空虹桜/野音のステージ後ろのかもめ広場で寝てるおいちゃんの思い出話 のバックアップの現在との差分(No.1)


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*読む [#c08b6ae2]

> 誰にだって若い時はあるし、思い出はある。恨み言や世迷い言なら尚更だ。誰も好き好んでこんなところで寝ちゃいない。夜中はゴキブリやネズミに眠りを邪魔され、昼日向は人間どもに眠りを邪魔される。にもかかわらず、強ばった関節ぐらいしか体の不自由が無い。なんの呪いか。
> あの頃は、こんなところで寝起きする日が来るなんて思いもしなかった。その浅はかさが、この場所へ導いたともいえる。その日の給料を色と酒に溶かし、薄っぺらい日常を刺激的だと勘違いしていた。
> 後悔しても詮はない。しかし、後悔だけがつきまとう。常に。昨日より明日よりも今だけを生きていたハズなのだが、今がどこにもない。ただ、澱んだ毎日はある。
> たまにSHOW-YAの歌声が聴こえんだ。たまらないぜ。どうしたって、あの頃に引き戻しやがる。もう戻れる場所はここしかないんだ。近場の交番のマッポは、転勤まで見逃してくれると言う。
> そうか。これは呪いなんかじゃない。これは夢だ。ただ今を生きてるだけの夢を見ている、死人の夢だ。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
*ジャンル [#cff18a8b]
[[日比谷公園大音楽堂]]、[[夏]]、[[池]]、[[波]]、[[音楽]]、[[天気]]、[[LB祭]]、[[さんぴんキャンプ]]
[[日比谷公園大音楽堂]]、[[ホームレス]]、[[昼]]、[[夜]]、[[音楽]]、[[後悔]]、[[夢]]、[[交番]]
*カテゴリ [#i6c3c950]
[[超短編/ヤ行]]
*この話が含まれたまとめ [#i750d405]
すぐ読める、[[野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話]]
*評価/感想 [#e1d615f5]

*初出/概要 [#n89fb173]
書き下ろし
*執筆年 [#kca9dce8]
[[2024年]]
*その他 [#x4dba235]

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