まつじ/誰かがタマネギを炒めている7
Last-modified: Mon, 06 Jun 2022 23:47:45 JST (547d)
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大変、よい休日の予感がする。天気も上々。
春めいてきたけれどまだ少し肌寒いねなんていいながら二人暮らしも慣れ、公園は芽吹きの色、私たちのように散歩をする人、蕾を見つけて談笑する老齢の女子たち、流行りのダンスを真似る少女の群れ、駆けまわるのがただ楽しい子ら、みんながみんな不思議と生まれたてのように見えてどうしよう。ふいに笑ってしまう。意味はないのだけど。
バドミントンをしよう。風が吹いては羽根の軌道が変わって、これはこれで面白いよ。ひとしきり動いたら、弁当にしよう。家で作ってくれていたハンバーグが満を持してご登場。
うまいよーと伝えると、
「あ。タマネギ炒めておいてくれてありがとう」
身に覚えのない礼をいわれてどうしよう、少し肌寒い。
ジャンル 
春、公演?、バドミントン?、ハンバーグ?、ありがとう、ホラー、わたし
カテゴリ 
この話が含まれたまとめ 
評価/感想 
初出/概要 
超短篇・500文字の心臓 / 第187回競作「誰かがタマネギを炒めている」 / 参加作
執筆年 
2022年?
その他 
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