ご親切に使い方が示されているものだから、同じ姿勢になってみる。すなわち装置の横から突き出た金具に掛けられたハンドル状のものを手にとり耳にあてる。ピクトグラムって便利だね。
だけどもだけど、読めん知らんではやはり用途がいまいち判別つかん。手強いぜ、滅亡文明。だから面白い。
よって、出口を失った私の危機はいまだ去らない。
ハンドルを通し耳に入ってくるのは人の声しかし未知の言語そのうえ自動音声と思われ一喜一憂のうち「ぴいー」のようなことを発したようなせなんだような確かめる間もなく言葉切れるや、一拍おいて、ピイー二拍。
?
喋ってみる。
なんか意味あるんかコレ。誰にか届くんかコレ。ぷつん。ぷう、ぷう。
このままだとあと幾日がんばれるか知れん。食べるもの探そう。
しかしさっきの黄緑色の、レトロが過ぎて、洒脱であったなあ。
あのハンドルと本体を繋ぐビヨビヨはなぜ螺旋状なのかなあ。
危機は去らんが私の知的興味は尽きない。いやはや面白い。
誰にか届くんかアレ。