王子とアンナ様が、出会って間もない頃の記憶のようです。 あ、ご覧下さい。誰かが向こうから来ます…………。 クロリス ここが忌々しい女神アイギスの神殿だね。 ふふ、すぐにボロボロにしてやるよ。 さあ、お前たち出撃だよ。 魔物 シンデン、シンデン ボロボロ、ボロボロ アンナ 王子、魔物たちの襲撃です。 女神様の神殿を狙っているようです。 迎え撃ちましょう。 クロリス うふふ、やる気満々のようね。 でも、いつも通りに戦えるとは限らないよ。 魔女の力を思い知りなさい。 女神アイギス 気を付けてください。 この神殿を覆っている霧は 癒しの力を妨げています。 レーヴ ……どうやら戦闘が始まるようですね。 …………えっと、王子。襲い来る魔物なんですが、 全て退治して頂いてもよろしいでしょうか。 次の記憶に向かうには魔法に集中する必要が あるのですが……申し訳ありません、未熟な自分では 魔物がいると全く集中ができないものでして……。 兵の指揮については、私に触れ念じて頂ければ その通りに王国の兵もご采配いただきますので ご安心ください。 ……それともう一つ、記憶の中にいるとは言え 感覚は現実と共有しています。……つまり 戦いで傷を負えば痛みを感じてしまいます。 ……ですので、決して大けが等はされないよう くれぐれもどうか気を付けてくださいね。私も 微力ながらサポート致します……共に頑張りましょう！ #endregion(2：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(2：終了時) クロリス この数の魔物を倒すなんて 案外やるもんだ。 英雄の子孫ってのもまんざらじゃないね。 レーヴ …………これが、 王子達の最初のご活躍だったのですね。 クロリス様は、何度かお目にかかった事はありますが、 出会った頃と今とではだいぶ印象が違いますね。 ふふっ……そうですね。 王子と出会われたことで、クロリス様だけでなく、 多くの方々がお変わりになったと聞いています。 はい……そうした今と昔における差異というものも、 新参者である私にとっては知りたいことの一つなのです。 では、次の記憶へと参りましょう。 王子、どうぞ私の手をお取り下さい…………。 #endregion(2：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(2：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(3：東方の戦士（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(3：開始時) モニカ こんなところで人に会うなんてね。ここは禁断の島と 呼ばれる魔物の住処になっている島のひとつよ。 あなたたちも島に隠されたお宝を狙っているのかしら。 この島には魔水晶と呼ばれるお宝が眠っているの。 だけど、そのお宝は魔水晶を守る守護者が 守っているわ……。 ……ちょうど現れたみたいね、アレが守護者よ！ 魔水晶の守護者には、魔法の威力が 半減するから注意してちょうだい。 それともう一つ、この島には重戦士は上陸できないから そこに気を付けてね。一緒にお宝を手に入れましょ。 #endregion(3：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(3：終了時) レーヴ ――王子、お疲れ様でした。 この旅路でモニカさんが仲間になられたのですね？ ……し、失礼しました！ 魔水晶の力で封印が解けた 東方の方が仲間になられたのですね。 それにしても魔水晶にそのような力があるとは……。 勉強不足を痛感致します。 ですが、王子達の旅路はやはり興味深い事ばかりですね！ 私、なんだかワクワクしてきました！ さぁ、次の記憶へ参りましょう、王子！ #endregion(3：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(3：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(4：竜姫の復活（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(4：開始時) アンナ どうやら小屋の中に誰か隠れているようです。 竜人たちに襲われていたようですが……。 竜巫女エキドナ ――助けていただいて、本当にありがとうございます。 改めまして、私は竜人の巫女でエキドナといいます。 以前、私たち一族と戦われたことは存じております。 ですが、人間と私たちがいがみ合っていたのは、 もう遥か昔のこと。 むしろ今の私たちは、 平和に人間の方たちと共存したいと 願っているんです……。 ですが、大長老が再び人間との戦いの命を下し、 今地上では各方面で一族たちが侵攻を進めています。 どうか王子、人と竜人の共存の為にも、 私に力を貸してはいただけないでしょうか……！ #endregion(4：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(4：終了時) エキドナ ……なんとか侵攻を止める事が出来ました。 今後とも、人と竜人、互いに力を合わせて いければと思います。ありがとうございます、王子。 レーヴ …………竜人族と人間。 種族は違えど、こうして手を取り合うことが出来る……。 それを、王子は証明されたのですね。 竜人族だけでなく、より様々な種族の方達と こんなふうに分かり合うことができれば、 もっと素敵な世の中になるような気がします。 ……って、も、申し訳ありません！ 何だか生意気なことを言ってしまいました。 それでは、次の記憶へと参りましょう、王子。 #endregion(4：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(4：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(5：吸血鬼の花嫁（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(5：開始時) カルマ ――私はカルマと申します。 確かにそこの方がおっしゃるように 数日前に黒い魔物に襲われ、血を吸われました。 ヴィンセント 永く生きたヴァンパイアは血を吸うことで 自分の仲間を増やすことができる。 残念だが、あんたはもう手遅れだ。 おそらく、もって2週間、 はやければ数日でやつらの仲間だ。 化け物になる前に殺してやるぜ……。 王子 ――！ ヴィンセント なぜ俺を止めた？ お前らはその吸血鬼女……カルマを 助けたいというわけか？ カルマ …… ヴィンセント ふんっ。その女がヴァンパイアの手先にならない方法は ただ一つ、ヴァンパイアからとれる血清を集め 少しでも多く投与することだが……。 一つや二つの血清ではどうしようもない。 彼女を襲ったヴァンパイアの強さ次第では 必要な血清の数も多くなる。 出会ったばかりの女のために命がけで 血清を集めるというわけだ……。 あんたの覚悟が本物か見せてもらおうか。 まあ、心配するな。あんたが失敗したら 俺が責任をもって彼女にトドメを刺してやる。 兵士 報告！　レッサーヴァンパイアの集団が こちらに向かっています！ ヴィンセント 来たか。気を付けろ、あの女を襲った吸血鬼もいるハズだ。 奴らの牙には麻痺毒がある、攻撃を受け続けると からだがしびれて動けなくなるぞ。 #endregion(5：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(5：終了時) アンナ 周辺のヴァンパイアは全ていなくなったようですが……。 ヴィンセント 安心するな、奴らは不死身だ！ あの灰が流れている方向を見ろ、 すぐに再生を始めるぞ！　逃がしてなるものか！！ アンナ ！　しかしとても強力な敵です、 あのヴァンパイアをこれ以上追うのは危険すぎます！ ヴィンセント ふん、俺は一人でも行くぞ！　じゃあな…… アンナ 待ってください！　このまま先に進んでも死ぬだけです！ 本当にすべての吸血鬼を滅ぼしたいの ならば、進むべき道は他にあります。 ヴィンセント 小娘が知ったふうな口を……いや、すまない。 失ったものを悔やむだけの俺が 君たちを非難する資格はないな……。 わかった。君たちに従おう。よろしく頼む。 カルマ 皆さんに集めていただいた血清のお陰で、 生命力が増してきました。 ありがとうございます。 レーヴ …………よかった。カルマさんがヴァンパイアの手下に ならずに済んで、本当に安心しました。 ヴィンセントさんも、カルマさんを救う事に最後まで 尽力されて……厳しい物言いをされてましたが、 本当は優しいお方なのでしょうね。 魔物との戦いで生じる悲劇を、こうして目にしたことで 改めてこの戦争の終結を願う気持ちが強くなりました。 ……さぁ王子、次の記憶へと参りましょう。 #endregion(5：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(5：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(6：妖精郷の危機（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(6：開始時) オリヴィエ あなた方は！ 人間がどうしてこんなところに……。 まさか妖精郷を助けにきてくださったのですか？ アンナ あなたはエルフですか？ 妖精郷とは、いったい何のことでしょうか。 オリヴィエ 妖精郷はエルフの結界によって現世とは 切り離され、誰も入ることができないはずでした。 それが先日、何者かによって結界が破られ 魔物の侵略を許してしまったのです。 われわれエルフは、かつての千年戦争が終結した後、 争いを避けるため他の種族との関わりを絶ちました。 隠れ里を作り、そこで長い年月を過ごしていました。 魔物が復活し人間が苦しんでいた際にも、 他の種族との接触を禁じた古い仕来りを守るという名目で、 何もしてさしあげることもありませんでした……。 このような身勝手な行いの われわれを助けて頂き、 本当にありがとうございます。 アンナ いえ、困っている方を助けるのは当然の事です。 それにまだ、妖精郷の中に入り込んだ魔物が 残っているようです。油断せずに行きましょう。 ロアナ 人間どもがエルフの援軍に来ているのかい？ 軟弱なエルフ相手に退屈していたところだ。 どれ、私の相手をしてもらおうか。 ダメージを受けるほどに攻撃力が増す アベンジャーの恐ろしさ……見せてやろうじゃないか。 さあ、私に攻撃してきな！　倍にして返してやるよ！ #endregion(6：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(6：終了時) ロアナ まさかそんな、私たちが負けるなんて……！ あいつら一体何者なんだい……。 オリヴィエ ありがとうございます……！ あなた方のおかげで里に侵入した魔物は すべて撃退することができました。 今回の件で、我々エルフの在り方について、 古き仕来りを守り続けるだけではなく、 いま一度考え直す必要があると感じました。 すぐにとは参りませんが、今後は我々エルフも 王子達、人々と関わりを持つようにしていきたく思います。 その際には何卒、よろしくお願いしますね。 レーヴ …………種族、境遇に関係なくお手を差し伸べる。 そんな王子の優しさことが、 沢山の方々との繋がりを生む力なのでしょうね。 王子ならば、種族、立場に囚われることなく 様々な方たちが協力し、笑い合える世界を 作る事が出来ると信じています……！ 私も、他の種族の方々ともっと交流を深められたら…… って、も、申し訳ありません！　次の記憶ですよね？ はい、それでは私の手をお取りください、王子。 #endregion(6：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(6：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(7：軍師の後継者（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(7：開始時) レン ――王子のお力になりたいと 父とともにこの国を目指し 旅をしてまいりました。 しかし、数日前に魔物たちの襲撃を受け 父は命を落とし、私だけが生き残ってしまいました。 未熟な私では王子のお役に立つことはないでしょう。 本来ならば私が命を賭しても父を守らなければ ならぬところ……。 ただ気にかかるのは魔物たちが 父の書き記した『兵法書』を奪っていったこと……。 アンナ ――魔物は兵法書などを 奪ってどうするんでしょうね。 まさか戦術の勉強でもするんでしょうか。 レン あの魔物たちの統率された動き……どうやら 父の残した兵法書を読み解くことが出来る、 優秀な指揮官がいるようですね。 いたずらに戦えば被害が広がるのみ ……砦にて迎え撃ちましょう。 #endregion(7：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(7：終了時) レン この大軍を退けるとは……お見事です。 敵が撤退を開始します。追撃の準備を。 レーヴ ………………王子、お見事でした！ それに、レンさんの戦術も 見惚れるほど素晴らしかったです！ 私もレンさんの戦術の下であれば 華麗に闘う事ができるのでしょうか……？ ……い、いえ。 やはり適材適所……向き不向きはありますよね？ ですがめげたりなどしません！ 戦闘は得意ではありませんが、神殿書記官として 私にしかできないことがあるはず……。 はい、これからも精一杯頑張ります！ それでは、王子。次の記憶へと参りましょう。 #endregion(7：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(7：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(8：大地に眠る召喚獣（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(8：開始時) ソラノ ――そういえばお礼を忘れてたわね。 さっきは助けてくれてありがとう、 私は召喚士のソラノ。 一人前の召喚士になるためには召喚獣を手に入れることが 条件。召喚獣を手に入れたら仲間になってあげるんだから、 協力してよね。 さあ、私の後についてくるのよ！ アンナ ああ、一人で先に行かないでください。 魔物たちが待ち伏せているかもしれませんよ。 ソラノ えっ！？ ちょっと女の子を先に行かせるなんて ヒドイじゃない！ 兵士 報告！　魔物が通常よりも早い速度で 接近しているとの事！ アンナ ここでは魔物の動きが素早くなっているようですね……。 王子、気を付けてください。油断は禁物です。 #endregion(8：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(8：終了時) ソラノ やったわ！　これで私も一人前よ！ んじゃ、無事召喚獣も手に入ったし。 約束通り、力を貸してあげるわ。よろしくね！ レーヴ …………ソラノさん、とっても元気な方でしたね！ 何だか、見ているこちらまで元気になってしまいました！ それにしてもイフリートを使役されているとの事ですが、 あれほどの熱気……召喚士の方は熱くないのでしょうか？ むぅ……実に興味深い……。 ――ハッ！？　す、すみません！ またぼうっとしていたようで……。 それでは次の記憶へと進みましょう、王子。 さあ、お手をどうぞ……。 #endregion(8：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(8：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(9：二人の聖女（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(9：開始時) カグラ 神器の反応はこちらから発せられているようです。 ……すみません、盗まれた神器を取り返すのに 協力させてしまって。 あれは念じるだけで、生き物の大きさを 変えることができる強力なもの。ですが、 大きくなる代わりに自我を失ってしまう……。 欠陥品……いわば呪われた神器なのです。 アンナ そのような危険な神器、放置する訳には参りません。 協力する事は惜しみないですよ。 暗黒騎士 ――ふふふ、これは強力な 道具を手に入れたぞ……。これさえあれば、 我が軍の力をもっと強大にする事ができる……！ カグラ ……あ！　あそこにいるのは！ 盗んだのはあの男です！ 返しなさい！　それは呪われた神器。 周りだけじゃない、あなた自身も不幸に するものです！ 暗黒騎士 知った事か！　さぁ、神器よ！ 私に力を貸すのだ！ふぅううんっっ！！ ふふふ、巨大になったぞ……！ さぁ、お前達を踏みつぶ………む？ なんだ……！？ なぜこんなに身体が重いのだ！ これでは戦いにくいではないか！ カグラ 愚かな……。 暗黒騎士 おのれ……！　しかし力自体は上がっているはず！ 戦いはパワーだ！　それを証明してやる！ #endregion(9：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(9：終了時) 暗黒騎士 グ……はっ………お、おのれぇ！　覚えておれよ！ カグラ 王子、神器を取り戻すことに協力頂いたこと、 真に感謝いたします。 自我を失ってしまう程強力な力があるとはいえ、わが一族の 神器、壊してしまう訳には参りません。それにきっといつか 人々の為に使う事もできると思っております。 再び悪用されることが無きよう、 一掃厳重に保管しておきますので。 王子、此度は本当にありがとうございました。 レーヴ …………どのような力であっても、 それを振るう者次第で善にも悪にもなる……。 今回の記憶で、それを強く感じました。 もしかしたら、カグラさんの一族が守り続けた神器も、 かつては呪われた神器などではなく、 善の為に使われたものかもしれません……。 ……そうですね、王子。いつの日か、良き未来の為 あの神器が使われることを願ってやみません。 それでは、次の記憶へと参りましょう。 さあ、王子。お手をどうぞ。 #endregion(9：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(9：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(10：熱砂の剣士（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(10：開始時) ホルエス ゆくのです！　呪われしマミーよ！ （この王国に恨みはありませんが、 　祖国で待つ民のため……。 　私が、生き残った私がやらないと……！） アンナ もう戦うのはやめてください！ 私たちが争う意味はないはずです！ ホルエス 戦いをやめる訳にはいきません！ 祖国で私の帰りを待つ民のためにも 王子の命を頂きます！　覚悟……！ アンナ 帰りを待つ民のため……？ なにやら訳ありのようですね。 この戦いに勝ち、お話を聞き出しましょう！ #endregion(10：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(10：終了時) アンナ 魔法剣士さん……。 あなたの国は魔物たちに滅ぼされたと 聞いています。なぜその国の方が王子を？ ホルエス 今は無き砂漠の王国。 位が高い王族はすべて魔物に殺され、 私は唯一生き残った存在です。 王国を占領した魔物に、 『王子を倒す事ができれば王国を返す』と 言われ、海を渡ってやってきました。 アンナ 魔物がそんな約束を守るとは……。 ホルエス 分かっています……！ しかし、王国の民が人質にとられている以上、 従う事しかできないのです……。 アンナ 王子、砂漠の国の方たちをなんとか 救う方法はないのでしょうか……？ 滅ぼされた国の人間同士が戦うなんて、 あまりにも悲しいです……。 王子 …………。 アンナ、遠征の準備を。 砂漠の国を救いに行く。 アンナ ふふっ、王子ならばそう言うと 思いました。準備が終わり次第向かいましょう。 新たな敵が住む地、砂漠の国へ。 レーヴ …………困っている方を放ってはおけない。 それを当たり前のように行えてしまうのが、 王子の凄さなのでしょうね。 ですが、くれぐれも気を付けて下さいね？ そのような王子の優しさに付け込み、 悪事を企む輩がいないとは限りません。 ……え？　そんなことは慣れっこ？ な、慣れてしまうほどに王子を騙そうとする 者たちが沢山いるということですね……。 ですが、何度騙されようとも、助けを求める方々には救いの 手を差し伸べられる様な、そんな強い人間になりたいです。 ……それでは、王子。次の記憶へと参りましょう！ #endregion(10：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(10：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(11：裏切りの海賊（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(11：開始時) アンナ この海域です。 いまだに水兵と海賊が戦いを 続けているのは……。 兵士 報告！　この先で水兵と海賊が 戦闘中です！ 水兵 ……あぁ、みんなどうしましたか？ 生きてますか？ まさか私以外、全滅ですか！？ わわっ！　誰ですかあなたたちは？ まさか海賊ですか！？ アンナ われわれは海賊ではありません。 海賊と水兵が争っていると聞き止めに来ました。 何故このようなことに？ マリエ 私はマリエと言います。私たち水兵と海賊は、 長年領海争いが絶えなくて 敵対関係にあったんです。 だけど魔物がでてからは、ひとまず停戦しようって 話になったんですけど……停戦協定の日、 停泊していた私たちの船は攻撃を受けました。 協定を結ぼうとした島には、私たち水兵と 相手の海賊しかいなかったんです。 なので、犯人は考えるまでもなかったんです。 ……私たちは海賊を許さないです。 わざわざ来てもらったのにごめんなさい。 でも、今この戦いを止めるわけにはいかないんです！ 海賊 いくぜ野郎ども！ 水兵どもを蹴散らせぇ！ アンナ 王子、海賊が再び攻めてきたようです！ 彼女の話……もし本当なら、海賊を 止めなくてはいけません。 海賊 誰だてめぇらは！ 水兵の仲間か？ かまわねぇ、やっちまえ！ マリエ ……大事な私の仲間に傷を負わせたこと 絶対に許さないです……っ！ 私が……っ！ #endregion(11：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(11：戦闘中) マリエ あれは！　紅の海賊、ベアトリカ！ アンナ 彼女は……？ マリエ 海賊たちのリーダーです。 ただ見た目が女だからって 油断しちゃだめです。 アンナ 王子、油断なさらないよう、 お気を付けください。 #endregion(11：戦闘中) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(11：終了時) 海賊手下 船長っ！ もう後がありません……！ ベアトリカ 情けねぇ声出すんじゃねぇよ。 最後まで戦え！ アンナ ……一つ聞きたいことがあります。 なぜあなた方は水兵を襲ったのですか。 ベアトリカ あぁ！？　誰が水兵を襲ったって？！ 先に魔物と手を結んで襲ってきたのは 水兵たちだろ！ アンナ ……マリエさんから聞いた話では 海賊が休戦協定の日に 水兵の船を沈めたと聞きましたが……。 ベアトリカ そんな馬鹿なことがあるか。むしろ逆だ！ 水兵どもが魔物をけしかけて 俺たちの船を襲ったんだ！　……ん、アイツは？ 半魚人 海賊も水兵もお互いを疑うことしか しらないマヌケぞろい……簡単に 騙されてくれたギョギョ。 ベアトリカ おい、そのマヌケって もしかして俺たちのことか！？ 半魚人 ギョギョ！？　見つかっちゃったギョギョ！ 殺さないでー！ ベアトリカ ……っち、なんでぇ、そういう事か。 全部てめぇら魔物が仕組んだ 罠だったってことか。 アンナ これまで敵同士だったんです。 信じあうことができないのも無理ないですね。 ですがその弱さを利用された……。 ベアトリカ ……信じあうこと、か。 おい、半魚人。この場は見逃してやる。 そんで仲間たちに伝えろ。 俺たちのアジトで待っている。 そこで決着をつけようじゃねぇかってな。 ……水兵、そういう事だが、お前はどうする？ マリエ ……まずは疑った事、謝らせてください。 ごめんなさいです……それから、私も仲間をやられて このまま黙ってなんて……いられないですよ！ ベアトリカ はん、そうこなくっちゃな！　遅くなっちまったが 停戦協定、正式に成立だ。やられた仲間の無念は しっかり晴らすぞ！　ついてきな、水兵！ マリエ ……ハイです！ レーヴ ――マリエさんとベアトリカさん。 海賊、水兵と立場は違えど 仲間を大切にする心は同じということなのですね！ お二人でしたら、魔物がいなくなった世界でも 良い関係を築いていけるように私は思います。 ……それでは王子。次の記憶へと進みましょう！ #endregion(11：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(11：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(12：竜殺しの剣（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(12：開始時) アンナ ――この地にはどんな竜がいるのですか？ クローディア この地には火竜が住むといわれています。 火竜の炎はかなりの範囲を巻き込む威力を 持つとの事です……。 アンナ 火竜ですか……それは手ごわそうですね……。 クローディア はい。ですが竜を打ち、竜の牙を手に入れ この「竜殺しの剣」を打ち直さない限り 失われた真の力を取り戻すことはかないません。 かならず竜の牙を集め、力を取り戻してみせます！ アンナ クローディアさんの覚悟、しかと受け取りました。 私達も、全力で協力させて頂きますね！ クローディア はい！　竜殺しの剣が震えている……？ この感じ、近くに竜の気配を感じます。 どうやらこちらに向かってきているようです。 気をつけてください、ドラゴンの硬い鱗は 生半可な刃を通しません。それに、 高い魔法耐性を備えています。 アンナ 王子、灼熱の砂漠を行軍している影響で 兵たちの体力も下がっています。 くれぐれもお気をつけください。 #endregion(12：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(12：終了時) アンナ やりましたねクローディアさん、 無事火竜を打ち倒しましたよ！ クローディア おかげで火竜の牙を入手する事ができました！ ……ですが、竜殺しの剣の力を取り戻すには、 まだまだ竜の牙が足りないようです。 申し訳ないのですが、今しばらく お付き合いいただいてもよろしいでしょうか……。 アンナ もちろんですよ、クローディアさん。 力を合わせ、竜殺しの剣の真の力を 取り戻しましょう！ クローディア はい！　力を取り戻した暁には、 是非王子の為に力を振るわせて頂きます。 よろしくお願いします！ レーヴ …………見ましたか、王子！？ 竜殺しの剣ですよ、竜殺し！ あぁ……何てカッコイイのでしょう！！ ――って、も、申し訳ありません。はしゃいでしまって。 私自身、あまり戦闘が得意ではないせいか、 強力な武器や武勇伝には憧れがありまして……。 幼少の頃より、いつかあのような武器を振るい、 戦場にて武勲を重ねたいと夢見ていましたが……。 ……残念ながら剣の才には恵まれませんでした。 ですが、今はそれで良かったのだと思うことができます。 何故なら、剣の才の代わりに、特殊な魔法の才があった おかげでこうして神殿書記官になる事ができましたので。 ……はい。どのような形であれ、尊敬すべき方々の お役に立てることを私は光栄に思います。 では、次の記憶へと向かいましょう。 #endregion(12：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(12：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(13：GR騎兵の急襲（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(13：開始時) キャリー と、止めてください〜〜〜！！ レーヴ ――えっ！？　あ、あれはキャリーさん！？ 王子、これはいったいどういうことなのでしょうか？ な、なるほど……どうやら騎兵の訓練の最中に、 馬が暴走してしまった時の記憶のようですね。 暴走した馬はどこを通るのか全く予想がつきません！ 王子、くれぐれも用心してください！ #endregion(13：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(13：終了時) レーヴ はぁ……はぁ……よ、ようやく騒ぎが収まったようですね。 それにしても、あの優秀なキャリーさんが、 あのように馬を暴走させてしまうなんて……。 やはり、どれほど卓越した方であっても 時には失敗してしまう事があるのですね。 アンナ様のお手伝いに段々と慣れてきた私ですが、 慢心が強くなれば思わぬ失敗をしかねません……。 大きなミスをしないように、これからもおごること無く 皆さんのサポートを頑張りたいを思います！ それでは王子、次の記憶へと参りましょう！ #endregion(13：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(13：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(14：亡国の将（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(14：開始時) アンナ シュウカさん！　故郷を奪われた悲しみは 判ります！　ですが、 命を投げすてるようなことはおやめください！ シュウカ うるさい！ …………わかったようなことを言うな！ 私たちの国は、魔物の侵攻を受け滅ぼされてしまった。 だが、私はシャオの言うままに逃げ延び、 こうして生き恥を晒してしまっている。 しかし、もう我慢ならん。愛すべき祖国を奪った魔物は、 刺し違えてでも意趣返ししてやらねば、 死んでいった同胞に顔向けが出来ない。 ……お願いだ。私の死に場所を 奪わないでもらえないだろうか。 シャオ ……シュウカ様。 牛頭の魔物 ――グフフフフ……。 やっと追いついたぞ。 本隊の到着を待つ必要もない。 あの国の生き残りは全て叩き潰す。 シュウカ 貴様は国王陛下を殺した魔物！ ……刺し違えてでも、お前を倒す！ シャオ ……シュウカ様。 #endregion(14：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(14：終了時) シュウカ 手出しは無用といったはずだ！ アンナ なぜ怒るのですか？ 先ほどの戦いはお互いが協力したからこそ 勝てたのかもしれないのに。 シュウカ 勝敗は関係ないのだ！ わが国を滅ぼした魔物たちは 私の手で倒さなければならない！ アンナ 負けてもいいなんて、なんてことをいうのですか。 あなたは本当に失うものがないと 考えているのですか？ あなたの側であなたの身を案じている 存在から目を背けないでください。 本当に勝ちたいのならば、命を捨てるのではなく すべきことがあるはずです。協力し合う事は 出来ませんでしょうか？ シュウカ ……協力……か……、死に場所を求めて 一人で戦っている気になっていたが、 大事な事を忘れていたかもしれないな。 軍の力は団結、協力することで何倍にもなる。 私の考えの基本であったな。 シャオ、目が覚めたよ。すまなかった。 シャオ ……シュウカ様！ シュウカ 王子……今更厚かましい申し出だとは思うが、 今後はぜひとも王子たちに、協力させては 頂けないものだろうか。 アンナ ……シュウカさん、そんな。こちらこそ、 シュウカさんの知略、大変心強いです。 よろしくお願いしますね！ レーヴ ――軍の力は団結、協力することで何倍にもなる……。 王子の力も、きっとそこにあるのでしょうね。 軍の仲間だけでなく、他国の方々との繋がりをも 大事にしてきたからこそ、多くの協力者を得て、 個の集合以上の大きな力を持つことができたのですね。 そして、今では私も王子を支えるひとりに御座います……。 まだまだ未熟なれど、平和を願う心に偽りはありません。 王子、もしお困りのことがありましたら、 なんなりとご命令くださいね？ 王国の為、私も誠心誠意努めさせて頂きますので！ #endregion(14：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(14：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(15：姫と山賊と悪霊の都（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(15：開始時) アネリア なんなのよ。もうっ……。 しつこいカボチャたちね……！ イメリア お姉ちゃん！！ やっぱりここだった。 アネリア イメリア！ あなたどうしてここに？！ アンナ ……王子、彼女がイメリアさんの探していた お姉さんのようですね。無事再会することが出来て 良かったですね。 街がカボチャの魔物に支配されたと聞いた時は 驚きましたが……街の魔物は無事討伐でき、 イメリアさんの王国も救う事が出来て何よりに思います イメリア ふふーん。街に現れた魔物は、王子と協力して もう全部倒しちゃったんだから！ あとは王国を復活させるだけだよ！ 死者の王 おやおや。 姉妹仲良くしているところ悪いが 邪魔させてもらうぞ？ イメリア あんたは……！ 倒したはずなのに……っ！ 死者の王 フハッハッハ！　あの程度で我を退けたつもりか？ 我が肉体は朽ちても、魂は不滅なり。 何度でも蘇るのだ！！ イメリア お姉ちゃん、この人なんだよ、街のみんなの 魂奪ったの。さっき一度やっつけたってのに、 ほんっとしつこい人だね！ アネリア 死ぬに死ねないなんて可哀想な人。 そんな人は、何度でも倒してあげればいいのよ。 #endregion(15：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(15：終了時) 死者の王 ぐああああああああ！！！！ ぐっ……、王子、お前の事は覚えたぞ。 必ずこの世に戻ってみせる。覚えておけ……！ イメリア いっちょあがり〜♪ アネリア 王子、そして皆様、どうもありがとう。 それと、イメリアがお世話になったみたいですね。 粗相はなかったですか？ イメリア もうっ！子ども扱いしないでってば！ …でも、王子たちには本当に感謝してる。 ありがとう！ アンナ いいえ。 私たちもお手伝いが出来て良かったです。 王国も早く再建できると良いですね。 アネリア そうね。大変だろうけど、イメリアと 頑張ってみるわ。 イメリア えへへ。 私たち、こう見えてもお姫さま なんだもんね♪ 山賊 お嬢、いっちまうんですかい…。 イメリア お嬢じゃなくってお頭でしょ！ わたしはこれからとっても忙しくなるのよね。 あんた達も一緒に色々やってもらう事があるんだから！ 山賊 お頭ーーーー！　ついていきやす！！ レーヴ …………たとえ美味しそうなカボチャの姿をした魔物でも、 あの様に一国を支配する程の力を備えているとは……。 魔物の外見に惑わされないように気をつけないと、ですね。 え？　レーヴも見た目に寄らず勇敢なところがある？ あ、ありがとうございます王子！　……って、あれ？ それって、頼りなさそうな外見をしてるって事じゃ……？ な、何はともあれ……王子！ 記憶をめぐる旅路は、ようやく中程まで来ました。 先のことを考えて、此処で休憩を取ることにしましょう。 ご安心を。ちゃんと記憶の旅路にあっても、 水筒とお菓子は忘れず持ってきましたから。 はい、王子の分です。しっかり疲れをとってくださいね？ #endregion(15：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(15：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(16：アンナの大冒険（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(16：開始時) レーヴ それでは、再びアンナ様の記憶を辿る旅の再開です。 さて次の記憶ですが、ここは…………なるほど。 どうやら魔物の軍勢によって王子が城を追われてから ちょうど一年が経過した日の記憶のようですね――――。 アンナ ――王子、今日は何の日かご存じですか？ 平和だった私たちの安住の地が 魔物たちに蹂躙されたあの日から、 今日で丁度一年になります。 迫る魔物の大群……圧倒的な絶望を前に、 それでも英雄の血を 絶やすまいと命を投げ出した兵達……。 彼らの事を思うと胸がはりさけそうです……。 王子、今日は彼らの魂を弔いましょう。 気弱そうな魔物 ――ギャギャーッ！ アンナ ……！　魔物！　こんな時に！ 英霊となった彼らに、ゆっくり花を手向ける事さえ させてくれないのですね……。 気弱そうな魔物 マッテ。オレタチ。ワルイマモノジャナイ。 ニンゲンニワルイコトシナイ。 ダカラ、イジメラレル。 アカイノタクサンキテ……。 スムトコロナクナッタ。タスケテ……。 アンナ ええっ！？　魔物が人間に助けを求めるなんて……。 ……わかりました、あなた方の目は澄んでいます。 嘘偽りなど無いと信じましょう。 アリサ そうですね！ この方達はきっと悪い事はしないと思います。 魔物にも争いを好まない方がいるんですね！ アンナ 王子、彼らの住処、取り戻すのを お手伝いしましょう。 #endregion(16：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(16：終了時) アンナ これでもう大丈夫です。家に帰れますよ。 気弱そうな魔物 アリガトウ。イエ、カエレル。 オマエ、ヤサシイヒト。 オレイ、イツカ。ゴチソウ、ゴチソウ。 アンナ いえ、お礼には及びません。 あなた達が安心して暮らせるなら、 私たちはそれで充分なのですから。 気弱そうな魔物 ケンキョ……！ アンナ まさか、魔物の中にあの様な方々がいたとは。 魔物であっても、住処を奪われる辛さは 人と同じなのですね……。 人だけではない、彼らの様に争いを 望まぬ魔物の為にも、一刻も早く 戦争を終わらせましょう！ レーヴ ――下級の魔物の多くは欲求のままに振る舞い 暴力的であると聞きます。……ですがあのように 人と分かり合える魔物もいるのですね。 アンナ様が仰っていたように、 人だけでなく、争いを望まぬ魔物の為にも、 この戦争を終わらせなくてはですね、王子！ それでは王子、次の記憶へと参りましょう。 さあ、私の手をお取りください。 #endregion(16：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(16：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(17：死者の王の娘（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(17：開始時) 死者の王 ――自ら王子たちを倒すと 勇ましく出て行ったというのに。 数々の失敗、お前には失望した。 メメント 申し訳ありません。お父様。 ボクの力が及ばぬため……。 死者の王 全く……、我が娘ながら使えぬものよ。 お前の処分はやつらを葬ってからだ。 アンナ メメントさん、あなたは人間のハズです！ なぜ何度も私達に襲撃を……魔物の手先のような 事をなされているのですか！！ メメント ……人間の中にはさ。力を求めて 自らの体に魔を受けいれるものがいる。 死者の王もその一人なんだよ。 死霊魔術を極め、より大きな力を 手に入れるため魔物となった。 それがこの方……ボクの父親だよ。 アンナ 父親の命令で私達を襲撃したというわけですか。 メメント そうだよ。 偉大なる死霊魔術師である死者の王の娘として あなた達を倒さなきゃならない。 #endregion(17：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(17：終了時) 死者の王 まさか私が負けるとは……っ。 だが、私は死を克服し、人間を超越した 存在！　私は何度でも蘇るのだ！ メメント …………やっとこの時が来たね。 そう、死者の王は肉体を破壊しても滅ぶことはない。 その魂を封じた器を破壊しない限り 倒すことはできない……。 死者の王 メメント！　貴様その手に持っているのは！ メメント お父様が王子一行と戯れている間に 見つけたお父様の魂の器です。 死者の王 それをどうするのだ。 ま、まさかっ。 メメント そう、そのまさかです。 ……お父様、もう覚えてないだろうけど、 魔物になる前にあなたはボクに言ったんだ。 もし自分が魔物に成り果てることがあったら、 そのときは滅ぼしてほしいって……。 ボクは今こそ、その約束を果たすよ。 さようなら、お父様。たとえ厳しくても、 それでもボクには尊敬する父親だったよ。 死者の王 ま、まて！　待つのだ！ まっ……ぅあﾞあﾞあああああああ！！！ ひぎゃあああああ！！ メメント ……王子、皆。ボクにはああするしか無かったとは言え、 散々迷惑をかけてごめんね……お詫びと言っては何だけど 今度は王子達に協力させてもらえないかな。 アンナ ……父を討つこと、きっと複雑な心境にあったと 思います。それでも私達に協力頂き、こちらこそ お礼を言わせてください。ありがとうございます。 それに死霊を操るメメントさんの力、 協力頂けるのでしたら大変心強く思います。 なにとぞ、よろしくお願いしますね！ レーヴ ――人の身にて魔を取り込みし者は、強大な力を手にする。 しかし、悪しき力は心を狂わせると伝え聞いています……。 メメント様の父君も、そうしたひとりだったのでしょう。 王子……魔物に勝つためとはいえ、人の道を外れ、 心を闇に染めてまで強大な力を得ようなどとは 絶対にお考えにならないでくださいね……？ ……え？　アンナ様をはじめ、 多くの仲間たちと共にある限り 自分が道を踏み外すことはない……？ ふふっ、そうですね。それに、今は私もいます！ 王子の心は、アンナ様と私がお守りしますからね。 それでは、次の記憶へ参りましょう！ #endregion(17：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(17：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(18：暗黒騎士団の最期（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(18：開始時) アンナ ――ここが魔界……気のせいか、 力が奪われていくような…… グレーターデーモン ……まさか魔界にまで追いかけてくるとは しつこい人間たちだ。力が抜けるのは、 気のせいではない。 魔界の瘴気は適応できない者の攻撃力と防御力を奪い、 普段の実力を出すことができない。 魔界の入り口なので半分程度で済んでいるがね。 しかしこのような所まで追ってくるとは。 君たちもよっぽど暇なようだね。 アンナ 暗黒騎士団の方々に力を与え、戦わせ、 おもちゃとするような非道な行為。そのような事を 行う者を見過ごす訳には行きません！ グレーターデーモン 暗黒騎士ねぇ……元々高貴な騎士だった彼が、 ワシの手先となりあの手この手で王子に挑んで 無様に負ける様……本当に愉快だったよ。 だが彼には、もう飽きてしまってね。 次はどんなやつを堕落させて苦悩させてやろうか……。 ……ふむ、王子とやら、何か欲しいものはないかな？ 王子 ……お前からもらうものなど何もない。 グレーターデーモン ……何？ 王子 暗黒騎士団長は主に報いるため 自分の命さえも武器にして挑んできた。 自身の楽しみのために 部下の命を弄ぶお前を許すわけにはいかない。 お前のようなものは、俺たちが倒す……！ グレーターデーモン ほぉ……。どうやら次の遊び相手が決まったようだ。 ワシが直々に相手をしてやろう……。 そうだ、殺してしまう前に絶望的な事を教えておこうか。 ワシは、これまで君たちが戦った魔物たちよりも はるかに強い。 わかりやすく言えば、ワシの攻撃力は5000だ。 アンナ ごっ、ごせん！？　そんな……馬鹿な。 魔界の瘴気のせいで力も半減してるというのに……。 暗黒騎士 ……うろたえるな！ どんなに強大な力でも付け入るスキはある。 奴の力は強大だが、我の「暗黒オーラ」で その力を抑えることができる。我に残された力は多くない。 ……我が力、使うタイミングは貴様たちに任せたぞ！ アンナ 団長さん……ありがとうございます！ 王子、団長さんと力を合わせ、必ずや あのグレーターデーモンを打ち倒しましょう！ #endregion(18：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(18：終了時) アンナ 王子、敵の全滅を確認しました。 私たちの勝利です！！ グレーターデーモン ほぉ……。この私が……脆弱な人間に……。 今回は勝ちを譲ってやろう。だが、魔界には……。 アンナ 王子！　魔界の門が閉じようとしています！ 早く元の世界に戻りましょう！ さぁ、団長さんも一緒に！ 暗黒騎士 我のことは気にせず先に行け！　すぐに門が閉まるぞ！ ……それと、すまぬが副団長を……エルヴァを頼む。 アレも操られていただけなのだ！ アンナ 団長さん……。王子、いきましょう……。 私たちはこの魔界でとどまる訳にはいきません。 暗黒騎士 さあ、早く行くのだ。 ……もう二度と会うこともあるまい。 王子 ……。 アンナ 王子！　急いでください！！ 暗黒騎士 ――……行ったか。人を救うために戦う、か。 反吐が出るほど甘いやつらよ。 フフフフ……。 さらばだ……。 我が、宿敵……。 レーヴ ――暗黒騎士様。 王子と幾度も戦われたようでしたが、彼もまた 魔の力に囚われてしまった一人なのですね……。 人の心に付け込み、たぶらかし、おもちゃにする。 グレーターデーモン……許しがたい存在です！ いずれ彼の者と決着をつける日が来るのでしょう。 その時には弄ばれた者達の無念、 必ずや晴らしてみせましょう、王子！ #endregion(18：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(18：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(19：癒しの至宝（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(19：開始時) リアナ ここは……！ 魔物たちがこんなにもたくさん。 アンナ まさにモンスターハウスと 言った所でしょうか……。 リアナ 気を付けて下さい、魔物の中には 「癒しの至宝」の欠片を持つ魔物もいるハズです。 彼らは時間経過で傷が回復してしまいます！ アンナ 「癒しの至宝」使えば多くの人達の 傷を癒すと言われる神秘の秘宝。 この迷宮の深くに眠っているという話でしたが……。 