僕は青い鳥を手にいれた。毎日毎日朝から晩までさえずり続ける青い鳥。そのさえずりを聞いていると僕はなんだか楽しくなる。ぽつりと独り言をつぶやくと返事をするように青い鳥がさえずる。僕は友達ができたような気持ちになった。ひとりぽっちじゃなくなった気がした。けれどもある時、青い鳥がすごく嫌な声で鳴いた。悪意を感じる嫌な声。それぎりもう青い鳥に話しかけるのが怖くなってしまった。とうとう僕は青い鳥を捨てた。僕はまたひとりぽっち。けれどもどうにもいたたまれなくて、窓を開けた。待ち構えていたようになだれ込む大群。悲鳴のような青いさえずり。部屋を埋め尽くす青い鳥。ついばまれて少しづつ骨になっていく僕。