よもぎ/鈴木くんのモロヘイヤ の変更点

Top > よもぎ > 鈴木くんのモロヘイヤ

#topicpath
#contents
*読む [#l8134219]

>独身寮のワンルーム。ボクは風邪で寝込んでいた。
>同期の鈴木くんが小さな土鍋を持ってやってきた。
>「具合どう?おかゆ食べる?」
>鈴木くんありがとう、と、フタを開けると土鍋の中はいちめんみどりのドロドロネバネバ。なにこれ。
>「やっぱ、食べたことないかぁ、モロヘイヤだよ」
>風邪をひくと母さんがいつも作ってくれてたんだ、と鈴木くんは笑った。
>みどりのネバネバペーストの下は真っ白いおかゆ。混ぜて食べるとほんのり塩味と優しいのどごし。ボクはあっという間にたいらげた。
>「大丈夫そうだな」
>おとなしく寝ろよ、と鈴木くんは自分の部屋へ帰っていった。ボクはすぐに眠りにおちた。
>夢をみた。
>鈴木くんが料理をしている。ストトトト、あ、モロヘイヤを刻んでいるの、と手元を見ると、鈴木くんが刻んでいるのは、自分の指先!まな板の上は血みどろ、じゃなくてみどりのネバネバ。(す、鈴木くん、それがモロヘイヤ?)それがモロヘイヤだって?ちがうよ、僕がモロヘイヤだよ、と笑う鈴木くんの髪も指も顔も緑色の葉っぱがざわざわさわさわ。うわあぁああ。
>目が覚めた。
>あれ以来、鈴木くんの指先をかじってみたくてしょうがない。

*ジャンル [#c970f9cb]
[[コメディ]]、[[夢]]、[[ご飯]]、[[寝る]]、[[緑]]、[[オノマトペ]]、[[僕]]
*カテゴリ [#wd7dbe09]
[[超短編/サ行]]
*この話が含まれたまとめ [#n6254a08]
すぐ読める
*評価/感想 [#fdc34fc2]

*初出/概要 [#z729938b]
超短篇・500文字の心臓 / 第128回競作「[[鈴木くんのモロヘイヤ>超短編/サ行#l89db058]]」 / 参加作
*執筆年 [#vb357871]
[[2014年]]
*その他 [#jc2ed5f9]

#counter