まつじ/愛玩動物

Last-modified: Wed, 12 Apr 2023 23:26:00 JST (378d)
Top > まつじ > 愛玩動物

読む Edit

 わあかわいいという。わたしたちは、かわいい。だから、かれらが、せわをする。わたしたちは、一つ一つがちがう。かれらも、一つ一つちがう。それぞれが、いろいろの生きものを、かわいいという。そして、そだてる。かれらは、おもしろい。わたしたちも、かれらが、かわいいという、生きものの一つ、です。

 しかし、その中でもわたしたちは、とくに、かれらにかわいが、られる、ように、なる。かれらのたくさんがわたしたちを育てる。とても、ありがたいことです。すばらしい。それは、わたしたちがかわいいからです。

 いたるところで、わたしたちはなかまに出会い、ます。かごの中で、出会うことも、あります。外に連れてゆかれたときに、出会うこともあります。わたしたちは、わたしたちのことばで話をしますが、かれらは私たちの会話が分からないようです。私たちにはかれらの言っていることが分かるのに、何故なのでしょう。私たちは、ときどき相談をします。

 私達は夏の植物がにょきにょきと伸びるように成長し、すっかり彼らより賢くなりました。相談していた通り、世話になったお礼も込め、彼等を飼育し、可愛い可愛い、と撫でています。ないている様子も、愛らしいです。

ジャンル Edit

童話撫でる可愛いわたし

カテゴリ Edit

超短編/ア行

この話が含まれたまとめ Edit

すぐ読める

評価/感想 Edit

超短篇・500文字心臓 / 第69回競作「愛玩動物」 / 参加作

執筆年 Edit

2007年?

その他 Edit

Counter: 335, today: 1, yesterday: 0