彼と私は、意思を疎通することができない。なにせ、私と彼の持つ器官がまるで異なる。だからとて、不都合もない。彼も私も、伝達を図ることがない。私は彼の形が分からない。全くが分からない。ゆえに、彼が私の輪郭を認知しているかも明らかでない。理解できることは、何ひとつない。私と彼は、個別である。断絶がある。だのに、私は彼の存在を感じている。互いの一部が接触することができたなら、もしかして私たちの宇宙は光よりも速く膨らんでいく。
彼と私は、意思を疎通することができない。なにせ、私と彼の持つ器官がまるで異なる。だからとて、不都合もない。彼も私も、伝達を図ることがない。私は彼の形が分からない。全くが分からない。ゆえに、彼が私の輪郭を認知しているかも明らかでない。理解できることは、何ひとつない。
私と彼は、個別である。
断絶がある。
だのに、私は彼の存在を感じている。
互いの一部が接触することができたなら、もしかして私たちの宇宙は光よりも速く膨らんでいく。
SF、物理、認知、孤独、相似、彼、わたし
超短編/カ行
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超短篇・500文字の心臓 / 第173回競作「共通点」 / 参加作
2019年
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