まつじ/愛玩動物
Last-modified: Wed, 12 Apr 2023 23:26:00 JST (45d)
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わあかわいいという。わたしたちは、かわいい。だから、かれらが、せわをする。わたしたちは、一つ一つがちがう。かれらも、一つ一つちがう。それぞれが、いろいろの生きものを、かわいいという。そして、そだてる。かれらは、おもしろい。わたしたちも、かれらが、かわいいという、生きものの一つ、です。
しかし、その中でも、わたしたちは、とくに、かれらにかわいが、られる、ように、なる。かれらのたくさんがわたしたちを育てる。とても、ありがたいことです。すばらしい。それは、わたしたちがかわいいからです。
いたるところで、わたしたちはなかまに出会い、ます。かごの中で、出会うことも、あります。外に連れてゆかれたときに、出会うこともあります。わたしたちは、わたしたちのことばで話をしますが、かれらは私たちの会話が分からないようです。私たちにはかれらの言っていることが分かるのに、何故なのでしょう。私たちは、ときどき相談をします。
私達は夏の植物がにょきにょきと伸びるように成長し、すっかり彼らより賢くなりました。相談していた通り、世話になったお礼も込め、彼等を飼育し、可愛い、可愛い、と撫でています。ないている様子も、愛らしいです。
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この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
超短篇・500文字の心臓 / 第69回競作「愛玩動物」 / 参加作
執筆年 
2007年?
その他 
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