リアナ はい、私の一族の伝承ではそう伝えられていたのですが。 深くに眠っていたハズの財宝は魔物によって破壊され、 今はその欠片を配下の魔物に渡しているようです。 至宝の力を用いて王子様の力になろうと思い、 皆様に迷宮探索の協力を仰いだというのに、このような 事態となってしまうなんて……申し訳ありません。 アンナ いえ、私達がもっと早くに辿り着けていれば、 至宝は魔物に破壊されずに済んでいたかもしれません。 それに、欠片を集めれば至宝の復活も可能なのですよね？ リアナ たとえ砕かれたとしても、至宝に宿る再生の力は 消えてはおりません。欠片を集める事が出来れば、 その力で至宝も再生されると思われます。 アンナ 壊された至宝が復活するということであれば、 この迷宮を探索する価値は十分にあります。 至宝の欠片集め、是非協力させてください。 王子、魔物達を倒し、至宝を復活させましょう！ #endregion(19：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(19：終了時) リアナ ありがとうございます、王子様。 これで至宝の欠片は全て集め終わりました。 ――っ！？　皆様、ご覧ください！ アンナ 至宝の欠片が光に包まれて――――きゃっ！ なんと目映い光だったのでしょう……あっ、王子！ ご覧ください！ バラバラだった欠片が一つの宝珠へと戻っています！ リアナ 欠片の頃とは比べ物にならない、 強い癒しの力を感じます……。 これが癒しの至宝なのですね。 アンナ 強烈な光こそ収まりましたが、 至宝から放たれるこの淡い光……。 見ていると心が落ち着きますね。 リアナ 我が一族に伝わる至宝が魔物の手に落ちずに 済んで良かった……。欠片集めに協力していただき、 本当にありがとうございました。 そして、改めてヒーラーとして、 傷ついた大勢の方々を癒す力になれればと思います。 私も、王子様の仲間に加えていただけないでしょうか？ アンナ リアナさんが協力していただけるのでしたら こちらとしても非常に心強いです。 ぜひ今後とも、よろしくお願いします！ レーヴ ――リアナさん、とっても優しそうな方でしたね。 癒し手としても一流で、悠然としていて……。 女性としても、術者としても憧れてしまいます！ ……ええ、勿論です！　敬慕するだけでなく、 これから、しっかりと努力をしていきますからね！ それでは次の記憶へと参りましょう、王子。 #endregion(19：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(19：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(20：ドルイドの巫女姫（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(20：開始時) アンナ エルフ族から妖精郷に再び危機が迫っていると 聞いてきましたが……妖精郷を襲っている 木のような魔物達は一体……。 先ほど出会ったエルフの方から聞いた話では、木々を司る 巫女姫様であれば何か事情が分かるかもとの 事でしたが……眠っているのはこの辺りのハズです。 ？？？ 原因としてはわしの持つ「神樹の枝杖」 が奪われたからじゃろうな。 アンナ あ、あなたは？ ププル 何を隠そう、お主らが捜している ドルイドの美少女巫女姫ププルとは 他でもない、わしのことじゃ。 アンナ あ、あなたが巫女姫なんですね……。 先ほど仰っていた「神樹の枝杖」とは？ ププル 「神樹の枝杖」というのはじゃの、トレント……お主らが 木の魔物と呼んでいる奴らじゃ。あ奴らを操る事が出来る ドルイド伝統の魔法の杖みたいなもんじゃよ。 あ奴らは元々わしらドルイドと共に妖精郷の 木々を護る存在なんじゃが……恐らく、わしを 起こした連中が、その杖を奪ったのじゃろう。 本来わしは神樹の根本にて森の木々、 同時に「神樹の枝杖」を護るため 杖と共に長き眠りについていたのじゃが……。 なのにダークエルフが 突然わしを起こして……。 目覚めたわしは恐怖のあまり 逃げ出すのに精いっぱいじゃった。 あまりに突然で杖を置いてきてしもうた……。 あれがなくては、わしは力を発揮できぬ……。 枝杖がないわしはただの可愛い美少女じゃ……。 ふぇえ……っ、わ、わしのせいじゃぁ〜！ ぐすっ、うわぁああああんっ……！！ あれがないと大変なのに〜っ！！ アンナ ちょ……ちょっと。泣き止みそうにありません、 まいりましたね……。そ、そうだ！ 王子、神樹の枝杖を一緒に取り返してあげませんか！ ププル 本当か！！　よし、良い返事じゃな！ それでは早速取り返して来てくれ！ ほれ、早く行くのじゃ！ アンナ は……謀られたのでしょうか……。 #endregion(20：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(20：終了時) ププル さすがじゃの！　よく神樹の枝杖を取り戻した……！ これでトレントたちの暴走を止められる……。 ありがとう。感謝するぞ王子よ。 アンナ これで妖精郷の混乱が収束しますね。 良かった……。 ププル ふむ。これで妖精郷に平和がもどって……。 ってまだじゃ！　まだ終わらん！ わしの怒りはやつらを焼き払うまでは拭えぬ！ 撤退したダークエルフを追うぞ！ 二度と妖精郷に近づきたくなくなるよう、 成敗してくれる！ さぁ、王子よ。行くのじゃ！ レーヴ ――――あれが、噂のププル様ですかぁ……。 ……あんなにも可憐な風体だというのに、 巫女姫様という立派な立場にあるのですね。 でも、神樹の下で長らく眠られていたとの事ですが、 ププル様は一体お幾つなのでしょうか？　エルフは長寿と 聞きますから、きっと私よりも年上なのでしょうけど……。 ――え？　子供を見守るような目をしてる？ そ、そんな……ちっちゃくて元気で可愛らしいなーとか、 そんな失礼なこと、考えてないですから！ほ、ほんとです！ そ、そんなことよりも、次の記憶へと急ぎましょう！ さ、はやく私の手を！　もぉ、置いていっちゃいますよ？ #endregion(20：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(20：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(21：ヴァンパイアの逆襲（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(21：開始時) アンナ ――ヴァンパイアを連れていたあの少女は 一体何者だったのでしょう……。操られているようではなく 自身の意思で動いていたようでしたが……。 スー ……それについて判った事がある。 アンナ スーさん！　先ほどは村人を救う事に協力頂き ありがとうございます。判ったこととは？ ヴィンセント 事情はスーから聴いた、ヴァンパイアを連れた少女 ……エデンについて判った事を話そう。 どうやらあいつは以前魔物の手にかかり一度死んでいる。 スー そして死んだ少女の亡骸を、ヴァンパイアの支配者 ヴァンパイアロードがヴァンパイアとして蘇生させた……。 エリザベート 生前の記憶を消し都合の良い記憶を植え付けてね。 今の彼女は生前の記憶は覚えてない、 自身をヴァンパイアの娘と思っているみたい。 アンナ 死んだ身体をヴァンパイアによって 蘇えさせられあのような力を……。 お父様と呼んでいた人物の仕業でしょうが……。 可愛そうに……。せめて記憶だけでも 取り戻してあげたいものです……。 ヴィンセント ……自分が一度死んで化け物になったと、 思い出させるのか？ アンナ ……！　それは……。 ヴィンセント ……！　話をしている場合ではなさそうだ。 どうやら奴ら、ヴァンパイアの大将のお出ましのようだぞ。 ヴァンパイアロード 愚かな人間どもよ。大人しく我の 手下となっていれば楽なものよ……。 良いだろう我、自ら打ち滅ぼしてくれる！ さぁ、血の宴を始めよう。 闇に生きる魔物たちよ、王子を食い尽くせ！！ エデン お父様、私も戦います！ #endregion(21：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(21：終了時) エデン ぐ……うぅ。やられちゃった……。 ヴァンパイアロード ふん。やはり貴様のような出来損ないの失敗作が、 我と共に戦うのは役不足だったか。 アンナ エデンさんが失敗作……。 どういうことですか？ ヴァンパイアロード ふむ……良かろう。教えてやる。 本来、ヴァンパイアがヴァンパイアロードとなるには 途方もない年月を要する……。 強き部下を求めた我は亡骸に膨大な魔力を 注入し、強制的にヴァンパイアロードとして 復活させる実験を行うことにしたのだ。 丁度その時、ヴァンパイア化する前の 少女の亡骸が手に入ってな。あれはそう、 以前ある村をヴァンパイアどもに襲わせた時……。 ヴィンセント ……！！ ヴァンパイアロード しかし実験は失敗だ。 これほど役に立たないとは……。 エデン、お前は邪魔だ。失せろ！ エデン そんな……お父様……。 アンナ 王子、戦いは終わりました。一旦戻りましょう。 エデンさんの今後についても考えなければ。 エデン 待って！　皆さんにお願いがあるの！ 私はお父様の支配から解放され、 自由になった。 だけどいつ自我が失われ、次の悲劇を生む存在に なるかもしれない……。せめて迷惑をかける前に 笑顔で死なせて。 エリザベート 確かにいつ人間を襲う存在になるか分からない。 ……彼女の願いどおりに今、 楽にしてあげるのも一つの考え……か。 ヴィンセント 待て。とりあえず今は様子を見るべきだろう。 ……それに、元に戻す手段があるかもしれん。 状況が変わればそのときに考えればいいだろう。 エリザベート 一緒に時間を過ごすほど……。 後で辛くなるわよ……。 レーヴ ――折角ヴァンパイアから解放されたのに、 自ら死を望むなんて……。 そんなのって……あまりにも悲しすぎます…………。 ヴィンセントさん、本当にお優しい方なのでしょうね。 まるで、子を守る父のようでした。 どうかお二人に、女神のご加護があらんことを……。 …………王子、次の記憶へと参りましょう。 #endregion(21：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(21：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(22：妖怪大戦（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(22：開始時) ナギ ――妖怪に操られていたとはいえ、 幾たびの襲撃、本当にすまない。今はもう大丈夫だ。 妖怪の封印を解くことに協力した挙句、みすみす 妖怪総大将のぬらりひょんを復活させてしまうとは…… 封妖の一族として、本当に恥じ入る次第だ。 かくなる上は、ぬらりひょんを倒すことでしか 申し開きは立つまい。だが、私一人では……都合の良い 頼みだが、どうか一緒に戦ってはいただけないだろうか。 アンナ わかりました。私たちも目的は同じです。 共に戦いましょう！ イナリ うんうん。一度、戦った間柄こそ 分かりあえるって事だね。 よろしくね、ナギちゃん！ ナギ かたじけな…………？ お前は以前、退治損ねた妖狐！　 ここで何をしている！ イナリ まぁまぁ落ち着きなよ。今は人間たちの味方だよ。 ぬらりひょんは野放しにしたら、あたしも困るからね。 ……それにほら、ぬらりひょんが出て来たみたいだよ！ ぬらりひょん 我が居城へようこそ人間どもよ。 わしらを封じる為、わざわざ東の国までご足労 じゃった。残念じゃが、ここで滅んでもらう。 イナリ そんなことさせないんだから！　人間がいないと 驚かせる相手がいなくなってつまんないの！ 大人しく、また封印されててよね！ ぬらりひょん ふん、その封印の札でまたわしを封じるつもりじゃったか。 お前たちを倒し、忌々しいその札も まとめて処分してやるかのぅ……！ イナリ 王子、妖怪たちが来るよ！ ぬらりひょんが戦場にいる間は妖怪たちの 戦闘力を底上げする力があるから気を付けてね！ ナギ この毒の霧、恐らく牛鬼もいるだろう。 はた迷惑な毒だけでなく、奴自身の力も強力だ。 くれぐれも気をつけろ！ #endregion(22：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(22：終了時) アンナ なんとか妖怪たちを倒すことが出来ました……。 ナギ まさか妖狐が人間に協力するなんてな。 化かされているんではなかろうか。 イナリ ふっふっふー。ぬらりひょんがいなくなった今や あたしの天下。戦いの後、気を緩めるなんて 詰めが甘いね人間……。 ナギ やはりこいつは……！ アンナ イナリ……さん……！？ イナリ うっそだよーん。驚いた？ やっぱり人間を驚かすのは楽しいなぁ♪ ナギ なっ……、こいつ！！ アンナ ……イナリさん。あなたも封印されたいんですか？ イナリ 冗談冗談！　ごめんなさーい！ ナギ イタズラ妖狐の事は置いておこう……。 今回の戦いで、倒した妖怪たちは 再び一族の洞窟へと封印されるだろう。 だが、その封印を強固なものとするには、封妖の札を集め 封印の力を高める必要がある。妖怪たちの封印が 終わったら、その時は王子、あなたの元に……。 アンナ 待っていますナギさん。 では妖怪たちの脅威もなくなったことですし 王子、戻りましょうか。 ぬらりひょん ヒェッヒェッ。人間どもめ、わしはまだ倒れておらぬ。 このぬらりひょん、簡単にくたばってたまるか……！ アンナ あれ、王子？　何かおっしゃいましたか？ 声が聞こえた気が……。 ぬらりひょん ひぃっ！　あの女は地獄耳か！？ 今の状態で見つかれば封印されてしまう……！ ここは逃げるが得策じゃ！　くわばらくわばら……。 レーヴ ……………………。 ………………アンナ様が近くにいる所では、 あまり軽はずみな事は口にしないようにした方が いいのかもしれませんね、王子……。 では、次の記憶へ向かいましょう。 王子、お手をどうぞ。 #endregion(22：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(22：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(23：空を断つ必殺剣（記憶） ) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(23：開始時) アンナ ここで空飛ぶ魔物の姿が 確認されたとのことですが……。 サンドラ 王子……！ アンナ あなたは……サンドラさん！ 以前は魔物たちについての情報提供を頂き ありがとうございます。空飛ぶ魔物へ対抗するため 奥義の修行をなさっていると聞きましたが……。 サンドラ ええそうよ。そしてついに、奥義を会得し戻ってきたわ。 この剣技、ぜひ王子達の元で使わせてちょうだい。 兵士 報告！　魔物の姿を確認！ アンナ 王子、サンドラさん！ 急ぎ戦闘の準備を！ サンドラ ……来たわね！　見せてあげる、私の剣技を。 ――奥義「真空十字斬」！！ #endregion(23：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(23：終了時) アンナ 凄い……あの空飛ぶ魔物の群れを……！ さすがです、サンドラさん！ サンドラ ありがとう。……でもまだまだね。 奥義を会得しただけで、全く極められていない。 もっと使いこなして感覚を掴まないと……。 王子、アンナさん。私にもう少し時間をちょうだい。 更なる特訓を続け、この奥義を もっと完璧なものにしてみせる。 そして時がきたら王子、 あなた達にぜひ協力させてちょうだい。 アンナ わかりました。サンドラさんと共に戦えるその日を 心待ちにしております。 その時には何卒よろしくお願いします！ レーヴ ――「真空十字斬」……か、かか、カッコイイですぅ！！ 私も、魔法を使う際に何か唱えた方がいいですかね！？ ……え？　早速試してみろ？　で、では――！ 女神より賜りし我が聖なる癒しの力よ、 今こそ安らぎと祝福を与えん…… 「ディバインフィールド」！ どうですか王子！　このディバインフィールドはですね、　 まだ練習中の魔法ですが、今のホーリーフィールドより 更に強力な癒しの力を練り上げることで――――はッ！？ …………………………。 (ど、どうしよう。また調子にのってしまいました……) ……い……今の記憶は忘れてください！！ 王子！　次の記憶へ行きましょう！ #endregion(23：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(23：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(24：魔王の迷宮（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(24：開始時) ポーラ ――ここが魔王の迷宮なのです。 戦闘になったら、自分の魔法でサポートするです。 やってやるです……！ アンナ あそこにあるのはもしや「生命の木」でしょうか？ 「生命の木」は周囲の味方ユニットを 回復することができる効力があると聞きます。 「魔王の迷宮」。魔物も多く厳しい地ではありますが、 所々このような手助けがあることはありがたいですね。 このまま奥へと進めば、封印された魔王と 復活した魔物の関係がなにか判るかもしれません……。 女神アイギス ――魔物が復活したのは、長い刻の中で私の力 が弱まったことにあります。 かつて、魔王を封印したのは確かです。 ですが、今では魔王を封印した体からも引き離され、 力はほとんど残っていない精神体……。 ……魔王の封印がどうなってしまっているのか、 今の私の力では……申し訳ありませんが わからないのです……。 アンナ アイギス様……！　お任せください、 魔王の封印の所在、必ずや突き止めてみせます。 兵士 敵襲！　敵襲！ 戦闘の準備を！ アンナ どうやらゆっくり休んでいるわけには いかないようですね。王子、戦闘のご準備を。 #endregion(24：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(24：戦闘中) 冒険者 ――おい、あそこを見ろ！　 生命の木があるぞ！ まさか……、あいつら生命の木を独り占めしよう ってんじゃ……！　そうはさせるか！ アンナ あれは……冒険者の方々！ ここは危ないです！　下がってください！ 冒険者 そうはいかねぇよ！　生命の木は俺たちのものだ！ ポーラ ……あの人たちは、どんな危険なダンジョンに潜っても 生還してくるベテラン冒険者さんです。ただ、パーティに ヒーラーがいなくて回復薬の費用でいつも金欠なのです。 #endregion(24：戦闘中) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(24：終了時) アンナ 終わりましたか……。冒険者さん、 何故私達を襲ったのですか？ 冒険者 変な声が聞こえたんだよ。生命の木がこっちにあるって。 それを聞いてここに来たらあんたらがいて、 その声がお前等を倒せって……。 その声を聞いてたらなんだかお前等を倒さなきゃ いけねぇ気がして、なんだか体が勝手に……。 アンナ 冒険者さんが聞いたという何者かの声……。 この迷宮の探索を快く思わないものの仕業と 考えると、魔王によるものではないかもしれません。 ポーラ なにか得るものがあったです？ アンナ はい。魔物の復活について情報を得ることが 適わなかったのは残念ですが……。 封印されていると思われていた魔王の 存在については確証を得ることができました。 これだけでも大きな収穫です。 今回得られた情報を元に、王国内でも 調査を続けるべきでしょう。さあ、先へ進みましょう。 レーヴ ――魔物の根源たる魔王……。 はい、既に復活を果たしたことは聞いています。 ……何と恐ろしい存在なのでしょう。 ですが、この戦争を終わらせる為には、 いずれ決着をつけねばならぬ相手……。 魔王を打ち倒し、必ずや世界に平和を取り戻しましょう！ では王子、次の記憶へ参りましょう。お手をどうぞ。 #endregion(24：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(24：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(25：神官戦士とミスリルの巨兵（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(25：開始時) セラ 先ほどは魔物に襲われている所を助けて頂き ありがとうございます。わたくしはセラと申します。 あなた方はなぜこの洞窟に……？ アンナ 妖精郷のエルフの使者から、この洞窟に ダークエルフが出入りしているとの報告を 受けたんです。 私たちは王子の指揮の下、それを調査しに参りました。 セラさんはなぜこのようなところに一人で……？ セラ 昨今の活性化して強くなった魔物と戦うためには、 ミスリル鉱を使った上質な武具が必要だと考えたのですわ。 ミスリル鉱は希少ですからここまで採りにきたんですの。 ……もしミスリル鉱が手に入りましたら、 分けて頂けませんか？ アンナ 構いませんよ。共に魔物と戦っていただける方への 協力でしたら、私たちとしても何も惜しみありません。 セラ ありがとうございます！　ではわたくしは 別れて探索いたしますわね。その方が効率もよいですし。 心配はご無用ですわ。それではまた後ほど……。 アンナ 行ってしまいましたね。神官戦士の方のようですし、 癒しの魔法も使えるので大丈夫だとは思いますが。 少し心配です。 ……？　王子、あちらの方から どなたか向かってこられているようですが……。 グスタフ お前たちだな！　ミスリル鉱を奪おうと している奴ってのは！！ アンナ 落ち着いてください。 私たちは略奪をしに来たわけじゃありません。 なにか守る理由があるのですか？ グスタフ ここで採れる希少なミスリル鉱を使った武具を、 作ってやらねばならぬ奴がいる。そいつの為にも この洞窟からミスリル鉱を奪おうとする奴は許しておけん！ アンナ ……それはもしやセラさんのことですか？ グスタフ あ？　なんだ、知り合いか。ダークエルフの連中が お前たちがミスリル鉱を奪おうとしてるって 言ってやがったが……。 アンナ そのダークエルフが魔物を使い、 ミスリル鉱を集めてなにか企んでいるようです。 グスタフ な、なんだと。おのれダークエルフめ……！　まさか連中、 以前言っていたミスリルを使った古代兵器…… ミスリルゴーレムを作りだすつもりか！ ダークエルフ ……ふん、気づいた所でもう遅い。 二体の古代兵器は我が手中にある、 何も恐れることなどない。 未完成体ではあるが、 やつらをせん滅するには十分だろう。 ゆけ、ゴーレムよ！ グスタフ あの巨人は……間違いない、 ミスリルゴーレム！　奴の力は強大だ、 くれぐれも気を付けろ！ #endregion(25：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(25：終了時) セラ 大きな音がしたのでもしやと駆けつけましたが……。 その様子だとダークエルフの企みは 阻止できたのですわね。 アンナ はい。なんとかミスリルゴーレムは 止める事ができました。これで彼らの企みも……。 ダークエルフ ふはは……、ふはははっ。はははははッ……！！ おめでたい奴らだ。これで終わりと思ったのか？ お前たちが戦ったのは未完成体に過ぎない。 我らの手中にある内の一つ、完成体は妖精郷に 向けて、すでに進軍を開始していたのだ。 我々の計画はすでに完遂していたのだよ！ アンナ そんな……！　それではエルフの方たちが！ 王子、今すぐ妖精郷へ向かいましょう！ レーヴ ――――そ、そんな！？ あれ程の力を有するというのに未完成体だったなんて。 もし完成体が侵攻してきたら妖精郷の方々は……！ ――え？　王子が無事に救出した？ よかった……本当によかったです……。 文献や風聞からの知識ですが、ミスリルゴーレムは、 巨大で頑強な体を持ち、一体で国を滅ぼせるほどの 力を持つ古代兵器とされているそうですね…………。 強力な力を持つ反面、扱い方を間違えれば 使用者にすら大きな被害をもたらす危険もあり、 かつて、ゴーレムの暴走により滅びた国もあるとか……。 そのミスリルゴーレムすらも打ち倒すほどの力を持つ王子。 ……大きな力を持つ者のみが抱える責任の重さは きっと、当人にしか分からないものなのでしょうが……。 王子、一人で抱え込むようなことはしないでくださいね？ ……まだまだ未熟者ですが、私も支えになりたいのです。 はい！　それでは、次の記憶へ参りましょう！ #endregion(25：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(25：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(26：大地を震わす必殺剣（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(26：開始時) アンナ ――ユリナさん、グローリアさんがデーモンに 操られないように、どうか特訓を していただけないでしょうか？ グローリア どうか頼む。先日、あたしの国は魔物の軍団に 襲われてね。あっという間に国は滅びた。仲間の仇を とるため、魔物を追い戦い続けていたんだが……。 魔物をせん滅することに無我夢中だったせいか、 いつの間にか意識が遠のいて……気付けば 王子たちと戦っていた。 それも一度じゃない。例え目を覚ましてもらったって 魔物と戦っていると……心が憎しみで染まっちまうと、 その度に我を失って、デーモンに操られちまう。 ……そんでわかったよ。どれだけ剣を磨いても、 体を鍛えても、結局あたしの心が強くならなきゃ 意味がないんだって……。 だから……頼む。魔に打ち勝つ心を持ちたいんだ。 ユリナ わかった。 私も初めは暗黒騎士団の一人だった。 今は王子たちのおかげで人間の心を取り戻し、 誰かを大事に思えるようになった。 その恩に報えるなら……。 兵士 報告します！ 魔物がこちらに向かってきています！ グローリア ま……もの……っ。 アンナ グローリアさん、ユリナさん、 魔物は私たちに任せて お二人は特訓に集中してください。 ユリナ ああ、ありがとう。 グローリア、落ち着いて。 心を強く持って。 グローリア 魔物なんかに、屈しない……っ。 あたしは……。 ユリナ （目に生気が……） そのまま、気持ちを強く持って。 大丈夫だ。私たちがいる。 グローリア あぁ、ありがとう……。 ユリナ では、いくぞ。 #endregion(26：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(26：終了時) ユリナ 私は母親に捨てられた哀しみで世界を憎んでいた。 憎んで、憎んで、気づけばこの心のスキを突かれて 魔物に操られ、いつしか人間の心を失くしていった。 取り返しのつかない罪を重ねていった……。 だが、後悔するよりも前に進むことを選んだ。 今は少しでも私のような子供を増やさないように 森に孤児院を建てて、しょく罪の日々を送っている。 何かを大事に思う強い心があれば、 魔の力に打ち勝つことができるはずだ。 もし何か守りたいと思うものを見つけたなら、 もう大丈夫だ。 グローリア …………守りたいと思う心、か。 仲間の復讐の事ばかり考えていたけど、 その心が魔を呼び寄せちまってたんだな……。 ありがとうユリナ。守りたいと思えるもの、 今なら見つけられる気がする。魔に心を 操られるなんてことは、もうなさそうだ。 アンナ よかった。では、帰還しましょうか。 グローリア ……悪いがあたしはこのまま修行の旅に出るよ。 修行の旅に出て、一人前になったらこの国に戻ってくる。 ……だから、そのときに改めて仲間に なる。約束する。 アンナ グローリアさん……。ご武運を。 また必ずお会い致しましょう！ レーヴ ――魔の力に打ち勝つには、 対外的な力だけでなく、誰かを大事に想い、 何としても守りたいという強い心も大切なのですね。 私は神殿に、そして王子に仕える者……。 魔に付け込まれるようなことがあってはなりません。 魔に心を許すような余地がなきよう、常日頃から 守りたいものを……心に強くあり続けたいと思います。 それでは、次の記憶へ参りましょう。 王子、お手をどうぞ。 #endregion(26：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(26：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(27：闇司祭と邪教の祭壇（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(27：開始時) アンナ 本当なのですかレイヴンさん、 教団が魔神を復活させようとしてるというのは！ レイヴン あぁ……私は身寄りがなく、 物心ついたころには教団で暮らしていた。 そこには大事な幼馴染もいて、どんな時も一緒で……。 だが教団の幹部が魔神を呼び出すために 彼女の身を魔神への捧げ物にすると言い出した。 私は彼女を連れ二人で逃げようとしたんだが……。 アンナ ……幼馴染さんは捕まってしまったのですね。 レイヴン ……あぁ。お願いだ。王子。彼女は私にとって 半身のような大切な存在。見殺しになどできない！ どうか一緒に彼女を助けてほしい……。 アンナ もちろんですよ！　レイヴンさんの幼馴染を 魔物への供物にしようだなんて……。 そんな酷いことはさせません！ レイブン そう言っていただけて助かる……。ありがとう……。 彼女が捕まっているのはこの先のハズだが。 ………あれは！ ベルディナート ……レイブン。 レイブン ベルディナート！　よかった……無事でいてくれて……。 王子達が手伝ってくれたんだ、今度こそ一緒に逃げよう！ ベルディナート ……できないわ。レイヴン、私たちは元々魔神復活の為の よりしろとして教団に育てられてきたの……。 今ここで逃げても、きっといつかはあなたや他の誰かが 代わりに、魔神復活のよりしろにされてしまう……。 そうなるよりは私が……あああぁあぁっ！！ レイブン そんな……っ。 ベルディナートに魔神、が……！ 間に、合わなかった、のか……。 アンナ レイブンさん！　お気を確かに！ ここは私たちにまかせてお下がりください。 ベルディナート コノ体ハイイ……、チカラガミナギル。 手始メニ、オマエタチヲ消シテヤロウ……。 アンナ 王子、お気を付けください！ きます！ #endregion(27：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(27：終了時) レイブン ベルディナート！ ベルディナート うっ……。 レイブン よかった、気が付いたんだな。 もう大丈夫だ。 ベルディナート ごめんなさい……、私……。 レイブン いいんだ、気にしなくていい。 これからも友達でいてくれたら、 それでいい……。 ベルディナート ありがとうレイブン。でも、私は 沢山の人々を傷つけてしまった……。 みんなを巻き込んで不幸にして……こんな私に 帰る場所なんてもうどこにもないわ……。 本当はあなたにあわせる顔だってないのに……。 アンナ そんなことはありません。 よろしければ私たちのところに いらっしゃいませんか？ ベルディナート 王子の……。 私、今度は自分に負けないくらい強くなって あの教団に立ち向かいたいの。 少しでも償いができるのならば、 協力させてほしい。 アンナ 歓迎いたします。その時は私たちもお手伝いいたします。 ひとまず復活を阻止できて何よりです。 さぁ、王子、帰還しましょうか。 レーヴ ……魔神。デーモン等高位の魔物の中でも最高位の存在。 一度彼らが地上に現れれば幾つもの国が滅ぶほどの 被害を呼ぶと言われています……。 ……ですが、人類とて彼らの存在に 怯える事しかできないわけではありません……私たちには アイギス様の加護……そして、王子達がいますから！ ……え？　レーヴもその中のひとりだろ……？ そ、それはそうなのかもしれませんが……あの、 でも……私は未熟者、ですから…………。 ……いえ！　こんな事ばかり言っていてはダメですよね！ 私も王子たちと共に戦う一人なのですから……。 いつまでも未熟を理由に甘えてなどいられません！ それでは、王子！ 次の記憶へと参りましょう！ #endregion(27：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(27：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(28：風水士と紅の教団（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(28：開始時) アンナ 王子、領内にて魔物たちの襲撃が相次いでいるとの 報告が入りました。 目撃した兵士の情報では、襲撃時にはいずれも 赤味を帯びた霧が発生し、どうやらその霧が 魔物たちを活性化させているとのことです。 ？？？ 紅の霧は魔神ロノベ、かつて地上を荒らした 魔神の一柱の力ですね。 アンナ 魔神ロノベ……？　一体なんのことでしょうか……。 それに、あなたは……？ ピピン 自己紹介が遅れました。私の名はピピン。 風水士です。といってもまだ見習いですが……。 風水士は本来、かつて英雄が倒した魔神の封印を 護っています。私の一族も代々、封印を護ってきましたが 魔神の復活をもくろむ者たちに村が襲われ、私以外は……。 アンナ そんな……。 ピピン ……私達一族が護っていた封印は解かれてしまいましたが、 解かれた封印は『魔神ロノベ』の身体の一部に過ぎません。 これだけでは完全復活には至りませんが……。 ですが、信徒達は封印されていた『魔神の骨片』を使い、 ロノベの能力である魔物を活性化する能力 『紅の霧』を生み出しているようです。 アンナ 各地で発生しているという紅の霧の正体は そのようなものだったのですね……。 ピピン はい。信徒達はその能力を使い、 各地に封じられた残りの身体の封印を解き 魔神を復活させようとしているようです。 アンナ 魔神の復活……そのような行為、 見過ごす訳には行きません。 王子、彼らの目論見絶対に阻止しなければ！ 教団員 ――見つけたぞ、王子……！ 計画の障害となるであろう貴様を始末し、 魔神ロノベ様の復活を必ずや成就してみせる！！ アンナ 現れたようですね……！ ピピンさんは下がってください！　危険です。 ピピン いえ、私も戦います！ 私も風水士として皆さんを助けたいんです……！ 『紅の霧』が発生している間は遠距離クラスの 皆さんの射程が減少し、敵の移動速度が 上昇します！　お気をつけて！ #endregion(28：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(28：終了時) 教団員 まさかデーモンたちでさえ倒されるとは……っ。 奴らのどこにこのような力が……。 くっ、ここは一旦退却だ！ ピピン すみません、わがままを言ってしまって……。 でもこのまま何もしないのは嫌だったんです。 私も皆さんの力になりたくて……。 アンナ その気持ちは大切ですが、 なにかあったらどうするんですか……？ 王子 ……。 アンナ た、確かに私も以前、 同じようなことをしましたが……、 それは、その……。 ……次からは気を付けてくださいね？ ピピン ありがとうございます……！ レーヴ ――魔神を信奉する教団は一つではなく、 異なる魔神を崇拝する教団が 幾つも存在すると聞き及んでいます。 しかし、信奉の対象は違えど、 いずれの魔神であれ一度復活すれば 我々人類への被害は計り知る事が出来ません。 人々を守るため、魔神の復活を企む 教団を見過ごすわけにはいきません！ 王子、必ずやヤツらの野望を食い止めましょう。 それでは、次の記憶へと向かいましょう。 さぁ、王子。お手をどうぞ……！ #endregion(28：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(28：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(29：暗黒騎士と聖なる森の番人（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(29：開始時) アンナ 「聖なる森」……。戦いで命を落とした戦士たちの魂が 眠る場所……一体なぜ、このような場所に 魔物達は襲撃をかけたのでしょう。 リコラさんは何かご存じですか？ リコラ うーん……長い事この聖なる森の番人をしてるけど、 ちょくちょく魔物が迷い込むことはあっても 今回みたいにぞろぞろと来るなんて初めてだよ。 それに今回の襲撃は、魔物が森で 何かを探しているようにも見えたっていうか……。 アンナ 探しもの、ですか？ リコラ ええ。アタシの野生の勘では、 何者かが意図的に裏で糸を引いている……、 そんな気がしてならないの。 アンナ 裏で糸を引いてる者。一体何者なのでしょうね。 ……！　王子、あちらをご覧ください！ ハイオーク くくくっ……。デシウスとやらとはぐれ 森の中をさまよい歩いていたが、 どうやら逆に幸運に当たったようだ。 ユリナ ……まさかこんなところでハイオークに出会うとはな。 エルヴァ 団長のお墓参りに来たってだけなのに。 団長の心がアタシたちに呼びかけたのかしら？ ハイオーク お前たち、強そうだな……。 暇ならば俺の相手でもしてもらおうか？ ん？　あそこに刺さっているあの剣、なにやら強そうだな。 俺が勝ったあかつきには、それをいただくとしようか。 エルヴァ ちょっとちょっと。 残念だけど、団長の剣をそう易々と 渡す訳にはいかないわ。 アンナ 王子、どうやら魔物に襲われている方がいるようです！ 協力致しましょう！ #endregion(29：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(29：戦闘中) 暗黒騎士デシウス よ、ようやく開けた場所にでたぞ……。 ぜぇ……ぜぇ…………む、アレは！ あそこに見えるのは……間違いない、団長の証！ ようやく見つけたぞ。わざわざこの地まで魔物を 引き連れてきた甲斐があったというものよ！ ふはは！　これでいよいよ我輩も大いなる力を……！！ あの証が持つ力を使い、自らが団長となって 新しい『暗黒騎士団』を作るのだ！！ #endregion(29：戦闘中) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(29：終了時) アンナ もう逃げられません！ 魔物たちを先導していたのはあなたですね？ 暗黒騎士デシウス ぐ……。我輩の邪魔をしよって……。 貴様ら何者だ！ アンナ 私たちは英雄の末裔の王子が率いる軍です。 降参、していただけますね？ 暗黒騎士デシウス なに！　あの噂の英雄の末裔の……。 わ、わかった！　降参しよう！ この森ではちょっと探し物をしていただけなんだ！ アンナ 探しものですか……一体何をお探しに？ 暗黒騎士デシウス （油断したな……今のうちだ……！） 馬鹿め！　誰が貴様らなどに降参するものか！ 吾輩はいずれ必ずや証を入手し、 暗黒騎士団を結成してみせる！　さらばだ！ リコラ あっ、逃げた！！ ハイオーク 全く、何とも情けなく愚かなものよ。 ……しかし、実に楽しい戦いだった。 機会があればまたいずれ会おう。 アンナ ……オークが去って行きます。 ひとまずこの森は安全になりましたね。 エルヴァ 団長、この勝利あんたにあげるよ。 ユリナ 安らかに……。 リコラ 本当にありがとうっ！ この森に眠る戦士の魂も きっと安心して眠れるに違いないわ。 アンナ それは良かったです。 では、王子。帰還しましょうか。 レーヴ ――団長の証を狙っていた方……。 暗黒騎士団を結成し、 一体何をしようとしているのでしょうか？ 魔の力を欲する心は魔を呼び寄せますから、 悪しき者に目をつけられないか心配ですね。 よからぬことを企んでなければよいのですが……。 …………そ、そうですか。この後、何度もあの者と 戦うこととなるのですね。強大な力とはいえ、 自身を見失っては元も子もないというのに……。 それでは、次の記憶へと参りましょうか。 さあ、お手をどうぞ。 #endregion(29：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(29：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(30：死竜と復讐の魔導司祭（記憶）) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(30：開始時) エターナー 私の名はエターナー。 先ほどは力を貸してくれたことに感謝する。 アンナ いえ、礼には及びません。それよりも、 もし何か事情をご存知でしたら、 お話を聞かせていただけませんか？ エターナー あのカボチャの魔物だが、やつらは 人間の魂を奪い、その者の体を抜け殻に してしまう力を持っている。 そして、その奪った魂を集めて、 『黒竜セヴルヴルム』というドラゴンがリッチ化した ドラコリッチという魔物に渡しているんだ。 破壊と混沌をもたらす邪悪な竜『黒竜セヴルヴルム』 かつて私と仲間で一度倒したんだが、ドラコリッチとして 復活した奴は私の仲間を殺し、残ったのは私一人……。 恐らく奴は魂を集め、より強大な力を得るつもりだろう。 どうか頼む、奴を倒すことに協力して貰えないだろうか。 アンナ ……そのような危険なドラゴン、 私達としても放置するわけには行きません。 エターナーさん、ぜひ協力させてください！ ユユ ――あれ？　何だろうー、 あのカボチャたちの隊列はー！？ ひょっとして、何かのお祭りなのかなぁ！ カボチャの魔物 仲間！　仲間！ ボクたちの仲間！ ユユ えへへ。あたしもカボチャ持ってるから仲間だよ！ カボチャの魔物 アレ？でもキミのカボチャ、ボクたちとなんか違うネ。 キミが生きてるからかな？ うーん、じゃあ魂とってあげるネ！ ユユ きゃー！　ちょっとまって！ 貴方たちってもしかして魔物なの！？ 誰か助けてっ！！ アンナ 王子、カボチャの魔物に襲われている方が！ 急ぎ助けましょう！ #endregion(30：開始時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(30：戦闘中) ？？？ ハイハーイ！　ソコマデカボ☆ ボクね、喧嘩は良くないと思うカボ。だからね、 魂をアツメルのをジャマしないでほしいカボ！ アンナ ……！！ カボチャが王冠を……被っている……！？ 貴方は一体何者なんですか！？ パンプキンキング ボク？　ボクはカボチャ達の偉大なる王……。 パンプキンキング様カボー☆クヒュヒュ！遊びはここまで、 ドラコリッチサマ、オイデマセカボ！☆ エターナー ……ドラコリッチ！！ ドラコリッチ その姿……あの時の生き残りか。あれ程の力の差を 見せられてなお、我を追ってくるとはな。 私の力にまだ抗おうというのか。 ふん、面白い。貴様の魂も奪ってやろう。 奴へのいい手土産になるだろうしな……。 アンナ 王子、向かってきます！ #endregion(30：戦闘中) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #region(30：終了時) ドラコリッチ ククッ……。なかなか……やるではないか。 今回はここまでとしよう。 エターナー 貴様！　なぜ蘇ることができた！！ ドラコリッチ ふむ。どの道いずれは我に倒される身。 冥途の土産に教えてやろう。私をドラコリッチとして 蘇らせたのは、死者を統べる魔神「ビフロンス」だ。 蘇る為に魔神の力を借りるなど、我のプライドが 許さぬ所だった……が、しかし、貴様らのせい で死にかけていた我に残された道は他になかった！ 屈辱だがそれ以上に貴様らに屈することの方が、 我にとっては許されざることだったのだ！ そしてそれまでのドラゴンとしての名を捨て ドラコリッチとして蘇った。 魔神に命を握られているのは忌々しいが……。 ビフロンスは我の思うままにさせてくれるのでな。 復讐を果たした今では、この状況に満足してはいる。 やはり人間の血肉の味は忘れられぬしな。 エターナー く……！ お前のせいで……、どれほどの仲間が……ッ！！ ドラコリッチ その内貴様も仲間と同じところに送ってやろう。 ドラコリッチになった我の魂は生き続ける。 魂が生き続ける限り、何度でも甦るのだ。 その時は必ずや貴様らを葬ってやる。せいぜい その時までその命を惜しむことだな……。さらばだ。 アンナ ……もう返事がありませんね。ですが、 ドラコリッチの話していたこと嘘だとは思えません。 それに、魔神ビフロンスの事も気になります……。 エターナー あぁ。そうだな。 ……だが、とりあえず魂の器となる体を壊すことは できた。再生するとしても時間がかかるだろう。 とはいえ、いつどこで復活するかわからない。 私はこのままドラコリッチを追うことにする。 アンナ ですが、お一人では到底困難に思えます。 よろしければ、私たちと共に行きませんか？ ドラコリッチが復活した時にも、協力し合えると思います。 エターナー ……。 （この方たちなら本当に……。 みんな、私は――） ……了解だ。 私も共に戦わせて欲しい。 よろしく頼む。 アンナ こちらこそ、よろしくお願いいたします！ レーヴ ――ドラコリッチに…………ビフロンス…………。 戦争が激化するにつれ新たに現れる強力な魔物、 魔神達……この戦争に終わりはくるのでしょうか？ …………いえ、きっとその逆ですね。 王子たちのご活躍により、強力な力を持つ者達も 動かざる負えなくなってきているのですから。 おそらく今後も、より強力な魔物達が 次々と現れる可能性が高いと思います……。 …………けれど、王子は独りではない。 アンナ様の記憶を辿ることで、改めて実感しました！ 長き旅路の中で出会った人々と、培った絆は 大きな力となり、王子を支えてくれる筈です。 人ひとりの力は小さくとも、それが合わさることで、 どんな困難にも打ち勝てるのだと、私は信じています。 ――あっ、王子！？ どうやら、アンナ様が目覚められるようです！ 此度の記憶の旅路はここまでのようですね。 それにしても、本当に興味深い出来事の連続でした。 ……ですが同時に、そこに私がいないことを 少々寂しくも感じてしまいました……。 だからこそ、これから先は……。 私も、王子たちと共に新たな歴史を 紡いでいければと、そう想います！ …………はい、王子！　神殿書記官レーヴ、 これから精一杯がんばりますので、宜しくお願いします！ では現実世界へ帰還しましょう。さぁ、お手をどうぞ――。 #endregion(30：終了時) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ #endregion(30：全体) //＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ // // #endregion(ネタバレ注意) }}</div><div class="plugin" contenteditable="false" style="cursor:default">#style(class=split_r){{ &edit{編集}; }}</div><div class="plugin" contenteditable="false" style="cursor:default">#clear</div>

