よもぎ/群雲 の変更点

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*読む [#h7c55714]

>夕暮れ時、浜辺で拾ったのは封蝋された瓶詰め。くすんだガラスの中は砂時計のようにサラサラとこぼれる気配。さっそく持ち帰って開けてみる。ラベルには、しずくのアイコンに×印。水濡れ厳禁ということか。ならば、水を入れてみねばなるまい。
>私はガラス瓶に水を注いだ。すると小さな粒は水を吸って膨らみ、たちまちセーラー服になった。ガラス瓶の口から何百何千のセーラー服が沸き立ち、舞い上がる。部屋の中は嵐のようになり、私は死にもの狂いで窓を開けた。
>セーラー服は待ち構えたように空へ飛んでいく。手をとりあい、さざめきあい、はしゃぎあい、スカートの裾をふくらませ、西の空いっぱいに、むわむわとひしめいた。やがて襟元からキラキラと夕陽を漏らし、赤く赤く染まりながら、遠く遠く水平線の彼方、闇に消えた。

*ジャンル [#a1a232fc]
[[青春]]、[[夕方]]、[[海]]、[[瓶]]、[[ホラー]]、[[オノマトペ]]、[[わたし]]
*カテゴリ [#w8470e29]
[[超短編/マ行]]
*この話が含まれたまとめ [#r99d809a]
すぐ読める
*評価/感想 [#of405512]

*初出/概要 [#bf055d7b]
超短篇・500文字の心臓 / 第138回競作「[[群雲>超短編/マ行#q5ea3a7b]]」 / 参加作
*執筆年 [#a1eb4b88]
[[2015年]]
*その他 [#w29c069b]

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