空虹桜/野音のステージ反対の第二花壇の芝生を刈る自動草刈り機の話 のバックアップ(No.1)


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 こんな天気の日は、わたしも草さんたちの刈り甲斐があるってものなのです。草さんたちはね。ええ、わたしは刈らせていただいてると思ってますよ。草さんたちを。芝生を。慈しみって、好き言葉なんですよ。無生物生物を慈しむのって、なんともシュールでしょうけれど、わたしにはこの関係が慈しみの本質に感じられるのです。

 ホラ、ちょうど良いところに音楽も聴こえてきたじゃないですか。わたしはね、どうも自分の体なのにモータ音ってのが一定過ぎて好きじゃないんですよ。けれどね、ちゃんとメリハリのある一定なら楽しいんです。こんなふうにね。

 そもそもですよ。そもそも、草さんたちだって、パッと目同じに見えてもみんな違う。違うんですよ。だから、同じような日々の繰り返しに見えても、同じ言葉の繰り返しに聞こえても、同じ音の繰り返しに聞こえても、すべてはちょっとずつ異なる。「つけま」を繰り返してるからといって、必ずしも同じ「つけま」を指し示すとは限らないわけじゃないですか。「つけま」がなにか知らないですけど。

 そうですね。関西に移住すれば周波数違うって話ですけど、刈るのに良い草さん、いらっしゃいますかねぇ?

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

ジャンル Edit

日比谷公園音楽?芝刈り機??周波数?仕事つけま?音楽わたし

カテゴリ Edit

超短編/ヤ行

この話が含まれたまとめ Edit

すぐ読める野音のステージ向かって左にある高い木の上に営巣した鳥とかの話

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初出/概要 Edit

書き下ろし

執筆年 Edit

2024年?

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