//会話を追加してくださる方は、
//該当部分の「#region()〜#endregion()」の文頭についた「//」を外してご利用ください。
//「＝＝＝」は編集作業時の誤入力の防止用なので、残しておいてください。
//
//また、キャラの名前は、文頭に（-, ,+)などを入れずにそのままで、
//セリフは「半角スペース」を入れて入力するようお願いします。
//例）
//アンナ
// このようにお願いします。
//
//
/////////////////　緊急ミッション用：ここから　/////////////////
#style(class=split){{
#region(ネタバレ注意)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(1：王子軍のバカンス)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(1：開始時)
？？？
 ――こちらにいらっしゃったのですねアンナ様。
 バカンスの最中とは存じておりましたが、
 お戻りが遅いので、心配になって来てしまいました。
水着アンナ
 す、すみません、レーヴさん。
 久しぶりのバカンスだったもので、つい夢中に……。
 では王子、そろそろ帰る用意をしましょうか。
ダニエラ
 ええ、そうね！
 ん〜〜〜っ♪　それにしても楽しかったわ！
 久しぶりに良い休暇を過ごせたって感じね、バシラ？
バシラ
 はい、私もすごく楽しかったです！
 ……ただ、皆さんと一緒にスイカを
 食べることができなかったのが残念です……。
水着アンナ
 バカンス中に見つけたスイカは
 すべて魔物化してしまいましたからね。
 ……また別の機会にでも――
兵士
 ――伝令！
 周囲に魔物が接近しているとの報告あり！
 また、果物の姿をした魔物の姿も見られるとのこと！
ダニエラ
 果物の魔物……？
 もしかして、あのスイカたちまだ残っていたのね！
 もぉ、最後の最後までほんと迷惑なスイカなんだから！
レーヴ
 ま、魔物……！？
 そんな、アンナ様……私、いったいどうしたら……？
ケイティ
 神殿書記官殿は後方の安全な所へ避難を！
 魔物の対処は私たちにお任せ下さい！
#endregion(1：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(1：終了時)
水着アンナ
 今ので魔物は掃討できたようですね。
 王子、お疲れ様です。
レーヴ
 すみません……。
 ……私、ぜんぜんお役に立てませんでした。
ダニエラ
 なに謝ってるのよ。ほら顔あげなさいってレーヴ。
 あなたが仕事を肩代わりしてくれたからこそ、アンナは
 休暇を楽しめたのよ？　十分役に立ってるじゃない。
水着アンナ
 ダニエラさんの言うとおりです！
 おかげで全力でバカンスを楽しむ事ができました。
 本当にありがとうございました、レーヴさん！
レーヴ
 えっ……あ、あの……はい、きょ、恐縮です……。
 （わわっ、私の手をアンナ様が握ってる――！？）
ケイティ
 付近には魔物はもういないようですね、王子。
 日が落ち切ってしまう前に、宿へと戻りましょうか。
バシラ
 遊び疲れて皆さんヘトヘトですし、
 潮風で体もベトベトしてますからね……。
 はやく戻ってシャワーを浴びたいですぅ！
ダニエラ
 もう、バシラったら。でもまぁ、魔物の襲撃こそあれど、
 こうしてみんなとバカンスを満喫できて楽しかったわ。
水着アンナ
 王子、明日からまた厳しい戦いに臨むことになります。
 今日はしっかりと休んで、疲れをとってくださいね。
 それでは、宿屋に向かいましょう！
#endregion(1：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(1：終了後 (ホーム画面にて))
レーヴ
 ――はい、どなたでしょうか？
 ……って、お、王子！？　し、失礼いたしました！
 このような時間にどのようなご用件でしょうか……？
 
