明け方のどこかで猫が鳴いている。父はまだ帰ってこない。この世は不協和音に満ちている。そう打ち明けて家を飛び出した。どこかで猫が鳴いている。母はまだ眠っている。しばらくすると飛び起きて、今朝のみそ汁は昨日の残り、とばらすだろう。どこかで猫が鳴いている。僕はベランダに立っている。手すりをにぎりしめて、いつでも飛べる、と息を吐く。誰の声も届かない朝、猫は思いを遂げるだろう。
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