よもぎ/赤いサファイア

Last-modified: Wed, 23 Jun 2021 23:54:03 JST (114d)
Top > よもぎ > 赤いサファイア

読む Edit

椅子に座った彼女の手をとり薬指にそっと指輪をはめる。

9月生まれの彼女に青く輝く石がよく似合う。

静かに目を閉じている彼女に求婚する。私と結婚してください。

返事はない。

「なぜ応えないんだ」鞭打つ。彼女の裸身に血の筋が走る。私と結婚してください。

返事はない。

「なぜ応えないんだ」鞭打つ。鞭打つ。白い胸に腕に腿に。私と結婚してください。

返事はない。

「なぜ応えないんだ」鞭打つ。鞭打つ。鞭打つ。鞭打つ。鞭打つ。鞭打つ。鞭うつ。

無数の傷跡で織られた赤いドレスを身にまとう頃、彼女が頭をコクリと垂れた。

承諾。承諾!私は、縛めを解いて彼女を強く抱きしめる。

だらりと下がった薬指から血染めの指輪がぬるりと落ちる。

ジャンル Edit

サイコホラーグロ彼女わたし

カテゴリ Edit

超短編/ア行

この話が含まれたまとめ Edit

すぐ読める

評価/感想 Edit

初出/概要 Edit

超短篇・500文字の心臓 / 第139回競作「赤いサファイア」 / 参加作

執筆年 Edit

2015年?

その他 Edit

Counter: 61, today: 1, yesterday: 0