 アンナ様に用がある……？
 はい、こちらにいらっしゃいますが、
 もう眠られていますよ？
 
 きっと、バカンスでの疲れが出たのでしょう。
 先刻まで、明日からの予定等を話していたのですが、
 話されている途中で、お休みになられてしまいました。
 
 急ぎのご用でしたら、起こして…………え？
 話相手が欲しかっただけ？　私が相手でもいい？
 ……王子も心労が溜まっているご様子ですね。
 
 ……そういう事でしたら、不肖、私が王子の
 気晴らしの相手を務めさせて頂きますね。
 
 ……改めまして、この度、王子のお世話並びに
 政務官様のサポートをさせていただく事になりました、
 神殿書記官のレーヴと申します。
 
 戦闘はあまり得意ではありませんが、
 他国との外交、記録の整理などアンナ様の負担を
 減らせるよう精一杯頑張りたいと思っています。
 
 あとはえっと……まだまだ未熟ではあるのですが、
 他者の記憶に触れる特殊な魔法を会得しております。
 
 ……い、いえ。記憶の改変といった事は無理です……。
 今の技量では、対象者の記憶にある出来事を再現し、
 第三者がそれらを追体験するといった程度が限界かと。
 
 それに、記憶に触れるには幾つか条件があります。
 えっと……例えば、対象者が深い眠りの中にあるといった
 緊張とは無縁の状態でないと魔法は機能しないとか……。
 
 ――え？　すごい、自分にかけてくれ……？
 えっと、は、はい……別に、かまいませんが……。
 あの、どなたの記憶を追体験したいのでしょうか？
 
 ま、まさか……アンナ様の記憶ですか！？
 ――だ、ダメですよ王子！
 アンナ様の記憶を勝手に覗くなんて……！
 
 …………わ、分かりました。王子が
 そこまで言うのでしたら……その代わり、
 怒られるときは一緒に怒られてくださいね？
 
 え？　意外と乗り気に見える？　そ、そんなことは……！
 い、いえ……白状すると、皆様がこれまで
 どのようなご活躍をされてきたのか気になっていたのです。
 
 ……も、もちろん再現するのは、
 皆様が戦った時の記憶だけですからね？
 アンナ様の私生活までは、だ、ダメなんですからね！？
 
 コホン……それでは王子、私の手をお取りください。
 ……記憶を辿る旅へ、出発です！
#endregion(1：終了後 (ホーム画面にて))
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(1：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(2：魔女を救え（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(2：開始時)
レーヴ
 ――……つきましたよ、王子。ここはどうやら、
 王子とアンナ様が、出会って間もない頃の記憶のようです。
 あ、ご覧下さい。誰かが向こうから来ます…………。
クロリス
 ここが忌々しい女神アイギスの神殿だね。
 ふふ、すぐにボロボロにしてやるよ。
 さあ、お前たち出撃だよ。
魔物
 シンデン、シンデン
 
 ボロボロ、ボロボロ
アンナ
 王子、魔物たちの襲撃です。
 女神様の神殿を狙っているようです。
 迎え撃ちましょう。
クロリス
 うふふ、やる気満々のようね。
 でも、いつも通りに戦えるとは限らないよ。
 魔女の力を思い知りなさい。
女神アイギス
 気を付けてください。
 この神殿を覆っている霧は
 癒しの力を妨げています。 
レーヴ
 ……どうやら戦闘が始まるようですね。
 …………えっと、王子。襲い来る魔物なんですが、
 全て退治して頂いてもよろしいでしょうか。
 
 次の記憶に向かうには魔法に集中する必要が
 あるのですが……申し訳ありません、未熟な自分では
 魔物がいると全く集中ができないものでして……。
 
 兵の指揮については、私に触れ念じて頂ければ
 その通りに王国の兵もご采配いただきますので
 ご安心ください。
 
 ……それともう一つ、記憶の中にいるとは言え
 感覚は現実と共有しています。……つまり
 戦いで傷を負えば痛みを感じてしまいます。
 
 ……ですので、決して大けが等はされないよう
 くれぐれもどうか気を付けてくださいね。私も
 微力ながらサポート致します……共に頑張りましょう！
#endregion(2：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(2：終了時)
クロリス
 この数の魔物を倒すなんて
 案外やるもんだ。
 英雄の子孫ってのもまんざらじゃないね。
レーヴ
 …………これが、
 王子達の最初のご活躍だったのですね。
 
