空虹桜/ゴジヨコは男娼通り
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花壇?生け垣?に腰掛けて待つのが伝統的な習わしなので、いつものようにワタクシも腰掛けて待機します。辺りを見回すまでもなく、周囲を飛び交う個体識別コードは見知ったモノで、証明書の確認すらしません。
草臥れています。「春をひさいでいるから」ではないです。正しい人には理解してもらえません。倫理観のような観念が、理解の邪魔をしているように観察されます。草臥れているのは、日常をここでおろすからです。おろされた日常が積もって発酵して腐りゆくからなのです。買う側、買われる側双方ともに、日常をおろすのです。生活のためのワタクシはここにいません。生活のためだけでは、ここに居続けられません。
ワタクシは秘書botとしての日常を、ここでおろします。ここでワタクシはワタクシの意思で、ワタクシとして誰かに買われます。ワタクシも含めて、ここにいる誰もが高値で買われることを望みます。お金こそがパブリックな評価基準だからです。身を窶したわけではないのです。専ら常連にだけれど、華やかに買われます。秘書botとしての評価は職能に対する評価であり、ワタクシの評価では無いのです。ワタクシはワタクシとしての評価を望んで春をひさぐのです。
腐り落ちたゴジヨコで春をひさぐのです。
※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
ジャンル 
デュアル・シティ?、bot?、春、新宿、倫理?、価値?、日常、わたし
カテゴリ 
この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
書き下ろし
執筆年 
2026年?