空虹桜/野音のステージ向かって真反対にある雲形池か波立つ話 の変更点

Top > 空虹桜 > 野音のステージ向かって真反対にある雲形池か波立つ話

#topicpath
#contents

*読む [#ye9c0a34]

> 今日も今日とて、我が池は波立つ。波立っている。とっぷり日も暮れ、鳥たちもすでに帰路へついたから、波は彼らに起こされない。おはようまでに時間はある。有り余る。
> どうやら人間どもはこの拍動を、波を、ビートと呼んでいる。甜菜ではない。天才でもない。刻まれしモノとしてのビート。
> 記憶を辿ると、それは1995初夏だ。いつの間に、この国は白人の神の暦を使うようになったか知らないが、「サマージャム'95」聞こえたので1995年は間違いない。たぶん(編注 実際は1996年)
> その日は晴天だった。今までにない揺らされ方をしたのだ。過去一番の低周波だったのを覚えている。
>&br;
> 次の週は土砂降りだった。だから波が雨粒を喰らわんばかりに跳ねていたと覚えている。
> 同じように低周波が波立たせていたが、過去一番はすでに前週だったから、そこに響いた人間の声の多さで記憶されている。
> たしかに前週も多かったが、この週はさらに多かった。男達が鬼気迫らんばかりに吠えていた。反抗する魂の欠片が、雨粒となって降り注ぎ、波を砕いた。
> けれども波は我では無く、我は砕かれず。波はまた起こり、夏を記憶し続ける。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
*ジャンル [#o1ee9e79]
[[日比谷公園大音楽堂]]、[[夏]]、[[池]]、[[波]]、[[音楽]]、[[天気]]、[[LB祭]]、[[さんぴんキャンプ]]
*カテゴリ [#e3fa5f05]
[[超短編/ヤ行]]
*この話が含まれたまとめ [#e18a158e]
すぐ読める、[[野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話]]
*評価/感想 [#z9669033]

*初出/概要 [#jb577b9e]
書き下ろし
*執筆年 [#qc3cb9ba]
[[2024年]]
*その他 [#a9c7baa9]

#counter