 クロリス様は、何度かお目にかかった事はありますが、
 出会った頃と今とではだいぶ印象が違いますね。
 
 ふふっ……そうですね。
 王子と出会われたことで、クロリス様だけでなく、
 多くの方々がお変わりになったと聞いています。
 
 はい……そうした今と昔における差異というものも、
 新参者である私にとっては知りたいことの一つなのです。
 
 では、次の記憶へと参りましょう。
 王子、どうぞ私の手をお取り下さい…………。
#endregion(2：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(2：全体)
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#region(3：東方の戦士（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(3：開始時)
モニカ
 こんなところで人に会うなんてね。ここは禁断の島と
 呼ばれる魔物の住処になっている島のひとつよ。
 あなたたちも島に隠されたお宝を狙っているのかしら。
 
 この島には魔水晶と呼ばれるお宝が眠っているの。
 だけど、そのお宝は魔水晶を守る守護者が
 守っているわ……。
 
 ……ちょうど現れたみたいね、アレが守護者よ！
 魔水晶の守護者には、魔法の威力が
 半減するから注意してちょうだい。
 
 それともう一つ、この島には重戦士は上陸できないから
 そこに気を付けてね。一緒にお宝を手に入れましょ。
#endregion(3：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(3：終了時)
レーヴ
 ――王子、お疲れ様でした。
 この旅路でモニカさんが仲間になられたのですね？
 
 ……し、失礼しました！
 魔水晶の力で封印が解けた
 東方の方が仲間になられたのですね。
 
 それにしても魔水晶にそのような力があるとは……。
 勉強不足を痛感致します。
 
 ですが、王子達の旅路はやはり興味深い事ばかりですね！
 私、なんだかワクワクしてきました！
 
 さぁ、次の記憶へ参りましょう、王子！
#endregion(3：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(3：全体)
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#region(4：竜姫の復活（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(4：開始時)
アンナ
 どうやら小屋の中に誰か隠れているようです。
 竜人たちに襲われていたようですが……。
竜巫女エキドナ
 ――助けていただいて、本当にありがとうございます。
 改めまして、私は竜人の巫女でエキドナといいます。
 
 以前、私たち一族と戦われたことは存じております。
 ですが、人間と私たちがいがみ合っていたのは、
 もう遥か昔のこと。
 
 むしろ今の私たちは、
 平和に人間の方たちと共存したいと
 願っているんです……。
 
 ですが、大長老が再び人間との戦いの命を下し、
 今地上では各方面で一族たちが侵攻を進めています。
 
 どうか王子、人と竜人の共存の為にも、
 私に力を貸してはいただけないでしょうか……！
#endregion(4：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(4：終了時)
エキドナ
 ……なんとか侵攻を止める事が出来ました。
 今後とも、人と竜人、互いに力を合わせて
 いければと思います。ありがとうございます、王子。
レーヴ
 …………竜人族と人間。
 種族は違えど、こうして手を取り合うことが出来る……。
 それを、王子は証明されたのですね。
 
 竜人族だけでなく、より様々な種族の方達と
 こんなふうに分かり合うことができれば、
 もっと素敵な世の中になるような気がします。
 
 ……って、も、申し訳ありません！
 何だか生意気なことを言ってしまいました。
 それでは、次の記憶へと参りましょう、王子。
#endregion(4：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(4：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(5：吸血鬼の花嫁（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(5：開始時)
カルマ
 ――私はカルマと申します。
 確かにそこの方がおっしゃるように
 数日前に黒い魔物に襲われ、血を吸われました。
ヴィンセント
 永く生きたヴァンパイアは血を吸うことで
 自分の仲間を増やすことができる。
 残念だが、あんたはもう手遅れだ。
 
 おそらく、もって2週間、
 はやければ数日でやつらの仲間だ。
 化け物になる前に殺してやるぜ……。
王子
 ――！
ヴィンセント
 なぜ俺を止めた？
 お前らはその吸血鬼女……カルマを
 助けたいというわけか？
カルマ
 ……
ヴィンセント
 ふんっ。その女がヴァンパイアの手先にならない方法は
 ただ一つ、ヴァンパイアからとれる血清を集め
 少しでも多く投与することだが……。
 
 一つや二つの血清ではどうしようもない。
 彼女を襲ったヴァンパイアの強さ次第では
 必要な血清の数も多くなる。
 
 出会ったばかりの女のために命がけで
 血清を集めるというわけだ……。
 あんたの覚悟が本物か見せてもらおうか。
 
 まあ、心配するな。あんたが失敗したら
 俺が責任をもって彼女にトドメを刺してやる。
兵士
 報告！　レッサーヴァンパイアの集団が
 こちらに向かっています！
ヴィンセント
 来たか。気を付けろ、あの女を襲った吸血鬼もいるハズだ。
 奴らの牙には麻痺毒がある、攻撃を受け続けると
 からだがしびれて動けなくなるぞ。
#endregion(5：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(5：終了時)
アンナ
 周辺のヴァンパイアは全ていなくなったようですが……。
ヴィンセント
 安心するな、奴らは不死身だ！
 あの灰が流れている方向を見ろ、
 すぐに再生を始めるぞ！　逃がしてなるものか！！
アンナ
 ！　しかしとても強力な敵です、
 あのヴァンパイアをこれ以上追うのは危険すぎます！
ヴィンセント
 ふん、俺は一人でも行くぞ！　じゃあな……
アンナ
 待ってください！　このまま先に進んでも死ぬだけです！
 本当にすべての吸血鬼を滅ぼしたいの
 ならば、進むべき道は他にあります。
ヴィンセント
 小娘が知ったふうな口を……いや、すまない。
 失ったものを悔やむだけの俺が
 君たちを非難する資格はないな……。
 
 わかった。君たちに従おう。よろしく頼む。
カルマ
 皆さんに集めていただいた血清のお陰で、
 生命力が増してきました。
 ありがとうございます。
レーヴ
 …………よかった。カルマさんがヴァンパイアの手下に
 ならずに済んで、本当に安心しました。
 
 ヴィンセントさんも、カルマさんを救う事に最後まで
 尽力されて……厳しい物言いをされてましたが、
 本当は優しいお方なのでしょうね。
 
 魔物との戦いで生じる悲劇を、こうして目にしたことで
 改めてこの戦争の終結を願う気持ちが強くなりました。
 ……さぁ王子、次の記憶へと参りましょう。
#endregion(5：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(5：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(6：妖精郷の危機（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(6：開始時)
オリヴィエ
 あなた方は！
 人間がどうしてこんなところに……。
 まさか妖精郷を助けにきてくださったのですか？
アンナ
 あなたはエルフですか？
 妖精郷とは、いったい何のことでしょうか。
オリヴィエ
 妖精郷はエルフの結界によって現世とは
 切り離され、誰も入ることができないはずでした。
 
 それが先日、何者かによって結界が破られ
 魔物の侵略を許してしまったのです。

われわれエルフは、かつての千年戦争が終結した後、
 争いを避けるため他の種族との関わりを絶ちました。
 隠れ里を作り、そこで長い年月を過ごしていました。
 
 魔物が復活し人間が苦しんでいた際にも、
 他の種族との接触を禁じた古い仕来りを守るという名目で、
 何もしてさしあげることもありませんでした……。
 
 このような身勝手な行いの
 われわれを助けて頂き、
 本当にありがとうございます。
アンナ
 いえ、困っている方を助けるのは当然の事です。
 それにまだ、妖精郷の中に入り込んだ魔物が
 残っているようです。油断せずに行きましょう。
ロアナ
 人間どもがエルフの援軍に来ているのかい？
 軟弱なエルフ相手に退屈していたところだ。
 どれ、私の相手をしてもらおうか。
 
 ダメージを受けるほどに攻撃力が増す
 アベンジャーの恐ろしさ……見せてやろうじゃないか。
 さあ、私に攻撃してきな！　倍にして返してやるよ！
#endregion(6：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(6：終了時)
ロアナ
 まさかそんな、私たちが負けるなんて……！
 あいつら一体何者なんだい……。
オリヴィエ
 ありがとうございます……！
 あなた方のおかげで里に侵入した魔物は
 すべて撃退することができました。
 
 今回の件で、我々エルフの在り方について、
 古き仕来りを守り続けるだけではなく、
 いま一度考え直す必要があると感じました。
 
 すぐにとは参りませんが、今後は我々エルフも
 王子達、人々と関わりを持つようにしていきたく思います。
 その際には何卒、よろしくお願いしますね。
レーヴ
 …………種族、境遇に関係なくお手を差し伸べる。
 そんな王子の優しさことが、
 沢山の方々との繋がりを生む力なのでしょうね。
 
 王子ならば、種族、立場に囚われることなく
 様々な方たちが協力し、笑い合える世界を
 作る事が出来ると信じています……！
 
 私も、他の種族の方々ともっと交流を深められたら……
 って、も、申し訳ありません！　次の記憶ですよね？
 はい、それでは私の手をお取りください、王子。
#endregion(6：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(6：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(7：軍師の後継者（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(7：開始時)
レン
 ――王子のお力になりたいと
 父とともにこの国を目指し
 旅をしてまいりました。
 
 しかし、数日前に魔物たちの襲撃を受け
 父は命を落とし、私だけが生き残ってしまいました。
 
 未熟な私では王子のお役に立つことはないでしょう。
 本来ならば私が命を賭しても父を守らなければ
 ならぬところ……。
 
 ただ気にかかるのは魔物たちが
 父の書き記した『兵法書』を奪っていったこと……。
アンナ
 ――魔物は兵法書などを
 奪ってどうするんでしょうね。
 まさか戦術の勉強でもするんでしょうか。
レン
 あの魔物たちの統率された動き……どうやら
 父の残した兵法書を読み解くことが出来る、
 優秀な指揮官がいるようですね。
 
 いたずらに戦えば被害が広がるのみ
 ……砦にて迎え撃ちましょう。
#endregion(7：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(7：終了時)
レン
 この大軍を退けるとは……お見事です。
 敵が撤退を開始します。追撃の準備を。
レーヴ
 ………………王子、お見事でした！
 それに、レンさんの戦術も
 見惚れるほど素晴らしかったです！
 
 私もレンさんの戦術の下であれば
 華麗に闘う事ができるのでしょうか……？
 
 ……い、いえ。
 やはり適材適所……向き不向きはありますよね？
 
 ですがめげたりなどしません！
 戦闘は得意ではありませんが、神殿書記官として
 私にしかできないことがあるはず……。
 
 はい、これからも精一杯頑張ります！
 それでは、王子。次の記憶へと参りましょう。
#endregion(7：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(7：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(8：大地に眠る召喚獣（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(8：開始時)
ソラノ
 ――そういえばお礼を忘れてたわね。
 さっきは助けてくれてありがとう、
 私は召喚士のソラノ。
 
 一人前の召喚士になるためには召喚獣を手に入れることが
 条件。召喚獣を手に入れたら仲間になってあげるんだから、
 協力してよね。
 
 さあ、私の後についてくるのよ！
アンナ
 ああ、一人で先に行かないでください。
 魔物たちが待ち伏せているかもしれませんよ。
ソラノ
 えっ！？
 ちょっと女の子を先に行かせるなんて
 ヒドイじゃない！
兵士
 報告！　魔物が通常よりも早い速度で
 接近しているとの事！
アンナ
 ここでは魔物の動きが素早くなっているようですね……。
 王子、気を付けてください。油断は禁物です。
#endregion(8：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(8：終了時)
ソラノ
 やったわ！　これで私も一人前よ！
 んじゃ、無事召喚獣も手に入ったし。
 約束通り、力を貸してあげるわ。よろしくね！
レーヴ
 …………ソラノさん、とっても元気な方でしたね！
 何だか、見ているこちらまで元気になってしまいました！
 
 それにしてもイフリートを使役されているとの事ですが、
 あれほどの熱気……召喚士の方は熱くないのでしょうか？
 
 むぅ……実に興味深い……。
 
 ――ハッ！？　す、すみません！
 またぼうっとしていたようで……。
 
 それでは次の記憶へと進みましょう、王子。
 さあ、お手をどうぞ……。
#endregion(8：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(8：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(9：二人の聖女（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(9：開始時)
カグラ
 神器の反応はこちらから発せられているようです。
 ……すみません、盗まれた神器を取り返すのに
 協力させてしまって。
 
 あれは念じるだけで、生き物の大きさを
 変えることができる強力なもの。ですが、
 大きくなる代わりに自我を失ってしまう……。
 
 欠陥品……いわば呪われた神器なのです。
アンナ
 そのような危険な神器、放置する訳には参りません。
 協力する事は惜しみないですよ。
暗黒騎士
 ――ふふふ、これは強力な
 道具を手に入れたぞ……。これさえあれば、
 我が軍の力をもっと強大にする事ができる……！
カグラ
 ……あ！　あそこにいるのは！
 盗んだのはあの男です！
 
 返しなさい！　それは呪われた神器。
 周りだけじゃない、あなた自身も不幸に
 するものです！
暗黒騎士
 知った事か！　さぁ、神器よ！
 私に力を貸すのだ！ふぅううんっっ！！
 
 ふふふ、巨大になったぞ……！
 さぁ、お前達を踏みつぶ………む？
 
 なんだ……！？
 なぜこんなに身体が重いのだ！
 これでは戦いにくいではないか！
カグラ
 愚かな……。
暗黒騎士
 おのれ……！　しかし力自体は上がっているはず！
 戦いはパワーだ！　それを証明してやる！
#endregion(9：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(9：終了時)
暗黒騎士
 グ……はっ………お、おのれぇ！　覚えておれよ！
カグラ
 王子、神器を取り戻すことに協力頂いたこと、
 真に感謝いたします。
 
 自我を失ってしまう程強力な力があるとはいえ、わが一族の
 神器、壊してしまう訳には参りません。それにきっといつか
 人々の為に使う事もできると思っております。
 
 再び悪用されることが無きよう、
 一掃厳重に保管しておきますので。
 王子、此度は本当にありがとうございました。
レーヴ
 …………どのような力であっても、
 それを振るう者次第で善にも悪にもなる……。
 今回の記憶で、それを強く感じました。
 
 もしかしたら、カグラさんの一族が守り続けた神器も、
 かつては呪われた神器などではなく、
 善の為に使われたものかもしれません……。
 
 ……そうですね、王子。いつの日か、良き未来の為
 あの神器が使われることを願ってやみません。
 
 それでは、次の記憶へと参りましょう。
 さあ、王子。お手をどうぞ。
#endregion(9：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(9：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(10：熱砂の剣士（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(10：開始時)
ホルエス
 ゆくのです！　呪われしマミーよ！
 
 （この王国に恨みはありませんが、
 　祖国で待つ民のため……。
 　私が、生き残った私がやらないと……！）
アンナ
 もう戦うのはやめてください！
 私たちが争う意味はないはずです！
ホルエス
 戦いをやめる訳にはいきません！
 祖国で私の帰りを待つ民のためにも
 王子の命を頂きます！　覚悟……！
アンナ
 帰りを待つ民のため……？
 なにやら訳ありのようですね。
 この戦いに勝ち、お話を聞き出しましょう！
#endregion(10：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(10：終了時)
アンナ
 魔法剣士さん……。
 あなたの国は魔物たちに滅ぼされたと
 聞いています。なぜその国の方が王子を？
ホルエス
 今は無き砂漠の王国。
 位が高い王族はすべて魔物に殺され、
 私は唯一生き残った存在です。
 
 王国を占領した魔物に、
 『王子を倒す事ができれば王国を返す』と
 言われ、海を渡ってやってきました。
アンナ
 魔物がそんな約束を守るとは……。
ホルエス
 分かっています……！
 しかし、王国の民が人質にとられている以上、
 従う事しかできないのです……。
アンナ
 王子、砂漠の国の方たちをなんとか
 救う方法はないのでしょうか……？
 
 滅ぼされた国の人間同士が戦うなんて、
 あまりにも悲しいです……。
王子
 …………。
 
 アンナ、遠征の準備を。
 砂漠の国を救いに行く。
アンナ
 ふふっ、王子ならばそう言うと
 思いました。準備が終わり次第向かいましょう。
 新たな敵が住む地、砂漠の国へ。
レーヴ
 …………困っている方を放ってはおけない。
 それを当たり前のように行えてしまうのが、
 王子の凄さなのでしょうね。
 
 ですが、くれぐれも気を付けて下さいね？
 そのような王子の優しさに付け込み、
 悪事を企む輩がいないとは限りません。
 
 ……え？　そんなことは慣れっこ？
 な、慣れてしまうほどに王子を騙そうとする
 者たちが沢山いるということですね……。
 
 ですが、何度騙されようとも、助けを求める方々には救いの
 手を差し伸べられる様な、そんな強い人間になりたいです。
 ……それでは、王子。次の記憶へと参りましょう！
#endregion(10：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(10：全体)
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#region(11：裏切りの海賊（記憶）)
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#region(11：開始時)
アンナ
 この海域です。
 いまだに水兵と海賊が戦いを
 続けているのは……。
兵士
 報告！　この先で水兵と海賊が
 戦闘中です！
水兵
 ……あぁ、みんなどうしましたか？
 生きてますか？
 まさか私以外、全滅ですか！？
 
 わわっ！　誰ですかあなたたちは？
 まさか海賊ですか！？
アンナ
 われわれは海賊ではありません。
 海賊と水兵が争っていると聞き止めに来ました。
 何故このようなことに？
マリエ
 私はマリエと言います。私たち水兵と海賊は、
 長年領海争いが絶えなくて
 敵対関係にあったんです。
 
 だけど魔物がでてからは、ひとまず停戦しようって
 話になったんですけど……停戦協定の日、
 停泊していた私たちの船は攻撃を受けました。
 
 協定を結ぼうとした島には、私たち水兵と
 相手の海賊しかいなかったんです。
 なので、犯人は考えるまでもなかったんです。
 
 ……私たちは海賊を許さないです。
 わざわざ来てもらったのにごめんなさい。
 でも、今この戦いを止めるわけにはいかないんです！
海賊
 いくぜ野郎ども！
 水兵どもを蹴散らせぇ！
アンナ
 王子、海賊が再び攻めてきたようです！
 彼女の話……もし本当なら、海賊を
 止めなくてはいけません。
海賊
 誰だてめぇらは！
 水兵の仲間か？
 かまわねぇ、やっちまえ！
マリエ
 ……大事な私の仲間に傷を負わせたこと
 絶対に許さないです……っ！
 私が……っ！
#endregion(11：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(11：戦闘中)
マリエ
 あれは！　紅の海賊、ベアトリカ！
アンナ
 彼女は……？
マリエ
 海賊たちのリーダーです。
 ただ見た目が女だからって
 油断しちゃだめです。
アンナ
 王子、油断なさらないよう、
 お気を付けください。
#endregion(11：戦闘中)
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#region(11：終了時)
海賊手下
 船長っ！
 もう後がありません……！
ベアトリカ
 情けねぇ声出すんじゃねぇよ。
 最後まで戦え！
アンナ
 ……一つ聞きたいことがあります。
 なぜあなた方は水兵を襲ったのですか。
ベアトリカ
 あぁ！？　誰が水兵を襲ったって？！
 先に魔物と手を結んで襲ってきたのは
 水兵たちだろ！
アンナ
 ……マリエさんから聞いた話では
 海賊が休戦協定の日に
 水兵の船を沈めたと聞きましたが……。
ベアトリカ
 そんな馬鹿なことがあるか。むしろ逆だ！
 水兵どもが魔物をけしかけて
 俺たちの船を襲ったんだ！　……ん、アイツは？
半魚人
 海賊も水兵もお互いを疑うことしか
 しらないマヌケぞろい……簡単に
 騙されてくれたギョギョ。
ベアトリカ
 おい、そのマヌケって
 もしかして俺たちのことか！？
半魚人
 ギョギョ！？　見つかっちゃったギョギョ！
 殺さないでー！
ベアトリカ
 ……っち、なんでぇ、そういう事か。
 全部てめぇら魔物が仕組んだ
 罠だったってことか。
アンナ
 これまで敵同士だったんです。
 信じあうことができないのも無理ないですね。
 ですがその弱さを利用された……。
ベアトリカ
 ……信じあうこと、か。
 おい、半魚人。この場は見逃してやる。
 そんで仲間たちに伝えろ。
 
 俺たちのアジトで待っている。
 そこで決着をつけようじゃねぇかってな。
 ……水兵、そういう事だが、お前はどうする？
マリエ
 ……まずは疑った事、謝らせてください。
 ごめんなさいです……それから、私も仲間をやられて
 このまま黙ってなんて……いられないですよ！
ベアトリカ
 はん、そうこなくっちゃな！　遅くなっちまったが
 停戦協定、正式に成立だ。やられた仲間の無念は
 しっかり晴らすぞ！　ついてきな、水兵！
マリエ
 ……ハイです！
レーヴ
 ――マリエさんとベアトリカさん。
 海賊、水兵と立場は違えど
 仲間を大切にする心は同じということなのですね！
 
 お二人でしたら、魔物がいなくなった世界でも
 良い関係を築いていけるように私は思います。
 ……それでは王子。次の記憶へと進みましょう！
#endregion(11：終了時)
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#endregion(11：全体)
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#region(12：竜殺しの剣（記憶）)
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#region(12：開始時)
アンナ
 ――この地にはどんな竜がいるのですか？
クローディア
 この地には火竜が住むといわれています。
 火竜の炎はかなりの範囲を巻き込む威力を
 持つとの事です……。
アンナ
 火竜ですか……それは手ごわそうですね……。
クローディア
 はい。ですが竜を打ち、竜の牙を手に入れ
 この「竜殺しの剣」を打ち直さない限り
 失われた真の力を取り戻すことはかないません。
 
 かならず竜の牙を集め、力を取り戻してみせます！
アンナ
 クローディアさんの覚悟、しかと受け取りました。
 私達も、全力で協力させて頂きますね！
クローディア
 はい！　竜殺しの剣が震えている……？
 この感じ、近くに竜の気配を感じます。
 どうやらこちらに向かってきているようです。
 
 気をつけてください、ドラゴンの硬い鱗は
 生半可な刃を通しません。それに、
 高い魔法耐性を備えています。
アンナ
 王子、灼熱の砂漠を行軍している影響で
 兵たちの体力も下がっています。
 くれぐれもお気をつけください。
#endregion(12：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(12：終了時)
アンナ
 やりましたねクローディアさん、
 無事火竜を打ち倒しましたよ！
クローディア
 おかげで火竜の牙を入手する事ができました！
 ……ですが、竜殺しの剣の力を取り戻すには、
 まだまだ竜の牙が足りないようです。
 
