「黒鉛みたいに真っ黒。煤けたようなわたしの瞳。
鏡に映るのはひとりぼっちのわたし。さみしい」
「石墨みたいに脆い。気弱な僕の孤独な心。
鼓動の音とともに崩れていくようだ。さみしい」
そして少年は少女に出会う。
「ああ、会いたかった。あなたね。あなただったのね」
「ああ、君だ。ただひとり君に会うために僕は今まで生きてきた」
恋心は瞬く間に摂氏2千度に燃え上がり、
ふたりはお互いを6万気圧で抱きしめた。
「わかるかい。君の瞳。虹色に煌めいているよ。
ちらちら輝く炎のようだよ。君の瞳に僕がいるよ」
「ええ、わかるわ。あなたの心。透明な光でいっぱいね。
白く燃えさかる星のよう。あなたの星を守ってあげる」
そしてふたりは永遠の愛を誓った。