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*読む [#mfe51320]
> 若い頃は面白かったのだ。自分。地元では名が知れていて、爆笑に次ぐ爆笑をかっさらったもんだ。
> 若い頃は。
>「それ、失礼ですよ」
> 姪に言われ、きょとんとした。笑わせようとしていたから「失礼」がピンとこなかった。「しつれい」の音を漢字に変換できなかった。
>「へっ?」
> 搾り出した言葉は極めてつまらなくて、自分にガックリした。そこから、急速に頭が回転する。
> 何時から俺は声を出して笑っていない?腹筋や表情筋が痙攣するほどの会話をしていない?そもそも、最後に他人とプライベートな会話したのは何時だ?地元の友人連中は結婚し、子が生まれ札幌や旭川に転出したが、俺は残った。あまつさえ、旭川から東京へ出て行った家族までいる。
> そこまで思考が暴走した頃には、姪はとっくに興味を失い、ディバイスを虚ろに見てる。
> 俺は、なにを考えているのか?もしかして、自分は笑わせているのではなく、笑われていたのか?「あのオッサン、自分が面白いと思ってんだな」とか周囲に思われているのか?田舎に残ってる人間なんて、役場か商工会か老人なんだから、不用意に違うよりも瞬間をやり過ごせばいい。と思われているのか?
> 急激に体温の低下を感じて、背筋に冷や汗が流れる。
> どうすれば良い?疑問は描けるが案は浮かばず、閉塞した社会の冷たさに平衡しかけていると、ようやく認知した。
※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
*ジャンル [#v0fc756b]
[[誇りの空洞化]]、[[背筋]]、[[思考]]、[[田舎]]、[[笑い]]、[[姪]]、[[俺]]
*カテゴリ [#t1576e67]
[[超短編/タ行]]
*この話が含まれたまとめ [#o7ade1a0]
すぐ読める、[[エスノグラフ・パンク]]
*評価/感想 [#f0ffaa4a]
*初出/概要 [#e7f18a71]
書き下ろし
*執筆年 [#xa8650bb]
[[2026年]]
*その他 [#xf1ba6d0]
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