 申し訳ないのですが、今しばらく
 お付き合いいただいてもよろしいでしょうか……。
アンナ
 もちろんですよ、クローディアさん。
 力を合わせ、竜殺しの剣の真の力を
 取り戻しましょう！
クローディア
 はい！　力を取り戻した暁には、
 是非王子の為に力を振るわせて頂きます。
 よろしくお願いします！
レーヴ
 …………見ましたか、王子！？
 竜殺しの剣ですよ、竜殺し！
 あぁ……何てカッコイイのでしょう！！
 
 ――って、も、申し訳ありません。はしゃいでしまって。
 私自身、あまり戦闘が得意ではないせいか、
 強力な武器や武勇伝には憧れがありまして……。
 
 幼少の頃より、いつかあのような武器を振るい、
 戦場にて武勲を重ねたいと夢見ていましたが……。
 ……残念ながら剣の才には恵まれませんでした。
 
 ですが、今はそれで良かったのだと思うことができます。
 何故なら、剣の才の代わりに、特殊な魔法の才があった
 おかげでこうして神殿書記官になる事ができましたので。
 
 ……はい。どのような形であれ、尊敬すべき方々の
 お役に立てることを私は光栄に思います。
 では、次の記憶へと向かいましょう。
#endregion(12：終了時)
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#endregion(12：全体)
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#region(13：GR騎兵の急襲（記憶）)
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#region(13：開始時)
キャリー
 と、止めてください〜〜〜！！
レーヴ
 ――えっ！？　あ、あれはキャリーさん！？
 王子、これはいったいどういうことなのでしょうか？
 
 な、なるほど……どうやら騎兵の訓練の最中に、
 馬が暴走してしまった時の記憶のようですね。
 
 暴走した馬はどこを通るのか全く予想がつきません！
 王子、くれぐれも用心してください！
#endregion(13：開始時)
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#region(13：終了時)
レーヴ
 はぁ……はぁ……よ、ようやく騒ぎが収まったようですね。
 
 それにしても、あの優秀なキャリーさんが、
 あのように馬を暴走させてしまうなんて……。
 
 やはり、どれほど卓越した方であっても
 時には失敗してしまう事があるのですね。
 
 アンナ様のお手伝いに段々と慣れてきた私ですが、
 慢心が強くなれば思わぬ失敗をしかねません……。
 
 大きなミスをしないように、これからもおごること無く
 皆さんのサポートを頑張りたいを思います！
 
 それでは王子、次の記憶へと参りましょう！
#endregion(13：終了時)
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#endregion(13：全体)
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#region(14：亡国の将（記憶）)
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#region(14：開始時)
アンナ
 シュウカさん！　故郷を奪われた悲しみは
 判ります！　ですが、
 命を投げすてるようなことはおやめください！
シュウカ
 うるさい！
 …………わかったようなことを言うな！
 
 私たちの国は、魔物の侵攻を受け滅ぼされてしまった。
 だが、私はシャオの言うままに逃げ延び、
 こうして生き恥を晒してしまっている。
 
 しかし、もう我慢ならん。愛すべき祖国を奪った魔物は、
 刺し違えてでも意趣返ししてやらねば、
 死んでいった同胞に顔向けが出来ない。
 
 ……お願いだ。私の死に場所を
 奪わないでもらえないだろうか。
シャオ
 ……シュウカ様。
牛頭の魔物
 ――グフフフフ……。
 
 やっと追いついたぞ。
 本隊の到着を待つ必要もない。
 あの国の生き残りは全て叩き潰す。
シュウカ
 貴様は国王陛下を殺した魔物！
 ……刺し違えてでも、お前を倒す！
シャオ
 ……シュウカ様。
#endregion(14：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(14：終了時)
シュウカ
 手出しは無用といったはずだ！
アンナ
 なぜ怒るのですか？
 先ほどの戦いはお互いが協力したからこそ
 勝てたのかもしれないのに。
シュウカ
 勝敗は関係ないのだ！
 わが国を滅ぼした魔物たちは
 私の手で倒さなければならない！
アンナ
 負けてもいいなんて、なんてことをいうのですか。
 あなたは本当に失うものがないと
 考えているのですか？
 
 あなたの側であなたの身を案じている
 存在から目を背けないでください。
 
 本当に勝ちたいのならば、命を捨てるのではなく
 すべきことがあるはずです。協力し合う事は
 出来ませんでしょうか？
シュウカ
 ……協力……か……、死に場所を求めて
 一人で戦っている気になっていたが、
 大事な事を忘れていたかもしれないな。
 
 軍の力は団結、協力することで何倍にもなる。
 私の考えの基本であったな。
 シャオ、目が覚めたよ。すまなかった。
シャオ
 ……シュウカ様！
シュウカ
 王子……今更厚かましい申し出だとは思うが、
 今後はぜひとも王子たちに、協力させては
 頂けないものだろうか。
アンナ
 ……シュウカさん、そんな。こちらこそ、
 シュウカさんの知略、大変心強いです。
 よろしくお願いしますね！
レーヴ
 ――軍の力は団結、協力することで何倍にもなる……。
 王子の力も、きっとそこにあるのでしょうね。
 
 軍の仲間だけでなく、他国の方々との繋がりをも
 大事にしてきたからこそ、多くの協力者を得て、
 個の集合以上の大きな力を持つことができたのですね。
 
 そして、今では私も王子を支えるひとりに御座います……。
 まだまだ未熟なれど、平和を願う心に偽りはありません。
 
 王子、もしお困りのことがありましたら、
 なんなりとご命令くださいね？
 王国の為、私も誠心誠意努めさせて頂きますので！
#endregion(14：終了時)
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#endregion(14：全体)
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#region(15：姫と山賊と悪霊の都（記憶）)
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#region(15：開始時)
アネリア
 なんなのよ。もうっ……。
 しつこいカボチャたちね……！
イメリア
 お姉ちゃん！！
 やっぱりここだった。
アネリア
 イメリア！
 あなたどうしてここに？！
アンナ
 ……王子、彼女がイメリアさんの探していた
 お姉さんのようですね。無事再会することが出来て
 良かったですね。
 
 街がカボチャの魔物に支配されたと聞いた時は
 驚きましたが……街の魔物は無事討伐でき、
 イメリアさんの王国も救う事が出来て何よりに思います
イメリア
 ふふーん。街に現れた魔物は、王子と協力して
 もう全部倒しちゃったんだから！
 あとは王国を復活させるだけだよ！
死者の王
 おやおや。
 姉妹仲良くしているところ悪いが
 邪魔させてもらうぞ？
イメリア
 あんたは……！
 倒したはずなのに……っ！
死者の王
 フハッハッハ！　あの程度で我を退けたつもりか？
 我が肉体は朽ちても、魂は不滅なり。
 何度でも蘇るのだ！！
イメリア
 お姉ちゃん、この人なんだよ、街のみんなの
 魂奪ったの。さっき一度やっつけたってのに、
 ほんっとしつこい人だね！
アネリア
 死ぬに死ねないなんて可哀想な人。
 そんな人は、何度でも倒してあげればいいのよ。
#endregion(15：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(15：終了時)
死者の王
 ぐああああああああ！！！！
 ぐっ……、王子、お前の事は覚えたぞ。
 必ずこの世に戻ってみせる。覚えておけ……！
イメリア
 いっちょあがり〜♪
アネリア
 王子、そして皆様、どうもありがとう。
 それと、イメリアがお世話になったみたいですね。
 粗相はなかったですか？
イメリア
 もうっ！子ども扱いしないでってば！
 …でも、王子たちには本当に感謝してる。
 ありがとう！
アンナ
 いいえ。
 私たちもお手伝いが出来て良かったです。
 王国も早く再建できると良いですね。
アネリア
 そうね。大変だろうけど、イメリアと
 頑張ってみるわ。
イメリア
 えへへ。
 私たち、こう見えてもお姫さま
 なんだもんね♪
山賊
 お嬢、いっちまうんですかい…。
イメリア
 お嬢じゃなくってお頭でしょ！
 わたしはこれからとっても忙しくなるのよね。
 あんた達も一緒に色々やってもらう事があるんだから！
山賊
 お頭ーーーー！　ついていきやす！！
レーヴ
 …………たとえ美味しそうなカボチャの姿をした魔物でも、
 あの様に一国を支配する程の力を備えているとは……。
 魔物の外見に惑わされないように気をつけないと、ですね。
 
 え？　レーヴも見た目に寄らず勇敢なところがある？
 あ、ありがとうございます王子！　……って、あれ？
 それって、頼りなさそうな外見をしてるって事じゃ……？
 
 な、何はともあれ……王子！
 記憶をめぐる旅路は、ようやく中程まで来ました。
 先のことを考えて、此処で休憩を取ることにしましょう。
 
 ご安心を。ちゃんと記憶の旅路にあっても、
 水筒とお菓子は忘れず持ってきましたから。
 はい、王子の分です。しっかり疲れをとってくださいね？
#endregion(15：終了時)
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#endregion(15：全体)
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#region(16：アンナの大冒険（記憶）)
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#region(16：開始時)
レーヴ
 それでは、再びアンナ様の記憶を辿る旅の再開です。
 
 さて次の記憶ですが、ここは…………なるほど。
 どうやら魔物の軍勢によって王子が城を追われてから
 ちょうど一年が経過した日の記憶のようですね――――。
アンナ
 ――王子、今日は何の日かご存じですか？
 
 平和だった私たちの安住の地が
 魔物たちに蹂躙されたあの日から、
 今日で丁度一年になります。
 
 迫る魔物の大群……圧倒的な絶望を前に、
 それでも英雄の血を
 絶やすまいと命を投げ出した兵達……。
 
 彼らの事を思うと胸がはりさけそうです……。
 王子、今日は彼らの魂を弔いましょう。
気弱そうな魔物
 ――ギャギャーッ！
アンナ
 ……！　魔物！　こんな時に！
 英霊となった彼らに、ゆっくり花を手向ける事さえ
 させてくれないのですね……。
気弱そうな魔物
 マッテ。オレタチ。ワルイマモノジャナイ。
 ニンゲンニワルイコトシナイ。
 
 ダカラ、イジメラレル。
 アカイノタクサンキテ……。
 スムトコロナクナッタ。タスケテ……。
アンナ
 ええっ！？　魔物が人間に助けを求めるなんて……。
 ……わかりました、あなた方の目は澄んでいます。
 嘘偽りなど無いと信じましょう。
アリサ
 そうですね！
 この方達はきっと悪い事はしないと思います。
 魔物にも争いを好まない方がいるんですね！
アンナ
 王子、彼らの住処、取り戻すのを
 お手伝いしましょう。
#endregion(16：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(16：終了時)
アンナ
 これでもう大丈夫です。家に帰れますよ。
気弱そうな魔物
 アリガトウ。イエ、カエレル。
 オマエ、ヤサシイヒト。
 オレイ、イツカ。ゴチソウ、ゴチソウ。
アンナ
 いえ、お礼には及びません。
 あなた達が安心して暮らせるなら、
 私たちはそれで充分なのですから。
気弱そうな魔物
 ケンキョ……！
アンナ
 まさか、魔物の中にあの様な方々がいたとは。
 魔物であっても、住処を奪われる辛さは
 人と同じなのですね……。
 
 人だけではない、彼らの様に争いを
 望まぬ魔物の為にも、一刻も早く
 戦争を終わらせましょう！
レーヴ
 ――下級の魔物の多くは欲求のままに振る舞い
 暴力的であると聞きます。……ですがあのように
 人と分かり合える魔物もいるのですね。
 
 アンナ様が仰っていたように、
 人だけでなく、争いを望まぬ魔物の為にも、
 この戦争を終わらせなくてはですね、王子！
 
 それでは王子、次の記憶へと参りましょう。
 さあ、私の手をお取りください。
#endregion(16：終了時)
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#endregion(16：全体)
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#region(17：死者の王の娘（記憶）)
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#region(17：開始時)
死者の王
 ――自ら王子たちを倒すと
 勇ましく出て行ったというのに。
 数々の失敗、お前には失望した。
メメント
 申し訳ありません。お父様。
 ボクの力が及ばぬため……。
死者の王
 全く……、我が娘ながら使えぬものよ。
 お前の処分はやつらを葬ってからだ。
アンナ
 メメントさん、あなたは人間のハズです！
 なぜ何度も私達に襲撃を……魔物の手先のような
 事をなされているのですか！！
メメント
 ……人間の中にはさ。力を求めて
 自らの体に魔を受けいれるものがいる。
 死者の王もその一人なんだよ。
 
 死霊魔術を極め、より大きな力を
 手に入れるため魔物となった。
 それがこの方……ボクの父親だよ。
アンナ
 父親の命令で私達を襲撃したというわけですか。
メメント
 そうだよ。
 偉大なる死霊魔術師である死者の王の娘として
 あなた達を倒さなきゃならない。
#endregion(17：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(17：終了時)
死者の王
 まさか私が負けるとは……っ。
 だが、私は死を克服し、人間を超越した
 存在！　私は何度でも蘇るのだ！
メメント
 …………やっとこの時が来たね。
 
 そう、死者の王は肉体を破壊しても滅ぶことはない。
 その魂を封じた器を破壊しない限り
 倒すことはできない……。
死者の王
 メメント！　貴様その手に持っているのは！
メメント
 お父様が王子一行と戯れている間に
 見つけたお父様の魂の器です。
死者の王
 それをどうするのだ。
 ま、まさかっ。
メメント
 そう、そのまさかです。
 ……お父様、もう覚えてないだろうけど、
 魔物になる前にあなたはボクに言ったんだ。
 
 もし自分が魔物に成り果てることがあったら、
 そのときは滅ぼしてほしいって……。
 
 ボクは今こそ、その約束を果たすよ。
 さようなら、お父様。たとえ厳しくても、
 それでもボクには尊敬する父親だったよ。
死者の王
 ま、まて！　待つのだ！
 まっ……ぅあﾞあﾞあああああああ！！！
 ひぎゃあああああ！！
メメント
 ……王子、皆。ボクにはああするしか無かったとは言え、
 散々迷惑をかけてごめんね……お詫びと言っては何だけど
 今度は王子達に協力させてもらえないかな。
アンナ
 ……父を討つこと、きっと複雑な心境にあったと
 思います。それでも私達に協力頂き、こちらこそ
 お礼を言わせてください。ありがとうございます。
 
 それに死霊を操るメメントさんの力、
 協力頂けるのでしたら大変心強く思います。
 なにとぞ、よろしくお願いしますね！
レーヴ
 ――人の身にて魔を取り込みし者は、強大な力を手にする。
 しかし、悪しき力は心を狂わせると伝え聞いています……。
 メメント様の父君も、そうしたひとりだったのでしょう。
 
 王子……魔物に勝つためとはいえ、人の道を外れ、
 心を闇に染めてまで強大な力を得ようなどとは
 絶対にお考えにならないでくださいね……？
 
 ……え？　アンナ様をはじめ、
 多くの仲間たちと共にある限り
 自分が道を踏み外すことはない……？
 
 ふふっ、そうですね。それに、今は私もいます！
 王子の心は、アンナ様と私がお守りしますからね。
 それでは、次の記憶へ参りましょう！
#endregion(17：終了時)
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#endregion(17：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(18：暗黒騎士団の最期（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(18：開始時)
アンナ
 ――ここが魔界……気のせいか、
 力が奪われていくような……
グレーターデーモン
 ……まさか魔界にまで追いかけてくるとは
 しつこい人間たちだ。力が抜けるのは、
 気のせいではない。
 
 魔界の瘴気は適応できない者の攻撃力と防御力を奪い、
 普段の実力を出すことができない。
 魔界の入り口なので半分程度で済んでいるがね。
 
 しかしこのような所まで追ってくるとは。
 君たちもよっぽど暇なようだね。
アンナ
 暗黒騎士団の方々に力を与え、戦わせ、
 おもちゃとするような非道な行為。そのような事を
 行う者を見過ごす訳には行きません！
グレーターデーモン
 暗黒騎士ねぇ……元々高貴な騎士だった彼が、
 ワシの手先となりあの手この手で王子に挑んで
 無様に負ける様……本当に愉快だったよ。
 
 だが彼には、もう飽きてしまってね。
 次はどんなやつを堕落させて苦悩させてやろうか……。
 ……ふむ、王子とやら、何か欲しいものはないかな？
王子
 ……お前からもらうものなど何もない。
グレーターデーモン
 ……何？
王子
 暗黒騎士団長は主に報いるため
 自分の命さえも武器にして挑んできた。
 
 自身の楽しみのために
 部下の命を弄ぶお前を許すわけにはいかない。
 お前のようなものは、俺たちが倒す……！
グレーターデーモン
 ほぉ……。どうやら次の遊び相手が決まったようだ。
 ワシが直々に相手をしてやろう……。
 
 そうだ、殺してしまう前に絶望的な事を教えておこうか。
 ワシは、これまで君たちが戦った魔物たちよりも
 はるかに強い。
 
 わかりやすく言えば、ワシの攻撃力は5000だ。
アンナ
 ごっ、ごせん！？　そんな……馬鹿な。
 魔界の瘴気のせいで力も半減してるというのに……。
暗黒騎士
 ……うろたえるな！
 どんなに強大な力でも付け入るスキはある。
 
 奴の力は強大だが、我の「暗黒オーラ」で
 その力を抑えることができる。我に残された力は多くない。
 ……我が力、使うタイミングは貴様たちに任せたぞ！
アンナ
 団長さん……ありがとうございます！
 王子、団長さんと力を合わせ、必ずや
 あのグレーターデーモンを打ち倒しましょう！
#endregion(18：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(18：終了時)
アンナ
 王子、敵の全滅を確認しました。
 私たちの勝利です！！
グレーターデーモン
 ほぉ……。この私が……脆弱な人間に……。
 今回は勝ちを譲ってやろう。だが、魔界には……。
アンナ
 王子！　魔界の門が閉じようとしています！
 早く元の世界に戻りましょう！
 さぁ、団長さんも一緒に！
暗黒騎士
 我のことは気にせず先に行け！　すぐに門が閉まるぞ！
 ……それと、すまぬが副団長を……エルヴァを頼む。
 アレも操られていただけなのだ！
アンナ
 団長さん……。王子、いきましょう……。
 私たちはこの魔界でとどまる訳にはいきません。
暗黒騎士
 さあ、早く行くのだ。
 ……もう二度と会うこともあるまい。
王子
 ……。
アンナ
 王子！　急いでください！！
暗黒騎士
 ――……行ったか。人を救うために戦う、か。
 反吐が出るほど甘いやつらよ。
 フフフフ……。
 
 さらばだ……。
 我が、宿敵……。
レーヴ
 ――暗黒騎士様。
 王子と幾度も戦われたようでしたが、彼もまた
 魔の力に囚われてしまった一人なのですね……。
 
 人の心に付け込み、たぶらかし、おもちゃにする。
 グレーターデーモン……許しがたい存在です！
 
 いずれ彼の者と決着をつける日が来るのでしょう。
 その時には弄ばれた者達の無念、
 必ずや晴らしてみせましょう、王子！
#endregion(18：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(18：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(19：癒しの至宝（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(19：開始時)
リアナ
 ここは……！
 魔物たちがこんなにもたくさん。
アンナ
 まさにモンスターハウスと
 言った所でしょうか……。
リアナ
 気を付けて下さい、魔物の中には
 「癒しの至宝」の欠片を持つ魔物もいるハズです。
 彼らは時間経過で傷が回復してしまいます！
アンナ
 「癒しの至宝」使えば多くの人達の
 傷を癒すと言われる神秘の秘宝。
 この迷宮の深くに眠っているという話でしたが……。
リアナ
 はい、私の一族の伝承ではそう伝えられていたのですが。
 深くに眠っていたハズの財宝は魔物によって破壊され、
 今はその欠片を配下の魔物に渡しているようです。
 
 至宝の力を用いて王子様の力になろうと思い、
 皆様に迷宮探索の協力を仰いだというのに、このような
 事態となってしまうなんて……申し訳ありません。
アンナ
 いえ、私達がもっと早くに辿り着けていれば、
 至宝は魔物に破壊されずに済んでいたかもしれません。
 それに、欠片を集めれば至宝の復活も可能なのですよね？
リアナ
 たとえ砕かれたとしても、至宝に宿る再生の力は
 消えてはおりません。欠片を集める事が出来れば、
 その力で至宝も再生されると思われます。
アンナ
 壊された至宝が復活するということであれば、
 この迷宮を探索する価値は十分にあります。
 
 至宝の欠片集め、是非協力させてください。
 王子、魔物達を倒し、至宝を復活させましょう！
#endregion(19：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(19：終了時)
リアナ
 ありがとうございます、王子様。
 これで至宝の欠片は全て集め終わりました。
 ――っ！？　皆様、ご覧ください！
アンナ
 至宝の欠片が光に包まれて――――きゃっ！
 
 なんと目映い光だったのでしょう……あっ、王子！
 ご覧ください！
 バラバラだった欠片が一つの宝珠へと戻っています！
リアナ
 欠片の頃とは比べ物にならない、
 強い癒しの力を感じます……。
 これが癒しの至宝なのですね。
アンナ
 強烈な光こそ収まりましたが、
 至宝から放たれるこの淡い光……。
 見ていると心が落ち着きますね。
リアナ
 我が一族に伝わる至宝が魔物の手に落ちずに
 済んで良かった……。欠片集めに協力していただき、
 本当にありがとうございました。
 
 そして、改めてヒーラーとして、
 傷ついた大勢の方々を癒す力になれればと思います。
 私も、王子様の仲間に加えていただけないでしょうか？
アンナ
 リアナさんが協力していただけるのでしたら
 こちらとしても非常に心強いです。
 ぜひ今後とも、よろしくお願いします！
レーヴ
 ――リアナさん、とっても優しそうな方でしたね。
 癒し手としても一流で、悠然としていて……。
 女性としても、術者としても憧れてしまいます！
 
 ……ええ、勿論です！　敬慕するだけでなく、
 これから、しっかりと努力をしていきますからね！
 それでは次の記憶へと参りましょう、王子。
#endregion(19：終了時)
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#endregion(19：全体)
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#region(20：ドルイドの巫女姫（記憶）)
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#region(20：開始時)
アンナ
 エルフ族から妖精郷に再び危機が迫っていると
 聞いてきましたが……妖精郷を襲っている
 木のような魔物達は一体……。
 
 先ほど出会ったエルフの方から聞いた話では、木々を司る
 巫女姫様であれば何か事情が分かるかもとの
 事でしたが……眠っているのはこの辺りのハズです。
？？？
 原因としてはわしの持つ「神樹の枝杖」
 が奪われたからじゃろうな。
アンナ
 あ、あなたは？
ププル
 何を隠そう、お主らが捜している
 ドルイドの美少女巫女姫ププルとは
 他でもない、わしのことじゃ。
アンナ
 あ、あなたが巫女姫なんですね……。
 先ほど仰っていた「神樹の枝杖」とは？
ププル
 「神樹の枝杖」というのはじゃの、トレント……お主らが
 木の魔物と呼んでいる奴らじゃ。あ奴らを操る事が出来る
 ドルイド伝統の魔法の杖みたいなもんじゃよ。
 
