空虹桜/ちゃんと田舎の話

Last-modified: Sun, 26 Apr 2026 23:28:00 JST (7d)
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 若い頃は面白かったのだ。自分。地元では名が知れていて、爆笑に次ぐ爆笑をかっさらったもんだ。

 若い頃は。

それ、失礼ですよ」

 姪に言われ、きょとんとした。笑わせようとしていたから「失礼」がピンとこなかった。「しつれい」の音を漢字に変換できなかった。

「へっ?」

 搾り出した言葉は極めてつまらなくて、自分にガックリした。そこから、急速に頭が回転する。

 何時から俺は声を出して笑っていない?腹筋や表情筋が痙攣するほどの会話をしていない?そもそも、最後に他人とプライベートな会話したのは何時だ?地元の友人連中は結婚し、子が生まれ札幌や旭川に転出したが、俺は残った。あまつさえ、旭川から東京へ出て行った家族までいる

 そこまで思考が暴走した頃には、姪はとっくに興味を失い、ディバイスを虚ろに見てる。

 俺は、なにを考えているのか?もしかして、自分は笑わせているのではなく、笑われていたのか?「あのオッサン自分面白いと思ってんだな」とか周囲に思われているのか?田舎に残ってる人間なんて、役場か商工会か老人なんだから、不用意に違うよりも瞬間をやり過ごせばいい。と思われているのか?

 急激に体温の低下を感じて、背筋に冷や汗が流れる。

 どうすれば良い?疑問は描けるが案は浮かばず、閉塞した社会の冷たさに平衡しかけていると、ようやく認知した。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

ジャンル Edit

誇りの空洞化?背筋?思考?田舎笑い?

カテゴリ Edit

超短編/タ行

この話が含まれたまとめ Edit

すぐ読めるエスノグラフ・パンク

評価/感想 Edit

初出/概要 Edit

書き下ろし

執筆年 Edit

2026年?

その他 Edit

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