まつじ/序曲 のバックアップ(No.1)
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ライブや演劇の前売りのチケットを買うのも面倒でできないってのに、「旅行しよう」といわれても億劫なのなんのって。
行きあたりばったりで構わないじゃないかといってはみても、それはあなたの意にそぐわないようで知らんがなと思うが知らんがなと口には出せん。オレが持っているあやふやな方向性を凌駕するくらいには、あなたに寄りたい気持ちもある。どこで集合してアレシテコレシテ最後にご満足いただくとして、そういやあなたサプライズがお好みだっけか、効果的に感動を演出するには道中をいかに組み立てるか集合から出立でどう期待を膨らませるか等々さてさて一体どこからはじめたらよかんべえ。と考えすぎ逆にどこでもよいようにも思える、向いてない、もはや疲れた、所詮オレの乏しい想像力で上手に特別を装うのは荷が重いから我々の旅はゲキテキでない日常の延長として愛してもらえまいかとかぐずぐずしていたらついにあなたに叱られ〆切り迫る。
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この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第143回競作「序曲」 / 参加作
執筆年 
2015年?
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