 あ奴らは元々わしらドルイドと共に妖精郷の
 木々を護る存在なんじゃが……恐らく、わしを
 起こした連中が、その杖を奪ったのじゃろう。
 
 本来わしは神樹の根本にて森の木々、
 同時に「神樹の枝杖」を護るため
 杖と共に長き眠りについていたのじゃが……。
 
 なのにダークエルフが
 突然わしを起こして……。
 
 目覚めたわしは恐怖のあまり
 逃げ出すのに精いっぱいじゃった。
 あまりに突然で杖を置いてきてしもうた……。
 
 あれがなくては、わしは力を発揮できぬ……。
 枝杖がないわしはただの可愛い美少女じゃ……。
 
 ふぇえ……っ、わ、わしのせいじゃぁ〜！
 ぐすっ、うわぁああああんっ……！！
 あれがないと大変なのに〜っ！！
アンナ
 ちょ……ちょっと。泣き止みそうにありません、
 まいりましたね……。そ、そうだ！
 王子、神樹の枝杖を一緒に取り返してあげませんか！
ププル
 本当か！！　よし、良い返事じゃな！
 それでは早速取り返して来てくれ！
 ほれ、早く行くのじゃ！
アンナ
 は……謀られたのでしょうか……。
#endregion(20：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(20：終了時)
ププル
 さすがじゃの！　よく神樹の枝杖を取り戻した……！
 これでトレントたちの暴走を止められる……。
 ありがとう。感謝するぞ王子よ。
アンナ
 これで妖精郷の混乱が収束しますね。
 良かった……。
ププル
 ふむ。これで妖精郷に平和がもどって……。
 
 ってまだじゃ！　まだ終わらん！
 わしの怒りはやつらを焼き払うまでは拭えぬ！
 撤退したダークエルフを追うぞ！
 
 二度と妖精郷に近づきたくなくなるよう、
 成敗してくれる！
 さぁ、王子よ。行くのじゃ！
レーヴ
 ――――あれが、噂のププル様ですかぁ……。
 ……あんなにも可憐な風体だというのに、
 巫女姫様という立派な立場にあるのですね。
 
 でも、神樹の下で長らく眠られていたとの事ですが、
 ププル様は一体お幾つなのでしょうか？　エルフは長寿と
 聞きますから、きっと私よりも年上なのでしょうけど……。
 
 ――え？　子供を見守るような目をしてる？
 そ、そんな……ちっちゃくて元気で可愛らしいなーとか、
 そんな失礼なこと、考えてないですから！ほ、ほんとです！
 
 そ、そんなことよりも、次の記憶へと急ぎましょう！
 さ、はやく私の手を！　もぉ、置いていっちゃいますよ？
#endregion(20：終了時)
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#endregion(20：全体)
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#region(21：ヴァンパイアの逆襲（記憶）)
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#region(21：開始時)
アンナ
 ――ヴァンパイアを連れていたあの少女は
 一体何者だったのでしょう……。操られているようではなく
 自身の意思で動いていたようでしたが……。
スー
 ……それについて判った事がある。
アンナ
 スーさん！　先ほどは村人を救う事に協力頂き
 ありがとうございます。判ったこととは？
ヴィンセント
 事情はスーから聴いた、ヴァンパイアを連れた少女
 ……エデンについて判った事を話そう。
 
 どうやらあいつは以前魔物の手にかかり一度死んでいる。
スー
 そして死んだ少女の亡骸を、ヴァンパイアの支配者
 ヴァンパイアロードがヴァンパイアとして蘇生させた……。
エリザベート
 生前の記憶を消し都合の良い記憶を植え付けてね。
 今の彼女は生前の記憶は覚えてない、
 自身をヴァンパイアの娘と思っているみたい。
アンナ
 死んだ身体をヴァンパイアによって
 蘇えさせられあのような力を……。
 お父様と呼んでいた人物の仕業でしょうが……。
 
 可愛そうに……。せめて記憶だけでも
 取り戻してあげたいものです……。
ヴィンセント
 ……自分が一度死んで化け物になったと、
 思い出させるのか？
アンナ
 ……！　それは……。
ヴィンセント
 ……！　話をしている場合ではなさそうだ。
 どうやら奴ら、ヴァンパイアの大将のお出ましのようだぞ。
ヴァンパイアロード
 愚かな人間どもよ。大人しく我の
 手下となっていれば楽なものよ……。
 良いだろう我、自ら打ち滅ぼしてくれる！
 
 さぁ、血の宴を始めよう。
 闇に生きる魔物たちよ、王子を食い尽くせ！！
エデン
 お父様、私も戦います！
#endregion(21：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(21：終了時)
エデン
 ぐ……うぅ。やられちゃった……。
ヴァンパイアロード
 ふん。やはり貴様のような出来損ないの失敗作が、
 我と共に戦うのは役不足だったか。
アンナ
 エデンさんが失敗作……。
 どういうことですか？
ヴァンパイアロード
 ふむ……良かろう。教えてやる。
 本来、ヴァンパイアがヴァンパイアロードとなるには
 途方もない年月を要する……。
 
 強き部下を求めた我は亡骸に膨大な魔力を
 注入し、強制的にヴァンパイアロードとして
 復活させる実験を行うことにしたのだ。
 
 丁度その時、ヴァンパイア化する前の
 少女の亡骸が手に入ってな。あれはそう、
 以前ある村をヴァンパイアどもに襲わせた時……。
ヴィンセント
 ……！！
ヴァンパイアロード
 しかし実験は失敗だ。
 これほど役に立たないとは……。
 エデン、お前は邪魔だ。失せろ！
エデン
 そんな……お父様……。
アンナ
 王子、戦いは終わりました。一旦戻りましょう。
 エデンさんの今後についても考えなければ。
エデン
 待って！　皆さんにお願いがあるの！
 私はお父様の支配から解放され、
 自由になった。
 
 だけどいつ自我が失われ、次の悲劇を生む存在に
 なるかもしれない……。せめて迷惑をかける前に
 笑顔で死なせて。
エリザベート
 確かにいつ人間を襲う存在になるか分からない。
 ……彼女の願いどおりに今、
 楽にしてあげるのも一つの考え……か。
ヴィンセント
 待て。とりあえず今は様子を見るべきだろう。
 ……それに、元に戻す手段があるかもしれん。
 状況が変わればそのときに考えればいいだろう。
エリザベート
 一緒に時間を過ごすほど……。
 後で辛くなるわよ……。
レーヴ
 ――折角ヴァンパイアから解放されたのに、
 自ら死を望むなんて……。
 そんなのって……あまりにも悲しすぎます…………。
 
 ヴィンセントさん、本当にお優しい方なのでしょうね。
 まるで、子を守る父のようでした。
 
 どうかお二人に、女神のご加護があらんことを……。
 …………王子、次の記憶へと参りましょう。
#endregion(21：終了時)
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#endregion(21：全体)
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#region(22：妖怪大戦（記憶）)
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#region(22：開始時)
ナギ
 ――妖怪に操られていたとはいえ、
 幾たびの襲撃、本当にすまない。今はもう大丈夫だ。
 
 妖怪の封印を解くことに協力した挙句、みすみす
 妖怪総大将のぬらりひょんを復活させてしまうとは……
 封妖の一族として、本当に恥じ入る次第だ。
 
 かくなる上は、ぬらりひょんを倒すことでしか
 申し開きは立つまい。だが、私一人では……都合の良い
 頼みだが、どうか一緒に戦ってはいただけないだろうか。
アンナ
 わかりました。私たちも目的は同じです。
 共に戦いましょう！
イナリ
 うんうん。一度、戦った間柄こそ
 分かりあえるって事だね。
 よろしくね、ナギちゃん！
ナギ
 かたじけな…………？
 お前は以前、退治損ねた妖狐！　
 ここで何をしている！
イナリ
 まぁまぁ落ち着きなよ。今は人間たちの味方だよ。
 ぬらりひょんは野放しにしたら、あたしも困るからね。
 ……それにほら、ぬらりひょんが出て来たみたいだよ！
ぬらりひょん
 我が居城へようこそ人間どもよ。
 わしらを封じる為、わざわざ東の国までご足労
 じゃった。残念じゃが、ここで滅んでもらう。
イナリ
 そんなことさせないんだから！　人間がいないと
 驚かせる相手がいなくなってつまんないの！
 大人しく、また封印されててよね！
ぬらりひょん
 ふん、その封印の札でまたわしを封じるつもりじゃったか。
 お前たちを倒し、忌々しいその札も
 まとめて処分してやるかのぅ……！
イナリ
 王子、妖怪たちが来るよ！
 ぬらりひょんが戦場にいる間は妖怪たちの
 戦闘力を底上げする力があるから気を付けてね！
ナギ
 この毒の霧、恐らく牛鬼もいるだろう。
 はた迷惑な毒だけでなく、奴自身の力も強力だ。
 くれぐれも気をつけろ！
#endregion(22：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(22：終了時)
アンナ
 なんとか妖怪たちを倒すことが出来ました……。
ナギ
 まさか妖狐が人間に協力するなんてな。
 化かされているんではなかろうか。
イナリ
 ふっふっふー。ぬらりひょんがいなくなった今や
 あたしの天下。戦いの後、気を緩めるなんて
 詰めが甘いね人間……。
ナギ
 やはりこいつは……！
アンナ
 イナリ……さん……！？
イナリ
 うっそだよーん。驚いた？
 やっぱり人間を驚かすのは楽しいなぁ♪
ナギ
 なっ……、こいつ！！
アンナ
 ……イナリさん。あなたも封印されたいんですか？
イナリ
 冗談冗談！　ごめんなさーい！
ナギ
 イタズラ妖狐の事は置いておこう……。
 今回の戦いで、倒した妖怪たちは
 再び一族の洞窟へと封印されるだろう。
 
 だが、その封印を強固なものとするには、封妖の札を集め
 封印の力を高める必要がある。妖怪たちの封印が
 終わったら、その時は王子、あなたの元に……。
アンナ
 待っていますナギさん。
 では妖怪たちの脅威もなくなったことですし
 王子、戻りましょうか。
ぬらりひょん
 ヒェッヒェッ。人間どもめ、わしはまだ倒れておらぬ。
 このぬらりひょん、簡単にくたばってたまるか……！
アンナ
 あれ、王子？　何かおっしゃいましたか？
 声が聞こえた気が……。
ぬらりひょん
 ひぃっ！　あの女は地獄耳か！？
 今の状態で見つかれば封印されてしまう……！
 ここは逃げるが得策じゃ！　くわばらくわばら……。
レーヴ
 ……………………。
 
 ………………アンナ様が近くにいる所では、
 あまり軽はずみな事は口にしないようにした方が
 いいのかもしれませんね、王子……。
 
 では、次の記憶へ向かいましょう。
 王子、お手をどうぞ。
#endregion(22：終了時)
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#endregion(22：全体)
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#region(23：空を断つ必殺剣（記憶） )
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#region(23：開始時)
アンナ
 ここで空飛ぶ魔物の姿が
 確認されたとのことですが……。
サンドラ
 王子……！
アンナ
 あなたは……サンドラさん！
 
 以前は魔物たちについての情報提供を頂き
 ありがとうございます。空飛ぶ魔物へ対抗するため
 奥義の修行をなさっていると聞きましたが……。
サンドラ
 ええそうよ。そしてついに、奥義を会得し戻ってきたわ。
 この剣技、ぜひ王子達の元で使わせてちょうだい。
兵士
 報告！　魔物の姿を確認！
アンナ
 王子、サンドラさん！
 急ぎ戦闘の準備を！
サンドラ
 ……来たわね！　見せてあげる、私の剣技を。
 
 ――奥義「真空十字斬」！！ 
#endregion(23：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(23：終了時)
アンナ
 凄い……あの空飛ぶ魔物の群れを……！
 さすがです、サンドラさん！
サンドラ
 ありがとう。……でもまだまだね。
 奥義を会得しただけで、全く極められていない。
 もっと使いこなして感覚を掴まないと……。
 
 王子、アンナさん。私にもう少し時間をちょうだい。
 更なる特訓を続け、この奥義を
 もっと完璧なものにしてみせる。
 
 そして時がきたら王子、
 あなた達にぜひ協力させてちょうだい。
アンナ
 わかりました。サンドラさんと共に戦えるその日を
 心待ちにしております。
 その時には何卒よろしくお願いします！
レーヴ
 ――「真空十字斬」……か、かか、カッコイイですぅ！！
 私も、魔法を使う際に何か唱えた方がいいですかね！？
 ……え？　早速試してみろ？　で、では――！
 
 女神より賜りし我が聖なる癒しの力よ、
 今こそ安らぎと祝福を与えん……
 「ディバインフィールド」！
 
 どうですか王子！　このディバインフィールドはですね、　
 まだ練習中の魔法ですが、今のホーリーフィールドより
 更に強力な癒しの力を練り上げることで――――はッ！？
 
 …………………………。
 (ど、どうしよう。また調子にのってしまいました……)
 
 ……い……今の記憶は忘れてください！！
 王子！　次の記憶へ行きましょう！
#endregion(23：終了時)
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#endregion(23：全体)
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#region(24：魔王の迷宮（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(24：開始時)

ポーラ
 ――ここが魔王の迷宮なのです。
 戦闘になったら、自分の魔法でサポートするです。
 やってやるです……！
アンナ
 あそこにあるのはもしや「生命の木」でしょうか？
 「生命の木」は周囲の味方ユニットを
 回復することができる効力があると聞きます。 
 
 「魔王の迷宮」。魔物も多く厳しい地ではありますが、
 所々このような手助けがあることはありがたいですね。
 
 このまま奥へと進めば、封印された魔王と
 復活した魔物の関係がなにか判るかもしれません……。
女神アイギス
 ――魔物が復活したのは、長い刻の中で私の力
 が弱まったことにあります。
 
 かつて、魔王を封印したのは確かです。
 ですが、今では魔王を封印した体からも引き離され、
 力はほとんど残っていない精神体……。
 
 ……魔王の封印がどうなってしまっているのか、
 今の私の力では……申し訳ありませんが
 わからないのです……。
アンナ
 アイギス様……！　お任せください、
 魔王の封印の所在、必ずや突き止めてみせます。
兵士
 敵襲！　敵襲！
 戦闘の準備を！
アンナ
 どうやらゆっくり休んでいるわけには
 いかないようですね。王子、戦闘のご準備を。
#endregion(24：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(24：戦闘中)
冒険者
 ――おい、あそこを見ろ！　
 生命の木があるぞ！
 
 まさか……、あいつら生命の木を独り占めしよう
 ってんじゃ……！　そうはさせるか！
アンナ
 あれは……冒険者の方々！
 ここは危ないです！　下がってください！
冒険者
 そうはいかねぇよ！　生命の木は俺たちのものだ！ 
ポーラ
 ……あの人たちは、どんな危険なダンジョンに潜っても
 生還してくるベテラン冒険者さんです。ただ、パーティに
 ヒーラーがいなくて回復薬の費用でいつも金欠なのです。
#endregion(24：戦闘中)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(24：終了時)
アンナ
 終わりましたか……。冒険者さん、
 何故私達を襲ったのですか？
冒険者
 変な声が聞こえたんだよ。生命の木がこっちにあるって。
 それを聞いてここに来たらあんたらがいて、
 その声がお前等を倒せって……。
 
 その声を聞いてたらなんだかお前等を倒さなきゃ
 いけねぇ気がして、なんだか体が勝手に……。
アンナ
 冒険者さんが聞いたという何者かの声……。
 この迷宮の探索を快く思わないものの仕業と
 考えると、魔王によるものではないかもしれません。
ポーラ
 なにか得るものがあったです？
アンナ
 はい。魔物の復活について情報を得ることが
 適わなかったのは残念ですが……。
 
 封印されていると思われていた魔王の
 存在については確証を得ることができました。
 これだけでも大きな収穫です。
 
 今回得られた情報を元に、王国内でも
 調査を続けるべきでしょう。さあ、先へ進みましょう。
レーヴ
 ――魔物の根源たる魔王……。
 はい、既に復活を果たしたことは聞いています。
 ……何と恐ろしい存在なのでしょう。
 
 ですが、この戦争を終わらせる為には、
 いずれ決着をつけねばならぬ相手……。
 魔王を打ち倒し、必ずや世界に平和を取り戻しましょう！
 
 では王子、次の記憶へ参りましょう。お手をどうぞ。
#endregion(24：終了時)
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#endregion(24：全体)
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#region(25：神官戦士とミスリルの巨兵（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(25：開始時)
セラ
 先ほどは魔物に襲われている所を助けて頂き
 ありがとうございます。わたくしはセラと申します。
 あなた方はなぜこの洞窟に……？
アンナ
 妖精郷のエルフの使者から、この洞窟に
 ダークエルフが出入りしているとの報告を
 受けたんです。
 
 私たちは王子の指揮の下、それを調査しに参りました。
 セラさんはなぜこのようなところに一人で……？
セラ
 昨今の活性化して強くなった魔物と戦うためには、
 ミスリル鉱を使った上質な武具が必要だと考えたのですわ。
 
 ミスリル鉱は希少ですからここまで採りにきたんですの。
 ……もしミスリル鉱が手に入りましたら、
 分けて頂けませんか？
アンナ
 構いませんよ。共に魔物と戦っていただける方への
 協力でしたら、私たちとしても何も惜しみありません。
セラ
 ありがとうございます！　ではわたくしは
 別れて探索いたしますわね。その方が効率もよいですし。
 心配はご無用ですわ。それではまた後ほど……。
アンナ
 行ってしまいましたね。神官戦士の方のようですし、
 癒しの魔法も使えるので大丈夫だとは思いますが。
 少し心配です。
 
 ……？　王子、あちらの方から
 どなたか向かってこられているようですが……。
グスタフ
 お前たちだな！　ミスリル鉱を奪おうと
 している奴ってのは！！
アンナ
 落ち着いてください。
 私たちは略奪をしに来たわけじゃありません。
 なにか守る理由があるのですか？
グスタフ
 ここで採れる希少なミスリル鉱を使った武具を、
 作ってやらねばならぬ奴がいる。そいつの為にも
 この洞窟からミスリル鉱を奪おうとする奴は許しておけん！
アンナ
 ……それはもしやセラさんのことですか？
グスタフ
 あ？　なんだ、知り合いか。ダークエルフの連中が
 お前たちがミスリル鉱を奪おうとしてるって
 言ってやがったが……。
アンナ
 そのダークエルフが魔物を使い、
 ミスリル鉱を集めてなにか企んでいるようです。
グスタフ
 な、なんだと。おのれダークエルフめ……！　まさか連中、
 以前言っていたミスリルを使った古代兵器……
 ミスリルゴーレムを作りだすつもりか！
ダークエルフ
 ……ふん、気づいた所でもう遅い。
 二体の古代兵器は我が手中にある、
 何も恐れることなどない。
 
 未完成体ではあるが、
 やつらをせん滅するには十分だろう。
 ゆけ、ゴーレムよ！
グスタフ
 あの巨人は……間違いない、
 ミスリルゴーレム！　奴の力は強大だ、
 くれぐれも気を付けろ！
#endregion(25：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(25：終了時)
セラ
 大きな音がしたのでもしやと駆けつけましたが……。
 その様子だとダークエルフの企みは
 阻止できたのですわね。
アンナ
 はい。なんとかミスリルゴーレムは
 止める事ができました。これで彼らの企みも……。
ダークエルフ
 ふはは……、ふはははっ。はははははッ……！！
 おめでたい奴らだ。これで終わりと思ったのか？
 お前たちが戦ったのは未完成体に過ぎない。
 
 我らの手中にある内の一つ、完成体は妖精郷に
 向けて、すでに進軍を開始していたのだ。
 我々の計画はすでに完遂していたのだよ！
アンナ
 そんな……！　それではエルフの方たちが！
 王子、今すぐ妖精郷へ向かいましょう！
レーヴ
 ――――そ、そんな！？
 あれ程の力を有するというのに未完成体だったなんて。
 
 もし完成体が侵攻してきたら妖精郷の方々は……！
 ――え？　王子が無事に救出した？
 よかった……本当によかったです……。
 
 文献や風聞からの知識ですが、ミスリルゴーレムは、
 巨大で頑強な体を持ち、一体で国を滅ぼせるほどの
 力を持つ古代兵器とされているそうですね…………。
 
 強力な力を持つ反面、扱い方を間違えれば
 使用者にすら大きな被害をもたらす危険もあり、
 かつて、ゴーレムの暴走により滅びた国もあるとか……。
 
 そのミスリルゴーレムすらも打ち倒すほどの力を持つ王子。
 ……大きな力を持つ者のみが抱える責任の重さは
 きっと、当人にしか分からないものなのでしょうが……。
 
 王子、一人で抱え込むようなことはしないでくださいね？
 ……まだまだ未熟者ですが、私も支えになりたいのです。
 はい！　それでは、次の記憶へ参りましょう！
#endregion(25：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(25：全体)
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#region(26：大地を震わす必殺剣（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(26：開始時)
アンナ
 ――ユリナさん、グローリアさんがデーモンに
 操られないように、どうか特訓を
 していただけないでしょうか？
グローリア
 どうか頼む。先日、あたしの国は魔物の軍団に
 襲われてね。あっという間に国は滅びた。仲間の仇を
 とるため、魔物を追い戦い続けていたんだが……。
 
 魔物をせん滅することに無我夢中だったせいか、
 いつの間にか意識が遠のいて……気付けば
 王子たちと戦っていた。
 
 それも一度じゃない。例え目を覚ましてもらったって
 魔物と戦っていると……心が憎しみで染まっちまうと、
 その度に我を失って、デーモンに操られちまう。
 
 ……そんでわかったよ。どれだけ剣を磨いても、
 体を鍛えても、結局あたしの心が強くならなきゃ
 意味がないんだって……。
 
 だから……頼む。魔に打ち勝つ心を持ちたいんだ。
ユリナ
 わかった。
 私も初めは暗黒騎士団の一人だった。
 
 今は王子たちのおかげで人間の心を取り戻し、
 誰かを大事に思えるようになった。
 その恩に報えるなら……。
兵士
 報告します！
 魔物がこちらに向かってきています！
グローリア
 ま……もの……っ。
アンナ
 グローリアさん、ユリナさん、
 魔物は私たちに任せて
 お二人は特訓に集中してください。
ユリナ
 ああ、ありがとう。
 グローリア、落ち着いて。
 心を強く持って。
グローリア
 魔物なんかに、屈しない……っ。
 あたしは……。
ユリナ
 （目に生気が……）
 そのまま、気持ちを強く持って。
 大丈夫だ。私たちがいる。
グローリア
 あぁ、ありがとう……。
ユリナ
 では、いくぞ。
#endregion(26：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(26：終了時)
ユリナ
 私は母親に捨てられた哀しみで世界を憎んでいた。
 憎んで、憎んで、気づけばこの心のスキを突かれて
 魔物に操られ、いつしか人間の心を失くしていった。
 
