#topicpath
#contents
*読む [#m5c10f89]
> 過去から来たという人と、未来から来たという人と、事情の飲み込めない私で食卓を囲む。囲むといっても用意は一人分しかない。晩飯前に現れられても困る。
> 何をしに来ましたか。餃子を頬張りながら尋ねる。
> 過去から来た方は、未来を見に来たのだという。腹が減っているようだ。
> 未来から来た方は、過去を見に来たのだという。腹が減っているようだ。
> 米は多めに炊いてあるから、食べさせてやらんこともないが。
> 過去から来た方が、過去を変えに来たとかではないんですね、と未来から来た方にいうと、そんな阿呆なとご返答、二人ともがハッハッハ。
> なぜ私がこんな事態に巻き込まれているのか、誰も説明してはくれない。
> 餃子を頬張る。米を頬張る。口のなかでいっしょにして、リズムよく食べる以外することがない。
> 餃子を頬張る。米を頬張る。咀嚼する。
> 事情は飲み込めないが。もぐ、もぐもぐもぐ。やり過ごす。早く帰ってくれまいか。私の飯はやはり私が食う。
*ジャンル [#he034d9b]
[[餃子]]、[[米]]、[[ご飯]]、[[夜]]、[[過去]]、[[未来]]、[[もぐ]]、[[わたし]]、[[コメディ]]
*カテゴリ [#g9d7fa8b]
[[超短編/ハ行]]
*この話が含まれたまとめ [#c7c83ecf]
すぐ読める
*評価／感想 [#jf25ef13]
*初出／概要 [#e52c668a]
超短篇・500文字の心臓 / 第186回競作「[[ブルース>超短編/ハ行#t129c3cc]]」 / 参加作
*執筆年 [#f62d9c0a]
[[2022年]]
*その他 [#v753f850]
#counter
