まつじ/妖精をつかまえる。 の変更点

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*読む [#lca89a7c]

> それは妖怪ですか?
> と、眼鏡の男が尋ねてきゃあがるので正す。
> 否、妖精也と。然し、応えるも相違判らず、解くにも説くにも触れた事が無ェのだ。一体、俺が信じている妖精とは何ぞや、脳の味噌が迷い惑う。勤勉が足りぬ。
> 男は腑に落ちない様子ではあるものの、なあんだ、と肩を落とす。
> 知己方々に問えば、似て、若しくは全く非なる物と云う。メルヒェンの有無と答える輩もいるが、本質ではない気がする。ま、それを探っても、結局その物の本質には辿り着かん気配もある。例えば曰く、俳句と短歌の違いようは俺にとって至極些末な問題だ。
> 空虚に意味を求む。
> 狭きに無限を見る。
> 妖精を採取するを欲す、己の意味は未だ解らず。
> 人は俺を奇人と呼ぶが、我思う、皆人は奇で妙也と。
> 網を持ち、罠で待ち、考え連ね、空想し、心遊ばす。
> それは妖怪ですか?
> 否、否、妖精也。
> こだわっちまうのだ。

*ジャンル [#r5642fb1]
[[問答]]、[[妖怪]]、[[妖精]]、[[些末]]、[[俺]]
*カテゴリ [#t6c7d7ef]
[[超短編/ヤ行]]
*この話が含まれたまとめ [#x1d95fc9]
すぐ読める
*評価/感想 [#rcae4a53]

*初出/概要 [#ffab3d94]
超短篇・500文字の心臓 / 第120回競作「[[妖精をつかまえる。>超短編/ヤ行#rfd68497]]」 / 参加作
*執筆年 [#af3d15a7]
[[2013年]]
*その他 [#nfbc55b4]

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