まつじ/夢の樹 の変更点

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*読む [#t8d352d8]

> やけに大きく見えたのは、私が小さいせいだろうか。
> 言葉を茶化してもしょうのないことと思うけれど、弄んでしまうのは知を得たつもりの者の傲りかもしんない。すなわち人心的客引きに腐心なんである。なんとも、なんとも甘いこと。
> やけに大きく見えた彼はなぜか私自身かもしれんと思えるが、それは真であっても全てではないようだ。
> すっかり枯れたふうな彼は、揺する葉すら少ない枝ぶり。
> 実らぬ夢がこの体を豊かにするのだと彼がいう言葉の端は、寂しいようでもある。
> 満ち足りたつもりの世界は、安らかで虚しい。なにもかもを求めるのは過ぎた願いと、人々は丸く丸くなることを選択したのだ。
> ただ、私はそれを選べない。言葉を弄って、誰かの慰めになったり傷となったりしたい気持ちが捨てられん。そう自覚するほど、おや、彼の枝先の芽が膨らむように見えて。

*ジャンル [#n1a14b46]
[[隠喩]]、[[言葉]]、[[植物]]、[[寂しい]]、[[虚しい]]、[[彼]]、[[わたし]]
*カテゴリ [#ba7a6358]
[[超短編/ヤ行]]
*この話が含まれたまとめ [#vdfca069]
すぐ読める
*選評/感想 [#j2f2a1b0]

*初出/概要 [#e32c0643]
超短篇・500文字の心臓 / 第150回競作「[[夢の樹>超短編/ヤ行#we343ec1]]」/ 参加作
*執筆年 [#a0a1b0e7]
[[2016年]]

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