よもぎ/お城でゆでたまご2 のバックアップの現在との差分(No.1)
読む
お城でゆでたまごが禁止になったのにはわけがある。
庭の梅の木にうぐいすが一羽おったげな。
うぐいすの糞は女の肌を白くするのじゃそうな。
さっそく腰元が糞を取りにつぼを持って庭にでたが、
うぐいすめ、なかなかうまいこと糞を落とさぬ。
困った腰元はこっそり鶏小屋へ行き、糞をすくって
つぼにいれておいたと。知らぬということは恐ろしい。
夜、殿が奥方様を抱き寄せるとなにやら鶏くさい。
わけを訊ねるとうぐいすの糞だという。奥方様は
「ゆで卵のようにつるりと白くなりたいのでございます」
とさめざめ泣いた。お優しい殿は、
「わしは生たまごのほうが好きじゃ」と慰めた。
それで殿が禁止になさったんだとさ。とってんこう。
ジャンル
卵、糞?、鳥、殿、奥方、とってんこう?、オノマトペ、儂?
卵、糞?、鳥、殿、奥方、とってんこう?、オノマトペ
カテゴリ
超短編/ア行
この話が含まれたまとめ
すぐ読める
選評/感想
初出/概要
超短篇・500文字の心臓 / 第25回競作「お城でゆでたまご」 / 参加作
執筆年
2003年?
その他
Counter: 417,
today: 1,
yesterday: 1