空虹桜/誰も救いには現れない の変更点

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*読む [#n65e0613]

> ブツブツと呟く。すぐに呟きに追いつく。音よりも早く動くのはとても容易くて、自分がマッハの壁にぶつからないことに違和感を感じない。
> 夢である。幻である。しかし、明晰である。
> 思考が、一定のリズムを刻む。呟きが古い曲のビートをなぞっていることに気付き、追い越す。
> 目を開く。夢の中で。幻の中で。肉体の目を開く。見える。脳が認知する刺激として光を捉える。寝言のような呟きに気付いたら、消えている。
> 人のすくない車内。レールの継ぎ目がリズムを刻む。歩いてはいないが進んでいる。進むことはループする。刻まれる。テンポは一定。加速も減速もしない。窓の外を見ると壁。トンネル?もしかしたら、地下鉄なのかもしれない。
> 本当に起きているのか?ダブルミーニング?自分を疑う。しかし、現実も胡蝶の夢であると思い出す。地球は自転し、公転し、繰り返す。等速直線運動を続ける列車に、醒めない夢を見ているのだと考えを改める。
> どこにも着かなければ良いな。
> 呆れるほど幼い欲望が湧いたけど、内包するには大きすぎる自己矛盾が音をたてて崩れる。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

*ジャンル [#s9b9f7a6]
[[夢]]、[[幻]]、[[リズム]]、[[ビート]]、[[テンポ]]、[[鉄道]]、[[レール]]、[[生命]]
*カテゴリ [#f33e10e1]
[[超短編/タ行]]
*この話が含まれたまとめ [#b77c83fd]
すぐ読める
*評価/感想 [#fa343853]

*初出/概要 [#t47a0e55]
書き下ろし
*執筆年 [#qd1505ea]
[[2022年]]
*その他 [#yfacf568]

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