#topicpath
#contents
*読む [#u233020a]
>私は暗い中にいる。
>体を縮めて、狭い空間に広がる闇に潜らせた。
>頭上の穴から少し光が入ってくる。
>穴は頭がやっと通るような小さなもので、私はここから出ることができない。
>問題はない。
>私はここが好きなのだ。
>暗い中に身を置くのが好きなのだ。
>とても落ち着く。
>気が向いたら、頭をのぞかせて外を眺めることもできる。移動するのは面倒だが、その気になれば人と話すことも出来なくなはない。
>悪くないじゃないか。
>突然ガツンという大きな音がして、軽い衝撃が来た。
>音だけが変に反響してやかましい。衝撃が連続して起こり、頭に響く。
>何がしたいのか、誰かが外から叩いているらしい。
>だけど無理だな。
>ここはなかなか頑丈に出来ているんだ。
>このうるさい音さえ気にしなければなんて事はないんだ。はは。
>ほっといて眠ってしまおう。おやすみ。誰だか知らない人。
>大音響の闇の中、私はさらに体を縮めてつるりと壁を指でなぞり目を閉じた。
*ジャンル [#le754684]
[[日常]]、[[孤独]]、[[体]]、[[闇]]、[[暗]]、[[わたし]]
[[日常]]、[[孤独]]、[[体]]、[[闇]]、[[暗い]]、[[わたし]]
*カテゴリ [#c1a35311]
[[超短編/カ行]]
*この話が含まれたまとめ [#y7630e2f]
すぐ読める
*評価／感想 [#i945e24f]
*初出／概要 [#nd66e7e2]
超短篇・500文字の心臓 / 第37回競作「[[かめ>超短編/カ行#u54f2208]]」 / 参加作
*執筆年 [#i3dc2cff]
[[2004年]]
*その他 [#x6482f83]
#counter
