空虹桜/それで強くなれるから
読む 
疲れた。と、口にするのも憚られるけど、沈黙に疲労回復効果は無い。幽かなエネルギー消費を抑える程度。そんなの意味ある?
倦怠感とは無関係に仕事は押し寄せる。救急はもう、ここでしか受け付けてないし、呆けてしまったような老人は平然と119を押す。どう考えても、院内感染リスクのが高いんだから免疫力低い人は病院来るなって、ちゃんと言えよ。マスコミも政治家も。なにが感謝だよ。同情するなら金をくれ。
なんて妹に愚痴ったら笑われた。安達祐実もアラフォーだから重篤化するかもね。って、なんだよ。それ。アンタもわたしもアラフォーは一緒じゃん。
誰かに励まされて頑張れたことなんてない。中高と団体競技やってたけど、集中の邪魔されるだけだった記憶しかない。そもそも、応援する暇あったら、マスクのひとつも縫ってくれた方がありがたい。しかし、口にすれば後ろ指差される。敵はいつも背中にいる。
「まぁ、ねぇーちゃん元気そうで安心したわ」
って、たしかにまぁその点は全面同意。愚痴る程度に元気。こっちも身内が元気っぽいのは一息吐ける。姪っ子の声も聞けたし。
そう。誰かに守られたり支えられたりより、わたしが守りたいんだった。
しゃーない。もうちっと頑張るか。
※初稿につき、最終稿はこちら。
ジャンル 
リアル、家族、仕事、生命、安達祐実?、姪?、わたし、COVID-19
カテゴリ 
この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
書き下ろし
執筆年 
2020年?