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#contents
*読む [#r2ea7223]
>妖怪ヒズミ。三つ目で尖った耳を持ち、手はなく尾が長い。人混みに住み、人の肩から肩へ跳びうつる。肩に乗ると尾で耳に巻き付きぶら下がり人の耳に悪意を吹き込む。
>あるとき新宿のデパートの美しい女店員がヒズミに憑かれた。女店員は、上司が仕事を与えれば「私にばかり仕事を押し付ける」と怒り、仕事に補助を付けると「私の仕事を取られた。私を排除しようとしている」と悲観するようになった。不満や悲観を喰ってヒズミは増える。女の耳からはヒズミがぞろぞろとぶら下がり、その重さで背が曲がり、口がヘの字に曲がり、いつも頭痛に悩まされ、ひどい形相になってしまったという。
>高度成長時代、東京で急速に増殖したヒズミは新幹線・高速道路の整備に伴い日本中へ拡散された。1990年代後半以降、住宅開発などによる都心回帰のため東京圏へのヒズミ再流入が顕著となる。そして2009年の経済の低迷以降、そのペースは緩やかになっているものの、今も東京へのヒズミ流入は続いている。
*ジャンル [#u5dde370]
[[風刺]]、[[妖怪]]、[[東京]]、[[体]]、[[数字]]、[[わたし]]
*カテゴリ [#wa60ce1e]
[[超短編/タ行]]
*この話が含まれたまとめ [#teadfb30]
すぐ読める
*評価/感想 [#m7c68991]
*初出/概要 [#bf04e20e]
超短篇・500文字の心臓 / 第113回競作「[[東京ヒズミランド>超短編/タ行#deec3d7e]]」 / 参加作
*執筆年 [#g89f66e8]
[[2012年]]
*その他 [#bc5e22ac]
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