空虹桜/ホウ素 の変更点

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*読む [#p229df26]

> わたしが彼について知っていることはすくない。彼は孤高の人だったので、そもそも彼について知っている人がすくない。しかし、彼は孤独ではなかったから、彼の存在自体は知られていた。
> ここが難しい。日本語というより、概念が。つまり、「孤独」の中に「孤高」は含まれない。「孤高」は「孤高」であり、「孤独」は「孤独」である。そもそも、「孤独」の語自体、単語の構成として同義反復してるのだ。ひとりではないのだ。
> 憧れが無かったといえば、嘘になる。わたしは彼に憧れていた。恋愛感情と異なると断言できるのは、もちろん、彼が孤高だからだ。彼ひとりが誰よりも高いところにいて、彼ひとりが違うレイヤにいる。わたしは眺めることしか出来ず近づけもしない。ただ、その行為を憧れと呼ばないのなら、なんと呼べばいいのかわたしは知らない。
> 堅いは脆くて、堅いは遍く。
> 彼が死しても未だに孤高なのは、その脆さと遍きに寄る。けれど、彼がいないことを受け入れているのも、彼が孤高だからだ。違いが無いのだ。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

*ジャンル [#gf3f3b2f]
[[存在]]、[[孤高]]、[[孤独]]、[[概念]]、[[彼]]、[[わたし]]
*カテゴリ [#w1c4bac8]
[[超短編/ハ行]]
*この話が含まれたまとめ [#q9adb7c4]
すぐ読める、元素12ヶ月
*評価/感想 [#ae4ec17c]

*初出/概要 [#wae86d42]
書き下ろし
*執筆年 [#qbbbc97f]
[[2023年]]
*その他 [#zfb098cf]

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