 取り返しのつかない罪を重ねていった……。
 
 だが、後悔するよりも前に進むことを選んだ。
 今は少しでも私のような子供を増やさないように
 森に孤児院を建てて、しょく罪の日々を送っている。
 
 何かを大事に思う強い心があれば、
 魔の力に打ち勝つことができるはずだ。
 
 もし何か守りたいと思うものを見つけたなら、
 もう大丈夫だ。
グローリア
 …………守りたいと思う心、か。
 仲間の復讐の事ばかり考えていたけど、
 その心が魔を呼び寄せちまってたんだな……。
 
 ありがとうユリナ。守りたいと思えるもの、
 今なら見つけられる気がする。魔に心を
 操られるなんてことは、もうなさそうだ。
アンナ
 よかった。では、帰還しましょうか。
グローリア
 ……悪いがあたしはこのまま修行の旅に出るよ。
 修行の旅に出て、一人前になったらこの国に戻ってくる。
 
 ……だから、そのときに改めて仲間に
 なる。約束する。
アンナ
 グローリアさん……。ご武運を。
 また必ずお会い致しましょう！
レーヴ
 ――魔の力に打ち勝つには、
 対外的な力だけでなく、誰かを大事に想い、
 何としても守りたいという強い心も大切なのですね。
 
 私は神殿に、そして王子に仕える者……。
 魔に付け込まれるようなことがあってはなりません。
 
 魔に心を許すような余地がなきよう、常日頃から
 守りたいものを……心に強くあり続けたいと思います。
 
 それでは、次の記憶へ参りましょう。
 王子、お手をどうぞ。
#endregion(26：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(26：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(27：闇司祭と邪教の祭壇（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(27：開始時)
アンナ
 本当なのですかレイヴンさん、
 教団が魔神を復活させようとしてるというのは！
レイヴン
 あぁ……私は身寄りがなく、
 物心ついたころには教団で暮らしていた。
 そこには大事な幼馴染もいて、どんな時も一緒で……。
 
 だが教団の幹部が魔神を呼び出すために
 彼女の身を魔神への捧げ物にすると言い出した。
 私は彼女を連れ二人で逃げようとしたんだが……。
アンナ
 ……幼馴染さんは捕まってしまったのですね。
レイヴン
 ……あぁ。お願いだ。王子。彼女は私にとって
 半身のような大切な存在。見殺しになどできない！
 どうか一緒に彼女を助けてほしい……。
アンナ
 もちろんですよ！　レイヴンさんの幼馴染を
 魔物への供物にしようだなんて……。
 そんな酷いことはさせません！
レイブン
 そう言っていただけて助かる……。ありがとう……。
 彼女が捕まっているのはこの先のハズだが。
 ………あれは！
ベルディナート
 ……レイブン。
レイブン
 ベルディナート！　よかった……無事でいてくれて……。
 王子達が手伝ってくれたんだ、今度こそ一緒に逃げよう！
ベルディナート
 ……できないわ。レイヴン、私たちは元々魔神復活の為の
 よりしろとして教団に育てられてきたの……。
 
 今ここで逃げても、きっといつかはあなたや他の誰かが
 代わりに、魔神復活のよりしろにされてしまう……。
 そうなるよりは私が……あああぁあぁっ！！
レイブン
 そんな……っ。
 ベルディナートに魔神、が……！
 間に、合わなかった、のか……。
アンナ
 レイブンさん！　お気を確かに！
 ここは私たちにまかせてお下がりください。
ベルディナート
 コノ体ハイイ……、チカラガミナギル。
 手始メニ、オマエタチヲ消シテヤロウ……。
アンナ
 王子、お気を付けください！
 きます！
#endregion(27：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(27：終了時)
レイブン
 ベルディナート！
ベルディナート
 うっ……。
レイブン
 よかった、気が付いたんだな。
 もう大丈夫だ。
ベルディナート
 ごめんなさい……、私……。
レイブン
 いいんだ、気にしなくていい。
 これからも友達でいてくれたら、
 それでいい……。
ベルディナート
 ありがとうレイブン。でも、私は
 沢山の人々を傷つけてしまった……。
 
 みんなを巻き込んで不幸にして……こんな私に
 帰る場所なんてもうどこにもないわ……。
 本当はあなたにあわせる顔だってないのに……。
アンナ
 そんなことはありません。
 よろしければ私たちのところに
 いらっしゃいませんか？
ベルディナート
 王子の……。
 私、今度は自分に負けないくらい強くなって
 あの教団に立ち向かいたいの。
 
 少しでも償いができるのならば、
 協力させてほしい。
アンナ
 歓迎いたします。その時は私たちもお手伝いいたします。
 ひとまず復活を阻止できて何よりです。
 さぁ、王子、帰還しましょうか。
レーヴ
 ……魔神。デーモン等高位の魔物の中でも最高位の存在。
 一度彼らが地上に現れれば幾つもの国が滅ぶほどの
 被害を呼ぶと言われています……。
 
 ……ですが、人類とて彼らの存在に
 怯える事しかできないわけではありません……私たちには
 アイギス様の加護……そして、王子達がいますから！
 
 ……え？　レーヴもその中のひとりだろ……？
 そ、それはそうなのかもしれませんが……あの、
 でも……私は未熟者、ですから…………。
 
 ……いえ！　こんな事ばかり言っていてはダメですよね！
 私も王子たちと共に戦う一人なのですから……。
 いつまでも未熟を理由に甘えてなどいられません！
 
 それでは、王子！
 次の記憶へと参りましょう！
#endregion(27：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(27：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(28：風水士と紅の教団（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(28：開始時)
アンナ
 王子、領内にて魔物たちの襲撃が相次いでいるとの
 報告が入りました。
 
 目撃した兵士の情報では、襲撃時にはいずれも
 赤味を帯びた霧が発生し、どうやらその霧が
 魔物たちを活性化させているとのことです。
？？？
 紅の霧は魔神ロノベ、かつて地上を荒らした
 魔神の一柱の力ですね。
アンナ
 魔神ロノベ……？　一体なんのことでしょうか……。
 それに、あなたは……？
ピピン
 自己紹介が遅れました。私の名はピピン。
 風水士です。といってもまだ見習いですが……。
 
 風水士は本来、かつて英雄が倒した魔神の封印を
 護っています。私の一族も代々、封印を護ってきましたが
 魔神の復活をもくろむ者たちに村が襲われ、私以外は……。
アンナ
 そんな……。
ピピン
 ……私達一族が護っていた封印は解かれてしまいましたが、
 解かれた封印は『魔神ロノベ』の身体の一部に過ぎません。
 これだけでは完全復活には至りませんが……。
 
 ですが、信徒達は封印されていた『魔神の骨片』を使い、
 ロノベの能力である魔物を活性化する能力
 『紅の霧』を生み出しているようです。
アンナ
 各地で発生しているという紅の霧の正体は
 そのようなものだったのですね……。
ピピン
 はい。信徒達はその能力を使い、
 各地に封じられた残りの身体の封印を解き
 魔神を復活させようとしているようです。
アンナ
 魔神の復活……そのような行為、
 見過ごす訳には行きません。
 王子、彼らの目論見絶対に阻止しなければ！
教団員
 ――見つけたぞ、王子……！
 計画の障害となるであろう貴様を始末し、
 魔神ロノベ様の復活を必ずや成就してみせる！！
アンナ
 現れたようですね……！
 ピピンさんは下がってください！　危険です。
ピピン
 いえ、私も戦います！
 私も風水士として皆さんを助けたいんです……！
 
 『紅の霧』が発生している間は遠距離クラスの
 皆さんの射程が減少し、敵の移動速度が
 上昇します！　お気をつけて！

#endregion(28：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(28：終了時)
教団員
 まさかデーモンたちでさえ倒されるとは……っ。
 奴らのどこにこのような力が……。
 くっ、ここは一旦退却だ！
ピピン
 すみません、わがままを言ってしまって……。
 でもこのまま何もしないのは嫌だったんです。
 私も皆さんの力になりたくて……。
アンナ
 その気持ちは大切ですが、
 なにかあったらどうするんですか……？
王子
 ……。
アンナ
 た、確かに私も以前、
 同じようなことをしましたが……、
 それは、その……。
  
 ……次からは気を付けてくださいね？
ピピン
 ありがとうございます……！
レーヴ
 ――魔神を信奉する教団は一つではなく、
 異なる魔神を崇拝する教団が
 幾つも存在すると聞き及んでいます。
 
 しかし、信奉の対象は違えど、
 いずれの魔神であれ一度復活すれば
 我々人類への被害は計り知る事が出来ません。
 
 人々を守るため、魔神の復活を企む
 教団を見過ごすわけにはいきません！
 王子、必ずやヤツらの野望を食い止めましょう。
 
 それでは、次の記憶へと向かいましょう。
 さぁ、王子。お手をどうぞ……！
#endregion(28：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(28：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(29：暗黒騎士と聖なる森の番人（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(29：開始時)
アンナ
 「聖なる森」……。戦いで命を落とした戦士たちの魂が
 眠る場所……一体なぜ、このような場所に
 魔物達は襲撃をかけたのでしょう。
 
 リコラさんは何かご存じですか？
リコラ
 うーん……長い事この聖なる森の番人をしてるけど、
 ちょくちょく魔物が迷い込むことはあっても
 今回みたいにぞろぞろと来るなんて初めてだよ。
 
 それに今回の襲撃は、魔物が森で
 何かを探しているようにも見えたっていうか……。
アンナ
 探しもの、ですか？
リコラ
 ええ。アタシの野生の勘では、
 何者かが意図的に裏で糸を引いている……、
 そんな気がしてならないの。
アンナ
 裏で糸を引いてる者。一体何者なのでしょうね。
 ……！　王子、あちらをご覧ください！
ハイオーク
 くくくっ……。デシウスとやらとはぐれ
 森の中をさまよい歩いていたが、
 どうやら逆に幸運に当たったようだ。
ユリナ
 ……まさかこんなところでハイオークに出会うとはな。
エルヴァ
 団長のお墓参りに来たってだけなのに。
 団長の心がアタシたちに呼びかけたのかしら？
ハイオーク
 お前たち、強そうだな……。
 暇ならば俺の相手でもしてもらおうか？
 
 ん？　あそこに刺さっているあの剣、なにやら強そうだな。
 俺が勝ったあかつきには、それをいただくとしようか。
エルヴァ
 ちょっとちょっと。
 残念だけど、団長の剣をそう易々と
 渡す訳にはいかないわ。
アンナ
 王子、どうやら魔物に襲われている方がいるようです！
 協力致しましょう！
#endregion(29：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(29：戦闘中)
暗黒騎士デシウス
 よ、ようやく開けた場所にでたぞ……。
 ぜぇ……ぜぇ…………む、アレは！
 
 あそこに見えるのは……間違いない、団長の証！
 ようやく見つけたぞ。わざわざこの地まで魔物を
 引き連れてきた甲斐があったというものよ！
 
 ふはは！　これでいよいよ我輩も大いなる力を……！！
 あの証が持つ力を使い、自らが団長となって
 新しい『暗黒騎士団』を作るのだ！！
#endregion(29：戦闘中)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(29：終了時)
アンナ
 もう逃げられません！
 魔物たちを先導していたのはあなたですね？
暗黒騎士デシウス
 ぐ……。我輩の邪魔をしよって……。
 貴様ら何者だ！
アンナ
 私たちは英雄の末裔の王子が率いる軍です。
 降参、していただけますね？
暗黒騎士デシウス
 なに！　あの噂の英雄の末裔の……。
 わ、わかった！　降参しよう！
 この森ではちょっと探し物をしていただけなんだ！
アンナ
 探しものですか……一体何をお探しに？
暗黒騎士デシウス
 （油断したな……今のうちだ……！）
 馬鹿め！　誰が貴様らなどに降参するものか！
 
 吾輩はいずれ必ずや証を入手し、
 暗黒騎士団を結成してみせる！　さらばだ！
リコラ
 あっ、逃げた！！
ハイオーク
 全く、何とも情けなく愚かなものよ。
 ……しかし、実に楽しい戦いだった。
 機会があればまたいずれ会おう。
アンナ
 ……オークが去って行きます。
 ひとまずこの森は安全になりましたね。
エルヴァ
 団長、この勝利あんたにあげるよ。
ユリナ
 安らかに……。
リコラ
 本当にありがとうっ！
 この森に眠る戦士の魂も
 きっと安心して眠れるに違いないわ。
アンナ
 それは良かったです。
 では、王子。帰還しましょうか。
レーヴ
 ――団長の証を狙っていた方……。
 暗黒騎士団を結成し、
 一体何をしようとしているのでしょうか？
 
 魔の力を欲する心は魔を呼び寄せますから、
 悪しき者に目をつけられないか心配ですね。
 よからぬことを企んでなければよいのですが……。
 
 …………そ、そうですか。この後、何度もあの者と
 戦うこととなるのですね。強大な力とはいえ、
 自身を見失っては元も子もないというのに……。
 
 それでは、次の記憶へと参りましょうか。
 さあ、お手をどうぞ。
#endregion(29：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(29：全体)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(30：死竜と復讐の魔導司祭（記憶）)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(30：開始時)
エターナー
 私の名はエターナー。
 先ほどは力を貸してくれたことに感謝する。
アンナ
 いえ、礼には及びません。それよりも、
 もし何か事情をご存知でしたら、
 お話を聞かせていただけませんか？
エターナー
 あのカボチャの魔物だが、やつらは
 人間の魂を奪い、その者の体を抜け殻に
 してしまう力を持っている。
 
 そして、その奪った魂を集めて、
 『黒竜セヴルヴルム』というドラゴンがリッチ化した
 ドラコリッチという魔物に渡しているんだ。
 
 破壊と混沌をもたらす邪悪な竜『黒竜セヴルヴルム』
 かつて私と仲間で一度倒したんだが、ドラコリッチとして
 復活した奴は私の仲間を殺し、残ったのは私一人……。
 
 恐らく奴は魂を集め、より強大な力を得るつもりだろう。
 どうか頼む、奴を倒すことに協力して貰えないだろうか。
アンナ
 ……そのような危険なドラゴン、
 私達としても放置するわけには行きません。
 エターナーさん、ぜひ協力させてください！
ユユ
 ――あれ？　何だろうー、
 あのカボチャたちの隊列はー！？
 ひょっとして、何かのお祭りなのかなぁ！
カボチャの魔物
 仲間！　仲間！
 ボクたちの仲間！
ユユ
 えへへ。あたしもカボチャ持ってるから仲間だよ！
カボチャの魔物
 アレ？でもキミのカボチャ、ボクたちとなんか違うネ。
 キミが生きてるからかな？
 うーん、じゃあ魂とってあげるネ！
ユユ
 きゃー！　ちょっとまって！
 貴方たちってもしかして魔物なの！？
 誰か助けてっ！！
アンナ
 王子、カボチャの魔物に襲われている方が！
 急ぎ助けましょう！
#endregion(30：開始時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(30：戦闘中)
？？？
 ハイハーイ！　ソコマデカボ☆
 ボクね、喧嘩は良くないと思うカボ。だからね、
 魂をアツメルのをジャマしないでほしいカボ！
アンナ
 ……！！
 カボチャが王冠を……被っている……！？
 貴方は一体何者なんですか！？
パンプキンキング
 ボク？　ボクはカボチャ達の偉大なる王……。
 パンプキンキング様カボー☆クヒュヒュ！遊びはここまで、
 ドラコリッチサマ、オイデマセカボ！☆
エターナー
 ……ドラコリッチ！！
ドラコリッチ
 その姿……あの時の生き残りか。あれ程の力の差を
 見せられてなお、我を追ってくるとはな。
 私の力にまだ抗おうというのか。
 
 ふん、面白い。貴様の魂も奪ってやろう。
 奴へのいい手土産になるだろうしな……。
アンナ
 王子、向かってきます！
#endregion(30：戦闘中)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#region(30：終了時)
ドラコリッチ
 ククッ……。なかなか……やるではないか。
 今回はここまでとしよう。
エターナー
 貴様！　なぜ蘇ることができた！！
ドラコリッチ
 ふむ。どの道いずれは我に倒される身。
 冥途の土産に教えてやろう。私をドラコリッチとして
 蘇らせたのは、死者を統べる魔神「ビフロンス」だ。
 
 蘇る為に魔神の力を借りるなど、我のプライドが
 許さぬ所だった……が、しかし、貴様らのせい
 で死にかけていた我に残された道は他になかった！
 
 屈辱だがそれ以上に貴様らに屈することの方が、
 我にとっては許されざることだったのだ！
 
 そしてそれまでのドラゴンとしての名を捨て
 ドラコリッチとして蘇った。
 魔神に命を握られているのは忌々しいが……。
 
 ビフロンスは我の思うままにさせてくれるのでな。
 復讐を果たした今では、この状況に満足してはいる。
 やはり人間の血肉の味は忘れられぬしな。
エターナー
 く……！
 お前のせいで……、どれほどの仲間が……ッ！！
ドラコリッチ
 その内貴様も仲間と同じところに送ってやろう。
 ドラコリッチになった我の魂は生き続ける。
 魂が生き続ける限り、何度でも甦るのだ。
 
 その時は必ずや貴様らを葬ってやる。せいぜい
 その時までその命を惜しむことだな……。さらばだ。
アンナ
 ……もう返事がありませんね。ですが、
 ドラコリッチの話していたこと嘘だとは思えません。
 それに、魔神ビフロンスの事も気になります……。
エターナー
 あぁ。そうだな。
 ……だが、とりあえず魂の器となる体を壊すことは
 できた。再生するとしても時間がかかるだろう。
 
 とはいえ、いつどこで復活するかわからない。
 私はこのままドラコリッチを追うことにする。
アンナ
 ですが、お一人では到底困難に思えます。
 よろしければ、私たちと共に行きませんか？
 ドラコリッチが復活した時にも、協力し合えると思います。
エターナー
 ……。
 （この方たちなら本当に……。
 みんな、私は――）
 
 ……了解だ。
 私も共に戦わせて欲しい。
 よろしく頼む。
アンナ
 こちらこそ、よろしくお願いいたします！
レーヴ
 ――ドラコリッチに…………ビフロンス…………。
 戦争が激化するにつれ新たに現れる強力な魔物、
 魔神達……この戦争に終わりはくるのでしょうか？
 
 …………いえ、きっとその逆ですね。
 王子たちのご活躍により、強力な力を持つ者達も
 動かざる負えなくなってきているのですから。
 
 おそらく今後も、より強力な魔物達が
 次々と現れる可能性が高いと思います……。
 
 …………けれど、王子は独りではない。
 アンナ様の記憶を辿ることで、改めて実感しました！
 
 長き旅路の中で出会った人々と、培った絆は
 大きな力となり、王子を支えてくれる筈です。
 
 人ひとりの力は小さくとも、それが合わさることで、
 どんな困難にも打ち勝てるのだと、私は信じています。
 
 ――あっ、王子！？
 どうやら、アンナ様が目覚められるようです！
 此度の記憶の旅路はここまでのようですね。
 
 それにしても、本当に興味深い出来事の連続でした。
 ……ですが同時に、そこに私がいないことを
 少々寂しくも感じてしまいました……。
 
 だからこそ、これから先は……。
 私も、王子たちと共に新たな歴史を
 紡いでいければと、そう想います！
 
 …………はい、王子！　神殿書記官レーヴ、
 これから精一杯がんばりますので、宜しくお願いします！
 では現実世界へ帰還しましょう。さぁ、お手をどうぞ――。
#endregion(30：終了時)
//＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
#endregion(30：全体)
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　　〜01/07(R{日}) 23:59

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01/01(月)帝国神官の帰還

　　 02(火)闇の組織と
　　　　　　　　　　狙われた王子

　　 03(水)オーク格闘家の
　　　　　　　　　　　　王子軍入門

　　 04(木)魔女を救え！

　　 05(金)魔女の娘

　　 06(土)闇の忍者軍団

　　 07(R{日})鬼を宿す剣士
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・神聖結晶の購入個数を
　期間限定で15％増量
　　12/28〜01/04 10:00
・魔神降臨ミッションの
　カリスマ消費量を減少
・交流クエストにユニット追加

　　フィオレ、鬼刃姫、メープル、サラサ、
　　ビビアン、グローリア、ミステル
・一部ユニット (年賀の祝盾レアン) の
　イラストを一部調整
・ホーム画面のBGMと背景を変更
　　01/01〜終了時期未定
・名声召喚に終了告知の表示を追加
・通知機能を実装(スマホ版のみ)
・ちびセーラ実装
・ちびソーマ実装
・蛇霊の呪術師オロチヒメ実装
・封鎧の剣士テンマ実装
・黒翼の大天狗クラマ実装
・付与魔術師アンリ?実装

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白の帝国編III

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白の帝国編III
2017年9月30日発売
帝国封印剣士フォルテ
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英雄の絆 (3)

(10/19更新)
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英雄の絆 (3)
2017年10月27日発売
スズランの騎士レイファ

 無料立ち読み
(毎月27日更新)
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月下の花嫁VII

(1/30更新)
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月下の花嫁VII
2017年1月30日発売
降魔の戦姫トコヨ
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シリアルコード付き商品

(10/19更新)
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　　　白の帝国編II
　　　2017年3月30日発売
　　　帝国風霊使いハルカ

　　　 英雄の絆 (2)
　　　2017年2月27日発売
　　　狂獣ウリデム

　　　 白の帝国編
　　　2016年11月30日発売
　　　炎の竜皇女シャルム

　　　 月下の花嫁VI
　　　2016年9月30日発売
　　　雷の宝具使いリーエン

　　　 英雄の絆 (1)
　　　2016年8月26日発売
　　　裏切りの魔神ルル

　　　 ねんどろいどシビラ
　　　2016年7月31日発売
　　　R{初回生産封入特典}
　　　ねんどろいどシビラ
　　　※シリアルコード期限切れ

　　　月下の花嫁V
　　　2016年4月30日発売
　　　竜殺しラーティ

　　　キャラクタープロファイル
　　　Vol.2
　　　2016年3月31日発売
　　　堕天使パフィリア

　　　 月下の花嫁IV
　　　2015年12月26日発売
　　　●一般版
　　　魔狼巫女プニル

　　　●特装版
　　　魔狼巫女プニル
　　　小祝福の聖霊

　　　 月下の花嫁III
　　　2015年8月29日発売
　　　姫騎士パテル

　　　キャラクタープロファイル
　　　Vol.1
　　　2015年7月24日発売
　　　魔物使いスイル

　　　 月下の花嫁II
　　　2015年3月30日発売
　　　庭番女官ヒカゲ

　　　 月下の花嫁
　　　2014年11月29日発売
　　　月姫カグヤ

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