空虹桜/窒素

Last-modified: Sun, 30 Jul 2023 23:55:06 JST (272d)
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 ありふれたこの日常。この魂。誰もが誰かと同じようなことしか考えていないのに、自分こそが唯一無二だと信じて疑わない。周りの人間を馬鹿だ無脳だと罵り、まるで己だけが悟った仏陀であるかのように教え諭そうとする。

 有り体に言えば「地獄」なのだけど、なら、これは何地獄なのか? 物の本で読み知った知識に、この地獄を表す地獄は見当たらない。


 新しい地獄。new hell。


 新しいことが良いことであるならば、ならば、たぶん、地獄が生まれることは良いことなのだ。地獄創成は地方創生よりも簡単で、すでにある地方を作ることは出来ないけれど、地獄には広大な未確定領域が存在する。いくらでも地獄を定義できる。ブルーオーシャンな地獄。母なる青い地獄

 未来永劫、遍く数多の地獄が生まれると考えるなら、世界はクリエイティヴでアグレッシヴなのかもしれない。

 そこまで考えたら、窒息しそうなほどの苦しみが、すこしだけ楽になった。

※初稿につき、最終稿は後日公開予定。

ジャンル Edit

リアル日常地獄創成?知識?馬鹿?

カテゴリ Edit

超短編/タ行

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初出/概要 Edit

書き下ろし

執筆年 Edit

2023年?

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