空虹桜/儘ならない指輪 のバックアップ(No.1)
- バックアップ一覧
- 差分 を表示
- 現在との差分 を表示
- 現在との差分 - Visual を表示
- ソース を表示
- 空虹桜/儘ならない指輪 へ行く。
- 1 (2025-11-30 (日) 23:52:55)
読む 
高校合格が嬉しかったのは、合格したことよりも隣町に通学できることだった。今どき、どの国でも何処からでも通信通学を許容しているけど、この家の空気もこの町の空気も吸っていたくなかったから。
通学定期は、わたしを無敵にした。4人乗りの超小型鉄道が3時間に一本とはいえ、なんとか走ってくれることで隣町へ行く自由が担保されたからだ。
自由が担保されればサマンサで鞄を買って使うことができるし、ケイトのネックレスを纏って歩くことができる。冷やかされることも罵られることもない。そもそも今まで周りにいた人たちは、100円ガチャアクセと区別が付かない人ばかりだった。
お金があるわけじゃないけど、買うことも着飾ることも自由。わたしはわたしをなりたいわたしに仕立て直すことができる。
「高校デビュー」を否定しないけど、それは外からの評価で、わたしの中では値上がりも値下がりもしていない。しいて言えば表出しただけ。
けれど、表出したことでわかる人がそばに現れることもある。
「可愛いのしてるね。ケイト?」
そう言ってくれた先輩の小指で輝いていたピンクゴールドのリングが、今の目標。
※初稿につき、最終稿は後日公開予定。
ジャンル 
空間的アイデンティティ?、AI?、物語、直截?、学習、団栗の背比べ?、自分
カテゴリ 
この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
書き下ろし
執筆年 
2025年?
その他 
Counter: 16,
today: 1,
yesterday: 1